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JPH0796470B2 - 陶磁器質焼結体の製造方法 - Google Patents
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JPH0796470B2 - 陶磁器質焼結体の製造方法 - Google Patents

陶磁器質焼結体の製造方法

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JPH0796470B2
JPH0796470B2 JP2182432A JP18243290A JPH0796470B2 JP H0796470 B2 JPH0796470 B2 JP H0796470B2 JP 2182432 A JP2182432 A JP 2182432A JP 18243290 A JP18243290 A JP 18243290A JP H0796470 B2 JPH0796470 B2 JP H0796470B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、ビル等の建造物の壁面に、釘やねじ等で取
り付けたり、接着剤で貼り付けたりして使用するサイデ
ィングタイル、特に、比較的大型のサイディングタイル
や、その他、建築材、構造材、耐熱材等として好適な陶
磁器質焼結体を製造する方法に関する。
<従来の技術> 陶磁器質焼結体は、一般に、長石、陶石および珪石を主
原料とし、これに粘土を加えて任意の形状に成形し、乾
燥した後、焼成することによって製造している。ところ
が、このような方法によると、成形後の乾燥工程や焼成
工程における粘土の収縮のために、焼結体の寸法精度が
大きく低下するという問題がある。また、粘土の収縮
は、成形体や焼結体に大きな潜在歪をもたらすため、成
形体や焼結体に亀裂や変形が発生しやすくなるばかりで
なく、それらの機械加工性や、焼結体の強度が低下する
という問題もある。強度の高い焼結体を得ようとする
と、高温度で長時間の焼成を行って焼結を高密度に行え
ばよいが、そうすると、製造コストが高くなるばかり
か、焼結時の収縮が増大して寸法精度が一層低下する。
これに対して、特開昭62−72551号公報や特開昭63−182
272号公報は、主原料にガラス質冶金鉱滓を配合するこ
と提案している。冶金鉱滓を使用すれば、冶金鉱滓は、
その膨脹によって焼成工程における粘土の収縮を相殺す
るように作用するので、上述した問題点をいくらか改善
できる。しかしながら、なお十分であるとはいえない。
<発明が解決しようとする課題> この発明の目的は、従来の方法の上述した問題点を解決
し、寸法精度、機械加工性、強度等の諸特性に優れた陶
磁器質焼結体を製造する方法を提供するにある。
<課題を解決するための手段> 上記目的を達成するために、この発明は、少なくとも下
記aおよびbを含む混合物を成形する工程と、成形体を
乾燥する工程と、乾燥後の成形体を1050〜1250℃の範囲
で焼成する工程とを含むことを特徴とする、陶磁器質焼
結体の製造方法を提供する。
a.高シリカ沸石に、少なくとも80重量%がガラス相であ
る冶金鉱滓を20〜50重量%の範囲で配合してなる主原
料:50〜90重量% b.粘土 また、この発明は、少なくとも下記a、bおよびcを含
む混合物を成形する工程と、成形体を乾燥する工程と、
乾燥後の成形体を1050〜1250℃の範囲で焼成する工程と
を含むことを特徴とする、陶磁器質焼結体の製造方法を
提供する。
a.高シリカ沸石に、少なくとも80重量%がガラス相であ
る冶金鉱滓を20〜50重量%の範囲で配合してなる主原
料:50〜90重量% b.珪灰石:5〜20重量% c.粘土 この発明で用いる高シリカ沸石、冶金鉱滓、珪灰石およ
び粘土は、いずれも粒子状である。細かさは、高シリカ
沸石においては0.25〜5mmメッシュ以下、冶金鉱滓にお
いては0.03〜1mmメッシュ以下、珪灰石においては0.05
〜0.5mmメッシュ以下、粘土においては0.01〜1mmメッシ
ュ以下であるのが好ましい。
高シリカ沸石は、擬灰岩が続成変質作用を受けて生成し
た3次元網状構造をもつ多孔質材料である。しかして、
この発明において使用する高シリカ沸石は、不純物を除
いてみたとき、Al:Siが1:3〜1:6の範囲にあることで特
徴付けられる。代表的なものとしては、ほぼ(Na,K,C
a)(Si30Al6)O72・24H2Oで表わされる斜プチロル沸
石や、ほぼ(Na2,K2,Ca)Al2Si10O24・7H2Oで表わされ
るモルデン沸石がある。
さて、この発明において使用する主原料は、高シリカ沸
石と冶金鉱滓とを含んでいる。
高シリカ沸石は、焼結体の骨材を形成する。しかして、
高シリカ沸石には、上述したように斜プチロル沸石やモ
ルデン沸石等があり、これらは板状結晶の粘土質鉱物
で、軟石状で軟らかいが、焼成すると約1000℃以上で収
