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JPH0796461B2 - 粒度を調整した特殊セメント - Google Patents
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JPH0796461B2 - 粒度を調整した特殊セメント - Google Patents

粒度を調整した特殊セメント

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JPH0796461B2
JPH0796461B2 JP16242787A JP16242787A JPH0796461B2 JP H0796461 B2 JPH0796461 B2 JP H0796461B2 JP 16242787 A JP16242787 A JP 16242787A JP 16242787 A JP16242787 A JP 16242787A JP H0796461 B2 JPH0796461 B2 JP H0796461B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、粒度を調整して流動性、収縮性、急激な温度
上昇を改良し、マスコンクリートにも使用可能にした超
速硬性特殊セメントに関するものである。
<従来の技術> 従来の超速硬性を有するセメントは、11CaO・7Al2O3・C
aF2,3CaO・SiO2を主要鉱物とするクリンカーとSO3換算
でSO3/Al2O3=0.7〜1.8の無水石膏とCaO換算で1〜20%
の生石灰または消石灰よりなる。この超速硬性セメント
は、流動性が短時間で無くなるため高流動化剤、凝結調
整剤を使用している。また、初期水和生成物としてエト
リンガイドが生成するので、膨張性を有すると共に乾燥
収縮が大きい。そして、この超速硬性セメントは初期か
ら速い水和発熱速度を示すため、コンクリートの温度が
急激に上昇し、温度ひび割れが生じるためマスコンクリ
ートとして使用できないなど問題がある。このように従
来の超速硬性セメントは、流動性が悪い、乾燥収縮量が
大きい、及びマスコンクリートに使用できないなど、使
用するにあたりいくつかの欠点がある。従来の超速硬性
セメント用クリンカーはより速硬性を持たせるために、
クリンカーの粉末度を高くしている。そのため、多くの
微粉部分が存在する。この微粉部分は比表面積が非常に
大きいために水和反応が非常に大きくなっている事、鉱
物組成として水和反応性の非常に大きい11CaO・7Al2O3
・CaF2が、粒径の大きい部分と比較して非常に多く微粉
部分に存在する事、及びセメントの水和反応を促進する
効果のあるアルカリ成分(Na2O,K2O)が多く微分部分に
存在している事などにより、水和反応速度が非常に速
い。そのためセメント中にクリンカーの微粉部分が多く
存在しているとセメントの水和反応速度を過度に速めて
しまい、超速硬セメントの取り扱いを非常に困難にして
いる。また、微粉部分には11CaO・7Al2O3・CaF2が多く
存在するため、石膏と反応して極初期のうちにエトリン
ガイトが多く生成するが、エトリンガイトが初期のうち
に生成を完了してしまうと乾燥収縮が大きくなり、その
ため収縮ひび割れが生じる。また、この11CaO・7Al2O3
・CaF2は水和反応が速いため、初期からの水和発熱量も
非常に高い、そのため、コンクリートとして打設した時
コンクリートの温度を急激に上昇し、特に、マスコンク
リートにおいてはその温度上昇のために、熱膨張による
ひび割れを生じさせる。また、超速硬性セメントには流
動性及び凝結調整のために流動化剤、凝結調整剤が使用
されるが、クリンカーの微粉部分は、これら混和剤を吸
着するために混和剤添加量を多くしなければならなくな
っている。
このように、超速硬性クリンカーの微粉部分は、その量
が多過ぎる場合にはセメントの性状に対して非常に悪い
影響を与える。しかし、超速硬性クリンカーから微粉部
分を除いてしまうと、本来の有用な性状である速硬性が
損なわれてしまう。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者らは、これらの欠点のない超速硬性セメントを
得ることを目的に種々検討を行なった。
<問題点を解決するための手段> その結果、これらの欠点を引き起す原因は、セメントに
クリンカーの微粉部分が多く存在するためであることが
解明された。そこで、本発明者らは超速硬性クリンカー
の微粉部分の量を調整したクリンカーを用いたセメント
について鋭意研究を行ない、高流動性、低乾燥収縮性を
有し、しかも速硬性を失わない特殊セメントを開発し、
本発明を達成するに至った。
すなわち本発明は、鉱物組成として、11CaO・7Al2O3・C
aX2(Xはハロゲン、好ましくはフッ素)または/およ
び12CaO・7Al2O3を60〜5重量%、3CaO・SiO2を80〜30
重量%有する、ブレーン比表面積3000〜6000(cm2/g)
の超速硬性セメント用クリンカーの粒度を、粒径5μm
