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JPH079566B2 - 柔軟性構造物 - Google Patents
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JPH079566B2 - 柔軟性構造物 - Google Patents

柔軟性構造物

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JPH079566B2
JPH079566B2 JP1809791A JP1809791A JPH079566B2 JP H079566 B2 JPH079566 B2 JP H079566B2 JP 1809791 A JP1809791 A JP 1809791A JP 1809791 A JP1809791 A JP 1809791A JP H079566 B2 JPH079566 B2 JP H079566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、柔軟性構造物に関
し、特に、柔軟性構造物の形態を、流体を移動させるこ
とにより容易に変化または移動させることを可能とし
た、柔軟性構造物の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、内部に流体が充満されることによ
って、その外部形状が形作られる柔軟性構造物は、
「人」・「動物」・「架空の動物」などの外部形状に形
成され、デパートやビルの壁面に取り付けたりまたは広
場などに自立させたりして用いられるようになった。
【0003】さらに、柔軟性構造物に、「目が動く」・
「手を振る」・「足が動く」などの「動き」を付加する
ことを要求するようになった。
【0004】また、柔軟性構造物を、人々が多数集まる
コンサートホールや野球場などにおいて浮遊させ、無線
を利用した遠隔操作で種々の「動き」を付加し、宣伝広
告効果の向上を図る方法も用いられるようになった。
【0005】上記のように、今後柔軟性構造物は多種多
様の用途が、要求されると考えられる。
【0006】従来、内部に流体が充満されることによっ
て、その外部形状が形作られる柔軟性構造物に「動き」
を持たせる方法としては、実開昭54−124490号
公報、実開昭56−117788号公報、特公平2−1
1918号公報により開示されている。いずれの公報
も、紐を引くことにより「屈曲」させる手段を用いてい
る。
【0007】以下、特公平2−11918号公報に開示
された、柔軟性構造物を「屈曲」させる方法について説
明する。
【0008】図25を参照して、従来の柔軟性構造物9
0は、円筒形状を成す本体部90a と、台座90bから
構成されている。柔軟性構造物90の台座90bには、
空気孔92が設けられている。本体部90a の内部に
は、常に、空気孔92より空気が送り込まれている。こ
のことにより、柔軟性構造物90は直立し、その外部形
状をかたちどっている。
【0009】次に、図25ないし図27を参照して、上
記構成よりなる柔軟性構造物90の、屈曲方法を説明す
る。
【0010】図25は、柔軟性構造物90の全体側面図
を示している。図26は、柔軟性構造物90の側面断面
図を示している。図27は、図25中X−X線矢視端面
図である。
【0011】各図中、矢印Qは、柔軟性構造物90の屈
曲方向を示している。柔軟性構造物90の屈曲部Aに
は、屈曲方向とは反対側に開口部98が形成されてい
る。開口部98の両端部93,94は、屈曲支点を構成
している。
【0012】開口部98には、その開口部を塞ぐよう
に、本体内部側に余裕布95が縫製されている。
【0013】次に、柔軟性構造物90には、開口部98
に対向する側であって、かつ先端側に取付具96が固着
されている。また、取付具96には、操作紐97が固着
されている。
【0014】次に、図28を参照して、柔軟性構造物9
0は、操作紐97を図中に示すR方向に引くことによ
り、支点93,94を一対の支点として矢印Q方向に屈
曲する。このとき、取付具96付近の本体布は、矢印R
方向に引かれ皺を形成するとともに、取付具96付近の
内部容積が減少する。したがって、柔軟性構造物90
は、屈曲によりその内部圧力が増加する。一方、余裕布
95は、支点93,94を一対の支点とし、柔軟性構造
物90の内部圧力の増加に対応して膨張し緊張状態とな
る。このことにより、柔軟性構造物90の内部圧力の増
加は相殺され、屈曲前後における柔軟性構造物90の内
