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JPH0791889B2 - 横葺き屋根構造 - Google Patents
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JPH0791889B2 - 横葺き屋根構造 - Google Patents

横葺き屋根構造

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JPH0791889B2
JPH0791889B2 JP6153292A JP6153292A JPH0791889B2 JP H0791889 B2 JPH0791889 B2 JP H0791889B2 JP 6153292 A JP6153292 A JP 6153292A JP 6153292 A JP6153292 A JP 6153292A JP H0791889 B2 JPH0791889 B2 JP H0791889B2
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eaves
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roof
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和幸 西澤
憲一 坂本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建物の母屋等の下地
部材上に横葺きされる金属鋼板製の横葺き屋根構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の横葺き屋根構造において
は、例えば特公平3−7772号公報に開示されている
ような構成を有するものがある。
【0003】このような従来構造の横葺き屋根構造は、
図23に示すように母屋等の下地部材上に敷設される横
葺き屋根板111の棟側成形部113には、上方へ立上
る上端部に折返された係合部122を形成させると共
に、これを同係合部122の折返し端上部付近まで折返
して横方向折返しバネ部123、これを立上げて縦方向
折返しバネ部124をそれぞれに形成させ、かつこれを
下方へ折返して保持壁部125を形成させて、係合部1
22での折返し端上部の係止縁128と、各折返しバネ
部123,124での折曲部分対応の押止部129とか
らなる係止部127を形成させている。また、軒側成形
部114には、垂下される前壁部131の下端縁を折曲
して前記係合部122に挿入係合される係合片部132
を形成させている。さらに、屋根下地面上の所定位置に
予め固定して配置される吊子部材115には、取付け部
141から前記係止部127の高さ位置対応に立上げた
基体壁部142を設け、この基体壁部142の上端部に
前記保持壁部125による裏当て規制のもとに係止部1
27に係止される係止顎部143を形成させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の横葺き屋根構造にあっては、屋根下地部材上の
所定位置に、予め吊子を配設しておくと、屋根板を軒側
から棟側へ、又は棟側から軒側へ、或いは任意の屋根面
からも葺けるという作業上極めて優れた面はあるが、暴
風雨時などにおいて、横葺き屋根板同士の係合部分にお
いて構造上十分な水密構造をとりにくいため、時として
毛細管現象が起る場合があり、水密構造の改良が望まれ
ている。
【0005】また、従来の横葺き屋根において、図24
に示すように、互いに軒棟方向に隣合う一方の横葺き屋
根板aの棟側係合部bに、他方の横葺き屋根板aの軒側
係合部cを係合させると共に、特に、横葺き屋根板aと
して薄肉な金属鋼板製のものを用いて、接合部分を高ハ
ゼ継ぎにした構造を有するものがある。
【0006】このような横葺き屋根構造では、特に、積
雪寒冷地において、横葺き屋根板同士の接合部上に融雪
水が再凍結して氷塊が付着すると、図25に示すよう
に、この氷塊の重量による荷重Fで各々の係合部b、c
の立上り部が、図25実線矢印で示すように、棟側から
軒側方向に伸びて変形し、ハゼの噛み合わせがルーズに
なり、これによって、耐風圧強度や雨仕舞性能が低下す
るばかりでなく、図26に示すように、棟側方向の風圧
