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JPH0759673B2 - m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents
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JPH0759673B2 - m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体

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JPH0759673B2
JPH0759673B2 JP2116135A JP11613590A JPH0759673B2 JP H0759673 B2 JPH0759673 B2 JP H0759673B2 JP 2116135 A JP2116135 A JP 2116135A JP 11613590 A JP11613590 A JP 11613590A JP H0759673 B2 JPH0759673 B2 JP H0759673B2
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圭介 住田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、電子写真感光体における電荷輸送材料とし
て好適なm−フェニレンジアミン系化合物及びそれを用
いた電子写真感光体に関する。
[従来の技術] 近年、複写機などの画像形成装置における電子写真感光
体として、加工性に優れ、製造コストの面で有利である
とともに、機能設計の自由度が大きい有機感光体が使用
されている。
また、電子写真感光体を用いて複写画像と形成する場合
には、カールソンプロセスが広く利用されている。カー
ルソンプロセスは、コロナ放電により感光体を均一に帯
電させる帯電工程と、帯電した感光体に原稿像を露光
し、原稿像に対応した静電潜像を形成する露光工程と、
静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、トナー像
を形成する現像工程と、トナー像を紙などの基材に転写
する転写工程と、基材に転写されたトナー像を定着させ
る定着工程と、転写工程の後、感光体上に残留するトナ
ーを除去するクリーニング工程とを含んでいる。このカ
ールソンプロセスにおいて高品質の画像を形成するに
は、電子写真感光体が帯電特性及び感光特性に優れてい
ること及び、露光後の残留電位が低いことが要求され
る。
これらの特性を達成するための手段の一つとして適正な
電荷輸送材料の選択がある。そして上記電荷輸送材料と
してポリビニルカルゾール、オキサジアゾール系化合
物、ピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物など多く
の化合物が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記電荷輸送材料は、電荷輸送能を示すドリフ
ト移動度が比較的小さい。また、ドリフト移動度の電界
強度依存性が大きいために、低電界の電荷の移動が少な
く、残留電位がぬけにくくいという問題点がある。さら
に紫外光線の照射により劣化しやすいなどの問題点があ
る。
このような問題点に対して、ドリフト移動度の電界依存
性が小さく、樹脂との相溶性のよいm−フェニレンジア
ミン系化合物としてN,N,N′,N′−テトラフェニル−1,3
−フェニレンジアミンが提案されている(特願昭62−30
1703号)。このm−フェニレンジアミン系化合物は紫外
光などに対する耐光性も良好で、実際の複写機で使用し
た場合にも安定な特性を示す。しかし、複写機が故障し
た場合などにおいて、長時間の光暴露や高温下での光暴
露が発生した場合、回復が不可能なダメージを被るとい
う問題点がある。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、より耐
光性を有し光安定性に優れたm−フェニレンジアミン系
化合物とそれを用いた電子写真感光体を提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 一般に光劣化による感光体特性の低下の原因は、電荷輸
送材料に対してトラップとなる不純物が感光体中に生成
することにある。m−フェニレンジアミン系化合物の場
合、このような光劣化反応として中心ベンゼン環と他の
フェニル基との間で起こる閉環反応が考えられる。この
反応はフェニレンジアミン系化合物の分子の電子密度が
中心ベンゼン環に偏っているために起こりやすいと考え
られる。特に中心ベンゼン環の5の位置は立体的配置か
らも光励起時に酸素などの酸化物質からの攻撃を受けや
すい分子構造となっており、この部分から電子が引き抜
かれるため閉環反応が起こると考えられる。そこで、こ
の部分を置換基で置換して保護することにより反応性を
抑制し、安定性を向上することが可能であると考え、種
々の実験の結果、この位置を電子吸引性の置換基で置換
した場合、他の置換基で置換した場合よりも光安定性を
より効果的に改善できることを見出した。
しかして、この発明のm−フェニレンジアミン系化合物
は、 下記の一般式[I]: (式中、R1、R2,R3,R4は同一または異なって、アルキル
基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミノ基またはN
−置換アミノ基を示し、l,m,o,pは同一または異なっ
