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JPH0790465B2 - カットワイヤ用ワイヤの製造方法 - Google Patents
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JPH0790465B2 - カットワイヤ用ワイヤの製造方法 - Google Patents

カットワイヤ用ワイヤの製造方法

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JPH0790465B2
JPH0790465B2 JP7276391A JP7276391A JPH0790465B2 JP H0790465 B2 JPH0790465 B2 JP H0790465B2 JP 7276391 A JP7276391 A JP 7276391A JP 7276391 A JP7276391 A JP 7276391A JP H0790465 B2 JPH0790465 B2 JP H0790465B2
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JP
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wire
less
vickers hardness
cut
strength
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世紀 西田
征雄 落合
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はショットブラストなどの
ショットボールに用いられる高強度カットワイヤ用ワイ
ヤの製造方法に関し、詳しくは、伸線加工によって得ら
れるビッカース硬度Hv=750以上のカットワイヤ用
ワイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カットワイヤはラウンディングなどを行
った後、材料の表面に圧縮残留応力を導入するために行
われるショットブラスト用のショットボールとして使用
されている。ショットボールには、特開平02−190
266号公報のような鋼線を切断して製造されるショッ
トボール、セラミック製のショットボール、アトマイズ
法によるショットボールなどがある。
【0003】セラミック製のショットボールは割れ易い
ためショットを行う材料の強度が高い場合には、割れた
ショットボールでショットされた材料が傷つくといった
問題点がある。アトマイズ法によるショットボールは、
強度を調整することが難しく、また高強度のショットボ
ールが得られたとしてもビッカース硬度で500程度に
すぎない。このため高強度材のショットでは、材料に十
分な圧縮残留応力を導入できないといった問題点があ
る。
【0004】一方、鋼線より製造されたショットボール
においては今まで強度が低いために、高強度材ショット
に用いると、ショット後に導入される圧縮残留応力が低
いといった問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高強度材ショ
ットに適したビッカース硬度の高く寿命の長い高強度カ
ットワイヤ用ワイヤの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は重量%でC:
0.90〜1.10%、Si:0.4%以下、Mn:
0.5%以下、Cr:0.10〜0.30%、Al:
0.050%以下、残部鉄及び不可避的不純物よりなる
高炭素鋼線を用い、最終パテンティング後の強度を13
5以上145kgf/mm2 未満とし、その後、引き抜き加
工により真ひずみで3.0〜3.10の加工を行い、直
径0.4mmφ以上0.8mmφ未満かつビッカース硬度を
Hv=750以上800未満とすることを特徴とするカ
ットワイヤ用ワイヤの製造方法である。
【0007】更に本発明は、上記成分を有する高炭素鋼
線を用い、最終パテンティング後の強度を145以上1
55kgf/mm2 未満とし、その後、引き抜き加工により
真ひずみで3.10〜3.30の加工を行い、直径0.
4以上0.8mmφ未満かつビッカース硬度Hv=800
以上850以下とし、更に最終パテンティング後の強度
を140以上150kgf/mm2 以下とし、その後、引き
抜き加工により真ひずみで3.00〜3.20の加工を
行い、直径0.8以上1.0mmφ未満かつビッカース硬
Hv=750以上800以下とするカットワイヤ用ワ
イヤの製造方法である。
【0008】
【作用】本発明の鋼組成の限定理由は下記のとおりであ
る。通常のパテンティング処理においては0.8%近傍
の共析成分のおいても、旧オーステナイト粒界に沿って
初析フェライトが析出すること、またこの初析フェライ
トが伸線後の延性低下の原因となることを本発明者らは
見いだした。Cは経済的かつ有効な強化元素であるが、
この初析セメンタイトの析出量低下にも有効な元素であ
る。
【0009】従って、直径0.4mmφ以上0.8mmφ未
満かつビッカース硬度750以上800未満のカットワ
イヤの製造の場合には、C量が0.90%未満の場合に
は、ビッカース硬度がHv=750以上を得ることがで
きないので、C量を0.90%以上とする。また、C量
が1.10%を超えて添加された場合には、初析セメン
タイトの析出を抑えることが難しく、カットワイヤの寿
命を著しく低下させるためC量を1.10%以下とす
る。
【0010】直径0.4以上0.8mmφ未満かつビッカ
ース硬度800以上850以下のカットワイヤ用ワイヤ
の製作の場合には、C量が0.95%未満の場合には、
ビッカース硬度がHv=800以上を得ることができな
いのでC量を0.95%以上とする。また、C量が1.