Wを受けると、横葺き屋根板aが外れ易いという問題が
あった。
【0007】
【発明の目的】この発明の目的は、横葺き屋根板の係合
部分における耐風圧強度及び雨仕舞性能を高めると共
に、荷重による変形を防止し、しかも軒側から棟側へ、
又は棟側から軒側へ、或いは屋根面の任意の場所からも
葺くことができるようにした横葺き屋根構造を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、軒棟方向の両側端部に軒側係合部
と棟側係合部とを備えた横葺き屋根板を、互いに軒棟方
向に隣合せて母屋等の下地部材上に敷設し、吊子を介し
て固定する横葺き屋根構造において、前記棟側係合部
は、軒側立上り部と、この軒側立上り部の棟側に減圧空
間溝を介して形成され、かつこの減圧空間溝内に臨む係
合支持部を備えた棟側立上り部とを有し、前記棟側立上
り部は、前記減圧空間溝側の軒側壁部と棟側棟側壁部
からなると共に、裏面側に吊子嵌合用空間部を有し、前
記軒側係合部は、垂下部より棟側に逆U字状に屈曲させ
て前記棟側係合部の軒側立上り部に係合する係合溝と、
この係合溝の先端部を棟側へ略V字状に折り返して前記
係合支持部に係止可能な係止部とを有し、前記吊子は、
下地部材上に固定される固定片部と、立上り部と、係止
片部とを有し、前記互いに隣合う下段の横葺き屋根板の
棟側係合部の軒側立上り部に、上段の横葺き屋根板の軒
側係合部の係合溝を係合させ、前記係止部を前記下段の
横葺き屋根板の棟側係合部の棟側立上り部に形成した係
合支持部に弾性的に支持すると共に、前記棟側立上り部
の吊子嵌合用の空間部を前記吊子に嵌合させて、前記係
合支持部を吊子の係止片部に弾性的に係止させたことを
特徴とする横葺き屋根構造である。
【0009】
【作 用】すなわち、この発明は、下段の横葺き屋
根板の棟側係合部の軒側立上り部と、上段の横葺き屋根
板の軒側係合部の係合溝との係合により、横葺き屋根板
同士の接合部上に、例えば融雪水が再凍結して氷塊が付
着して、この氷塊の重量による荷重を受けても、従前の
ように、横葺き屋根板の軒側係合部が軒側方向に引っ張
られて変形することがないために、屋根板の軒側,棟側
の両方の係合部の係合が堅持され、これによって、耐風
圧強度や雨仕舞性能の低下が防止される。
【0010】また、横葺き屋根板の棟側係合部に、上段
の横葺き屋根板の軒側係合部に形成した係合溝係合す
軒側立上り部を形成しているために、横葺き屋根板の
裏面側内部に雨水が浸入することがなく、たとえ暴風雨
時などにおいて、雨水が係合溝との隙間から軒側立上り
部と棟側立上り部との間の減圧空間溝内に浸入しても、
雨水が隙間を通過する際に、隙間を通過する間に雨水の
運動エネルギが減衰され、さらに、減圧空間溝内で圧力
が弱められると共に、この減圧空間溝内に雨水が一時保
水されて、横葺き屋根板の軒棟側方向に直交する方向に
排水され、横葺き屋根板の裏面側内部への雨水の浸入が
確実に防止される。
【0011】しかも、吊子の立上り部先端に、棟側立上
り部の軒側壁部に設けた係合支持部と係止する係止片部
を設けたことにより、吊子を予め下地部材上の所定位置
に固定配置しておき、この状態で屋根板の棟側,軒側両
係合部を係合させて吊子上に圧入するだけの簡単な作業
で屋根板を軒側から棟側へ、又は棟側から軒側へ最少作
動工程で葺くことが可能となり、作業性を著しく向上さ
せることができる。
【0012】又、上記のように一動作で葺く必要がない
場合でも、屋根下地部材上に配設した吊子の任意の位置
を起点として、任意に屋根葺き作業を行うことができ
る。
【0013】
【実 施 例】以下、この発明の実施例図面を参照しな
がら詳細に説明すると、図1A,Bないし図3はこの発
明に係る横葺き屋根構造の第1実施例を示すものであ
り、図1Aは吊子の斜視図、図1Bは屋根板の係合部と
吊子の組合せ構造を示す要部拡大断面図、図2は屋根板
の一部切欠斜視図、図3は下地部材上に屋根板と吊子を
組合せて固定した状態の一部切欠構成図である。
【0014】図1A,Bないし図3に示すように、1は
母屋又は母屋に敷設された垂木等の下地部材で、この下
地部材1上には、長尺な金属鋼板製の横葺き屋根板2,
2が敷設されている。
【0015】この横葺き屋根板2は、図2に示すよう
に、面板部3と、この面板部3の軒棟方向の両端縁部側
に形成した棟側係合部4及び軒側係合部5とからなり、
