JPH0761519B2 - 耐疲れ性にすぐれたばねの製造方法 - Google Patents
耐疲れ性にすぐれたばねの製造方法Info
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- JPH0761519B2 JPH0761519B2 JP19788786A JP19788786A JPH0761519B2 JP H0761519 B2 JPH0761519 B2 JP H0761519B2 JP 19788786 A JP19788786 A JP 19788786A JP 19788786 A JP19788786 A JP 19788786A JP H0761519 B2 JPH0761519 B2 JP H0761519B2
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- Wire Processing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は自動車エンジンその他耐疲れ性を高度に要求
される分野に用いられる高強度ばねの製造法に関するも
のである。
される分野に用いられる高強度ばねの製造法に関するも
のである。
〈従来の技術〉 金属材料の耐疲れ性は、その硬さとともに増加するが、
ある硬さ以上になると、表面疵や材料内部に含まれる非
金属介在物などの影響を受けて低下すると云われてい
る。
ある硬さ以上になると、表面疵や材料内部に含まれる非
金属介在物などの影響を受けて低下すると云われてい
る。
従って、高強度でしかも欠陥の少ない材料が耐疲れ性に
は有利であると考えられる。
は有利であると考えられる。
例えば自動車エンジンに使用される弁ばねは、その過酷
な使用環境から、耐疲れ性、耐熱性が高度に要求されて
いる。この弁ばね用の素材としては、高強度のほかに耐
熱性、コイリング成形性、経済性などを考慮して高炭素
鋼線や低合金鋼線が実用化されている。
な使用環境から、耐疲れ性、耐熱性が高度に要求されて
いる。この弁ばね用の素材としては、高強度のほかに耐
熱性、コイリング成形性、経済性などを考慮して高炭素
鋼線や低合金鋼線が実用化されている。
最近では上記の中でも耐疲れ性、耐熱性にすぐれたSiCr
鋼線の使用が広まっている。また、マルエージング鋼線
などの高合金鋼線を使用した開発も進められ、ばね用鋼
線はさらに高強度化の傾向にある。
鋼線の使用が広まっている。また、マルエージング鋼線
などの高合金鋼線を使用した開発も進められ、ばね用鋼
線はさらに高強度化の傾向にある。
近年、この高強度化と相俟って皮剥ぎなどの表面手入れ
技術や、疵発生源対策による表面疵の低減と清浄鋼溶製
技術の確立による非金属介在物の低減により材料欠陥は
改善され、弁ばねの耐疲れ性は一段と向上している。
技術や、疵発生源対策による表面疵の低減と清浄鋼溶製
技術の確立による非金属介在物の低減により材料欠陥は
改善され、弁ばねの耐疲れ性は一段と向上している。
〈発明が解決しようとする問題点〉 ところが、最近の自動車エンジンの開発動向をみると、
従来よりもさらに高出力であって、しかも軽量であるこ
とが要求されている。
従来よりもさらに高出力であって、しかも軽量であるこ
とが要求されている。
そのため、弁ばねにおいてもさらに高応力設計、高寿命
が要求され、一層の改善が望まれている。
が要求され、一層の改善が望まれている。
従来より、ばねの耐疲労性を向上させるための表面処理
方法として鋼製の粒子からなる多数のショットを素線の
表面に高速度で打ちつけるショットピーニング処理が行
なわれている。この効果はショットが素線に衝突する際
に生ずる局部的な塑性変形が素線表面全面におよび、表
面層のみが延展されることにより生ずる外周部の圧縮残
留応力の作用によるものである。
方法として鋼製の粒子からなる多数のショットを素線の
表面に高速度で打ちつけるショットピーニング処理が行
なわれている。この効果はショットが素線に衝突する際
に生ずる局部的な塑性変形が素線表面全面におよび、表
面層のみが延展されることにより生ずる外周部の圧縮残
留応力の作用によるものである。
ところが、ショットピーニングにより生じた圧痕は、応
力集中の原因となり、これは耐疲れ性に対しマイナスに
作用するので好ましくない。
力集中の原因となり、これは耐疲れ性に対しマイナスに