縮を伴って硬くなり、内部気孔が小さくなりながら焼結
が進行する。約1200℃以上ではガラス相が大量に生成さ
れるが、溶融状態になっても内部気孔は残存し、多層質
のガラス状態になる。また、結合水は、約200℃から追
い出され始め、それが700℃付近まで続くという、いわ
ゆる窯業原料としては特異な性質をもっている。そうし
て、高シリカ沸石のこのような性質が、焼結体を得るま
での各工程で活かされる。
すなわち、高シリカ沸石は、その軟らかさゆえに、成形
体を乾燥する際の、粘土の脱水による収縮に伴って発生
する内部応力を吸収するように作用する。また、成形工
程で通常行われる加水による付着水は、焼成工程で約20
0℃までに蒸発してしまうが、それ以上の温度になって
も高シリカ沸石からその結晶水が供給されるので、乾湿
のバランスが保たれ、成形体の内部歪が著しく軽減さ
れ、成形体や焼結体に亀裂や変形ができるのを防止する
ことができる。焼成温度がさらに上昇すると、内部気孔
は小さくなってくるが、上述したようになくなることは
なく、焼結体中に残存し、それが機械加工に対する抵抗
力を低減させ、焼結体機械加工性が向上する。
一方、冶金鉱滓は、金属の製錬時に生成されるもので、
この発明においては、溶融状態から急冷して得られる、
ガラス相が少なくとも80重量%であるものを使用する。
そのような冶金鉱滓としては、高炉水滓、転炉スラグ、
鋳物スラグ等がある。
これらの、ガラス相が少なくとも80重量%であるような
冶金鉱滓は、焼成工程で700℃付近から発熱反応を伴っ
て結晶化し、体積が膨脹して高シリカ沸石や粘土の収縮
を相殺するように作用し、亀裂や変形が少なく、寸法精
度に優れた焼結体が得られるようになる。ガラス相が80
重量%未満であるようなものでは、上述した結晶化反応
による効果を十分に期待できない。
また、冶金鉱滓は、高石灰質のガラスであるから、高シ
リカ沸石や粘土と極めて反応しやすく、強固な結合相の
組織を形成することができるようになる。そのため、焼
結体の強度等が向上する。
すなわち、高シリカ沸石が、それよりも細かい冶金鉱滓
と、さらに細かい粘土とで包み込まれたような状態が生
まれる。そうして、焼成工程で焼結が進むと、冶金鉱滓
は比較的低温で高シリカ沸石の表面と反応してSiO2−Al
2O3−CaO−K2O,Na2O系ガラス相を生成し、粘土の焼結と
ともに高シリカ沸石の表面組織を強化して強固な結合相
を形成し、焼結体の強度等が向上するようになる。
一方、系灰石は、βCaO・SiO2で表わされる、大きなア
スペクト比をもつ板状の天然結晶鉱物である。そうし
て、この珪灰石を使用すると、結合相の組織が強化され
て焼結体の強度等が向上するばかりでなく、乾燥、焼成
工程における成形体の収縮が抑制され、成形体や焼結体
に亀裂や変形ができるのが防止されるようになる。また
機械加工に対する抵抗力が低減されるので、機械加工性
が向上する。
一方、粘土は、よく知られているように、主としてカオ
リナイト質鉱物からなり、高い可塑性を有し、所望の成
形体形状を保つための結合剤として作用する。だから、
乾燥時における結合強度の高いものを選択、使用するの
が好ましい。また、焼成時においては、粘土は、約600
℃から結晶水を放出するとともに高い反応活性を示し、
冶金鉱滓と効果的に反応して強固な係合組織を形成し、
焼結体の強度等を向上させる。
さて、主原料は、高シリカ沸石に冶金鉱滓を20〜50重量
%の範囲で配合してなる。冶金鉱滓が20重量%未満で
は、上述した作用、とりわけ、強固な結合相の形成によ
る強度等の向上や、収縮の抑制による寸法精度の向上を
期待できなくなる。また、50重量%よりも多くなると、
冶金鉱滓は成形性が悪く、また、耐火性も高いことか
ら、焼成温度を高くしなければならなくなるので実用的
でない。
また、主原料は、混合物中に50〜90重量%の範囲で含ま
れている。50重量%未満では、上述した、高シリカ沸石
自体の作用や、高シリカ沸石と冶金鉱滓との組み合せに
よる作用が期待できなくなる。また、90重量%を超える
と、粘度や、珪灰石を併用する場合にはその珪灰石が少
なくなりすぎて、焼結体の強度や機械加工性等が低下す
るようになる。
一方、珪灰石を併用する場合には、混合物中に5〜20重
量%の範囲で含まれるようにする。5重量%未満では、
上述した作用を期待できない。また、20重量%よりも多
くなると、タングリング(絡み合い)が発生して成形性
や焼結性が低下するようになる。
さて、混合物は、所望の形状に成形される。この成形
は、乾式プレス成形法、押出し成形法、鋳込み成形法
等、周知の成形法によることができるが、成形を容易に
するため、含水率が、乾式プレス成形法においては5〜
15重量%、押出し成形法においては15〜22重量%、鋳込
み成形法においては20〜30重量%の範囲になるように加
水するのが好ましい。
成形によって得られた成形体は、自然に、または、強制
的に乾燥する。強制的に乾燥するときは、粘土の量等に