10%を超えて添加された場合には、初析セメンタイト
の析出を抑えることが難しく、カットワイヤの寿命を著
しく低下させるためC量を1.10%以下とする。
【0011】直径0.8以上1.0mmφ未満かつビッカ
ース硬度750以上800以下のカットワイヤ用ワイヤ
の製作の場合にはC量が0.95%未満の場合には、ビ
ッカース硬度がHv=800以上を得ることができない
のでC量を0.95%以上とする。また、C量が1.1
0%を超えて添加された場合には、初析セメンタイトの
析出を抑えることが難しく、カットワイヤの寿命を著し
く低下させるためC量を1.10%以下とする。
【0012】Siは鋼の脱酸のために必要な元素であ
り、従ってその含有量があまりに少ない時、脱酸効果が
不十分となる。またSiは熱処理後に形成されるパーラ
イト中のフェライト相に固溶しパテンティング後の強度
を上げるが、反面フェライトの延性を低下させ伸線後の
極細線の延性を低下させるため0.4%以下とする。
【0013】Mnは鋼の焼き入れ性を確保するために小
量のMnを添加することが望ましい。しかし、多量のM
nの添加は偏析を引き起こしパテンティングの際にベイ
ナイト、マルテンサイトという過冷組織が発生し、その
後の伸線性を害するため0.5%以下とする。
【0014】本発明のような過共析鋼の場合、パテンテ
ィング後の組織においてセメンタイトのネットワークが
発生しやすく、セメンタイトの厚みのあるものが析出し
やすい。この鋼において高強度高延性を実現するために
は、パーライトを微細にし、かつ先に述べたようなセメ
ンタイトのネットワークや厚いセメンタイトを無くす必
要がある。Crはこのようなセメンタイトの異常部の出
現を抑制しさらにパーライトを微細にする効果を持って
いる。しかし、多量の添加は熱処理後のフェライト中の
転位密度を上昇させるため、引き抜き加工後の極細線の
延性を著しく害することになる。従ってCr添加量はそ
の効果が期待できる0.10%以上とし、フェライト中
の転位密度を増加させ延性を害することの無い0.30
%以下とする。
【0015】従来の極細鋼線と同様に延性を確保するた
めSの含有量を0.020%以下とし、PもSと同様に
線材の延性を害するので、その含有量を0.020%以
下とするのが望ましい。
【0016】極細線の延性を低下させる原因としてAl
2 3 ,MgO−Al2 3 等のAl2 3を主成分と
する非延性介在物の存在がある。従って、本発明におい
ては非延性介在物による延性低下を避けるために、Al
含有量を0.050%以下とする。
【0017】本発明の製造方法の限定理由は以下に述べ
る通りである。本発明法に示す直径0.4mmφ以上0.
8mmφ未満かつビッカース硬度750以上800以下の
カットワイヤの製造の場合には、最終LPの際に強度を
135kgf/mm2 以下とした場合には、ビッカース硬度
を750以上とすることは難しい。また、引張強さを1
45kgf/mm2以上とした場合には、ビッカース硬度が
Hv=800を超えてしまうので、引張強さを135kg
f/mm2 以上145kgf/mm2 以下とする。
【0018】この一定の強度範囲に調整されたワイヤを
繰り返し引き抜き加工を行うことにより、0.4mmφ以
上0.8mmφ以下に加工する。この時、加工量が真ひず
みで3.0以下の加工の場合には、ビッカース硬度Hv
=750以上のワイヤを得ることができない。また、真
ひずみで3.10以上の加工を行うと、ビッカース硬度
が800を超えてしまうので、引き抜き加工量を真ひず
みで3.0以上3.10以下とする。
【0019】本発明法に示す直径0.4以上0.8mmφ
未満かつビッカース硬度800以上850以下のカット
ワイヤ用ワイヤの製造の場合には、最終LPの際の強度
を145kgf/mm2 以下とした場合にはビッカース硬度
を800以上とすることは難しい。また、引張強さを1
50kgf/mm2 以上とした場合には、ビッカース硬度が
Hv=850を超えてしまうので、引張強さを145kg
f/mm2 以上150kgf/mm2 以下とする。
【0020】この一定の強度範囲に調整されたワイヤ
を、繰り返し引き抜き加工を行うことにより、0.4mm
φ以上0.8mmφ以下に加工する。この時、加工量が真
ひずみで3.10以下の加工の場合にはビッカース硬度
Hv=800以上のワイヤを得ることができない。ま
た、真ひずみで3.30以上の加工を行うと、ビッカー
ス硬度が850を超えてしまい、ショット粒の寿命が著
しく低下するので、引き抜き加工量を真ひずみで3.1