作用するので好ましくない。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者らは上記したような従来法の問題点に鑑みて、
検討の結果耐疲れ性にすぐれた新規なコイルばねの製造
方法を見出したのである。
検討の結果耐疲れ性にすぐれた新規なコイルばねの製造
方法を見出したのである。
即ち、この発明は炭素鋼線または合金鋼線を用いて母材
硬さがHv≧550に調整されたコイルばねを得る製造工程
において、コイルばねに成形後行なわれるショットピー
ニング処理後に電解研摩または化学研摩によって素線表
面を線径にして10〜100μm除去することにより、表面
粗さをJIS B0601の十点平均粗さにて1μm以上、4μ
m未満に仕上げることを特徴とし、さらに上記研摩処理
を電解研摩による場合、当該コイルばねの内側に陰極を
配置することを特徴とする耐疲れ性にすぐれたばねの製
造方法であり、要するにショットピーニングを施すこと
によってばねの耐疲れ性に及ぼされるマイナスの影響
を、電解研摩または化学研摩により除去することで、従
来にない耐疲れ性にすぐれたばねを得るに至ったもので
ある。
硬さがHv≧550に調整されたコイルばねを得る製造工程
において、コイルばねに成形後行なわれるショットピー
ニング処理後に電解研摩または化学研摩によって素線表
面を線径にして10〜100μm除去することにより、表面
粗さをJIS B0601の十点平均粗さにて1μm以上、4μ
m未満に仕上げることを特徴とし、さらに上記研摩処理
を電解研摩による場合、当該コイルばねの内側に陰極を
配置することを特徴とする耐疲れ性にすぐれたばねの製
造方法であり、要するにショットピーニングを施すこと
によってばねの耐疲れ性に及ぼされるマイナスの影響
を、電解研摩または化学研摩により除去することで、従
来にない耐疲れ性にすぐれたばねを得るに至ったもので
ある。
〈作用〉 ばねの製造工程においては、通常コイリング成形後ショ
ットピーニング処理が施される。これは周知のように耐
疲れ性向上のために線表面部に圧縮残留応力を付与する
目的で行なわれるものであるが、この処理は同時にショ
ットの圧痕による疵を線表面全面に発生させる。
ットピーニング処理が施される。これは周知のように耐
疲れ性向上のために線表面部に圧縮残留応力を付与する
目的で行なわれるものであるが、この処理は同時にショ
ットの圧痕による疵を線表面全面に発生させる。
一方、耐疲れ性を確保するためには母材硬さを少なくと
もHv≧550に調整し、高強度化を図る必要がある。
もHv≧550に調整し、高強度化を図る必要がある。
従って、切欠感受性は高くなり、負荷応力の大部分が集
中する外周部に材料欠陥が存在する場合は、逆に耐疲れ
性は低下してしまう。
中する外周部に材料欠陥が存在する場合は、逆に耐疲れ
性は低下してしまう。
従来、当該欠陥としては、素鋼線の非金属介在物や表面
疵が挙げられたが、前述の如く、現在これらは著しく改
善されており、ショットピーニングにより生じた疵が材
料欠陥として残存している。従って、このショットピー
ニングによる疵を研摩除去することにより、耐疲れ性の
向上が図れる。
疵が挙げられたが、前述の如く、現在これらは著しく改
善されており、ショットピーニングにより生じた疵が材
料欠陥として残存している。従って、このショットピー
ニングによる疵を研摩除去することにより、耐疲れ性の
向上が図れる。
コイルばねは、複雑な形状をしているので、この表面を
研摩するには化学研摩あるいは電解研摩が考えられる。
研摩するには化学研摩あるいは電解研摩が考えられる。
また、電解研摩による場合は、第1図に示すように陰極
をばねの内側に設けることで効率のよい研摩が可能であ
る。
をばねの内側に設けることで効率のよい研摩が可能であ
る。
その理由について以下説明する。
高強度ばねは通常単線の状態で伸線加工または熱処理に
より強度調整を施したのち、コイリングされる。従って
コイリング時に内側に発生した引張残留応力の影響が製
品にも残るため、ばねが圧縮されると、コイル外側に比
べ内側に高い応力がかかる。
より強度調整を施したのち、コイリングされる。従って
コイリング時に内側に発生した引張残留応力の影響が製
品にも残るため、ばねが圧縮されると、コイル外側に比
べ内側に高い応力がかかる。
従って研摩処理はコイル内側のみを対象に実施すること
で十分その目的が達せられる。第1図のようにコイル内
側に陰極を設けて電解研摩を行なうと、優先的にコイル
内側のみ研摩されるため、ほぼ上記のような研摩が可能
である。