て、0〜5の整数を示し、R5は電子吸引性基を示す)で
表されるm−フェニレンジアミン系化合物である。
前記m−フェニレンジアミン系化合物は中心ベンゼン環
の5の位置が置換基で保護されたことにより、酸化物質
などからの攻撃を受けにくくなり、光劣化反応が抑制さ
れて光に対する安定性が向上する。しかも、この中心ベ
ンゼン環の5の位置が電子吸引性基で置換されることに
より中心ベンゼン環に偏っていた電子分布が均一化され
るため、他の置換基で置換したとき以上に光に対する安
定性が向上する。このことは、分子軌道法計算により求
めた基底状態における電子密度分布の変化からも推測さ
れることである。
また、上記m−フェニレンジアミン系化合物を含有する
感光体は、長時間の光暴露や高温下での光暴露に対し
て、従来の感光体よりザメージを被ることが少なく、光
安定性に優れている。
[発明の好適態様] 前記一般式[I]で表されるこの発明のm−フェニレン
ジアミン系化合物において、R1,R2,R3,R4のうちアルキ
ル基としては、メチル基,エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル等の炭素数1〜6の低級アル
キル基が例示される。
アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ペンチルオキシ基、ヘ
キシルオキシ基などのアルキル部分の炭素数が1〜6の
低級アルコキシ基が例示される。
なお、上記R1,R2,R3,R4は同一であってもよく、互いに
異なっていてもよい。
また、R5で示される電子吸引性基としては、ハロゲン原
子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、アルデヒド基、
基:−COR6(式中、R6は水素原子、アルキル基またはア
ミノ基である)、カルボキシル基、エステル化されたカ
ルボキシル基があげられる。
一般式[I]で表されるm−フェニレンジアミン系化合
物としては、具体的には次のような化合物が例示され
る。
本発明の上記一般式[I]で表される化合物は、種々の
方法で合成することが可能であり、例えば、以下に示す
一連の反応式[A]あるいは反応式[B]により合成す
ることができる。
[式中、RnおよびRsは、同一または異なって、アルキル
基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミノ基またはN
−置換アミノ基を示す。] すなわち、上記反応式[A]においては、上記式(1)
で表されるレソルシノール誘導体と上記式(2)で表さ
れるアニリン誘導体をヨウ素とともに窒素気流下で還流
して反応させて、上記式(3)で表されるフェニレンジ
アミン系化合物を得る。次いで、上記式(3)の化合物
と上記式(4)で表わされるヨードベンゼン誘導体とを
炭酸カリウム、銅粉とともに溶剤に加え還流反応させる
ことにより上記一般式[I]において、R1とR3、R2とR4
がそれぞれ同じである本発明の化合物が得られる。な
お、上述のように、一般式[I]で表される化合物にお
ける置換基(電子吸引性基)R5は、例えば、レソルシノ
ールに予め導入しておくことが可能であり、R2,R4はア
ニリンに予め導入し、さらに、置換基R1,R3はヨードベ
ンゼンに予め導入しておくことができる。
また、上記反応式[B]に示すように、式(5)のフェ
ニレンジアミン誘導体と式(6)のヨードベンゼン誘導
体を炭酸カリウム、銅粉とともに溶剤中で還流して反応
させることによって一般式[I]においてR1〜R4がすべ
て同一置換基である本発明の化合物を合成することがで
きる。
また、上記反応式[A]または[B]で得られる化合物
以外の本発明化合物、例えばR1〜R4が全て異なる置換基
である化合物等を合成するには、上記反応式[A]また
は[B]における出発原料のモル比を適宜調製して、段
階的に置換基R1〜R4を有する各フェニル基を導入する方
法があげられる。また、置換基を有しないフェニル基を
導入した後、置換基R1〜R4さらにR5を順次導入するよう
にしてもよい。
前記一般式[I]で表される本発明の化合物は、公知の
他の電荷輸送材料と組み合わせて使用することができ
る。この場合の電荷輸送材料としては、公知の種々の電
子吸引性化合物、電子供与性化合物を用いることができ
る。
上記電子吸引性化合物としては、例えば、2,6−ジメチ
ル−2′,6′−ジtert−ジブチルジフェノキノン等のジ
フェノキノン誘導体、マロノニトリル、チオピラン系化
合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオ
キサントン、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノ
ン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニト
ロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアント
ラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無
水マレイン酸等が例示される。
また、電子供与性化合物としては、2,5−ジ(4−メチ
ルアミノフェニル)、1,3,4−オキサジアゾール、等の
オキサジアゾール化合物、9−(4−ジエチルアミノス
チリル)アントラセン等のスチリル化合物、ポリビニル
カルバゾール等のカルバゾール化合物、1−フェニル−
3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピ
ラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルアミ
ン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合
物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、
チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラ
ゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式
化合物、縮合多環式化合物が例示される。
これらの電荷輸送材料は、1種または2種以上混合して
用いられる。なお、ポリビニルカルバゾール等成膜性を
有する電荷輸送材料を用いる場合には、結合剤樹脂は必
ずしも必要ではない。
上記一般式[I]で表される化合物は、いわゆる単層型
及び積層型の電子写真感光体のいずれにも適用すること
ができる。
単層型電子写真感光体とするには、電荷輸送材料である
前記一般式[I]で表される化合物と電荷発生材料と結
合剤樹脂等とを含有する感光層を導電性基材上に形成す
ればよい。
また、積層型の電子写真感光体とするには、導電性基材
上に、蒸着または、塗布等の手段により電荷発生材料を
含有する電荷発生層を形成し、この電荷発生層上に、前
記一般式[I]で表される化合物と結合材樹脂とを含有
する電荷輸送層を形成すればよい。また、上記とは逆
に、導電性基材上に上記と同様の電荷輸送層を形成し、
次いで蒸着または塗布などの手段により電荷発生材料を
含有する電荷発生層を形成してもよい。さらに、電荷発
生層を電荷発生材料と電荷輸送材料とを結合剤樹脂中に
分散して塗布することにより形成してもよい。
上記電荷発生材料としては、例えば、セレン、セレン−
テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ系
顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、フタロ
シアニン系顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン
系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン
系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料、ピロー
ル系顔料等が例示され、所望の領域に吸収波長域を有す
るように、一種または2種以上を混合して用いられる。
また、上記感光層、電荷発生層及び電荷輸送層における
結合剤樹脂としては、種々の寿を使用することができ
る。例えば、スチレン系重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−マレイン酸共重合体、アクリル系重合体、スチレ
ン−アクリル系共重合体、ポリエチレン、エチレン酢酸
ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリス
ルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性樹
脂や、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性
樹脂、及びエポキシアクリレート、ウレタン−アクリレ
ート等の光硬化性樹脂等種々の重合体が例示される。こ
れらの結合剤樹脂は1種でまたは2種以上混合して用い
られる。
また、塗布手法により電荷発生層及び電荷輸送層を形成
する場合には溶剤が使用される。この溶剤としては、種
々の有機溶剤を使用することが可能であり、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のア
ルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン
等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメ
チルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド等の種々の溶剤が例示され、これらを1
種または2種以上混合して用いることができる。
また、上記電荷発生層を感度をよくするために、例え
ば、ターフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレ
ン等の公知の増感剤を上記電荷発生材料と共に用いても
よい。さらには、電荷輸送材料や電荷発生材料の分散
性、染工性等をよくするために界面活性剤、レベリング
剤等を使用してもよい。
上記導電性基材としては、導電性を有する種々の材料を
使用することができ、例えば、アルミニウム、銅、ス
ズ、白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、
カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウ
ム、ステンレス銅、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸
着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化ア
ルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆された
ガラス等が例示される。上記導電性基材はシート状、ド
ラム状のいずれでもよく、基材自体が導電性を有するか