0以上3.30以下とする。
【0021】本発明法に示す直径0.8以上1.0mmφ
未満かつビッカース硬度750以上800以下のカット
ワイヤ用ワイヤの場合には、最終LPの際の強度を14
0kgf/mm2 以下とした場合には、ビッカース硬度を7
50以上とすることは難しい。また、引張強さを150
kgf/mm2 以上とした場合には、ショット粒の寿命が著
しく低下してしまうため、引張強さを140kgf/mm2
以上150kgf/mm2 以下とする。
【0022】この一定の強度範囲に調整されたワイヤを
繰り返し引き抜き加工を行うことにより、0.4mmφ以
上0.8mmφ以下に加工する。この時、加工量が真ひず
みで3.00以下の加工の場合にはビッカース硬度Hv
=750以上のワイヤを得ることができない。また、真
ひずみで3.20以上の加工を行うと、ビッカース硬度
が800を超えてしまい、ショット粒の寿命が著しく低
下するので、引き抜き加工量を真ひずみで3.00以上
3.20以下とする。
【0023】本発明材は過共析鋼であるため、熱間圧延
後の線径で得られる組織に不良部分が発生しやすい。こ
の不良部分は、引き抜き加工過程における微小クラック
の発生源となる。しかし微小クラックの発生を組織の改
善により低減することは、本発明鋼が過共析鋼であるた
め難しい。本発明者らは、引き抜き加工に10°を基準
にして8°〜12°の引き抜きダイスを用いることで、
容易にこの問題が解決できることを見いだした。
【0024】一般的に、高炭素鋼線の引き抜き加工は、
引き抜き力が最も低下するアプローチ角が14°を基準
にして、12°〜16°の引き抜きダイスが使用されて
いる。しかし、この場合、中心部には引張応力が働くた
め、中心部分に微細クラックが発生しやすい状態となっ
ている。
【0025】そこで、より容易に微細クラックのない引
き抜き加工を行うには、中心部まで十分な圧縮応力の働
く10°を基準にして、8°〜12°の引き抜きダイス
を用いるのが望ましい。また、引き抜き加工に使用する
ダイスのアプローチ角を低下することで、引き抜き加工
における内部欠陥の発生を低下し、より高寿命のショッ
トボールを実現することが可能となった。
【0026】これらのワイヤの切断長さが線径の1倍未
満の場合、切断が困難となるためワイヤの切断長さを1
倍以上とする。また、切断長さが線径の2倍を超えた場
合、ショット粒の寿命が著しく低下するので、切断長さ
を線径の2倍以下とするのが望ましい。
【0027】
【実施例】本発明に基づき表1に示す成分の鋼を用いて
カットワイヤを製造した。1〜4は本発明法第1項によ
るもの、5〜7は本発明法第3項によるもの、8〜10
は本発明法第5項によるもので、用いた鋼の化学成分お
よび製造方法は本発明に従って調整されている。また、
本発明例1,2,5,7,8,9は、最終引き抜き加工
の際にアプローチ角が14°のダイスを用いている。
【0028】11〜15は比較例によるもので、以下の
違いがある。比較例11は本発明法と使用した鋼の化学
成分のうちC量およびCr量が異なる水準である。
【0029】比較例12は本発明法と使用した鋼の化学
成分のうちCr量が異なる水準である。比較例13は本
発明法に比べ最終引き抜き加工における減面率が本発明
法より高い水準である。比較例14は本発明法に比べ最
終引き抜き加工における減面率が本発明法より低い水準
である。比較例15は本発明法とカットワイヤの切断長
さが異なる水準である。表1に示される成分の鋼を熱間
圧延によって5.5mmφに製造し、これを引き抜き加工
により表1に示される最終LP線径のワイヤとした。こ
のワイヤに表1に示されるLP処理を行うことで、表1
に示される引張強さのワイヤとした。本発明例による1
〜10はいずれも本発明法の範囲に強度が調整されてい
る。この後、本発明例においては、アプローチ角を10
°と14°で行い、比較例においてはアプローチ角が1
4°のダイスを用いて引き抜き加工を行った。
【0030】引き抜き加工後、切断機によりワイヤをカ
ットし、硬度を測定した。また、カットワイヤの寿命を
調べるため、連続1000時間のショットを行い、ショ
ット粒の損耗量を初期ショット粒の重量からショット後
の所定サイズ以上のショット粒の重量を差し引いた重量
%で求めた。
【0031】表1に示されるように、本発明例を用いる
ことでビッカース硬度Hv=750以上で、寿命の優れ
たカットワイヤを得ることができる。また、引き抜き加
工の際にアプローチ角を10°とすることでより高寿命
のカットワイヤを得ることができる。一方、比較例11
では表1に示されるようにビッカース硬度Hv=750
以上を得ることができない。
【0032】比較例12でも表1に示されるようにビッ
カース硬度Hv=750以上を得ることができない。比
較例13は本発明法に比べ最終引き抜き加工における減
面率が高いため、ビッカース硬度Hv=750以上の硬
度が得られているが、カットワイヤの損耗率が大きくな
ってカットワイヤの寿命が短くなっている。比較例14
は本発明法に比べ最終引き抜き加工における減面率が低
いため、ビッカース硬度Hv=750以上の硬度が得ら
れていない。比較例15は本発明法に比べカットワイヤ
の切断長さが長いため、カットワイヤの損耗率が大きく
なって寿命が短くなっていることが判る。なお、表1中
のカットワイヤの「寿命」の定義は以下のとおりであ
る。 ショットボールの寿命として10%以上の損耗率が
でると、それ以後の連続使用において、磨減した粒が
増加し、ショットされる材料に導入される残留応力など
の効率が低下する。破砕粒が増加することによりショ
ットされる材料のダメージが増加する。このことから、
所定の時間でショット粒の入れ替え或いは選別が必要に
なる。ここでは、10%の損耗率がでるまでの時間を寿
命と考える。損耗率は以下の式により求めた。 A=試験するショット粒全体の重さ B=1000時間の試験後に伸線加工で製造された時のワイヤ径×0.9以上の 粒の重さ 損耗率=(A−B)/A×100
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の鋼を用いてショットブラスト用
のショットボールを製造した場合、ビッカース硬度Hv
=750以上の高強度ショットボールを得ることができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%でC :0.90〜1.10%、
    Si:0.4%以下、Mn:0.5%以下、Cr:0.
    10〜0.30%、Al:0.050%以下、残部鉄及
    び不可避的不純物よりなる高炭素鋼線を用い、最終パテ
    ンティング後の強度を135以上145kgf/mm2 未満
    とし、その後、引き抜き加工により真ひずみで3.0〜
    3.10の加工を行い、直径0.4mmφ以上0.8mmφ
    未満かつビッカース硬度をHv=750以上800未満
    とすることを特徴とするカットワイヤ用ワイヤの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成分を有する高炭素鋼線
    を用い、最終パテンティング後の強度を145以上15
    5kgf/mm2 未満とし、その後、引き抜き加工により真
    ひずみで3.10〜3.30の加工を行い、直径0.4
    以上0.8mmφ未満かつビッカース硬度Hv=800以
    上850以下とすることを特徴とするカットワイヤ用ワ
    イヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成分を有する高炭素鋼線
    を用い、最終パテンティング後の強度を140以上15
    0kgf/mm2 以下とし、その後、引き抜き加工により真
    ひずみで3.00〜3.20の加工を行い、直径0.8
    以上1.0mmφ未満かつビッカース硬度Hv=750以
    上800以下とすることを特徴とするカットワイヤ用ワ
    イヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 引き抜き加工のダイスアプローチ角が、
    8°〜12°のダイスを使用することを特徴とする請求
    項1記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。
  5. 【請求項5】 引き抜き加工のダイスアプローチ角が、
    8°〜12°のダイスを使用することを特徴とする請求
    項2記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。
  6. 【請求項6】 引き抜き加工のダイスアプローチ角が、
    8°〜12°のダイスを使用することを特徴とする請求
    項2記載のカットワイヤ用ワイヤの製造方法。
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