前記棟側係合部4は、ぼぼ逆U字状に折曲形成した軒側
立上り部41と、この軒側立上り部41の棟側に位置さ
せた棟側立上り部42とを立上り折曲した構成を有し、
これら各々の軒側、棟側両立上り部41、42間には、
軒棟方向と直交方向に沿って減圧空間溝43が形成され
ている。
【0016】前記棟側立上り部42には、前記減圧空間
溝43側の軒側壁部45と棟側の棟側壁部46とを連続
的に折曲させて、後述する吊子6に係合支持させるため
の吊子嵌合用の空間部44を形成する。47は前記軒側
壁部45の上端部から軒側へ屈曲させて形成した係合支
持部であって、この係合支持部47は図1Bにも示すよ
うに、吊子6の係止片部64に支持されると共に、屋根
板2の軒側係合部5の後述する係止部54と係合させる
ものであって、これら2つの機能を有するものである。
48はテーパー部、49は水平部、49aは棟側壁部
6下端を棟側へ折曲形成させた支承部である。
【0017】一方、前記横葺き屋根板2の軒側係合部5
には、垂下部55より棟側に逆U字状に折曲させて前記
棟側係合部4の軒側立上り部41係合する内壁部52
と外壁部53とからなる係合溝51が形成され、かつ、
この係合溝51の前記棟側係合部4の減圧空間溝43内
に臨む外壁部53の先端部を、棟側へ略V字状に折り返
して係止部54が形成される。
【0018】また、図中6は前記横葺き屋根板2の軒側
係合部5と棟側係合部4の係合部を下地部材1上に固定
させるための吊子であって、前記下地部材1上にビス等
の固定具7又は垂木等の下地部材1に設けられた切り起
し片(図示せず)によって固定される。
【0019】この吊子6は、図1Aに示すように、前記
下地部材1上に固定される取付孔62を有する固定片部
61と、この固定片部61からほぼ直角に起立する立上
り部63と、この立上り部63を下方へ折曲形成した係
止片部64とで構成される。
【0020】この係止片部64は、前記横葺き屋根板2
の棟側係合部4に形成した棟側立上り部42の吊子嵌入
用の空間部に押圧嵌入される前に、予め下地部材1の所
定位置に固定片部61をビス等の固定具7により前記下
地部材1上に固定することにより、後述するように一動
作によって横葺き屋根板2を下地部材1上に固定できる
ようになっている。
【0021】図1Bは、前記のように構成された各部材
を係合させた要部拡大断面図であって、前記のように下
地部材1上の所定位置に予め多数の吊子6をビス等で固
定しておき、この上から下段の屋根板2の棟側係合部4
の空間部44内に押圧嵌合させ、その上から上段の屋根
板2の軒側係合部5の係合溝51を、棟側係合部4の
立上り部41に押圧嵌合させて軒側から棟側へ、又は
棟側から軒側へ葺くこともできる。
【0022】しかし、本発明の第1実施例における最も
簡単かつ作業性のよい施工法は、予め取り付けられた吊
子6の係止片部64上に、その吊子6より下段側に位置
する屋根板2の棟側係合部4の空間部44を位置させ、
上段側に位置する屋根板2の軒側係合部5を、前記棟側
係合部4上に係合可能なように位置させて、軒側係合部
5の上方から押圧することで吊子6と棟側係合部4と軒
側係合部5を係合させる方法である。
【0023】尚、図3において、図示省略したが、必要
に応じて所要形状の木毛板等の下地材や水漏り防止板等
の下葺き材を、屋根板面下に敷設できることは言うまで
もない。又、後述する第2実施例,第3実施例において
も下地材については同様に取扱うことができる。
【0024】図4A,Bないし図8A,Bは、それぞれ
第1実施例の屋根板を用いることを前提とした吊子の変
形例と、その吊子を用いた屋根板との組み合せた状態を
示す概略説明図である。
【0025】図4Aは吊子6が第1実施例の図1Aで示
したものと比べ固定片部61の取付位置が逆になってい
る点が異なる。この吊子6を用いた場合にも、第1実施
例とほぼ同様の作用効果を奏する。
【0026】図5Aは、吊子6の係止片部64の形状が
立上り部63の左右両側からほぼ三角形状に折曲形成さ
れて、当接下辺部64aが設けられている点が第1実施
例の吊子6と異なる。この吊子6を用いた場合には、図
5Bで示すように軒側壁部45の係合支持部47は当接
下辺部64aをより的確に係合支持することが可能とな
る。他は第1実施例とほぼ同様の作用効果を奏する。
【0027】図6Aは、図5Aの吊子6の固定片部61