部圧力の変化を、最小限に抑えることが可能となる。
【0015】上記構成により、柔軟性構造物の屈曲は、
比較的小さな力を操作紐97に加えることで容易に可能
となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記柔
軟性構造物の屈曲手段には、以下に述べるような問題点
がある。
【0017】柔軟性構造物本体内部に、屈曲させるため
の力を加える操作紐を設け、対向側に増加圧力を相殺す
るための余裕布を設けている。このことにより、柔軟性
構造物90の屈曲方向が、一方向に限定される。
【0018】柔軟性構造物90の屈曲部は、通常緊張状
態であるが操作紐に力を加え引き寄せることで皺となり
外観上見苦しくなる。
【0019】操作紐に加える力は、取付具一点に集中
し、柔軟性構造物の取付具取付部分の布の疲労が激しく
なり破損する危険性が高い。
【0020】操作紐の伸び、取付具取付部分の布の伸び
により、柔軟性構造物に滑らかな動き、微妙な動作を与
えるには限界がある。
【0021】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたもので、柔軟性構造物に、スムーズな動き微妙
な動作を与えることを可能とし、また、操作紐を用いな
いで、柔軟性構造物の形態を変化させたり移動させたり
することを可能とする柔軟性構造物を提供することを目
的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記、課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明に基づいた柔軟性構造物は、
本体部の形状を形づくる主流体室と、本体部に接続さ
れ、主流体室とは気密的に隔離された第1補助流体室
と、本体部に接続され、主流体室とは気密的に隔離さ
れ、第1補助流体室とは開閉可能な流路を介して接続さ
れた第2補助流体室と、第1および第2の補助流体室間
で流体の授受を行なう流体移動手段とを備えている。
【0023】請求項2に記載の発明に基づいた柔軟性構
造物は、柔軟性構造物本体の外面を形成する外皮部材
と、外皮部材に接続され外皮部材の一部と協働して閉じ
られた第1の補助流体室を形成する第1の補助皮部材
と、第1の補助流体室とは離れたところで、外皮部材に
接続され、外皮部材の一部と協働して閉じられた第2の
補助流体室を形成する第2の補助皮部材と、第1の補助
流体室と第2の補助流体室とを接続する流路と、この流
路に設けられ、前記第1および第2の補助流体室間で、
流体の授受を行なう流体移動手段とを備えている。
【0024】
【作用】請求項1に記載の発明による柔軟性構造物によ
れば、第1および第2の補助流体室間で流体の授受を行
なうことにより、柔軟性構造物の形態を容易に変化させ
たり移動させたりする。たとえば、空中に浮遊する柔軟
性構造物にあっては、第1および第2補助流体室間で比
重の大きな流体の授受を行なえば、構造物の重心が移動
する。この重心移動に伴なって、柔軟性構造物は、傾斜
動作または回転動作を行なう。
【0025】次に、請求項2に記載の発明による柔軟性
構造物では、補助流体室が外皮部材に直接接続されてい
る。流体が引き抜かれた一方の補助流体室に接する外皮
部材は弛み、流体が充満された他方の補助流体室に接す
る外皮部材は伸張する。その結果、柔軟性構造物は、一
方の補助流体室側に向かって屈曲する。
【0026】
【実施例】以下、この発明に基づいた第1の実施例につ
いて説明する。
【0027】図1を参照して、この実施例における柔軟
性構造物1は、左腕を大きく上に上げたサンタクロース
の外形形状を成し全長18メートルを有している。
【0028】柔軟性構造物1は、樹脂などによりコーテ
ィングされた布を用い形成されている。便宜上、柔軟性
構造物1の外面を形成する布100を外皮部材と称す
る。柔軟性構造物1は、その左足2の底部に、空気孔3
が設けられ、柔軟性構造物1の内部に、矢印A方向に空
気が送り込まれ外形形状を形どっている。柔軟性構造物
1の内部には、絶えず空気が送付されている。しかし、
柔軟性構造物の内部圧力は、布の縫目から空気が漏洩す
るため常に一定に保たれている。
【0029】上記、構成より成る柔軟性構造物1は、左
腕4を図中矢印Cおよび矢印Dに振ることができる。
【0030】以下、この柔軟性構造物1が左腕4を振る
動作、機能について説明する。図2を参照して、柔軟性
構造物1は、その外形形状を形づくる主流体室1aを有
し、柔軟性構造物1の肩部5には、胴体4aと左腕4b
の間に第1補助流体室7および第2補助流体室8が設け
られている。第1補助流体室7は、外皮部材100の一
部である第1外皮部材100a、および内部に位置する
第1補助皮部材7b、7cから構成され閉じられた流体
室を形成している。第1外皮部材100aは、その展開
形状が舟形形状を有している。第1補助皮部材7b,7
cは、2つの半円形形状部分を有し胴体4aおよび左腕
4bの内部に設けられている。
【0031】次に、第2補助流体室8は、外皮部材10
0の一部である第2外皮部材100b、および内部に位
置する第2補助皮部材8b,8cから構成され閉じられ
た流体室を形成している。第2外皮部材100bは、そ
の展開形状が舟形形状を有している。第2補助皮部材8
b,8cは、2つの半円形形状部分を有し胴体4aおよ
び左腕4bの内部に設けられている。
【0032】第1補助流体室7と第2補助流体室8の接
続部には、腕部4b内部に空気を送風するための空気孔
9が設けられている。また、第1補助流体室7と第2補
助流体室8の間には、流体室間で空気の授受を行なう流
路10および流路11が設けられている。
【0033】第1補助流体室7内の空気は、流路10に
より流体室8へ送風される。流路10はファン12、電
磁弁13、パイプ14から構成されている。
【0034】第2補助流体室8内の空気は、流路11に
より流体室7へ送風される。流路11はファン15、電
磁弁16、パイプ17から構成されている。
【0035】上記 ファン12・15、電磁弁13・1
6は、取付台18に取り付き、取付台18は、柔軟性構
造物1の本体内部背面側に固定されている。
【0036】なお、本実施例における第1補助流体室7
および第2補助流体室8の内部容量の比は、1:1であ
る。
【0037】また、図2における第1補助流体室7およ
び第2補助流体室8の図は、便宜上それぞれ内部に10
0%の空気を充満した図を表しているが、実際は以下に
示すようになる。
【0038】上記構成より腕4bが図1中矢印C方向
(状態I→状態II→状態III)に移動する動作につ
いて説明する。
【0039】図3を参照して、状態Iは腕4bが最上段
に位置している状態を示している。状態Iにおける各流
体室の空気の充満度は、第1補助流体室7が100%、
第2補助流体室8が0%である。このとき、第1補助流
体室7の第1外皮部材100aは伸張し、第2補助流体
室8の第2外皮部材100bは、気圧の差により第2補
助流体室8の空間内に折り畳む形に収納される。
【0040】次に、第1補助流体室7内の空気を、流路
10により第2補助流体室8内へ送風する。このことに
より腕4bは状態IIへ移行する。
【0041】図4を参照して、状態IIは、腕4bがほ
ぼ中段に位置している状態を示している。状態IIにお
ける各流体室の空気の充満度は、第1補助流体室7およ
び第2補助流体室8ともに50%である。このとき、第
1補助流体室7の第1外皮部材100aおよび第2補助
流体室8の第2外皮部材100bはともに気圧の差によ
り若干内部に引き寄せられた形状となっている。引続き
第1補助流体室7内の空気を、流路10により第2補助
流体室8内へ送風する。このことにより腕4bは状態I
IIへ移行する。
【0042】図5を参照して、状態IIIは、腕4が最
下段に位置している状態を示している。状態IIIにお
ける各流体室の空気の充満度は、第1補助流体室7が0
%、第2補助流体室8が100%である。このとき、第
1補助流体室7の第1外皮部材100aは気圧の差によ
り第1補助流体室7の空間内に折り畳む形に収納され、
第2補助流体室8の第2外皮部材100bは伸張する。
【0043】上記一連の動作により腕4は、状態I→状
態II→状態IIIへと連続的に移動し図1中矢印C方
向に腕4bを振ることを可能とする。また、図1中矢印
D方向に腕4bを振るには、第2補助流体室8内の空気
を流路11により第1補助流体室7内へ送風すれば容易
に実施可能である。
【0044】流路10および流路11に設けられたファ
ン12・15、電磁弁13・16の制御方法は、タイマ
等を組み込んで制御してもよいし、柔軟性構造物1の外
部に設けた制御機器において制御してもよい。
【0045】上記のように、柔軟性構造物の本体部の外
形形状を形づくる主流体室に接続し、主流体室とは気密
的に隔離された第1補助流体室と、第2補助流体室を設
け、補助流体室間で流体の授受を行なう流体移動手段を
備えている。このことにより、柔軟性構造物は補助流体
室間の流体の移動による圧力の変化を利用し容易に腕を
振ることを可能とした。