よって異なるものの、10℃/分程度以下の速度で昇温
し、500℃程度以下の温度で乾燥するのが好ましい。
焼成は、1050〜1250℃の範囲で行う。1050℃未満の温度
では、焼結が進まない。また、1250℃を超える温度で焼
成すると、軟化による反りや垂れ下りを生じたり、著し
い収縮を生ずるほどの焼結が進んだりして、寸法精度や
機械加工等が著しく低下するようになる。また、珪灰石
を併用する場合にはそれがα変態し、板状から粒状にな
って焼結体の強度等が低下することもある。昇温速度
は、成形体の厚みや形状等によって異なるものの、50℃
/分程度以下とするのが好ましい。
<実施例および比較例> 細かさが0.5mmメッシュ以下の、石英を主とする不純物
を約45重量%含む斜プチロル沸石と、ガラス相が98重量
%で、細かさが0.05mmメッシュ以下の高炉水滓と、アス
ペクト比が約20で、細かさが0.25mmメッシュ以下の珪灰
石と、細かさが0.01mmメッシュ以下の本山木節粘土とを
表に示すように配合し、含水率が約9重量%になるよう
に加水した後、油圧プレス機を使用して幅100mm、長さ2
00mm、厚み10mmの板を成形し、150℃で乾燥した。な
お、成形時の圧力は150kgf/cm2とした。
次に、上記成形体を、呼び径5mmの鋼製ドリルで穴あけ
加工し、割れや、穴周りの欠けの発生状況を調べた。結
果を表に示す。
一方、上記成形体をローラーハースキルーンを使用して
1100℃で1時間焼成し、焼結体を得た。
上記焼結体について、機械加工性を調べた。また、長さ
方向における収縮率と、比重と、曲げ強さとを調べた。
なお、機械加工性は、上述したドリルによる穴あけ加工
と、ダイヤモンドの丸刃による切断とによって調べた。
結果を表に示す。
上表から、この発明による焼結体は、この発明によらな
いもの、すなわち、No.1、6、7、15、19の焼結体にく
らべて、総合評価でみて優れていることがわかる。
すなわち、No.1の焼結体は、切削に対する抵抗が大き
く、また、収縮率や比重が大きい。No.6の焼結体は、曲
げ強さが相当低い。また、No.7の焼結体は、機械加工性
が悪く、収縮率や比重も大きい。成形体の機械加工性も
よくない。さらに、No.15や19の焼結体は、曲げ強さが
極めて低い。
<発明の効果> この発明は、少なくとも、高シリカ沸石に少なくとも80
重量%がガラス相である冶金鉱滓を20〜50重量%の範囲
で配合してなる主原料50〜90重量%と粘土、または、上
記主原料と珪灰石5〜20重量%と粘土とを含む混合物を
成形する工程と、成形体を乾燥する工程と、乾燥後の成
形体を1050〜1250℃の範囲で焼成する工程とを含むもの
であるから、実施例にも示したように、寸法精度、強
度、機械加工性、比重等の総合評価でみて、優れた陶磁
器質焼結体を得ることができる。亀裂や変形を生じにく
く、しかも寸法精度に優れることから、もちろん、収率
も大きく向上する。しかも、比重が低いから、軽量な焼
結体を得ることができるようになる。
また、この発明によれば、穴あけや切削等の機械加工性
に優れた焼結体を得ることができる。多孔質の高シリカ
沸石や、板状結晶をもつ珪灰石が、機械加工に対する抵
抗力を低減するからである。
さらに、この発明によるときは、焼成工程での寸法変化
を小さくできるので、焼成工程の前に製品形状に合わせ
た加工を行っておいても何ら差し支えない。
さらにまた、この発明によれば、厚みが40mmにも及ぶよ
うな大きな肉厚の成形体や、肉厚が部分で数倍も異なる
ような成形体でも、10mm程度の薄い肉厚の平板状成形体
の場合とほぼ同じ乾燥、焼成条件を採ることができ、し
かも、そのような乾燥、焼成条件によっても亀裂や変形
がほとんどない焼結体を得ることができる。高シリカ沸
石の作用によって、乾燥、焼成時における成形体の内部
歪の増大を抑制できるからである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも下記aおよびbを含む混合物を
    成形する工程と、成形体を乾燥する工程と、乾燥後の成
    形体を1050〜1250℃の範囲で焼成する工程とを含むこと
    を特徴とする、陶磁器質焼結体の製造方法。 a.高シリカ沸石に、少なくとも80重量%がガラス相であ
    る冶金鉱滓を20〜50重量%の範囲で配合してなる主原
    料:50〜90重量% b.粘土
  2. 【請求項2】少なくとも下記a、bおよびcを含む混合
    物を成形する工程と、成形体を乾燥する工程と、乾燥後
    の成形体を1050〜1250℃の範囲で焼成する工程とを含む
    ことを特徴とする、陶磁器質焼結体の製造方法。 a.高シリカ沸石に、少なくとも80重量%がガラス相であ
    る冶金鉱滓を20〜50重量%の範囲で配合してなる主原
    料:50〜90重量% b.珪灰石:5〜20重量% c.粘土
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