の折曲方向を逆にした形状のもので、この吊子6を用い
た場合も、上記実施例とほぼ同様の作用効果を奏する。
【0028】図7Aの吊子6は、立上り部63の上端を
軒側へほぼ水平に折曲して係止片部64を形成し、この
係止片部64の折曲端から上方へ傾斜して案内片64b
が形成されたもので、上記係止片部64の面接触によっ
て、より強固な係合支持が得られる。他は第1実施例と
同様の作用効果を奏する。
【0029】図8Aは上記図7Aの吊子6と固定片部6
1を逆にした点が異なり、図7Aで説明した作用効果と
ほぼ同様の作用効果を奏する。
【0030】図9A,Bないし図11は、この発明の第
2実施例を示すもので、図9Aは吊子6の斜視図、図9
Bは屋根板の係合部と吊子の組合せ構造を示す要部拡大
断面図、図10は屋根板の一部切欠斜視図、図11は下
地部材上に屋根板と吊子を組合せて固定した状態の一部
切欠構成図である。
【0031】この第2実施例は、図9A,Bに示すよう
に、第1実施例の構成に比べて、屋根板2の棟側係合部
4のうち、軒側壁部45と係合支持部47とテーパー部
48とが左右対称になるように形成された点に特徴があ
る。すなわち、棟側壁部46の上端部を棟側へ前記軒側
壁部45の係合支持部47とほぼ同一水平面となるよう
に折曲させて棟側壁部46上に別の係合支持部47を対
設させ、左,右の係合支持部47,47を底辺としてほ
ぼ二等辺三角形状に形成したものである。48はそのテ
ーパー部である。
【0032】一方、図9Aに示す吊子6は、立上り部6
3上に設けた係止片部64が、第1実施例のものと比
べ、左,右に分岐されている点が異なる。この係止片部
64が左右に分岐された吊子を使用して屋根板2と組み
合せた場合には、図9Bに示すように、棟側係合部4の
左,右の係合支持部47,47に、吊子6の左,右の係
止片部64,64がそれぞれ係合支持されるので、屋根
板2の接合部が第1実施例のものに比べ、より強固かつ
安定することになる。尚、この吊子6は分岐箇所左,
右に2分したものであるが、必要に応じて3箇所等に分
岐箇所を増加してもよい。
【0033】上記第2実施例についての他の部材につい
ては、第1実施例に用いた符号と同一の符号を附して説
明を省略する。そして、この第2実施例による発明の作
用効果は、第1実施例のものより前記強固かつ安定した
係合状態を得られることである。
【0034】図12A,Bないし図16A,Bは、それ
ぞれ上記第2実施例の屋根板に用いる吊子の変形例とそ
の吊子と屋根板との接合構造とを示す概略説明図であ
る。
【0035】図12Aに示す吊子6は、図9Aに示す吊
子6と固定片部61と比べ、取付位置が逆になっている
点が異なる。この吊子6を用いた場合にも、第2実施例
とほほ同様の作用効果を奏する。
【0036】図13Aに示す吊子6は、係止片部64の
形状が、立上り部63の左右両側からほぼ三角形状に折
曲形成されて、当接下辺部64aが設けられている点
が、第2実施例の吊子6と異なる。この吊子6を用いた
場合には、図13Bに示すように、当接下辺部64a,
64aを左,右の係合支持部47,47と当接させるこ
とが可能となる点が優れる。他は、第2実施例とほぼ同
様の作用効果を奏する。
【0037】図14Aは、図13Aの吊子6と比べ固定
片部61の取付位置が異なるのみであって、この吊子6
と屋根板2とを接合させた場合も、図13A,Bの構成
によって生じるものとほぼ同様の作用効果を生じる。
【0038】図15Aは、吊子6に設けた係止片部64
が、左右に分岐されていないものを示す。この変形例で
は吊子6の形状を単純化したことにより安価に提供でき
る点で便益があり、他は、第2実施例に関する前記の作
用効果とほぼ同様である。
【0039】図16Aは、吊子6の形状が図15Aの吊
子と比べ、その固定片部61が逆になっている点の相違
があり、この変形例の吊子6の場合も、上記15Aの吊
子の場合とほぼ同様の作用効果を奏する。
【0040】図17A,Bないし図19は、この発明の
第3実施例を示すもので、図17Aは吊子6の斜視図、
図17Bは屋根板の係合部と吊子の組合せ構造を示す要
部拡大断面図、図18は屋根板の一部切欠斜視図、図1
9は下地部材上に屋根板と吊子を組合せて固定した状態
の一部切欠構成図である。
【0041】この第3実施例は、図17A,Bに示すよ
うに、第2実施例の構成と比べて、屋根板2については
棟側係合部4の軒側壁部45と棟側壁部46との間隔
が、後述する吊子6との関係で、より広く形成されてい
る点と、第2実施例のほぼ二等辺三角形の部分が、ほぼ
台形になっている点である。更に吊子6については図1
7Aに示すように、係止片部64が左,右に分岐するに
留らず、一方の係止片部に後述する当接片部64dを形
成した点が異なる。
【0042】すなわち、棟側係合部4の軒側壁部45と
棟側壁部46との間隔が、吊子6の大きさと形状との関
係でより広い間隔を持つように形成される。49は前記
ほぼ台形の上端部である水平部である。
【0043】一方、前記吊子6は、立上り部63の上部
に形成した2片の係止片部64,64のうち、一方の係
止片部64については、その立上り部63の上端部を少
許棟側に折曲させ、更に立上らせて折曲片部64cを形
成し、更にこの折曲片部64cを棟側に折曲させて係止
片部64へと連続させる。64dは屋根板2の棟側係合
部4の棟側壁部46(又は軒側壁部45)と当接するよ
うにした当接片部であって、図17Bに示すように下地
部材1上にビス等により固定された吊子6を軒側壁部4
5と棟側壁部46との間に嵌め入れた場合に、吊子6と
軒側壁部45,棟側壁部46と遊び幅が広くなりすぎな
いようにするためのものである。すなわち、屋根板2と
吊子6の嵌着係合時に上記当接片部64dが棟側壁部4
6内面と当接させることによって、軒棟方向のガタつき
の発生を未然に防止するためのものである。
【0044】上記第3実施例についての他の部材につい
ては、第1実施例及び第2実施例に用いた符号と同一の
符号を附して、説明を省略する。そして、この第3実施
例の場合は、吊子6の構成と合うように屋根板2の軒側
壁部45と棟側壁部46との間隔を広幅としたので、大
型の吊子と係合させることが可能となり、より強固で安
定度の高い係合を必要とする屋根に適する。
【0045】更に、棟側係合部4の軒側壁部45と棟側
壁部46の上部をほぼ台形にしたことにより、その水平
部49と屋根板2とが作業中に踏まれて接触するような
場合が生じても、屋根板の変形が少なくてすむ。
【0046】第3実施例に関するその他の作用効果につ
いては、前記第1実施例及び第2実施例に関し記載した
ものとほぼ同様である。
【0047】図20A,Bないし図22A,Bは、それ
ぞれ上記第3実施例の屋根板に用いる吊子の変形例と屋
根板との接合構造を示す概略説明図である。
【0048】図20Aは図17Aに示した吊子6と比
べ、固定片部61の取付位置を逆に形成したものであ
る。そして、この吊子6を用いた場合にも、上記第3実
施例のものから生じる作用効果とほぼ同様の作用効果を
奏することができる。尚、その他の部分については第1
実施例,第2実施例に用いた符号を附して、説明を省略
する。
【0049】図21Aに示す吊子6は、2つに分岐させ
た係止片部64,64のうち、折曲片部64cに形成さ
れた当接片部64dが軒側壁部45と当接するように配
設されたものである。従って、棟側係合部4と吊子6と
が係合支持した場合には図21Bに示すように軒側壁部
45と吊子6の当接片部64dとが当接するので、軒側
壁部45と棟側壁部46の間隔が広幅であっても、軒棟
方向のガタつきを防止できる。
【0050】図22Aに示す吊子6は、上記図21Aに
示す吊子6と比べ、固定片部61の取付位置が逆になっ
ている点が異なる。この吊子6の場合も図21Aに関し
て説明した作用効果とほぼ同様の作用効果を生じ、その
他の作用効果も、第3実施例に関して説明したものとほ
ぼ同様である。尚、上記各変形例において、第1実施例
及び第2実施例と共通する部分については同一の符号を
附して説明を省略した。
【0051】尚、上記各実施例及び吊子の変形例で示し
た部材については、この発明の目的の範囲内で多少の変
形が出来ることは言う迄もない。
【0052】
【発明の効果】この発明は上記のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0053】請求項1記載の構成により、下段の横葺き
屋根板の棟側係合部の軒側立上り部と、上段の横葺き屋
根板の軒側係合部の係合溝との係合により、横葺き屋根
板同士の接合部上に、例えば融雪水が再凍結して氷塊が
付着して、この氷塊の重量による荷重を受けても、従前
のように、横葺き屋根板の軒側係合部が軒側方向に引っ
