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JPH0797996B2 - ヒト第▲viii▼:c因子活性を有する組換えタンパク複合体の生産 - Google Patents
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JPH0797996B2 - ヒト第▲viii▼:c因子活性を有する組換えタンパク複合体の生産 - Google Patents

ヒト第▲viii▼:c因子活性を有する組換えタンパク複合体の生産

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JPH0797996B2
JPH0797996B2 JP62018141A JP1814187A JPH0797996B2 JP H0797996 B2 JPH0797996 B2 JP H0797996B2 JP 62018141 A JP62018141 A JP 62018141A JP 1814187 A JP1814187 A JP 1814187A JP H0797996 B2 JPH0797996 B2 JP H0797996B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (従来の技術) 血友病AはX−染色体−連関遺伝病で10,000人に1〜2
人の男性に起こっている。その欠陥は第VIII:C因子欠落
により血液凝固形成が起こらないことによる出血異常と
して現れる。第VIII:C因子は歴史的には血友病の治療処
置用に濃縮した形で血液から単離された。しかし,肝炎
および今日のエイズの伝播に対する関心から第VIII:C因
子の他の供給が活発に求められるようになった。第VII
I:C因子活性を有する組成物を,天然の第VIII:C因子と
関連したウイルス病の伝播を伴うことなく,供給できる
ことは実際上興味深いことである。
第VIII:C因子は非常に大きな糖タンパク(天然の分子量
330−360キロダルトン(kD)),で血漿中に極く低濃度
で存在する。このタンパクはトロンビン,プラスミン,
プロテアーゼC,および他のセリンプロテアーゼによる分
解を容易に受けやすい。それは一般的には,血漿または
血漿産物から,主な成分92kDと80−77kDと共に160−40k
Dの範囲の関連したポリペプチドの一群として単離され
る。この複合体パターンは活性な第VIII:C因子の構造解
析を極めて困難にした。
Rotblat et al., Biochemistry(1985)24:4294−430
0;Vehar et al., Nature(1984)312:337−342;Toole
et al., Nature(1984)312:342−347;およびTruett
et al., DNA(1985):333−349は第VIII:C因子お
よびその関連ポリペプチドを発表している。Orr et a
l., Molecular Genetics of Clotting Factors,p.54,S
321,は第VIII:C因子の糖付加が多い領域について“スペ
ーサー”機能を報告している。Toole et al.,前出;Woo
d et al., Nature(1984)312:330−336:およびTrue
tt et al.,前出,は第VIII:C因子の配列決定を報告し
ている。Fulcher et al.,Blood(1983)61:807−881,
は最大第VIII:C因子活性のピークは90kDと70kD断片の存
在と相関していることを報告している。Fulcher et a
l., J.Clin.Invest.(1985)76:117−124,は第VIII:C
因子の抗体−エピトープ データに基づき,92kDと80kD
の両ポリペプチドは第VIII:C因子の機能に必要であるこ
とを示唆している。
完全長の組換えヒト第VIII:C因子が生産されたが,精製
と性質の解明が困難であり,そしてタンパク分解酵素に
よる分解のため不安定である。従って完全長の分子をう
まく生産し,臨床に使用することができるという実用性
は今のところ疑わしい。インビトロで92kDと80kDポリペ
プチドを組合わせる従来の試みは活性のある組成物を生
産しなかった。本発明は92kDと80kDの鎖の活性な複合体
をつくる方法を提供する。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の一面は,ヒト第VIII:C因子活性を有するが,ヒ
ト第VIII:C因子のBドメインの全てまたは一部を欠く組
換えタンパク複合体を生産方法を提供することにあり,
この方法は真核形質転換宿主細胞で以下の(a)および
(b)をトランスに共に発現させることを含む: (a)シグナル配列,およびヒト第VIII:C因子のAドメ
インと実質的に同一アミノ酸配列を有しまた任意にヒト
第VIII:C因子のBドメインのN−末端部分を含むポリペ
プチド,をコードする第1の遺伝子;および (b)シグナル配列,およびヒト第VIII:C因子のCドメ
インの実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチ
ドをコードし,そして組換えタンパク複合体を分泌す
る,第2の遺伝子。ここで用いられるCドメインはWood
ら,前出で述べられているA3を含む。
本発明の別の面は,上述の方法で作られたタンパク複合
体である。
本発明の更に他の面は,上述のタンパク複合体と生理学
的に許容可能なキャリアーとを含有する製薬組成物の提
供である。
本発明の更に他の面は,第VIII:C因子活性を必要とする
個人の処置法の提供であり,この方法は,各個人におい
て血液凝固活性を高めるに充分な量の上述のタンパク複
合体を各個人へ投与することを含む。
本発明の更に他の面は,第1および第2の発現カセット
を含有するDNA組成物の提供であり,該第1発現カセッ
トは,シグナル配列,およびヒト第VIII:C因子のAドメ
インと実質的に同一の配列とまた任意にヒト第VIII:C因
子のBドメインのN−末端部分とを含有するペプチド,
をコードする遺伝子を宿主細胞内で機能する転写および
翻訳制御シグナル支配下に含有し,そして該第2発現カ