あるいは基材の表面が導電性を有していればよい。この
基材としては、使用に際し、十分な機械的強度を有する
ものが好ましい。
上記電荷輸送材料としてのこの発明の化合物と結合樹脂
は、電荷の輸送を阻害しない範囲及び結晶化しない範囲
で種々の割合で使用することが可能であるが、結合剤樹
脂100重量部に対して、前記一般式[I]で表される化
合物125重量部ないし200重量部を使用することが好まし
い。
また、一般式[I]で表される化合物を含有する電荷輸
送層は、2〜100μm、特に5〜30μm程度の層厚に形
成することが好ましい。
上記電荷発生材料を結合剤樹脂と共に用いる場合、電荷
発生材料と結合剤樹脂とは種々の割合で使用することが
できるが、電荷発生材料10重量部に対して、結合剤樹脂
1〜150重量部の割合で用いることが望ましい。
また、上記電荷発生材料を含有する電荷発生層は、その
膜厚を任意に選択することができるが、0.01〜20μm、
特に0.1〜10μm程度に形成することが望ましい。
また、一般式[I]で表される化合物及び電荷発生材料
を単一層中に存在させた単層型感光層は、その膜厚を任
意に選択することができるが、2〜100μm、特に5〜3
0μm程度の層厚にすることが好ましい。
また、単層型電子写真用感光体にあっては、上記基材と
感光層との間に、また、積層型電子写真用感光体にあっ
ては、上記基材と電荷発生層との間や基材と電荷輸送層
との間及び電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体の
特性を阻害しない範囲でバリア層が形成されていてもよ
く、感光体の表面には、保護層が形成されていてもよ
い。
上記電荷発生層及び電荷輸送層を、塗布の方法により形
成する場合には、電荷発生材料等と結合剤樹脂などを公
知の方法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライ
タ、ペイントシェーカーあるいは超音波分散器等を用い
て分散混合して調製し、これを公知の手段により塗布、
乾燥すればよい。なお、上述のように、電荷発生層は上
記電荷発生材料を蒸着することにより形成してもい。
以下、実施例により本厚名を詳細に説明する。
[実施例] (1) 電荷輸送材料の合成例 第1の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−クロ
ロ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 5−クロロ−1,3−フェニレンジアミン3.6g、ヨードト
ルエン21.8g、炭酸カリウム6.9gおよび銅粉末2gをニト
ロベンゼン100mlに加え24時間還流反応させた。
反応後、水蒸気蒸留によりニトロベンゼン、ヨードトル
エンを除去し、残渣を水洗し、メタノールで洗浄した。
次に、残渣をベンゼン900ml中に加え、水溶物を濾別
し、活性アルミナカラムクロマト展開液(ベンゼン−ヘ
キサン1:1)で1stフラクションをとった。さらにこのフ
ラクションを、ベンゼン−ヘキセン1:2を展開液として
活性アルミナカラムクロマトで分離し、1stフラクショ
ンをとった。溶媒を留去し、その一部をアセトニトリル
に常温で溶解させ、生じた結晶を種として、アセトニト
リルから結晶させることにより、標記の化合物N,N,N′,
N′−テトラキス(3−トリル)−5−クロロ−1,3−フ
ェニレンジアミン(本発明の化合物1)を得た。この化
合物の融点は112〜113℃であった。
第2の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−ニト
ロ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 5−ニトロレソルシノール(5−ニトロ−1,3−ベンゼ
ンジオール)13.6g、m−トルイジン22.6gとヨウ素0.5g
の存在下、窒素気流中で3日間還流して反応させた。反
応後、室温まで冷却し、生じた固体をメタノール500ml
で洗浄し、N,N′−ビス(3−トリル)−5−ニトロ−
1,3−フェニレンジアミンを得た。次いで、このN,N′−
ビス(3−トリル)−5−ニトロ−1,3−フェニレンジ
アミン16.7g、ヨードトルエン21.8g、炭酸カリウム9.7g
および銅粉末2gをニトロベンゼン100mlに加え24時間還
流させ反応させた。反応後、水蒸気蒸留によりニトロベ
ンゼン、ヨードトルエンを除去し、残渣を水洗し、メタ
ノールで洗浄した。次いで、残渣をベンゼン900ml中に
加え、水溶物を濾別し、活性アルミナカラムクロマト展
開液(ベンゼン−ヘキサン1:1)で1stフラクションをと
った。さらにこのフラクションを、ベンゼン−ヘキサン
1:2を展開液として活性アルミナカラムクロマトで分離
し、1stフラクションをとった。溶媒を留去し、その一
部をアセトニトリルに常温で溶解させ、生じた結晶を種
として、アセトニトリルから結晶させることにより、標
記の化合物N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−
5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン(本発明化合物
2)を得た。この化合物の融点は119〜120℃であった。
第3の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−スル
ホ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第2の合成例の5−ニトロレソルシノールの代わり