以下が1〜3重量%、好ましくは10〜25重量%、30μm
残分が8重量%以下になるように調整したものに石膏を
添加してなる特殊セメントである。
<作 用> 通常の超速硬性クリンカーには5μm以下の粒径のもの
が35〜45重量%前後含まれているが、この5μm以下の
粒径のものを1〜30重量%にし、これに石膏(II型無水
石膏をSO3/Al2O3比=0.7〜1.8になるように配合)を添
加したセメントの流動性は大きく増すと共に長時間接続
し、乾燥収縮量も非常に小さくなるが、特に10〜25重量
%にする事により速硬性も損なわれない。また、初期の
水和発熱量はかなり低下し、コンクリートの温度上昇は
かなり押えられる。そして、流動性が改善されると共に
微粉部分による吸着も少なくなるので流動化剤、凝結調
整剤の使用量は非常に少なくて済む。
<実施例> 以下、実施例をあげて本発明を更に具体的に説明する
が、その要旨を越えない限り、本発明はこれら実施例に
制約されるものではない。
実施例1 超速硬性セメント用クリンカーをブレーン値として4000
(cm2/g)に粉砕し、それを、粒径によりNo.1〜7の7
種類(分級粒径30μm以上、30〜18μm、18〜12μm、
12〜8μm、8〜5μm、5μm以下、1μm以下)に
分級機を用いて分級を行ない、そのNo.1〜6について粒
度分布を図1に示す。また、それぞれの粒径のクリンカ
ーの化学組成、鉱物組成及びサリチル酸処理によるクリ
ンカー中の間隙質の量を調べ、これらの結果を表1、表
2に示す。表1は粒径の異なるクリンカーの化学組成を
示している。表2はクリンカーの鉱物組成を表1の化学
組成より計算により求めたものである。これらによる
と、分級粒径が30μm以上では元のクリンカーの組成と
ほとんど同じであるが、分級粒径30μm以下においては
粒径による組成の違いが見られる。粒径が小さくなるに
つれて、化学組成としてAl2O3が増加すると共にSiOの減
少が見られる他、CaOの少量の減少が見られる。また、
微量成分としてアルカリ成分(Na2O,K2O)は粒径の小さ
な方に多く見られる。これらの化学組成の変化に対応す
る鉱物組成の変化は、水和反応性の非常に高い11CaO・7
Al2O3・CaF2が粒径の小さくなるにつれて非常に多くな
ると共に、3CaO・SiO2は減少する。この11CaO・7Al2O3
・CaF2と3CaO・SiO2との比(11CaO・7Al2O3・CaF2/3CaO
・SiO2)は、分級粒径5μm以下のものの比を1.00とす
ると粒径が大きくなるにつれて大きくなり、分級粒径30
〜18μmでは1.90とほぼ2倍になり、粒径による組成の
違いが非常に大きい事が明確である。この鉱物組成の
内、11CaO・7Al2O3・CaF2,4CaO・Al2O3・Fe2O3はクリン
カーをサリチル酸を用いて溶解させた時の残分として定
量でき、その量は計算により求めた量とほぼ同じであ
る。
このように、クリンカーの微粉部分には11CaO・7Al2O3
・CaF2、アルカリ成分が多く存在するため、いろいろな
悪影響が見られる。
実施例2 表1に示したクリンカーについて、その水和発熱速度及
び積算水和発熱量を測定した結果を図2,3に示す。分級
粒径5μm以下のクリンカーは、これまで詳細に述べて
きたように、水和反応性の大きい11CaO・7Al2O3・CaF2
が多く存在する事、比表面積が大きい事、及び水和反応
を促進するアルカリ成分が多く存在する事などにより接
水直後の水和発熱速度が非常に高くなると共に、第2ピ
ークの出現も非常に早く高いものである。粒径が大きく
なるにつれて、接水直後の水和発熱速度が小さくなり第
2ピークの出現も遅くなる。全粒径(No.8)のものは、
微粉部分が存在するために、接水直後の水和発熱速度は
早くなっているが、第2ピークは緩やかなものとなって
いる。積算水和発熱量によると粒径の小さいものが立ち
上りも早く、量も多くなっている。また、全粒径のもの
は初期がいくらか早くなっているがブロードなものとな
っている。
実施例3 実施例1で用いた粉砕クリンカーについて、分級により
調整して作成したクリンカーの5μm以下の量を求めら
ものを表3に示す。また、このクリンカーについて水和
発熱速度、積算水和発熱量を測定し、その結果を図4,5
に示す。これによると、微粉部分を取り除いたものは、
接水直後の水和発熱速度を非常に小さくなっており、ま
た、第2ピークはやや遅くなっているが、そのピーク高
さはかなり高いものとなっている。取り除く量が大きい
ほど接水直後の水和発熱速度は小さくなり第2ピークは
やや遅くなっている。これらの事より、クリンカー中の
微粉部分の接水直後の水和発熱速度は非常に速いもので
あり、この微粉部分を取り除く事により初期の水和は非
常に押えられることが分る。しかし、その後の水和発熱
速度はかえって速くさえなっている。このように、微粉
部分の調整により接水直後を押え、その後の水和を速く
することができる。
実施例4 表3に示したクリンカーにII型無水石膏をSO3とAl2O3
モル比(SO3/Al2O3)が1.2となるように配合してセメン
トとし、これについて、流動性をB型粘度計を用いて測
定した。この結果を図6に示す。これによると、No.1の
ものは極初期に粘度が一時的に高くなるが、その後緩や
かに低下し、材令が進むと緩やかに上昇し、約1時間で
高い粘度となる。No.2のものは、初期の粘度の一時的な
高まりは緩やかなものとなる他、全体的に遅くなる。N
o.4のものは1時間までは、粘度が低いがそれ以後急激
な粘度の上昇を示す。No.5のものはNo.4のものよりいく
らか遅くなるが立ち上りは急である。このように、微粉
部分を適度に除いたものは初期において粘度が低く取り
扱いやすく、また、粘度が上昇し始めると急激に上昇す
る。
実施例5 表3に示したクリンカーとII型無水石膏よりなるセメン
トについてのハンドリングタイム、圧縮強度の測定結果
及び遅延剤量を表4に示す。強度測定のためのモルタル
成型は、20℃±1℃、温度80%の部屋で行ない、脱型後
1日まで気中養生し、この後水中養生して各材令で圧縮
強度を測定した。S/C=2.0,W/C=65%,供試体寸法4×
4×16cmで行なった。ハンドリングタイムは強度測定と
同じ条件のモルタルを用いて、円錐針の進入深さが一定
となった時と定めた。圧縮強度では初期に強度発現する
ものは、No.1〜4のものであるが、これは微粉部分が存
在する事により初期の水和が早くなり、そのためハンド
リングタイムが短くなり、初期からの強度発現を示すよ
うになるためである。微粉部分が適量であるNo.2〜3の
ものは、ハンドリングタイム30〜60分であり取り扱い易
く、また、初期から高強度を発現している。一方、微粉
部分の少ないものも材令1日になると強度発現を示し、
材令が進み長期では微粉部分のないものが高強度とな
る。
実施例6 粒度を調整した表3のクリンカーを用いたセメントにつ
いて、乾燥収縮率を測定した結果を図7に示す。測定は
強度測定と同じ条件の供試体を用い、混練後1日を基準
として測定幅10cmで行なった。乾燥収縮の量も大きいも
のはNo.1のものであるが微粉部分を少し除いたNo.2のも
のは、いくらか小さくなっている。そして、さらに微粉
部分を除いたNo.4のものが、もっとも小さくなってい
る。これらの事より、微粉部分を除く事により乾燥収縮
量が非常に低減することが分る。
実施例7 表3に示したクリンカーとII型無水石膏(SO3/Al2O3
1.2)よりなるセメントに対して凝結調整剤を添加した
時のフロー値の変化を表5に示している。モルタルは砂
/セメント=2.0、水/セメント=65%、養生温度20℃
とした。粒度調整をしていないNo.1のものは、無添加で
ほとんど流動性を示さずフロー値は105であり、また、
少量の添加ではほとんど効果は見られない。0.30%と多
量の添加により流動性を示す。一方、粒度調整して微粉
部分を少なくしたNo.3,5は、無添加でも大きなフロー値
を示し、少量の凝結調整剤の添加により十分なフロー値
を示す。このように、微粉部分を調整する事により少量
の凝結調整剤により十分な流動性が得られる。
実施例8 実施例1で用いたクリンカーをブレーン値6000(cm2/
g)になるように粉砕し、それを粒径により分級を行な
った。分級粒径及び分級したクリンカーの5μm以下の
量を表6に、また、そのクリンカーとII型無水石膏(SO
3/Al2O3)よりなるセメントのハンドリングタイム、圧
縮強度の測定結果及び遅延剤量を表7に示す。ブレーン
値4000(cm2/g)に粉砕した表3のものと比べるとNo.7
のものは、5μm以下がかなり多くなっているためハン
ドリングタイムがかなり速くなっていて取り扱いが困難
になっている。No.8のものでも、まだ5μm以下のもの
が30%より多く有りハンドリングは悪い。しかし、No.9
以降ではハンドリングタイムは十分に取れている。
<発明の効果> 前にも述べたように、本発明の超速硬性セメントは、流
動性、収縮性を改良し、急激な温度上昇を抑制すること
ができ、極めて有用である。従って流動化剤、凝結調整
剤の使用量も非常に少なくて済む利点を有する。
【図面の簡単な説明】
図1は分級したクリンカーの粒度分布、図2,4は粒度
(部分)調整クリンカーの発熱速度、図3,5はその積算
水和発熱量、図6は微粉部分調整クリンカーの流動性、
図7はその乾燥収縮をそれぞれ示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉱物組成として、11CaO・7Al2O3・CaX
    2(Xはハロゲン)または/および12CaO・7Al2O3を60〜
    5重量%、3CaO・SiO2を80〜30重量%有する、ブレーン
    比表面積3000〜6000(cm2/g)の超速硬性セメント用ク
    リンカーの粒度を、粒径5μm以下が1〜3重量%、30
    0μm残分が8重量%以下になるように調整したものに
    石膏を添加してなる特殊セメント。
JP16242787A 1987-07-01 1987-07-01 粒度を調整した特殊セメント Expired - Fee Related JPH0796461B2 (ja)

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