セットは,シグナル配列,およびヒト第VIII:C因子のC
ドメインと実質的に同一の配列を有し,Bドメインは含ま
ないペプチド,をコードする遺伝子を該宿主細胞で機能
する転写および翻訳制御シグナル支配下に含有する。
本発明の他の面は上述のDNA組成物を含む宿主哺乳類細
胞の提供である。
(問題点を解決するための手段) 第VIII:C因子活性をもつ新規なタンパク組成物とその調
製法を提供する。この組成物は2本の鎖を含み,片方の
鎖は第VIII:C因子のN−末端部(Aドメイン)と実質的
に同じアミノ酸配列をもち,もう一方の鎖は第VIII:C因
子タンパクのC末端部(Cドメイン)と実質的に同じア
ミノ酸配列をもつ。この2本鎖は(Bドメインへ伸びた
時は除いて)Aドメインが約92kD,そしてCドメインが8
0kDであり,それぞれを“重”鎖,および“軽”鎖と呼
ぶこともある。各構造遺伝子がシグナル配列とN−末端
で結合した成熟ペプチド鎖をコードする配列をもち,こ
の構造遺伝子の転写や翻訳を調節する哺乳類細胞で機能
する転写や翻訳の制御領域をもつ,独立した発現カセッ
トを含有する核酸構築物が提供される。この発現カセッ
トは哺乳類宿主に導入され,それによって,第VIII:C因
子活性をもつタンパク複合体が生産される。(第VIII:C
因子の配列とドメインについては,引用した配列とドメ
インは上記引用のWoodらのp.333に見られる。) N−末端ポリペプチドは,10番のアミノ酸,常は1番の
アミノ酸から,少なくとも約620番のアミノ酸,通常は
最低約675番のアミノ酸,より通常には最低740番のアミ
ノ酸まで伸びている。このポリペプチドは,Aドメイン
(Woodら,前記)の少なくとも約85%,より一般には少
なくとも約90%を含み,そして典型的には約1405番のア
ミノ酸を越えない,BドメインのN−末端部分を任意に含
んでいる。Arg740−Ser741のトロンビン分解部位までの
全配列をもつN−末端鎖は特に重要である。
軽鎖は,アミノ酸配列が第VIII:C因子ポリペプチドのC
−末端のアミノ酸配列と実質的に同じで第VIII:C因子80
kD鎖の通常少なくとも約80%,ごく通常には少なくとも
約90%を含み,特に,1570番のアミノ酸,通1600番のア
ミノ酸,特に1625番のアミノ酸,さらに限定すれば1640
番のアミノ酸,で始まり,好ましくは約1649±10番のア
ミノ酸,さらに好ましくは±1番のアミノ酸で始まり,
そして,少なくとも約2300番のアミノ酸,通常2310±10
番のアミノ酸,好ましくは2325±5番のアミノ酸,さら
に好ましくは末端のアミノ酸(2332番)までつづく。通
常,軽鎖は,C1−C2ドメイン,好ましくはA3−C1−C2ド
メインの少なくとも約85%,ごく通常には少なくとも95
%をもつ。
この鎖のアミノ酸数の通常10%以下,ごく通常には5%
以下,好ましくは約1%以下が,第VIII:C因子のAおよ
びCドメインに天然に存在するアミノ酸と異なる。特
に,約5%以下,ごく通常には約1%以下に非保存性の
置換がある。保存性の置換は以下のものが含まれる。
G,A;V,I,L;D,E;K,R;N,Q;F,W,Y。セミコロンの間の文字
が保存性置換である。(文字は,アミノ酸の1文字表記
である)。ある分類の中のアミノ酸が別の分類のアミノ
酸または上に示さなかったアミノ酸(C,M,H,P)に代わ
るような変化が非保存的であると考えられる。
DNAの構築物は,示したポリペプチドの発現のために用
いられる。各々の構築物は,転写の5′−3′方向に,
転写開始と翻訳開始領域,プロセッシングシグナルを含
むペプチドシグナル配列をコードする配列と第VIII:C因
子の重または軽鎖をコードする配列とを含有する構造遺
伝子のコード領域,そしてその後に続く翻訳と転写の終
結領域をもつ。
開始領域は,転写と翻訳の開始に関係する多数の種々の
配列を含むであろう。これらの配列はエンハンサー配
列,RNAポリメラーゼ結合部位,キャッピング部位,リボ
ゾーム結合部位,翻訳開始部位,その他を含んでいる。
転写開始領域は,第VIII:C因子と関係する天然のまたは
野生型の領域であるか,あるいは高い転写効率を得るた
めの別の領域であろう。この領域は,哺乳類の宿主域を
もつウイルス,宿主細胞の遺伝子,または宿主細胞と和
合し得る別の哺乳類宿主からの遺伝子から得られる。多
数の転写開始領域が現在までに単離され,哺乳類宿主に
おいて効力のあることが示されている。これらの領域に
はSV−40の初期プロモーターや後期プロモーター領域,
アデノウイルス主要後期プロモーター,β−アクチンプ
ロモーター領域,サイトメガロウイルス72kD初期タンパ
クプロモーター領域,メタロチオネインプロモーター,
その他が含まれる。
終結領域は,ポリアデニル化シグナル配列,転写終結配
列,その他を含むであろう。終結領域は,第VIII:C因子
の天然型または野生型領域の3′−領域から得られたも
の,または5′−開始領域が得られたものと同じあるい
は異なる構造遺伝子からのものである。転写レベルにと
って3′−領域は開始領域ほど必須なものではなく,従
って3′−領域の選択は特別な選定というよりも便宜上
のものである。
構造遺伝子は,N−末端アミノ酸配列をコードし,プロセ
ッシングや成熟のために小胞体のルーメンヘポリペプチ
オを導くシグナル配列から成るであろう。またシグナル
配列には,エンドペプチダーゼがペプチド結合が切断
し,シグナル配列を除去して成熟ポリペプチドを提供す
る場合には,このエンドペプチダーゼによって認識され
るプロセッシングシグナルが含まれる。シグナル配列
は,特にN−末端該ペプチドについては天然に生じるシ
グナル配列であり,または,ペプチドとともに働いてポ
リペプチドのプロセッシングや成熟をおこなうようなあ
らゆるシグナル配列であってよい。
種々のシグナル配列はすでに文献に報告されており,そ
して,組織プラスミノーゲンアクチベーター,免疫グロ
ブリンの重鎖および軽鎖,ヘルペスシンプレックスウイ
ルス糖タンパクgBおよびgDのようなウイルスの膜糖タン
パク,その他を含んでいる。
必要があれば,成熟タンパクをコードする配列とシグナ
ル配列をリーディングフレーム中にあるようにつなぐ。
便利な制限部位が有効である時,粘着または平滑末端が
正確に結合される。しかし,大部分は,アダプターが使
用される。この場合,コード配列の一部を合成アダプタ
ー中で改造して,端を切った構造遺伝子および/もしく
は端を切ったシグナル配列をアダプターを通して連関さ
せ,適当なリーディングフレーム中にあるようにする。
適当なアダプターの使用によって適当なリーディングフ
レーム内に2つの配列を互いに連関させるために使用さ
れる制限部位,特に固有の制限部位を同定するために,
シグナル配列と構造遺伝子は部分的に制限部位がマッピ
ングされる。あるいはイン ビトロの変異処理によって
シグナル配列の認識部位に固有の制限部位を挿入する。
翻訳における開始と終止のシグナルは通常,構造遺伝子
の一部であり,翻訳の開始部位における適切な開始コド
ンおよび翻訳の終結部位における1個以上の終止コドン
を提供する。これらのコドンはしばしば,使用される配
列,特に開始コドンを提供するシグナル配列に存在す
る。終止コドンは,終結領域の一部と同様に適切に加え
られるか,または,完全な終結領域を作製するためコー
ド領域に加えられて転写終結領域との連関に便利な3′
−末端を作る。
特別なヌクレオチド配列を同定する発現カセットの種々
の領域(転写と翻訳の開始領域の核酸配列,ポリペプチ
ドの1つをコードし開始領域の転写と翻訳の制御下にあ
る構造遺伝子の核酸配列,mRNAのプロセッシングと翻訳
終結を制御する転写と翻訳の終結領域)は,従来の方法
で結合される。普通,得られた配列は制限部位を含んで
いるか,または制限部位を含むように修飾され,これは
次いで,相補的な突出部または粘着末端が存在する場合
はアニーリングされる。修飾は,しばしば,所望の粘着
末端を供給するリンカーの導入によって,非コード領域
内にあるであろう。宿主細胞は必要な連結を提供し得る
であろうが,この末端は通常は宿主細胞に導入する前に
連結される。
発現カセットは,特別な目的のために他の広い種類の配
列と結合されよう。増幅が所望の場合,発現カセット
は,適当な刺激によって誘導されて増幅される遺伝子と
タンデムに結合される。メタロチオネイン遺伝子のよう
な遺伝子,例えば,ヒトのメタロチオネイン遺伝子,ジ
ヒドロフォレートリダクターゼ,およびマウスの乳癌ウ
イルスLTRは,それら自身の転写や翻訳の制御配列をも
つペプチドカセットに結合される。重金属イオン,例え
ば銅やカドミウム,メトトレキセートまはグルココルチ
コイド,を使用して,増幅する遺伝子と問題とする遺伝
子(発現カセット)の増幅が宿主細胞で成し遂げられ
る。構造遺伝子は,発現カセットで述べたような発現の
ための適当な配列をもっている。
主題の発現カセットは,宿主細胞で機能する複製機構を
もつであろうベクターと結合される。この複合機構は,
発現カセット…,エピソームでの安定な維持や宿主ゲノ
ムへの組み込みを提供するであろう。ベクターはまた,D
NA構築物とベクターを欠く宿主細胞からDNA構築物とベ
クターを保持する宿主細胞を選択するための選択マーカ
ーをもつであろう。
広い種類の複製機構が利用でき,通常は,哺乳類の宿主
細胞に感染するウイルス由来である。例証となる複製機
構には,シミアンウイルス40,アデノウイルス,牛乳頭
腫ウイルス,ポリオーマウイルス,エプスタイン−バー
ウイルスその他が含まれる。
マーカーには,生物致死物質,特に抗生物質に対する耐
性,または原栄養体宿主を供する栄養要求性の相補があ
る。マーカーとして興味ある特別な遺伝子には,カナマ
イシン耐性遺伝子(NPT II),クロラムフェニコール耐
性遺伝子(CAT),ペニシリナーゼ,その他がある。
普通,ベクターは環状で発現カセットのベクターへの段
階的または完全体としての挿入を可能にする1個以上の
制限部位をもつであろう。しばしば,ベクターは,各操
作段階後にクローニングを可能にする細菌の複製と選択
機構もまたもっているであろう。この方法で,各段階で
相対的に大量の構築物が調整され,単離され,精製さ
れ,適切な結合ができているかを検定され,それから次
の段階に使用される。
制御配列と複製機構が機能している種々の哺乳類の宿主
細胞が使用されよう。そのような細胞には,COS細胞,チ
ャイニーズハムスター卵(CHO)細胞,マウス腎細胞,
ハムスター腎細胞,HeLa細胞,HepG2細胞,その他があ
る。
所望のポリペプチドの発現カセットは,ある1つの核酸
鎖に一緒に連関されるか,あるいは分離した核酸分子中
に存在するであろう。便宜上,発現カセットは,異なる
ベクターまたは同じベクターの一部であってよい。特別
なベクターを用いるいくつかの状況下では一方あるいは
他方の構築法が望ましいであろうが,上記のことはまず
第一に便利なことである。
発現カセットを宿主細胞を導入する方法は従来のもので
ある。便宜上,リン酸カルシウム沈澱させたDNAまたはD
NAがDEAE−デキストラン存在下で形質転換に使われる。
ウイルスが含まれる場合,トランスフェクションや形質
導入も使用される。宿主細胞を形質転換する特別な方法
は本発明では重大でなく,要は,発現カセットが複製機
構と連関するかどうかということ,および複製機構と関
連遺伝子の性質に依存している。
形質転換細胞は次いで適当な栄養培地で増殖させる。産
物は2本鎖の複合体として得られるため,培地または細
胞抽出液を分離し,第VIII:C因子活性複合体を抽出し,
複製する。アフィニティークロマトグラフィー,イオン
交換クロマトグラフィー,疎水性クロマトグラフィー,
電気泳動,溶媒−溶媒抽出,選択的沈降,その他のよう
な種々の手段が抽出や精製に利用できる。産物の分離の
特別な方法は本発明では重要ではなく,変性あるいは不
活性化を最少にし,しかも高純度の活性産物を分離を最
大にするように選択される。
コーテストで少なくとも0.02U/mlの活性,通常少なくと
も約0.2,ごく通常には少なくとも約0.5U/mlの活性をも
つであろう組成物が提供される。主題の産物は,抗体,
特に第VIII:C因子活性のC−末端サブユニットに対する
モノクローナル抗体を使ったアフィニティークロマトグ
ラフィー,電気泳動,抽出,HPLC,等によって精製でき
る。
主題の方法は,第VIII:C因子活性をもつ重鎖と軽鎖の複
合体の生産を提供する。産生は実験の節で記述したよう
なコンディションド培地により実証され,これはコーテ
スト分析で少なくとも約50,通常少なくとも約70mU/ml,
ごく通常には少なくとも約200mU/mlの第VIII:C因子活性
を有するであろう。
本発明により生産される第VIII:C因子活性をもつ複合体
は,抗体の生産のための抗原として,アフィニティーク
ロマトグラフィーによるフォンビレブランド因子(von
Willebrand factor)の分離,第VIII:C因子に対する診
断分析,および血友病や血液凝固障害をもつその他の宿
主の治療に種々に使用される。主題のタンパク複合体
は,水,食塩水,リン酸緩衝食塩水およびクエン酸緩衝
食塩水のような生理学的許容できるキャリアー中約10〜
200U/mlの濃度範囲で投与される。投薬方法と量は,米
国特許第3,631,018号,3,652,530および第4,069,216号を
参照せよ。その他の従来の添加物も含まれてよい。
以下の実施例は,例証として提供されるもので限定のつ
もりはない。
(実施例) 実施例1 A.発現プラスミドの調製 A.1 pSV7d:哺乳類細胞発現ベクター 発現カセットを哺乳類細胞発現ベクターpSV7d(2423b
p)を用いて調製した。
プラスミドpSV7d(前出のTruett et al.,参照)を次の
ようにして構築した。pSVgt I(Gruss,P.,and Khoury,
G.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1981)78:133−137)よ
り,SV40の複製起点および初期プロモーターを含む400bp
BamH I/Hind III断片を切り出し,精製した。pSV2/DH
FR(Subramani et al.,Molec.and Cell Biol.(1981)
:854−864)より,SV40ポリ(A)付加部位を含む240b
pのSV40Bcl I/BamH I断片を切り出し,精製した。それ
らの断片を次のリンカーを介して融合した。
このリンカーは,5つの制限酵素部位と,3つのリーディン
グフレームすべてに対する終止コドンを含む。この結果
できた,SV40の複製起点SV40の初期プロモーター,終止
コドンを含むポリリンカーおよびSV40のポリ(A)付加
部位を含む670bp断片を,pML(pBR322より,1.5Kbp欠損し
た誘導体(Lusky and Botchan,Cell(1984)36:39
1))のBamH I部位にクローン化し,pSV6を得た。pSV6を
EcoR IおよびEcoR Vで分解し各末端の約200bpを除くた
Bal31ヌクレアーゼ処理し,最後に連結することによ
り,pSV6のpML配列上のEcoR IとEcoR V部位を削除し,pSV
7aを得た。Bal31による切断により,EcoR V部位より約2
00bp離れた,SV40領域に隣接するBamH I制限部位をもま
た削除した。SV40領域に隣接する第2のBamH I部位を削
除するために,複製起点の上流のpML配列で切断するNru
IでpSV7aを分解した。これを平滑末端連結により環状
化し,pSV7bを得た。
pSV7cとpSV7dは,連続的なポリリンカーの置換を示す。
第一に,pSV7bをStu IおよびXba Iで分解した。それか
ら,次のリンカーをベクターに連結し,pSV7cを得た。
その後,SV7cをBal IIおよびXba Iで分解し,それから,
次のリンカーと連結してpSV7dを得た。
A.2 pSVF8−92:92kD鎖用の発現プラスミド pSV7dのポリリンカーのBamH I部位から始まり,pSVF8−9
2は,第VIII:C因子タンパクの−30〜+14のヌクレオチ
ド(翻訳開始部位の最初のAからの番号。配列は,A.4で
後に述べる)をコードするBamH IからSac Iまでの49bp
の合成リンカー−アダプター分子,後に述べるpSV8−20
0に含まれる第VIII:C因子DNAの2267bpSac I−Hind III
断片(+2281ヌクレオチドまで),およびHind IIIから
BamH IまでのpSV7dより成る。
A.3 pSVF8−80:80kD鎖用の発現プラスミド pSV7dのポリリンカーのSal I部位から始まり,pSVF8−80
は,組織プラスミノーゲンアクチベーターcDNAのヌクレ
オチド−98〜+103(開始コドンに関して)でBgl II部
位で終わる201bp断片(tPAの配列は,Degan,S.J.F.,ら,
J.Biol.Chem.(1986)261:6972−6985に示される),第
VIII:C因子のヌクレオチド+5002〜+5031をコードして
いる29bpのBgl IIからBcl Iまでの合成リンカー−アダ
プターを,第VIII:C因子のBcl I部位(第VIII:C因子cDN
Aのヌクレオチド5028に,インビトロでの突然変異生成
によって作られたもの(Zoller and Smith,Methods in
Enzymology(1983)100:468)から3′非翻訳領域のヌ
クレオチド7492のBcl I部位までの第VIII:C因子の246bp
Bcl I断片に連結したもの,およびBgl II部位からcDNA
クローニングの時生じたPst部位までにわたるtPA3′非
翻訳配列の400bp断片から成り,これにベクターM13mp9
(Vieira and Messing,Gene(1982)19:259)のポリリ
ンカーが,その後にpSV7dが続く。
A.4 pSVF8−200:完全長の第VIII:C因子cDNA用の発現プ
ラスミド 完全な第VIII:C因子cDNAのコード配列および3′非翻訳
配列を含み,pSVF8−92について上で述べたのと同じ5′
非翻訳配列を持つプラスミドpSVF8−200を次のように調
製した。
プラスミドpSV7dを,SV40の初期プロモーターの下流のポ
リリンカー領域で切断するため,BamH Iで分解した。ヒ
ト第VIII:C因子コード配列の最初の15bpと5′非翻訳領
域の最後の30bpをコードする次のような49bpBamH I−Sa
c Iリンカーアダプターを化学的に合成し,pSV7dに連結
した。
この連結したプラスミドを過剰のリンカーを除去するた
めにSac Iで分解し,続いてSal I突出部を作るため,Sa
l Iで分解した。
ヒト第VIII:C因子の5′コード領域を含むpF8−102から
の2.9KbpSac I断片である1,この因子の3′コード領域
を含むpF8−6.5からの6.5kbSac I−Sal I断片である断
片2,およびリンカーアダプターを含む修正したベクター
pSV7dを一緒に連結した(前出のTruett et al.,参
照)。この連結混合物をエセリシア・コリーHB101を形
質転換するのに使い,アンピシリン耐性によってコロニ
ーを選択した。
300の形質転換体を,BamH I−Sac I5′アダプターまた
は2.9kbSac I断片をプローブに使ったコロニーフィルタ
ーハイブリダイゼーションによってスクリーニングし
た。次に,両方のプローブに対して陽性だったコロニー
を制限マッピングによって分析した。ヒト第VIII:C因子
遺伝子のコード領域全体およびSV40の初期プロモーター
に正しく転写の方向で,融合した5′非翻訳領域を含む
プラスミドpSVF8−200が得られた。
B.COS7細胞のトランスフェクションおよび培養 上で記述したプラスミドをCOS細胞(Guzman,Cell(198
1)23:175)へ,50μgプラスミドDNA/5×105細胞を用い
14時間,クロロキンジホスフェートによる処理(Luthma
n and Magnusson,Nucl.Acids Res.(1983)11:1295−13
08)を併用したリン酸カルシウム共沈澱法(van der Ed
and Graham,Meth.Enzymology(1980)80:826−839)に
よりトランスフェクションした。細胞は,DEAE−デキス
トラン法(Sompayrac and Danna P.N.A.S.(1981)78:7
575−7578)でトランスフェクションしてもよい。
COS7細胞を10%牛胎児血清,100U/mlペニシリン,100U/ml
ストレプトマイシン,292μg/mlグルタミンおよび110μg
/mlピルビン酸ナトリウムを加えたダルベコの修正イー
グル培地で培養した。試料を,血清を含む培地の48時間
コレクションより,トランスフェクションの88時間後に
得た。
C.検定 トランスフェクション後,特定の間隔で,細胞より培地
を除き,その一部を−70℃で保存した。標準的な血液凝
固分析(Hardisty et al.,Thrombosis et Diathesis Ha
emologica(1962)72:215)において,第VIII:C因子欠
損血漿の遅延部分的トロンボプラスチン時間を減少させ
る能力について,試料を検定した。活性化された因子X
(Xa)の生成を外部より加えた第VIII:C因子の濃度に対
する一次関数として測定する,おり特異的なコーテスト
検定(Rosen et al.Thromb.and Haemostasis(1985)5
4:818−823)を,血液凝固分析の結果を確認するのに使
った。培地中の免疫学的に反応性の第VIII:C因子タンパ
ク濃度は,92kDポリペプチドを検出するため開発したラ
ジオイムノアッセイ(RIA)の適用,および80kDポリペ
プチドに特異的な酵素結合免疫吸着分析(ELISA)(Nor
dfang et al.,Thromb.and Haemostasis(1985)53:34
6)によって決定した。
表1に示すように,92kDポリペプチドまたは80kDポリペ
プチドの単独での発現は,たとえおのおの個々のタンパ
クが高いレベルでコンディションド培地中に存在して
も,検出可能な活性を生産しなかった。細胞をpSVF8−9
2およびpSVF8−80のプラスミド両方でコトランスフェク
ションした時,培地は,およそ20mU/mlの血液凝固活性
を含んでいた。完全な第VIII:C因子タンパクをコードす
るpSVF8−200プラスミドでトランスフェクションした細
胞により,同じ相対レベルの血液凝固活性が分泌され
た。
pSVF8−92およびpSVF8−80単独のトランスフェクタント
からのコンディションド培地を混合すると(表1に概略
を示したような数種の違った条件を使って),活性は測
定できなかった。
これらの結果は,第VIII:C因子のアミノ末端およびカル
ボキシル末端のドメインの複合体が固有の血液凝固活性
を保持し,内部のβ−ドメインは活性にも個々の鎖から
の活性複合体の集合にも不可欠なものでないことを示し
ている。
観察された血液凝固活性が第VIII:C因子によることを確
認するため,第VIII:C因子に特異的な抗体による阻害に
対する血液凝固の感受性を決定した。分析に先だって,
コンディションド培地の一部を37℃で2時間,正常ヒト
血清の希釈物または第VIII:C因子に阻害的な抗体の高い
タイターを持つ血友病患者からの血清の希釈物の存在下
で,予備保温した。表2に示すように,完全な分子の活
性と,92kD−80kD複合体の活性は,阻害的血清により特
異的に減少した。同様の結果が,80kD種に結合する3種
の異なる阻害的なモノクローナル抗体を使っても得られ
た。
2本の鎖の複合体の存在をより明確に示すため,表3に
示したように,80kD部分に対するモノクローナル抗体カ
ラムに通すことによってCOS細胞培地より活性種を部分
的に精製した。負荷した活性の約65%がカラムに保持さ
れ,この結合した物質の50%が活性型で初めの培地に比
べ5倍の高い濃度で溶出した。従って,活性複合体は,8
0kD種のみに特異的な抗体を使ったアフィニティークロ
マトグラフィーにより単離できる。
ここで報告した結果は,918個のアミノ酸または完全なタ
ンパク全体の約40%を含むβリンカー領域の発現が,第
VIII:C因子活性に必要でないことを示している。個々の
92kDおよび80kD領域を同時に発現させると,第VIII:C因
子コード領域全体の発現から得られるものと同等のレベ
ルの第VIII:C因子活性を生じる。これらのタンパクは,
インビボで,集合してカルシウム架橋によって結合した
活性複合体を形成する。集合には,β領域の存在は必要
でなく,トランスに発現した2本の鎖に対しても効率的
におこる。
上の結果より,独立に発現し,おのおのがそれ自身のシ
グナル配列を持つ,N−末端断片およびC末端断片を直接
作ることによって,第VIII:C因子活性が達成され得る事
が明らかである。従って,第VIII:C因子は,より効果的
に得られる。なぜなら,おおきな前駆体をクローン化す
る必要がなく,第VIII:C因子活性のためのコード配列と
して使う必要がないからである。従って細胞を,第VII
I:C因子タンパクの固有の成熟能力の欠いた第VIII:C因
子の発現に用いてもよい。
実施例2 pSVF8−92構築物を用いてのCOS細胞での92kDタンパクの
発現は,生産された80kDタンパクの量に比べて低かっ
た。それ故に,構築物を92kDのタンパクのレベルを増加
させる目的で修飾した。以下の型の修飾を行った。第VI
II:C因子の遺伝子の5′非翻訳配列の変化,異種の5′
非翻訳およびリーダー配列の包含,および3′非翻訳配
列の変化である。これらの構築を以下にまとめた。
A.発現プラスミド A.1 5′非翻訳領域の修飾 プラスミドpSVF8−92B. このプラスミドはpSVF8−92の
誘導体であり,pSVF8−92の5′非翻訳配列の30bpをヒト
第VIII:C因子のcDNA(ヌクレオチド1から171;Truett e
t al.,上述の第8図を見よ)の完全な5′非翻訳領域と
置き換えており,また(インビトロ部位特異的変異によ
り)G−C尾部を欠失し,しかも真核細胞での効率的な
メッセージの翻訳に対してKozakの好ましい配列に適合
するべく開始ATG(+172の位置,第8図,Truett,et a
l.,上述)で以下に示すように3塩基変化させている。
第VIII:C因子:GTCATG CAA Kozak共通配列:ACCATG G この変化は,シグナルペプチドの第2アミノ酸をGlnか
らGluへと変えている。
プラスミドpSVF8−92E. このプラスミドは,pSVF8−92B
の誘導体であり,第VIII:C因子の5′側のpSV7dに由来
するポリリンカーを,Sal I部位を除いて,除去し,5′
非翻訳領域中のATGコドン(Truett et al.,上述による4
1の位置)を,インビトロ変異によりATTに変換してあ
る。
A.2 異種の5′非翻訳領域とリーダー配列の付加 プラスミドpSVF8−92G,H,およびI. これらのプラスミ
ドは,pSVF8−92Bの誘導体であり,天然の第VIII:C因子
のシグナル配列と同様に5′非翻訳領域を,ヒト組織プ
ラスミノーゲンアクチベーター(tPA)cDNA遺伝子由来
の類似領域と置き換えている。pSVF8−92Gでは,tPAの
5′領域の初めの35個のアミノ酸(シグナル配列)を,9
2kDタンパクの最初のアミノ酸(アラニン)を置換して
セリンにした成熟型第VIII:C因子の92kDに連結してい
る。pSVF8−92Hでは,tPAの5′領域の初めの32個のアミ
ノ酸を,成熟型の第VIII:C因子の92kDタンパクに連結し
ている。pSVF8−92Iでは,tPAの5′領域の初めの23個の
アミノ酸を,成熟型の第VIII:C因子の92kDタンパクに連
結している。tPA配列は,pSVF8−80で述べているものと
同一である。
プラスミドpSVF8−92J. このプラスミドは,pSVF8−92G
の誘導体であり,tPAの5′領域を,ヘルペスウイルス−
1(HSV−1)gD 5′非翻訳配列の75bpとHSV−1gDシグ
ナル配列の75bpで置き換えている。pSVF8−92Jはまた,A
la→Ser置換を欠く(Watson,R.J.,et al.,Science(19
82)218:381−384)。
A.3 3′非翻訳領域の変化 プラスミドpSVF8−92C. このプラスミドはpSVF8−92B
の変形物であり,92kDをコードしている領域を,ヒト第V
III:C因子cDNAの天然3′非翻訳配列および翻訳終止コ
ドンに,直接融合させている。このプラスミドはpSVF8
−200の誘導体である。
プラスミドpSVF8−92L. このプラスミドは,pSVF8−92C
の3′非翻訳領域をpSVF8−80の3′非翻訳領域と置き
換えている。
B.結果 A部の各プラスミドを,実施例1で述べたようにpSVF8
−80とともにCOS7細胞にトランスフェクションし,培地
を,実施例1のように第VIII:C因子活性について試験し
た。
初めに試験したpSVF8−92Bは,pSVF8−92より2から8倍
の範囲な活性レベルを示した。残りのプラスミドの中で
はpSVF8−92Eが最も良いようで,pSVF8−92Bの1.65倍で
あった。pSVF8−92JおよびIもpSVA8−92より実質的に
高い発現レベルを示し,これはpSVF8−92Eのそれに近か
った。pSVF8−92Gの発現レベルは,pSVF8−92のそれに近
かったが,pSVF8−92Hのそれは実質的にpSVF8−92より低
かった。pSVF8−92CとpSVF8−92L両方の発現レベルは,p
SVF8−92Eのそれと同等であるようである。
実施例3 本実施例は,92kD鎖とBドメインの一部から成るポリペ
プチドを生産するための構築物の調製を述べている。こ
れらの誘導体を,より安定でありおよび/あるいはより
効率よく軽鎖と集合して活性のある複合体となる重鎖を
開発する目的で,作成した。第VIII:C因子の血漿由来の
調製物中,および,細胞ライゼートや組換え体の完全長
の第VIII:C因子を発現させる細胞由来のコンディション
ド培地中で観察される分子種に似た誘導体を選択した。
これらは,完全長の第VIII:C因子のトロンビン分解によ
りなんとか生じ得た。
A.発現プラスミドの調製 A.1 pSVF8−92S このプラスミドは982アミノ酸の重鎖をコードしており,
Bドメインのコード領域の初めのSac I部位で部分分解す
ることにより,完全長cDNAプラスミドpSVF8−302より調
製した。翻訳終止コドンを装備し,初めのBal I部位で
始まる天然のヒト第VIII:C因子の3′非翻訳配列にコー
ド配列を融合させるために,オリゴヌクレオチドアダプ
ターを用いた。このプラスミドは,天然のヒト第VIII:C
因子の初めの978アミノ酸と,カルボキシ末端における
4つの置換アミノ酸残基を,コードしている。
A.2 pSVF8−160 このプラスミドは1323アミノ酸の重鎖を供し,pSVF8−20
0と同様であるがpSVF8−92Eの5′非翻訳領域を持つ完
全長のクローン(pSVF8−303と表す)より調製した。pS
VF8−303をEcoR VとSma Iで分解し,平滑末端を互いに
連結し,pSVF8−160を形成した。このプラスミドは,第V
III:C因子の初めの1315アミノ酸をコードしている。8
つのナンセンスなアミノ酸が,ベクターpSV7dのポリリ
ンカーの融合の結果としてカルボキシ末端に付加してい
る。
A.3 pSVF8−170 このプラスミドは1416アミノ酸の重鎖を供し,またpSVF
8−303から調製した。pSVF8−303をBgl IIで部分分解
し,生じた6811bpの断片をゲルより単離し,末端を互い
に連結してpSVF8−170を形成した。このプラスミドは,
第VIII:C因子の初めの1405アミノ酸をコードしており,
ベクターpSV7dのポリリンカーの融合により11個のナン
センスなアミノ酸のカルボキシル側の伸長を有する。
A.4 pSVF8−120 このプラスミドは1107アミノ酸の重鎖を供し,またpSVF
8−303より調製した。プラスミドpSVF8−303をApa Iで
分解し,粘着末端をT4ポリメラーゼで埋めた。生じた分
子をさらにSma Iで分解し,DNAを自己連結させ,E.coli
HB101で殖やした。このプラスミドは,第VIII:C因子の
アミノ末端から1102アミノ酸とカルボキシル末端に付加
的な5つのナンセンスなアミノ酸をコードしている。
B.結果 A部の各プラスミドを,実施例1で述べたようにpSVF8
−80とともにCOS7細胞にトランスフェクションし,実施
例1のように第VIII:C因子活性に対して培地を試験し
た。
これらのすべてのプラスミドは,pSVF8−92Eと比べて,
実質的に減少した発現レベルを示した。しかし興味ある
ことに,pSVF8−92Eではコーテスト活性に対するRIAの比
が7.2であるのに比べて,pSVF8−160やpSVF8−170では約
1.8である。この結果は,これらのより長い重鎖の誘導
体はより高い比活性をもつこと,すなわち,それらは92
kD分子それ自身よりもより効率よる活性のあるサブユニ
ット複合体へと集合することを示している。また,コー
テスト活性に対する血液凝固活性の比は,92kDでは2.3ま
た完全な分子では1.35であるのに比べて,より長い重鎖
では1.7までとより低く,これらのより長いポリペプチ
ドは92kD+80kD複合体のそれと同じ程度には活性化され
ていない複合体を形成することを示唆している。
実施例4 本実施例は,第VIII:C因子92kD−80kD鎖複合体を生産す
る安定なCHO細胞系の調製を解説する。
CHO−DUNX−B1細胞(Urlaub and Chasin,P.N.A.S.(198
0)77:4216−4220)を,Graham and Vander Eb(前引用
中)のリン酸カルシウム沈澱法およびWigler et al.Cel
l(1978)14:725−731やLewis et al.Somatic Cell Gen
etics(1980):333−347により述べられている改変法
を用いて,pSVF8−92CあるいはpSVF8−92E,pSVF8−80,お
よびpAd−DHFR,コトランスフェクションした。dhfr遺伝
子を持つプラスミドpAd−DHFRは,アデノウィルス−2
由来の主要後期プロモーター(Ad−MLP,地図単位16−1
7.3)をマウスdhfr cDNAの5′末端に融合して構築し
た。SV40小t抗原のイントロンおよびSV40初期領域ポリ
A付加部位をコードしているDNAを,pSV2−neo(Souther
n and Berg,J.Mol.Appl.Genet.(1982):327−341)
より得,dhfr cDNAの3′末端に融合した。これら3つの
区分をpBR322にサブクローン化し,プラスミドpAd−DHF
Rを得た。プラスミドの重量比はそれぞれ,pSVF8−92Cの
コトランスフェクションでは10:1:5,pSVF8−92Eのコト
ランスフェクションでは1:1:1あるいは10:10:1だった。
pSVF8−92Cトランスフェクションの1つでは,pBR322の
β−ラクタマーゼ遺伝子上で唯一切断するPvu Iでプラ
スミドを分解した。その例では,線状DNA分子がスーパ
ーコイル状の分子の代わりに導入される。生じたDHFR陽
性クローンからの培地を,上記で述べたようにELISAお
よびコーテストでスクリーニングした。陽性クローンの
安定性は,T−75フラスコ中で繰り返し培養し培地を分析
することにより,評価した。下の表4は,線状DNA由来
の陽性で安定なクローンの発現レベルを報告している。
表 4 クローン mUコーテスト pSVF8−92C 11−D6 43 11−D5 30 pSVF8−92 E 8−C1 18.2 10−C2 70.0 pSVF8−92C群の初期クローンをT−75フラスコで所有し
た。クローン11−D5が,T−75フラスコ培養中で>90mU/m
lコーテスト活性を産生する,最も高く発現しているク
ローンであることがわかった。6週間培養後,このクロ
ーンを0.025μM,0.05μM,0.1μM,および0.2μMメトト
レキセート中での選択下に置いた。0.025μMプレート
上にクローンが現れ,これはDHFR遺伝子が低レベルのメ
トトレキセートで増幅したことを示している。
pSVF8−92E群の系8−C1および10−C2をメトトレキセー
ト(0.025μMから0.2μM)中で選択し,コーテスト,R
IAおよびELISAにより耐性クローンの第VIII:C因子活性
を分析した。22個のメトトレキセート耐性8−C1クロー
ンを調べ,そのうちの10個のデータを表5で報告してい
る。第VIII:C因子の増幅量はクローン間で変化があり,
これは,サブユニット遺伝子のどちらか1つがあるいは
それら両方がDHFRカセットとともに増幅していたか,あ
るいは全く1つもそうでなかったかのいずれかを示唆し
ている。これら4つの可能性の例としてクローン8C1−A
2,8C1−A2,8C1−C2および8C1−C5に注目せよ。同様に,1
0−C2のうちの30個のメトトレキセートで選択した誘導
体を評価したので,それらのうちの20個のデータも表5
に表している。これらも活性のスペトルを含んでいる。
4つの異なる協調増幅の可能性の例としてクローン10C2
−A2,10C2−D2,10C2−B5および10C2−C6に注目せよ。
プラスミドpSVF8−92とpSVF8−80は,American Type Cul
ture Collection(ATCC)に,1986年1月24日付で寄託
し,受理番号はそれぞれATCC No.40222とNo.40223を与
えられた。プラスミドpSVF8−200はATCCに1985年7月17
日付で寄託し,受理番号はATCC No.40190を与えられ
た。
前述の発明を,理解を明確にするために,図解や実施例
を用いて詳細に解説してきたが,ある変化や修飾が添付
の特許請求の範囲で行われることがあることは明白であ
ろう。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは92kDと80kD鎖の生成にかかわるタンパク分解
酵素による切断の部位を示す。 第1図B−Eはプラスミド,pSV7d,pSVF8−92,pSVF8−80
およびpSVF8−200の選ばれた制限地図であり,断片の起
源または機能および0で示された点から始まるヌクレオ
チドの番号を示す。選ばれた制限部位は以下の通りであ
る:B,BamH I;Bc,Bcl I;Bg,Bgl II;E,EcoR I;H,Hind II
I;Hp,Hpa I;K,Kpn I;N,Nde I;Nr,Nru I;P,Pst I;Pvu I,
Pvu I;Pvu II,Pvu II;S,Sal I;Sc,Sac I;Sm,Sma I;St,S
tu I;X,Xba I.括弧で囲んだ部位はベクター構築に用い
られたが,再生しなかったものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミレラ エズバン ラスムッセン デンマーク王国 2100 コペンハーゲン アビルドガードスゲーテ 24 (56)参考文献 特開 昭59−135884(JP,A) 特開 昭60−185723(JP,A) 特表 昭61−500251(JP,A) Nature,1984〔312〕P.330− 336

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト第VIII:C因子活性を有しヒト第VIII:C
    因子のBドメインの全てまたは一部を欠く組換えタンパ
    ク複合体を生産する方法であって、 (a)1つの真核宿主細胞内で第1および第2の発現カ
    セットを発現させる工程であって、該第1の発現カセッ
    トが、第1のシグナル配列およびヒト第VIII:C因子のA
    ドメインと実質的に同じアミノ酸配列を有する第1のポ
    リペプチドをコードする第1の遺伝子を含み;そして、
    該第2の発現カセットが、第2のシグナル配列およびヒ
    ト第VIII:C因子のCドメインと実質的に同じアミノ酸配
    列を有する第2のポリペプチドをコードする第2の遺伝
    子を含む、工程;および (b)該組換えタンパク複合体を分泌する工程、 を含む、方法。
  2. 【請求項2】前記第1の遺伝子が、さらにヒト第VIII:C
    因子のBドメインのN末端部分を含む、特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記アミノ酸配列のアミノ酸のうち、天然
    の第VIII:C因子のAおよびCドメインのアミノ酸配列と
    異なっているものが数にして約5%より多くない、特許
    請求の範囲第1項あるいは第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記第2の遺伝子によりコードされるポリ
    ペプチドのアミノ酸配列がヒト第VIII:C因子のアミノ酸
    1649−2322のアミノ酸配列と同一である特許請求の範囲
    第1項から第3項のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第1の遺伝子によりコードされるポリ
    ペプチドのアミノ酸配列がヒト第VIII:C因子のアミノ酸
    1−740のアミノ酸配列と同一である特許請求の範囲第
    1項から第4項のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】前記第1の遺伝子によりコードされるポリ
    ペプチドのアミノ酸配列がヒト第VIII:C因子のアミノ酸
    1−1102のアミノ酸配列と同一である特許請求の範囲第
    1項から第4項のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】前記第1の遺伝子によりコードされるポリ
    ペプチドのアミノ酸配列がヒト第VIII:C因子のアミノ酸
    1−1315のアミノ酸配列と同一である特許請求の範囲第
    1項から第4項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】前記第1の遺伝子によりコードされるポリ
    ペプチドのアミノ酸配列がヒト第VIII:C因子のアミノ酸
    1−1405のアミノ酸配列と同一である特許請求の範囲第
    1項から第4項のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】前記真核宿主細胞が,哺乳類細胞である特
    許請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載の方
    法。
  10. 【請求項10】前記第1の遺伝子が、該第1の遺伝子に
    よりコードされるポリペプチドの発現を高めるヒト第VI
    II:C因子の5′の非翻訳DNA配列を含む特許請求の範囲
    第1項から第9項のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】前記第1の遺伝子が、該第1の遺伝子に
    よりコードされるポリペプチドの発現を高めるヒト第VI
    II:C因子の3′の非翻訳DNA配列を含む特許請求の範囲
    第1項から第9項のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】前記第1の遺伝子および前記第2の遺伝
    子が別の発現プラスミドにある特許請求の範囲第1項か
    ら第11項のいずれかに記載の方法。
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