に5−スルホレソルシノール(3,5−ジヒドロキシベン
ゼンスルホン酸)16.8gを用いて上記第2の合成例と同
様にして、N,N′−ビス(3−トリル)−5−スルホ−
1,3−フェニレンジアミンを得た。このN,N′−ビス(3
−トリル)−5−スルホ−1,3−フェニレンジアミン9.3
g、ヨードトルエン10.9g、炭酸カリウム5gおよび銅粉末
1.2gをニトロベンゼン50mlに加え24時間還流反応させ
た。以下、第2の合成例と同様にして標記の化合物N,N,
N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−スルホ−1,3
−フェニレンジアミン(本発明化合物3)を得た。この
化合物の融点は133〜134℃であった。
第4の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−シア
ノ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第2の合成例の5−ニトロレソルシノールの代わり
に5−シアノレソルシノール(3,5−ジヒドロキシベゾ
ニトリル)11.9gを用いて上記第2の合成例と同様にし
て、N,N′−ビス(3−トリル)−5−シアノ−1,3−フ
ェニレンジアミンを得た。このN,N′−ビス(3−トリ
ル)−5−シアノ−1,3−フェニレンジアミン7.8g、ヨ
ードトルエン10.9g、炭酸カリウム5gおよび銅粉末1.2g
をニトロベンゼン50mlに加え、24時間還流して反応させ
た。以下、第2の合成例と同様にして標記の化合物N,N,
N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−シアノ−1,3
−フェニレンジアミン(本発明化合物4)を得た。この
化合物の融点は118〜119℃であった。
第5の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−ホル
ミル−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第2の合成例の5−ニトロレソルシノールの代わり
に5−ホルミルレソルシノール(3,5−ジヒドロキシベ
ンズアルデヒド)12.1gを用いて上記第2の合成例と同
様にして、N,N′−ビス(3−トリル)−5−ホルミル
−1,3−フェニレンジアミンを得た。
このN,N′−ビス(4−トリル)−5−ホルミル−1,3−
フェニレンジアミン7.9g、ヨードトルエン10.9g、炭酸
カリウム5gおよび銅粉末1.2gをニトロベンゼン50mlに加
え24時間還流して反応させた。以下、第2の合成例と同
様にして標記の化合物N,N,N′,N′−テトラキス(3−
トリル)−5−ホルミル−1,3−フェニレンジアミン
(本発明化合物5)を得た。この化合物の融点は120〜1
21℃であった。
第6の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−アセ
チル−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第2の合成例の5−ニトロレソルシノールの代わり
に5−アセチルレソルシノール(3,5−ジヒドロキシア
セトフェノン)13.4gを用いて上記第2の合成例と同様
にして、N,N′−ビス(3−トリル)−5−アセチル−
1,3−フェニレンジアミンを得た。このN,N′−ビス(3
−トリル)−5−アセチル−1,3−フェニレンジアミン
8.3g、ヨードトルエン10.9g、炭酸カリウム5gおよび銅
粉末1.2gをニトロベンゼン50mlを加え、24時間還流して
反応させた。気合、第2の合成例と同様にして標記の化
合物N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−ア
セチル−1,3−フェニレンジアミン(本発明化合物6)
を得た。この化合物の融点は122〜123℃であった。
第7の合成例 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−カル
ボキシ−1,3−フェニレンジアミンの合成) 上記第2,の合成例の5−ニトロレソルシノールの代わり
に5−カルボキシレソルシノール(3,5−ジヒドロキシ
ベンゼンカルボン酸)13.6gを用いて上記第2の合成例
と同様にして、N,N′−ビス(3−トリル)−5−カル
ボキシ−1,3−フェニレンジアミンを得た。このN,N′−
ビス(3−トリル)−5−カルボキシ−1,3−フェニレ
ンジアミン8.3g、ヨードトルエン10.9g、炭酸カリウム5
g及び銅粉末1.2gをニトロベンゼン50mlに加え、24時間
還流して反応させた。以下、第2の合成例と同様にして
標記の化合物N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)
−5−カルボキシ−1,3−フェニレンジアミン(本発明
化合物7)を得た。
この化合物の融点は143〜144℃であった。
第8の合成 (N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−エト
キシカルボニル−1,3−フェニレンジアミの合成) 上記第2の合成例の5−ニトロレソルシノールの代わり
に3,5−ジヒドロキシ−安息香酸エチル16.0gを用いて上
記第2の合成例と同様にして、N,N′−ビス(3−トリ
ル)−5−エトキシカルボニル−1,3−フェニレンジア
ミンを得た。このN,N′−ビス(3−トリル)−5−エ
トキシカルボニル−1,3−フェニレンジアミン9.0g、ヨ
ードトルエン10.9g、炭酸カリウム5gおよび銅粉末1.2g
をニトロベンゼン50mlに加え、24時間還流して反応させ
た。以下、第2の合成例と同様にして標記の化合物N,N,
N′,N′−テトラキス(3−トリル)−5−エトキシカ
ルボニル−1,3−フェニレンジアミ(本発明化合物8)
を得た。
この化合物の融点は136〜137℃であった。
(2) 電子写真感光体の調製 単層型電子写真感光体の調製 電荷発生材料としてN,N′−ジ(3,5−ジメチルフェニ
ル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミド8
重量部、電荷輸送材料として上記合成例1〜8で合成し
た本発明化合物100重量部、結合剤樹脂としてポリ−
(4,4′−シクロヘキシリデンジフェニル)カーボネー
ト(三菱瓦斯化学社製、ポリカーボネートZ200)100重
量部及び所定量のテトラヒドロフランを合わせて、超音
波分散器にて混合分散し、単層型感光層用塗布液を調製
した。この塗布液を外径78mm×長さ340mmのアルミニウ
ム素管上に塗布した後、暗所に100℃で30分間加熱乾燥
させて、厚み24μmの単層型感光層を有するドラム型の
電子写真感光体を作成した。
積層型電子写真感光体の調製 結合剤樹脂としてポリビニルブチラール(積水化学社
製、商品名エスレックBL1)100重量部と、電荷発生材料
としてオクソチタニルフタロシアニン100重量部と、所
定量のテトラヒドロフランとをボールミルに仕込み、24
時間攪拌混合して電荷発生層用塗布液を調製し、この調
製液をアルミニウムドラムに浸漬法によって塗布し、11
0℃で30分間加熱乾燥して硬化させることにより膜厚0.5
μmの電荷発生層を形成した。
それから、結合剤樹脂としてポリカーボネート樹脂(三
菱瓦斯化学社製、商品名ユーピロン)100重量部と、電
荷輸送層として上記上記合成例1〜8で合成した各化合
物100重量部と、所定量のトルエンとをホモミキサで攪
拌混合して電荷輸送層用塗布液を調製した。この塗布液
を上記電荷発生層の表面に浸漬法により塗布し、120℃
で30分間熱風乾燥することにより膜厚約20μmの電荷輸
送層を形成して、積層型電子写真感光体を作成した。
比較例 電荷輸送材料として(N,N,N′,N′−テトラキス(3−
トリル)−1,3−フェニレンジアミン100重量部を用いる
以外は上記調製例と同様にして単層型及び積層型の電子
写真感光体を作成した。
(3) 電子写真感光体の評価 単層型電子感光体 (初期表面電位VSPの測定) 上記各単層型電子写真感光体を、静電複写試験装置(ジ
ェンテック社製、ジェンテックシンシア30M)に装填
し、その表面を正に帯電させて各感光体の表面電位VSP
(V)を測定した。
(半減露光量、残留電位測定) 上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複写試験
装置の露光光源であるハロゲンランプ(露光強度0.92mW
/cm2)を用いて露光させ、表面電位VSPが1/2となるまで
の時間を求めて、半減露光量E1/2(μJ/cm2)を算出し
た。
また、上記露光開始後0.15秒を経過した後の表面電位を
残留電位Vrp(V)とした。
積層型電子写真感光体 露光光源として分光器にXeランプ光を通して得た単色光
(λ=780nm、露光強度=10μW/cm2、露光時間=1秒)
を用いて各積層型電子写真感光体を露光し、露光後0.5
秒経過した後の表面電位を残留電位Vrpとして測定す
る。その他については上記単層型電子写真感光体の場合
と同様の測定を行った。
上記実施例及び比較例で得られた電子写真感光体の帯電
特性及び感光特性の測定結果を表1及び表2に示す。
表1及び表2において、「露光前」は、光照射前の初期
特性、「露光後」は白色螢光灯を用いて、400ルックス
の紫外線を含む白色光を40分間照射した後の特性を示
す。
上記表1及び2に示すように、本願発明の電荷輸送材料
用化合物を用いた感光体はいずれも、初期表面電位
VSP、半減露光量E1/2、残留電位VRPともに露光前後の
値の変動が比較例より小さく光に対する安定正に優れて
いることが判る。
[発明の効果] 以上のように、この発明の電荷輸送材料用化合物は中心
ベンゼン環の5の位置を電子吸引性基で置換して保護し
ているため、光安定性に優れており、かつ該電荷輸送材
料を用いることにより、光安定性に優れた電子写真感光
体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−219838(JP,A) 特開 平1−277840(JP,A) 特開 平2−93654(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式[I]: (式中、R1、R2,R3,R4は同一または異なって、アルキル
    基、アルコキシル基、ハロゲン原子、アミノ基またはN
    −置換アミノ基を示し、l,m,o,pは同一または異なっ
    て、0〜5の整数を示し、R5は電子吸引性基を示す)で
    表されるm−フェニレンジアミン系化合物。
  2. 【請求項2】導電性基材上に、請求項1記載のm−フェ
    ニレンジアミン系化合物を含む感光層を設けたことを特
    徴とする電子写真感光体。
JP2116135A 1990-05-02 1990-05-02 m―フェニレンジアミン系化合物及びそれを用いた電子写真感光体 Expired - Fee Related JPH0759673B2 (ja)

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