【0046】なお、上記実施例において、柔軟性構造物
の腕を振る範囲は、各補助流体室の容量および容量の比
により決定することができる。よって本実施例において
採用した容量の比1:1に限定されるものではない。ま
た、腕を振る速さは流体室間の空気の移動速さにより決
定することができる。
【0047】この実施例における腕を振る動作は、手の
指を曲げる、足の膝を曲げるなどの動作に応用実施でき
ることはいうまでもない。
【0048】次に、図6を参照して、この発明に基づい
た第2の実施例について説明する。この実施例における
柔軟性構造物20は、外形形状が略円筒形状を有し、そ
の中央部から上部が旋回可能となっている。
【0049】柔軟性構造物20は、本体部21および台
部22から構成されている。本体部21は、樹脂などに
よりコーティングされた布からなっている。便宜上、柔
軟性構造物1の外面を形成する布200を外皮部材と称
する。台部22には、空気孔23が設けられ、本体部2
1の内部に矢印B方向に空気が送り込まれ外形形状を形
どっている。また、本体部21内部には、絶えず空気が
送付されている。しかし、本体部20の内部圧力は布の
縫目から空気が漏洩するため常に一定に保たれている。
【0050】本体部21の内部は、本体部21の形状を
形づくる主流体室21aと、旋回部24に、主流体室2
1aとは気密的に隔離された第1補助流体室25、第2
補助流体室26、第3補助流体室27および第4補助流
体室28を有している。
【0051】次に、各補助流体室の構造について、図面
を参照して説明する。図7は、第1補助流体室および第
3補助流体室の縦端面図を示す。図8は、第2補助流体
室および第4補助流体室の縦端面図を示す。第9図は、
第1補助流体室、第2補助流体室、第3補助流体室およ
び第4補助流体室の横端面図を示す。
【0052】第1補助流体室25は、図7および図9を
参照して、外皮部材200の一部を成す第1外皮部材2
00a、および内部に位置する第1補助皮部材25b、
25c、25d、25e、25f、25gから構成され
ている。
【0053】第2補助流体室26は、図8および図9を
参照して、外皮部材200の一部を成す第2外皮部材2
00b、および内部に位置する第2補助皮部材26b、
26c、25d、26e、26f、26gから構成され
ている。
【0054】第3補助流体室27は、図7および図9を
参照して、外皮部材200の一部を成す第3外皮部材2
00c、および内部に位置する第3補助皮部材27b、
27c、26e、27e、27f、27gから構成され
ている。
【0055】第4補助流体室28は、図8および図9を
参照して、外皮部材200の一部を成す第4外皮部材2
00d、および内部に位置する第4補助皮部材28b、
28c、27e、25e、28f、28gから構成され
ている。
【0056】また、柔軟性構造物20の内部中央には、
本体部21の先端部に空気を送風するための空気孔29
が設けられている。
【0057】次に、各補助流体室間に設けられた流体移
動手段について図10を参照して説明する。
【0058】第1補助流体室25と第2補助流体室26
の間には、流体室間の空気の授受が可能に流路30が設
けられている。流路30は、ファン34、電磁弁35、
パイプ36から構成されている。
【0059】第2補助流体室26と第3補助流体室27
の間には、流体室間の空気の授受が可能に流路31が設
けられている。流路31は、ファン37、電磁弁38、
パイプ39から構成されている。
【0060】第3補助流体室27と第4補助流体室28
の間には、流体室間の空気の授受が可能に流路32が設
けられている。流路32は、ファン40、電磁弁41、
パイプ42から構成されている。
【0061】第4補助流体室28と第1補助流体室25
の間には、流体室間の空気の授受が可能に流路33が設
けられている。流路33は、ファン43、電磁弁44、
パイプ45から構成されている。
【0062】なお、本実施例において各補助流体室は同
じ容量を有している。上記構成において、図6中矢印E
に示す旋回運動を柔軟性構造物20に与えるための動作
について以下説明する。
【0063】図11ないし図14を参照して、図11
は、柔軟性構造物20が「I」で示す方向に傾斜した場
合の「状態I」における各補助流体室の空気の充満度を
示している。
【0064】図12は、柔軟性構造物20が「II」で
示す方向に傾斜した場合の「状態II」における各補助
流体室の空気の充満度を示している。
【0065】図13は、柔軟性構造物20が「III」