張られて変形することがないために、屋根板の軒側,棟
側の両方の係合部の係合が堅持され、これによって、耐
風圧強度や雨仕舞性能の低下が防止される。
【0054】また、横葺き屋根板の棟側係合部に、上段
の横葺き屋根板の軒側係合部に形成した係合溝係合す
軒側立上り部を形成しているために、横葺き屋根板の
裏面側内部に雨水が浸入することがなく、たとえ暴風雨
時などにおいて、雨水が係合溝との隙間から軒側立上り
部と棟側立上り部との間の減圧空間溝内に浸入しても、
雨水が隙間を通過する際に、隙間を通過する間に雨水の
運動エネルギが減衰され、さらに、減圧空間溝内で圧力
が弱められると共に、この減圧空間溝内に雨水が一時保
水されて、横葺き屋根板の軒棟側方向に直交する方向に
排水され、横葺き屋根板の裏面側内部への雨水の浸入が
確実に防止される。
【0055】しかも、吊子の立上り部先端に、棟側立上
り部の軒側壁部に設けた係合支持部と係止する係止片部
を設けたことにより、吊子を予め下地部材上の所定位置
に固定配置しておき、この状態で屋根板の棟側,軒側両
係合部を係合させて吊子上に圧入するだけの簡単な作業
で屋根板を軒側から棟側へ、又は棟側から軒側へ最少作
動工程で葺くことが可能となり、作業性を著しく向上さ
せることができる。
【0056】又、上記のように一動作で葺く必要がない
場合でも、屋根下地部材上に配設した吊子の任意の位置
を起点として、任意に屋根葺き作業を行うことができ
る。
【0057】請求項2の構成にしたことにより、前記の
効果に加え、屋根板の係合箇所をより強固にすることが
できる他、各種の形状の異なった吊子を使用することが
できる。
【0058】更に、請求項3の構成としたことで、前記
効果に加え、棟側立上り部と吊子との係合を、より強
固な係合とすることができる。
【0059】しかも、請求項4の構成としたことで、
記の効果に加え、吊子と棟側立上り部との係合面を増大
させることができて、屋根板をよりしっかりと固定させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはこの発明に係る横葺き屋根構造の第1実施
例に用いる吊子の斜視図,Bはこの発明に係る横葺き屋
根構造の第1実施例を示す要部拡大断面図。
【図2】同じく第1実施例の屋根板の一部切欠斜視図。
【図3】同じく第1実施例の横葺き屋根構造の概略説明
図。
【図4】Aは第1実施例の吊子の変形例を示す斜視図,
Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図5】Aは第1実施例の吊子の変形例を示す斜視図,
Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図6】Aは第1実施例の吊子の変形例を示す斜視図,
Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図7】Aは第1実施例の吊子の変形例を示す斜視図,
Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図8】Aは第1実施例の吊子の変形例を示す斜視図,
Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図9】Aはこの発明に係る横葺き屋根構造の第2実施
例に用いる吊子の斜視図,Bはこの発明に係る横葺き屋
根構造の第2実施例を示す要部拡大断面図。
【図10】同じく第2実施例の屋根板の一部切欠斜視
図。
【図11】同じく第2実施例の横葺き屋根構造の概略説
明図。
【図12】Aは第2実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図13】Aは第2実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図14】Aは第2実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図15】Aは第2実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図16】Aは第2実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図17】Aはこの発明に係る横葺き屋根構造の第3実
施例に用いる吊子の斜視図,Bはこの発明に係る横葺き
屋根構造の第3実施例を示す要部拡大断面図。
【図18】同じく第3実施例の屋根板の一部切欠斜視
図。
【図19】同じく第3実施例の横葺き屋根構造の概略説
明図。
【図20】Aは第3実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図21】Aは第3実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図22】Aは第3実施例の吊子の変形例を示す斜視
図,Bはその吊子を用いた屋根構造の要部断面図。
【図23】従来の横葺き屋根構造の要部拡大断面図。
【図24】従来の横葺き屋根構造の要部概略説明図。
【図25】従来の横葺き屋根構造の要部概略説明図。
【図26】従来の横葺き屋根構造の要部概略説明図。
【符号の説明】
1・・・下地部材、 2・・・横葺き屋根板、 3・・・面板部、 4・・・棟側係合部、 41・・・軒側立上り部、 42・・・棟側立上り部、 43・・・減圧空間溝、 44・・・空間部、 45・・・軒側壁部、 46・・・棟側壁部、 47・・・係合支持部、 48・・・テーパー部、 49・・・水平部、 49a・・・支承部、 5・・・軒側係合部、 51・・・係合溝、 52・・・内壁部、 53・・・外壁部、 54・・・係止部、 55・・・垂下部、 6・・・吊子、 61・・・固定片部、 62・・・取付孔、 63・・・立上り部、 64・・・係止片部、 64a・・・当接下辺部、 64b・・・案内片、 64c・・・折曲片部、 64d・・・当接片部、 7・・・固定具、 113・・・従来例の棟側成形部、 114・・・同軒側成形部、 115・・・同吊子部材、 122・・・同係合部、 123・・・同横方向折返しバネ部、 124・・・同縦方向折返しバネ部、 125・・・同保持壁部、 127・・・同係止部、 128・・・同係止縁、 129・・・同押止部、 132・・・同係合片部、 141・・・同取付け部、 142・・・同基体壁部、 143・・・同係止顎部、 a・・・同横葺き屋根板、 b・・・同棟側係合部、 c・・・同軒側係合部、 W・・・風圧。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軒棟方向の両側端部に軒側係合部と棟側
    係合部とを備えた横葺き屋根板を、互いに軒棟方向に隣
    合せて母屋等の下地部材上に敷設し、吊子を介して固定
    する横葺き屋根構造において、 前記棟側係合部は、軒側立上り部と、この軒側立上り部
    棟側に減圧空間溝を介して形成され、かつこの減圧空
    間溝内に臨む係合支持部を備えた棟側立上り部とを有
    し、 前記棟側立上り部は、前記減圧空間溝側の軒側壁部と
    棟側壁部からなると共に、裏面側に吊子嵌合用空間
    部を有し、 前記軒側係合部は、垂下部より棟側に逆U字状に屈曲さ
    せて前記棟側係合部の軒側立上り部に係合する係合溝
    と、この係合溝の先端部を棟側へ略V字状に折り返して
    前記係合支持部に係止可能な係止部とを有し、 前記吊子は、下地部材上に固定される固定片部と、立上
    り部と、係止片部とを有し、 前記互いに隣合う下段の横葺き屋根板の棟側係合部の
    立上り部に、上段の横葺き屋根板の軒側係合部の係合
    溝を係合させ、前記係止部を前記下段の横葺き屋根板の
    棟側係合部の棟側立上り部に形成した係合支持部に弾性
    的に支持すると共に、前記棟側立上り部の吊子嵌合用の
    空間部を前記吊子に嵌合させて、前記係合支持部を吊子
    の係止片部に弾性的に係止させたことを特徴とする横葺
    き屋根構造。
  2. 【請求項2】 棟側立上り部の棟側壁部には、前記軒側
    壁部の上端部に設けた係合支持部と対応する係合支持部
    を対設したことを特徴とする請求項1記載の横葺き屋
    根構造。
  3. 【請求項3】 吊子の係止片部は、立上り部を中心とし
    て左右に分岐されていることを特徴とする請求項2
    載の横葺き屋根構造。
  4. 【請求項4】 吊子の係止片部は、棟側立上り部の軒側
    壁部又は棟側壁部のいずれかと当接する当接片部を設け
    たことを特徴とする請求項1又は2に記載の横葺き屋根
    構造。
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