で十分その目的が達せられる。第1図のようにコイル内
側に陰極を設けて電解研摩を行なうと、優先的にコイル
内側のみ研摩されるため、ほぼ上記のような研摩が可能
である。
また、線表面の研摩量を線径にして10〜100μmに限定
したのは以下の理由のためである。
したのは以下の理由のためである。
ショットピーニングを施したばねに電解研摩を施した場
合のばね素線の除去された層の厚みと、JIS B−0601
により測定された最大高さ(Rmax)および十点平均粗さ
(Rz)の関係は第2図に示す通りである。
合のばね素線の除去された層の厚みと、JIS B−0601
により測定された最大高さ(Rmax)および十点平均粗さ
(Rz)の関係は第2図に示す通りである。
これは、化学研摩による場合もほぼ同等の傾向を示す。
この図より少なくとも線表面層を厚さ10μm以上研摩
し、JIS B−0601による十点平均粗さにして4μm未
満にする必要があることが認められる。
この図より少なくとも線表面層を厚さ10μm以上研摩
し、JIS B−0601による十点平均粗さにして4μm未
満にする必要があることが認められる。
一方、圧縮残留応力の分布は、鋼線の硬さやショットの
硬さ、大きさ、速度、ピーニング回数により異なるが、
通常表面よりの深さ50〜150μmで最大となるので、除
去された層の厚みが50μmを超え、JIS B−0601によ
る十点平均粗さにして1μm未満になることは好ましく
ない。
硬さ、大きさ、速度、ピーニング回数により異なるが、
通常表面よりの深さ50〜150μmで最大となるので、除
去された層の厚みが50μmを超え、JIS B−0601によ
る十点平均粗さにして1μm未満になることは好ましく
ない。
以上のことから、線表面を均等に研摩する場合、研摩量
の範囲は線径にして20〜100μmに相当する。
の範囲は線径にして20〜100μmに相当する。
しかし、電解研摩によりコイル内側が優先的に研摩され
る場合を考慮して下限を10μmとした。
る場合を考慮して下限を10μmとした。
なお、高強度ばねは、通常ショットピーニング後歪取り
焼きなまし、さらにセッティングが施されるが、当該研
摩処理はショットピーニング以後であれば任意の段階で
処理可能である。
焼きなまし、さらにセッティングが施されるが、当該研
摩処理はショットピーニング以後であれば任意の段階で
処理可能である。
〈実施例〉 以下、実施例にてこの発明を詳細に説明する。
素鋼線としてSWOSC−V(C 0.6%、Si 1.4%、Cr 0.7
%、Mn 0.7%、残部Feおよび不可避的不純物)の鋼線
で、圧延のままの線材を皮剥、伸線、酸洗いした径4.0m
mのものを用い、850℃にて5分間加熱したのち、油中50
℃で焼き入れし、400℃にて15分間の焼き戻しを連続的
に行なった。
%、Mn 0.7%、残部Feおよび不可避的不純物)の鋼線
で、圧延のままの線材を皮剥、伸線、酸洗いした径4.0m
mのものを用い、850℃にて5分間加熱したのち、油中50
℃で焼き入れし、400℃にて15分間の焼き戻しを連続的
に行なった。
次いで下記第1表に示す諸元でばねに成形加工後、ショ
ットピーニング処理を行ない30個のばねを試作した。
ットピーニング処理を行ない30個のばねを試作した。
このうち、15個のばねについて、第1図に示す電解研摩
装置にて第2表に示す条件で電解研摩を行なった。
装置にて第2表に示す条件で電解研摩を行なった。
なお第1図において1が被処理材、即ちばねであり、2
は陽極、3は陰極、4は陽極支持ガイド(絶縁体)、5
は電解層、6は電解液である。
は陽極、3は陰極、4は陽極支持ガイド(絶縁体)、5
は電解層、6は電解液である。
上記電解研摩を行なったばねと、研摩を行なっていない
ばね、それぞれ15個を平均締付応力60kgf/mm2、応力振
幅60kgf/mm2でばね疲労試験を行なった。
ばね、それぞれ15個を平均締付応力60kgf/mm2、応力振
幅60kgf/mm2でばね疲労試験を行なった。
電解研摩を行なったばねの線径は、研摩前後の質量を測
定し、この重量差分だけ素線径が減少したものとして算
出した。
定し、この重量差分だけ素線径が減少したものとして算
出した。
疲労試験の結果は、第3図に示した。
この図より、この発明によるばねの耐疲れ性は従来法に
よるものに比べて極めてすぐれていることが認められ
た。
よるものに比べて極めてすぐれていることが認められ
た。
〈発明の効果〉 以上詳述したように、この発明により得られるばねは、