で示す方向に傾斜した場合の「状態III」における各
補助流体室の空気の充満度を示している。
【0066】図14は、柔軟性構造物20が「IV」で
示す方向に傾斜した場合の「状態IV」における各補助
流体室の空気の充満度を示している。
【0067】図11を参照して、状態Iにおける各補助
流体室の空気の充満度は、第1補助流体室25が100
%、第2補助流体室26、第3補助流体室27および第
4補助流体室28が0%である。このとき、第1外皮部
材200aは、内部の空気圧力により伸張し、他の外皮
部材は、各補助流体室内へ引き寄せられる。次に、第1
補助流体室25内の空気を、流路30を用いて第2補助
流体室26へ送風する。このことにより柔軟性構造物2
0は、図6中「II」の方向に旋回し状態IIへ移動す
る。
【0068】図12を参照して、状態IIにおける各補
助流体室の空気の充満度は、第2補助流体室26が10
0%、第3補助流体室27、第4補助流体室28および
第1補助流体室25が0%である。このとき、第2外皮
部材200bは、内部の空気圧力により伸張し、他の外
皮部材は各補助流体室内へ引き寄せられる。次に、第2
補助流体室26内の空気を、流路31を用いて第3補助
流体室27へ送風する。このことにより柔軟性構造物2
0は、図6中「III」の方向に旋回し状態IIIへ移
動する。
【0069】図13を参照して、状態IIIにおける各
補助流体室の空気の充満度は、第3補助流体室27が1
00%、第4補助流体室28、第1補助流体室25およ
び第2補助流体室26が0%である。このとき、第3外
皮部材200cは、内部の空気圧力により伸張し、他の
外皮部材は各補助流体室内へ引き寄せられる。次に、第
3補助流体室27内の空気を、流路32を用いて第4補
助流体室28へ送風する。このことにより柔軟性構造物
20は、図6中「IV」の方向に旋回し状態IVへ移動
する。
【0070】図14を参照して、状態IVにおける各補
助流体室の空気の充満度は、第4補助流体室28が10
0%、第1補助流体室25、第2補助流体室26および
第3補助流体室27が0%である。このとき、第4外皮
部材200dは、内部の空気圧力により伸張し、他の外
皮部材は各補助流体室内へ引き寄せられる。次に、第4
補助流体室28内の空気を、流路33を用いて第1補助
流体室25へ送風する。このことにより柔軟性構造物2
0は、図6中「I」の方向に旋回し状態Iへ移動する。
【0071】上記一連の動作により、柔軟性構造物20
は、状態I→状態II→状態III→状態IVへと連続
的に移動し、図6中矢印E方向の旋回運動を可能とす
る。また、矢印E方向に対し反対方向の旋回は、上記動
作を逆に行なうことにより容易に可能である。
【0072】上記構成において、ファン34・37・4
0・43、および電磁弁35・38・41・44の制御
は、タイマなどを組み込んで用いてもよいし、外部に設
けられた制御機器において制御してもよい。また、柔軟
性構造物20の移動する速さ、移動の範囲は、各補助流
体室間の空気の移動の速さ、各補助流体室の容量により
調節することが可能である。
【0073】上記のように、柔軟性構造物の本体部の外
形形状を形づくる主流体室に接続し、主流体室とは気密
的に隔離された複数の補助流体室を設け、各補助流体室
間で流体の授受を行なう流体移動手段を設けている。こ
のことにより柔軟性構造物は、補助流体室間の空気の移
動による圧力の変化を利用し容易に旋回運動を可能とす
る。
【0074】次に、図15を参照して、この発明に基づ
いた第3の実施例について説明する。
【0075】この実施例における柔軟性構造物46は、
第2の実施例における柔軟性構造物20を二段に積層し
組み合わせたものである。このことにより図に示すよう
により複雑な動きを与えることも可能となる。
【0076】上記、各実施例において、柔軟性構造物の
布の縫目を気密となるように処理し内部圧力を大気圧よ
り大きくした後密封しても同様の作用効果を得ることは
いうまでもない。
【0077】次に、図16ないし図17を参照して、こ
の発明に基づいた第4の実施例について説明する。
【0078】この実施例における柔軟性構造物50は、
飛行船の形状をなす外形形状を有し、本体部50aとそ
の後部に推進用の駆動装置50bが設けられている。本
体部50aは、樹脂等によりコーティングされた布を用
いて作成されている。また、本体部50aの内部は、そ
の外形形状を形づくる主流体室51と、この主流体室5
1とは気密的に隔離された第1補助流体室52、第2補
助流体室53、第3補助流体室54、第4補助流体室5
5、第5補助流体室56、第6補助流体室57を有して
いる。本体部50aの内部は、密封構造となっており空
気より比重の小さいヘリウム(He)ガスを充填するこ
とにより柔軟性構造物50は所定の高さを浮遊可能とし
ている。各々の補助流体室の形状は球状を成し、本体部
50aの胴体部を等分割するように配置されている。
【0079】第1補助流体室52と第2補助流体室53
は対向する位置に配置され、各補助流体室間の流体が授
受可能に流路58が設けられている。流路58は、ファ
ン61、電磁弁62、パイプ63から構成されている。
【0080】第3補助流体室54と第4補助流体室55
は対向する位置に配置され、各補助流体室間の流体が授
受可能に流路59が設けられている。流路59は、ファ
ン64、電磁弁65、パイプ66から構成されている。
【0081】第5補助流体室56と第6補助流体室57
は対向する位置に配置され、各補助流体室間の流体が授
受可能に流路60が設けられている。流路60は、ファ
ン67、電磁弁68、パイプ69から構成されている。
【0082】なお、本実施例における補助流体室内の流
体は、炭酸ガス(CO2 )を用いている。
【0083】上記構成よりなる柔軟性構造物50の動作
について、図18ないし図20を参照して説明する。
【0084】図18を参照して、状態Iにおける柔軟性
構造物50は、第3補助流体室54を最下段に位置し浮
遊している。この状態Iにおける各補助流体室の炭酸ガ
スの充満度は、第1補助流体室52は100%、第2補
助流体室53は0%、第3補助流体室54は100%、
第4補助流体室55は0%、第5補助流体室56は10
0%、第6補助流体室57は0%である。次に、流路5
8において、第1補助流体室52内の炭酸ガスを第2補
助流体室53へ送風する。このことにより、柔軟性構造
物50は、矢印G方向に移動を開始し、状態IIへと移
動する。
【0085】図19を参照して、状態IIにおける柔軟
性構造物50は、第5補助流体室56を最下段に位置し
浮遊している。この状態における各補助流体室内の炭酸
ガスの充満度は、第1補助流体室52は0%、第2補助
流体室53は100%、第3補助流体室54は100
%、第4補助流体室55は0%、第5補助流体室56は
100%、第6補助流体室57は0%である。次に、流
路59において、第3補助流体室54内の炭酸ガスを第
4補助流体室55へ送風する。このことにより、柔軟性
構造物50は、矢印G方向に引続き移動し状態IIIへ
と移動する。
【0086】図20を参照して、状態IIIにおける柔
軟性構造物50は、第2補助流体室53を最下段に位置
し浮遊している。この状態における各補助流体室内の炭
酸ガスの充満度は、第1補助流体室52は0%、第2補
助流体室53は100%、第3補助流体室54は0%、
第4補助流体室55は100%、第5補助流体室56は
100%、第6補助流体室57は0%である。
【0087】上記のように補助流体室内の炭酸ガスを順
次移動させることにより柔軟性構造物50を回転させる
ことが可能となる。また、回転方向を逆にしたいとき
は、上記動作の逆を行なえば容易に可能である。なお、
ファン61・64・67、電磁弁62・65・68、駆
動装置50bの操作は、無線を利用した遠隔操作により
制御することが可能である。
【0088】上記のように、柔軟性構造物の本体部の外
形形状を形づくる主流体室に接続し主流体室とは気密的
に隔離された複数の補助流体室を設け、各補助流体室間
で流体の授受を行なう流体移動手段を備えている。この
ことにより、柔軟性構造物は、補助流体室間の流体の移
動による重心の変化を利用し容易に移動することを可能
とする。
【0089】次に、図21を参照して、この発明に基づ
いた第5の実施例について説明する。
【0090】この実施例における柔軟性構造物70の外
形形状は、ロケットの形状を有している。この柔軟性構
造物70は、内部が密封構造となった本体71と、この
本体の71外部両側に第1補助流体室73、第2補助流
体室74を備えている。
【0091】本体71は、樹脂等によりコーティングさ
れた布を用いて作成されている。また、本体71は、そ
の外形形状を形づくる主流体室71aを有し空気より比
重の小さいヘリウム(He)ガスを充填することにより
柔軟性構造物70は、所定の高さを浮遊可能としてい
る。
【0092】第1補助流体室73および第2補助流体室
74は、本体71を貫通する流路75、76を介して取
付けられている。流路75は、ファン77、電磁弁7
8、パイプ79から構成されている。流路76は、ファ
ン80、電磁弁81、パイプ82から構成されている。
また、ファン77・80、電磁弁78・81は本体71
の内部に収納されている。本体71の後部には、推進用
の駆動装置72が設けられている。なお、本実施例にお
ける補助流体室内の流体は炭酸ガス(CO2 )を用いて
いる。
【0093】次に、上記構成よりなる柔軟性構造物70
の動作について以下説明する。図22を参照して、状態
Iにおける柔軟性構造物70は、第2補助流体室74を
下側に傾けて浮遊している。この状態における各補助流
体室の炭酸ガスの充満度は、第1補助流体室73は0
%、第2補助流体室74は100%である。次に、流路
75、76において第2補助流体室74内の炭酸ガスを
第1補助流体室73へ送風する。このことにより柔軟性
構造物70は状態IIへ移動する。
【0094】次に、図23を参照して、状態IIにおけ
る柔軟性構造物70は、水平状態を保っている。この状
態における各補助流体室の炭酸ガスの充満度は、第1補
助流体室73は50%、第2補助流体室74は50%で
ある。引続き流路75、76において第2補助流体室7
4内の炭酸ガスを第1補助流体室73へ送風する。この
ことにより柔軟性構造物70は状態IIIへ移動する。
【0095】次に、図24を参照して、状態IIIにお
ける柔軟性構造物70は、第1補助流体室73を下側に
位置し浮遊している。この状態における各補助流体室内
の炭酸ガスの充満度は、第1補助流体室73は100
%、第2補助流体室は0%である。
【0096】上記一連の動作を行なうことにより柔軟性
構造物70は、本体71を中心に揺れながら浮遊するこ
とが可能である。また、柔軟性構造物70を、本体71
を中心とした回転を与えることも可能である。なお、フ
ァン77・80、電磁弁79・81、駆動装置72は無
線を利用した遠隔操作により制御することが可能であ
る。
【0097】上記のように、柔軟性構造物の本体部の外
形形状を形づくる主流体室に接続し、主流体室とは気密
的に隔離された複数の補助流体室を設け、各補助流体室
間で流体の授受を行なう流体移動手段を設けている。こ
のことにより、柔軟性構造物は、補助流体室間の気体の
移動による重心の変化を利用し容易に移動を可能として
いる。
【0098】各実施例において、柔軟性構造物に用いた
布は、樹脂等によりコーティングされた布としたが、他
の同等の材料を用いることによっても同様の作用効果を
得ることはいうまでもない。
【0099】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、柔軟性構造物の本体部の形状を形づくる主流体室
と、本体部に接続され、主流体室とは気密的に隔離され
た第1補助流体室と、本体部に接続され、主流体室とは
気密的に隔離され第1補助流体室とは開閉可能な流路を
介して接続された第2補助流体室と、第1および第2の
補助流体室間で流体の授受を行なう流体移動手段とを備
えている。このことにより、補助流体室間の流体の移動
による圧力の変化や重心の移動を利用して、柔軟性構造
物にスムーズな動き微妙な動作を与えることを可能と
し、また、操作紐を用いないで、柔軟性構造物の形態を
変化させたり移動させたりすることを可能とした。
【0100】請求項2に記載の発明によれば、柔軟性構
造物本体の外面を形成する外皮部材と外皮部材に接続さ
れ外皮部材の一部と協働して閉じられた第1の補助流体
室を形成する第1の補助皮部材と第1の補助流体室とは
離れたところで、外皮部材に接続され、外皮部材の一部
と協働して閉じられた第2の補助流体室を形成する第2
の補助皮部材と、第1の補助流体室と第2の補助流体室
とを接続する流路と、流路に設けられ、第1および第2
の補助流体室間で流体の授受を行なう流体移動手段とを
備えている。このことにより、補助流体室間の流体の移
動による圧力の変化や重心の移動を利用して、柔軟性構
造物にスムーズな動き微妙な動作を与えることを可能と
し、また、操作紐を用いないで、柔軟性構造物の形態を
変化させたり移動させたりすることを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づいた第1の実施例における柔軟
性構造物の正面図である。
【図2】この発明に基づいた第1の実施例における柔軟
性構造物の肩部の詳細断面斜視図である。
【図3】この発明に基づいた第1の実施例における肩部
に設けられた補助流体室の状態Iを示す図である。
【図4】この発明に基づいた第1の実施例における肩部
に設けられた補助流体室の状態IIを示す図である。
【図5】この発明に基づいた第1の実施例における肩部
に設けられた流体室の状態IIIを示す図である。
【図6】この発明に基づいた第2の実施例における柔軟
性構造物の全体斜視図である。
【図7】この発明に基づいた第2の実施例における柔軟
性構造物の補助流体室の縦端面図である。
【図8】この発明に基づいた第2の実施例における柔軟
性構造物の補助流体室の縦端面図である。
【図9】この発明に基づいた第2の実施例における柔軟
性構造物の補助流体室の横端面図である。
【図10】この発明に基づいた第2の実施例における補
助流体室の詳細端面図である。
【図11】この発明に基づいた第2の実施例における状
態Iにおける補助流体室の横端面図である。
【図12】この発明に基づいた第2の実施例における状
態IIにおける補助流体室の横端面図である。
【図13】この発明に基づいた第2の実施例における状
態IIIにおける補助流体室の横端面図である。
【図14】この発明に基づいた第2の実施例における状
態IVにおける補助流体室の横端面図である。
【図15】この発明に基づいた第3の実施例における柔
軟性構造物の正面図である。
【図16】この発明に基づいた第4の実施例における柔
軟性構造物の全体斜視図である。
【図17】この発明に基づいた第4の実施例における柔
軟性構造物に設けられた補助流体室の詳細端面図であ
る。
【図18】この発明に基づいた第4の実施例における状
態Iにおける補助流体室の横端面図である。
【図19】この発明に基づいた第4の実施例における状
態IIにおける補助流体室の横端面図である。
【図20】この発明に基づいた第4の実施例における状
態IIIにおける補助流体室の横端面図である。
【図21】この発明に基づいた第5の実施例における柔
軟性構造物の全体斜視図である。
【図22】この発明に基づいた第5の実施例における状
態Iにおける補助流体室の横端面図である。
【図23】この発明に基づいた第5の実施例における状
態IIにおける補助流体室の横端面図である。
【図24】この発明に基づいた第5の実施例における状
態IIIにおける補助流体室の横端面図である。
【図25】従来技術における柔軟性構造物の正面図であ
る。
【図26】従来技術における柔軟性構造物の縦端面図で
ある。
【図27】従来技術における柔軟性構造物の横端面図で
ある。
【図28】従来技術における柔軟性構造物の屈曲状態に
おける全体図である。
【符号の説明】
1.20.46.50.70 柔軟性構造物 1a.21a.51.71a 主流体室 7.8.25.26.27.28.52.53.54.
55.56.57.73.74 補助流体室 10.11.30.31.32.33.58.59.6
0.75.76 流路 100a.100b.200a.200b.200c.
200d 外皮部材 7b.7c.8b.8c.25b.25c.25d.2
5e.25f.25g.26b.26c.26e.26
f.26g.27b.27c.27e.27f.27
g.28b.28c.28f.28g 補助皮部材 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体が充満されることによってそ
    の外部形状が形づくられる柔軟性構造物であって、本体
    部の形状を形づくる主流体室と、前記本体部に接続さ
    れ、前記主流体室とは気密的に隔離された第1補助流体
    室と、前記本体部に接続され、前記主流体室とは気密的
    に隔離され、前記第1補助流体室とは開閉可能な流路を
    介して接続された第2補助流体室と、前記第1および第
    2の補助流体室間で流体の授受を行なう流体移動手段
    と、を備える柔軟性構造物。
  2. 【請求項2】 内部に流体が充満されることによって、
    その外部形状が形づくられる柔軟性構造物であって、構
    造物本体の外面を形成する外皮部材と、前記外皮部材に
    接続され、外皮部材の一部と協働して、閉じられた第1
    の補助流体室を形成する第1の補助皮部材と、前記第1
    の補助流体室とは離れたところで、前記外皮部材に接続
    され、外皮部材の一部と協働して、閉じられた第2の補
    助流体室を形成する第2の補助皮部材と、前記第1の補
    助流体室と第2の補助流体室とを接続する流路と、前記
    流路に設けられ、前記第1および第2の補助流体室間で
    流体の授受を行なう流体移動手段と、を備える柔軟性構
    造物。
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