従来になく高い耐疲れ性を有し、特に自動車エンジンの
弁ばねとして用いた場合、その軽量化が可能となり、エ
ンジンの性能向上が期待されるのである。
従来になく高い耐疲れ性を有し、特に自動車エンジンの
弁ばねとして用いた場合、その軽量化が可能となり、エ
ンジンの性能向上が期待されるのである。
第1図はこの発明の製造方法を行うに当って実施する電
解研摩の際の電解研摩装置の一例を示す概略図、第2図
はショットピーニングを行なったばねに電解研摩を施し
た場合のばね素線の除去された層の厚みと最大高さ(R
max)および十点平均粗さ(Rz)の関係を示す分布図、
第3図はこの発明により得られたばねと比較に用いたば
ねの疲労試験結果を示す分布図である。
解研摩の際の電解研摩装置の一例を示す概略図、第2図
はショットピーニングを行なったばねに電解研摩を施し
た場合のばね素線の除去された層の厚みと最大高さ(R
max)および十点平均粗さ(Rz)の関係を示す分布図、
第3図はこの発明により得られたばねと比較に用いたば
ねの疲労試験結果を示す分布図である。
Claims (2)
- 【請求項1】炭素鋼線または合金鋼線を用いて母材硬さ
がHv≧550に調整されたコイルばねを得る製造工程にお
いて、コイルばねに成形後行なわれるショットピーニン
グ処理後に電解研摩または化学研摩によって素線表面を
線径にして10〜100μm除去することにより、表面粗さ
をJIS B0601の十点平均粗さにて1μm以上、4μm未
満に仕上げることを特徴とする耐疲れ性にすぐれたばね
の製造方法。 - 【請求項2】電解研摩処理において、コイルばねの内側
に陰極を配置することを特徴とする特許請求の範囲第1
項記載の耐疲れ性にすぐれたばねの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19788786A JPH0761519B2 (ja) | 1986-08-22 | 1986-08-22 | 耐疲れ性にすぐれたばねの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19788786A JPH0761519B2 (ja) | 1986-08-22 | 1986-08-22 | 耐疲れ性にすぐれたばねの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6352729A JPS6352729A (ja) | 1988-03-05 |
| JPH0761519B2 true JPH0761519B2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=16381946
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19788786A Expired - Fee Related JPH0761519B2 (ja) | 1986-08-22 | 1986-08-22 | 耐疲れ性にすぐれたばねの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0761519B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06240408A (ja) * | 1993-02-17 | 1994-08-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ばね用鋼線及びその製造方法 |
| JP5020843B2 (ja) * | 2008-02-04 | 2012-09-05 | 新日本製鐵株式会社 | 電磁鋼板の加工端部の加工方法 |
| DE102008015061A1 (de) * | 2008-03-19 | 2009-09-24 | Christian Bauer Gmbh & Co. Kg | Verfahren zur Oberflächenbehandlung einer Feder |
-
1986
- 1986-08-22 JP JP19788786A patent/JPH0761519B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6352729A (ja) | 1988-03-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |