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JPH0799646B2 - 分子的多孔性エーロゲルで充填された低誘電率複合積層品 - Google Patents
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JPH0799646B2 - 分子的多孔性エーロゲルで充填された低誘電率複合積層品 - Google Patents

分子的多孔性エーロゲルで充填された低誘電率複合積層品

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JPH0799646B2
JPH0799646B2 JP4134400A JP13440092A JPH0799646B2 JP H0799646 B2 JPH0799646 B2 JP H0799646B2 JP 4134400 A JP4134400 A JP 4134400A JP 13440092 A JP13440092 A JP 13440092A JP H0799646 B2 JPH0799646 B2 JP H0799646B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
発明の分野 本発明は、低誘電率が重要である電子的用途に使用する
ための誘電材料、およびその製造方法に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は一つ以上の導電層
を含み、そして二つまたはそれ以上の導電層の間に、め
くら孔(blind via)または貫通孔と称される電気的相
互接続を組み入れることができる印刷回路板(PCB)
構造に有用な材料に関する。本発明はまた、表面取付け
集積回路のための基板材料としての使用に好適である。
【0003】最も詳しくは、本発明はナノスケールの多
孔性を持つゾル−ゲル誘導ガラス質微小球体を有するポ
リマーマトリックス複合材料を含む材料およびそれを含
んでなる印刷回路板に関する。換言すれば、分散相は分
子的に多孔性のエーロゲル微小球体からなる。エーロゲ
ル微小球体は、超臨界乾燥の後、球形ゾル−ゲル微粒子
から誘導される。微小球体は空隙を規定し、その大きさ
は分子レベルであり、そして触媒を用いるような、ゲル
加工化学および加工技術を変化させることにより調整す
ることができる。分子的に多孔性のゲル微粒子/微小球
体の存在は、このように作られた複合体に均一の低誘電
率および改善された熱安定性および熱膨張を与える。
「ゾル−ゲル微粒子」という用語は、ある特定な型とし
てモノサイズ微小球体を包含する。
【0004】本発明は、VLSI(非常な大規模集積)
構造物に使用するため特に適している。
【0005】加うるに、本発明は充填剤材料および高性
能ポリマーマトリックス中の分散相としての使用に適し
た充填材料を製造する方法に関する。
【0006】またはすぐれた熱伝達、弱いアルファ粒子
放出および熱膨張および流動性の規制された係数のよう
な充填されたポリマーの性質は、それをフリップチッ
プ、a/k/a/C4(限定崩壊チップ接続)技術にお
ける表面取付けチップと印刷回路板との間のカプセル封
じ材料としてもまた適するものにする。
【0007】
【背景技術】ますます高速になったコンピューターの開
発の必要性から、現在得られる技術の電気的および熱的
性能の限界を広げるであろう新材料の探究がなされてき
た。高速適用のためには、低誘電率(Er)絶縁材料上
に極めて緻密な導体回路パターンを形成することが必要
である。信号伝達遅延時間は、 TD=Er・D/C (式中、TDは伝達遅延時間であり、Erは材料の誘電
率であり、Cは光速(3×10E 8m/sec)でありそ
してDは信号経路の長さである) で表されるように、使用される誘電材料の誘電率の平方
根に比例する。この式は、誘電率が低ければ低いほど信
号伝搬がますます速くなることを示している。
【0008】より低いErはまた、隣接回路線の間のク
ロストークを減少させる。理想的には、Er値は、真空
において限界値1.0に近づくべきである。新しいコン
ピューターシステムがより速くなるためには、システム
サイクル時間をより短くしなければならない。次の世代
のコンピューターでは、PCB内の信号移動による遅延
時間は非常に重要になり、従ってより低いEr積層材料
が必要となるであろう。将来の製品は、3.0またはそ
れ以下の総合Er値を必要とすることが期待される。そ
のように低いEr値は新材料なしでは得ることができな
い。なぜならば、従来のFR4エポキシ樹脂および普通
の繊維ガラス強化材のEr値は典型的に、それぞれおよ
そ4および6である。そのような複合材料の有効Er
は、通常各々の個別の成分のErの単純重量平均および
複合体中に含まれる体積分率により概算できる。例え
ば、従来の回路板内のプリプレグ積層品は、樹脂を含浸
した基礎強化ガラス布により伝統的に作られている。最
近の製品に使用されるエポキシ/ガラス積層品は、典型
的に約40重量%の繊維ガラスおよび60重量%のエポ
キシ樹脂を含有し、そして典型的にほぼ4.2のErを
有する。そのような比較的高いErは、将来の製品にお
ける非常に緻密な隣接信号回路線中に存在する電気的パ
ルス(信号)の伝達がすばやく行われなくするので、そ
の結果過大な信号遅延時間を生ずる。
【0009】ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
のような純粋なフルオロポリマーは、ほぼ2.1のEr
値を有する。しかしながら、回路板積層品の製造にその
ような材料のみを使用することは、一般に機械的性質が
不十分であることおよび化学的に不活性であることから
非実用的である。この代わりとして、強化布中の繊維の
ような複合積層材料の成分の一つとしてフルオロポリマ
ーを使用することがある。一例として、Newark, Delawa
re の W.L. Gore and Associates 社により製造され処
理されたPTFE布のプリプレグがある。この型の布が
従来のエポキシ/ガラス積層品の繊維ガラスに代って使
用されると、Erは2.8まで低下する。しかしなが
ら、この布の使用には不利な点がある。純粋のPTFE
の比較的低いモジュラスのために、これらの材料で作ら
れた薄い積層品はあまり剛直ではなく、特別な取扱いを
必要とする。また、PTFE布を組み入れている積層品
に穴をあけられるとき、切断されていないPTFE繊維
はあけられた穴にはみ出る傾向にあり、除去するのが困
難である。良好なメッキ接着を得るために、露出された
PTFE表面は一般に、窒素雰囲気下における高価な化
学薬品を必要とする特別の取扱いを使用してか、あるい
は高いアスペクト比で貫通孔を貫通しなければならない
プラズマ加工により処理される。確かに、PTFE布積
層品の最大不利点の一つはコストであり、付加的な加工
の必要性および装置修正によるコスト高だけではなく、
プリプレグ材料そのものの購入にかなりの費用がかか
る。
【0010】積層誘電材料の性能を予測して考えられる
別の性質は、熱膨張係数(CTE)である。誘電材料の
XおよびY方向における熱膨張係数を、PCBを表面取
付けデバイスに接続させているはんだ付けされた継ぎ目
の亀裂を防ぐためにPCBに含有される、17ppmの隣
接する銅のそれにぴったり調和させることが望ましい。
XおよびY方向CTE値は、通常マトリックス内のガラ
ス繊維により調節される。しかしながら、これら繊維は
Z方向CTEを調節しない。Z方向CTEはまた、加熱
サイクル中の銅メッキされた貫通孔の亀裂を防ぐために
調節されなければならない。加熱サイクルは、はんだ付
け接続を加工したりまたは再加工するときおよび他の製
造過程において、熱を加えられ、続いて冷却されて生
じ、そして完成した板が運転されると電流が流れている
間発生する。
【0011】ポリマーのCTEを修正する一つの方法
は、石英およびシリカ粒子のような充填剤の使用による
ものである。充填剤は、カップリング剤、しばしばシラ
ンをベースにした有機化合物の使用によりそれらが添加
されるマトリックスポリマーに結合され得る。カップリ
ング剤は、充填剤とポリマーの間の結合を改善し、全界
面面積、すなわち充填剤粒子とマトリックスのポリマー
との間の接触面積を最小化し、また電気的および機械的
性能の両方を改善する。
【0012】誘電材料のCTEは、ガラス転移温度(T
g)、a/k/a軟化点とよばれる屈曲点に達する時、
著しく変化する。Tgに達する時、誘電材料の膨張率は
かなり増加するので、ストレスを最小にするために、誘
電材料が装置の寿命において遭遇するであろう温度より
も十分に高いTgを有することが望ましい。エポキシノ
ボラックをベースとした誘電材料は、例えば、比較的高
いTg、一般に150℃またはそれ以上を有すると考え
られる。高いTgに伴う他の特性としては、しばしば吸
湿性が低いことおよび化学的に不活性であることが挙げ
られる。ポリマー中の充填剤の存在がポリマーの軟化点
(Tg)を高めるということは注目すべきである。換言
すれば、より高い温度(Tg以下ではあるが)での寸法
安定性は、充填剤の存在下に改善される。充填剤の存在
は、ポリマー層の熱伝導性を高め、従って誘電層におけ
る熱散逸は高められるであろう。Tgについての議論は
Microelectronics Packaging Handbook(Tummala 等編
集、Van Nostrand Reinhold により出版、ニューヨー
ク、(1989)555〜560頁)中に見出される。
これは参照として明細書中に取り入れられている。
【0013】
【発明の概要】それゆえ本発明の目的は、積層印刷回路
板において、場合によっては直接チップ取り付け(DC
A)におけるような表面取り付けデバイスとともに使用
するのに適した低誘電プリプレグ材料を提供することで
ある。
【0014】更に本発明の目的は制御された低いX、Y
およびZ方向CTE、高いTg、低いErおよびすぐれ
た加工性を有する充填された低誘電材料を提供すること
である。
【0015】更にまた本発明はフルオロポリマー樹脂ま
たは液晶ポリマーのような他のポリマーおよび約100
オングストロームから約10,000オングストローム
の範囲の中央直径値(これら微小球体の空隙の直径は約
20オングストロームから約500オングストロームの
範囲である)を有する微小球体からなる誘電材料を提供
することを目的とする。その上、この種の材料は、従来
の含浸、押出しおよび積層技術および装置を使用して製
造および加工することができる。
【0016】本発明の別の目的は、ポリマーマトリック
ス内で、以下に更に説明するゾル−ゲル技術により均一
に分散した細孔シリカ充填剤を作る方法を提供するこ
と、およびそれからなるプリプレグ材料を提供すること
である。
【0017】場合によっては、これら充填剤は感光性エ
ポキシ樹脂のような感光性ポリマー中で分散することが
でき、そのように分散したものは、セラミック担体、回
路板もしくはその層の外面かまたは回路化しようとする
同様な基板上に適用することができ、パターン形成して
金属化させ、フォトパターン化し、従来のリソグラフ技
術によって硬化させることができる。この手順は、エー
ロゲルの極めて微細な粒子サイズのゆえにのみ可能であ
る。ナノスケール多孔度および細孔形状という本質のた
めに、エーロゲルは可視および紫外領域の大部分のスペ
クトルに対して透明である。充填剤の存在は、機械的性
質を改善して積層品の熱膨張係数(CTE)を低下させ
る。
【0018】本発明のこれらおよび他の目的は、印刷回
路板のような少なくとも1層の金属被覆、充填された誘
電プリプレグ材料からなる回路化された基板を有する電
子パッケージング構造において達成される。場合によっ
ては、パッケージング構造にはそれの結合位置に取り付
けられた少なくとも一つの半導体チップまたは他のその
ような電子素子を有する全パネル柔軟フィルムチップ担
体が含まれる。
【0019】回路化された基板のプリプレグ材料として
は、好ましくは、フルオロポリマー低CTE液晶ポリマ
ー布またはフィルム強化、ハロゲン化エポキシ、フルオ
ロポリマー樹脂または他の表1に挙げられたポリマー樹
脂が挙げられ、これらはナノスケール(約30オングス
トローム程度)の分子レベルで多孔度を規定するモノサ
イズゲル−誘導ガラス質エーロゲル微小球体で充填され
ている。ゲル微小球体における多孔度は、湿ったゾル−
ゲル微粒子の超臨界乾燥により維持されそして制御され
る。エーロゲルは、ゾル−ゲルへ誘導され、超臨界乾燥
された約98%から約80%の多孔度に相当する約50
〜500kg/m3の間の密度を有する材料である。ゲル微
小球体における細孔構造は、約10オングストローム〜
約1,000オングストロームの範囲に及ぶ。
【0020】本発明においてマトリックスとして使用可
能な多数のポリマーの誘電率を次の表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】微小球体における多孔度または空隙の大き
さおよび体積分率は、ゾル−ゲル合成化学、ゾル−ゲル
微小球体の乾燥技術および熱履歴により制御される。微
小球体の超臨界乾燥は非常に高い体積分率において湿っ
たゲルの最初のナノスケール多孔度を維持するための独
特の方法である。従来の乾燥では、重合工程および空隙
中の溶媒および水のトラッピングの間に生じた細孔また
は空隙の崩壊が起こる。従来の方法で乾燥した粒子から
残留有機物および水を除去することは極めて困難であ
り、有機物および水の存在は許容し得ない。
【0023】ゾル−ゲル技術により作成されたモノサイ
ズ分子的多孔性微小球体を有する複合樹脂は、従来の積
層技術を用いてPCB積層品を製造するのに使用できる
ので、今ある装置で低費用製造するのに適している。ゾ
ル−ゲルモノリスの超臨界乾燥は報告されているが、モ
ノサイズゾル−ゲル微粒子の超臨界乾燥、および電子パ
ッケージング施用のための積層品またはポリマーマトリ
ックス複合体の製造において、それらを使用することに
ついての技術に関してはまったく知られていない。
【0024】本発明の充填剤は、市販の中空微小球体充
填剤よりも約3乗のオーダーで小さい平均直径を有して
おり、このため、より多くの空気を誘電体に取り込み、
理想的な誘電率の値にさらに近づくことが可能となる。
そのうえ、これらのエーロゲル微小球体は完全に中空で
はない。これらはシリカ骨格の網目構造を有し、その結
果としてこれら微小球体の機械的性質は、微小中空球の
ような一つの大きな細孔を有する完全に中空の比較的大
きい微小球体の機械的性質よりもずっと優れている。
【0025】本発明の充填剤材料は、複合体を形成する
ための低誘電率ポリマーマトリックス中の分散相とし
て、純粋な無機相ケイ酸塩または無機−有機混合ケイ酸
塩エーロゲル(すなわち超臨界乾燥ゲル)からなる。こ
のように構成された複合体は、単層の薄型フィルムまた
は厚型積層基板のどちらかであり得る。微小球体充填剤
中に取り込まれた空隙の大きさおよび体積分率は、ゲル
生成の化学および超臨界乾燥ゲルの熱処理を合わせるこ
とにより制御できる。
【0026】〔好ましい実施態様の説明〕慣用の熱可塑
性フルオロポリマー樹脂材料は固有の低い誘電率を有す
る。しかしながら、熱可塑性的性質およびその結果生じ
る不十分な熱的寸法安定性のために、通常、積層品にお
けるフルオロポリマーの使用は実質的に避けられる。あ
る特定の型の充填剤粒子の存在が誘電樹脂材料の熱的挙
動を改善することは知られているが、すべての充填剤が
誘電率において有益な効果を持っているわけではない。
熱硬化性誘電樹脂材料には、熱可塑性フルオロポリマー
よりも良好な寸法安定性および加工性を含む多くの利点
がある。しかしながら、それらの誘電率はしばしばより
高い。もし、大きさおよび形の再現性のある均一に分配
された充填剤として、空気を慣例的に加工可能な樹脂材
料中に取り込むことができるなら、その結果生じる物質
の誘電率は高められるよりむしろ下げられるであろう。
なぜならば空気の誘電率は真空のそれに最も近いからで
ある。本発明は、微小球体中に大きな空隙容積を導入す
る新規な手がかりを提供する。ナノスケールの空隙を有
するサブミクロンサイズのエーロゲルモノサイズ微小球
体の製造により、空隙を均一に分布させ、かつ機械的性
質を劣化することなしにガラス質またはポリマー微小球
体に、理想に最も近い誘電率を有する最大空気量を導入
する経路が開拓される。モノサイズエーロゲル微小球体
粒子の典型的な描写が図3に示されている。
【0027】微小球体に、空気を取り入れることにより
誘電体積層品の誘電率が低下するであろうということ
は、ほぼ10年間認められてきたが、そのような材料は
未だに市販されていない。
【0028】微小球体の大きさはまた、一般的信頼性に
関して重要である。将来的な回路板のデザインでは、よ
り低いインピーダンスを必要とするであろう。より低い
インピーダンスにはより薄い誘電層が必要である。明ら
かに、より薄い誘電層では、たとえ中空微小球体が一つ
破損した場合でも、薄い誘電層を通して短絡するのを防
ぐために、より小さい充填剤粒子を必要とする。より小
さい微小球体を使用すれば信頼性が向上する。信頼性の
向上は次の事実に基づいている。本発明の微小球体は極
めて小さく(サブミクロンサイズ)、その空隙は分子レ
ベルである。その上、微小球体が付せられる熱処理は、
機械的性質を改善する焼結および緻密化を引き起こす。
それゆえ、製造および積層工程段階の間に微小球体を切
断または損傷することは困難である。
【0029】本発明の微小球体が、完全な中空球体では
なくそれらは約10オングストローム〜約100オング
ストロームの範囲にわたる大きさの空隙を有するシリカ
/ケイ酸塩相のマトリックスで作られている球体である
ということは注目すべきである。球体それ自身の大きさ
は、モノサイズに作ることができてその大きさは約10
0オングストローム〜約10,000オングストローム
の範囲にわたることができる。シリカエーロゲル粒子の
透過型電子顕微鏡写真(TEM)を図4に示す。ナノス
ケール多孔度およびナノスケール細孔内のシリカ骨格の
ために、機械的性質、特にそれらを取り込む複合体の剛
さおよび圧縮強さは、大きな細孔微小球体を取り込む複
合体よりも高い。種々の密度のSiOエーロゲルに対
する誘電率を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】以下に述べられている手順により水酸基は
数ppmレベルへ除去される。従って、誘電損失正接のよ
うな電気的性質における水酸基含量の影響、不純物を含
む水分の存在による誘電機能の損失の徴候は除去され得
る。その上、蒸留によるイオンおよび金属不純物がない
ために、それら不純物による誘電損失正接への寄与を除
去し得る。
【0032】水酸基の除去の手順:空気中または酸素中
において、300℃/hrの速度で、室温から300℃ま
で加熱;乾燥空気または酸素中において、約2〜約5hr
sの間、300℃に保持;空気または酸素中において、
300℃/hrの加熱速度で、300℃から600℃まで
加熱;乾燥空気または酸素流動環境中において、約2〜
約4hrsの間、600℃に保つ;脱水または残留水酸基
の除去は、短時間の間(約30分程度)、約600℃か
ら800℃の温度範囲で、Cl2/ArまたはHeを流
して行われる。Cl2処理は、ほんの数ppmまたはそれ以
下の水酸基含量を得るために必要である。
【0033】特定の温度に保持する時間および保持温度
まで加熱する速度は、所望の空隙体積分率、空隙の大き
さおよび空隙または細孔の物理的性質を制御するパラメ
ーターである。上述の方法により、相互に接続した細孔
が形成される。相互接続細孔の、閉じた細孔への転換
は、水酸基の除去後の約800℃から約1200℃の範
囲にわたる温度への迅速に加熱して数分程度(例えば約
5から約15分)の短時間保持することを包含する、
“フラッシュ”焼結方法によりなされる。この迅速な加
熱は、本体を完全に緻密化することなしに、すなわち空
隙を除去することなく微小球体の表面に緻密化、a/k
/a焼結をもたらす。その結果として、表面焼結または
表面での細孔の崩壊に伴い球体内の細孔の体積分率が高
くなる。図11は、それに基づいてエーロゲル粉末の焼
結が発現されるエーロゲルモノリスの緻密化過程を示し
ている。粉末の微粒子のわずかな癒着は、より高い温度
での熱処理において生じる。微粒子は、続いて好ましく
は汚染を避けるためにエアジェット微粉砕によって磨砕
される。
【0034】微小球体の大きさおよび粒度分布はまた、
特に非常に薄い誘電層が作られるとき、充填率に重要な
影響を有する。一般的に言って、充填率は充填剤によっ
て占められる体積百分率である。後に挙げる実施例の組
成物は、ほぼ45体積%の細孔性シリカゲル粒子または
繊維含量を要する。大きさおよび粒度分布は、必要とさ
れる積層品層の最も薄い厚さで十分な充填を可能ならし
めなければならない。
【0035】先に述べた微小球体直径の全ての効果を考
えると、許容し得る微小球体は最大直径が約1ミクロン
(10,000オングストローム)を越えてはならない
が、それは小さければ小さいほど良い。本発明の微小球
体は、約0.1ミクロン〜0.5ミクロンの大きさの範囲
にわたる;空隙の大きさは約10オングストロームから
約200オングストロームの範囲にわたる。
【0036】モノサイズエーロゲルの典型的な走査型電
子顕微鏡写真(SEMs)および感光性エポキシマトリ
ックス薄フィルム中のエーロゲル粒子の分布を図5に示
す。同じエポキシマトリックス中の慣用の石英粉末の分
布を図6に示す。樹脂混合物のフォトパターン形成は、
慣用のリソグラフィ技術によってなされる。フォトパタ
ーン形成および現像の後、石英粒子の慣用の混合物は、
石英微粒子の引っぱり出しを示している(図7および図
8参照)が、エーロゲル微粒子はエポキシマトリックス
と強く結合したままである(図9および図10参照)。
【0037】イオン汚染もまた考慮しなければいけな
い。イオン汚染は、イオン汚染樹脂を使用することまた
はガラス織物あるいは微小球体殻壁から浸出するイオン
に起因する。たいていの電気的等級の樹脂中のイオン存
在は注意深く制御され、通常は問題がない。しかしなが
ら、ナトリウムおよびカリウムイオンはたいていのガラ
ス中に存在する。このため、酸化ナトリウムおよび酸化
カリウムの濃度は、電気的適用に使用されるガラス布
(E−ガラス)において1%以下に保たれている。本発
明の微小球体は、酸化カリウムも酸化ナトリウムもどち
らも含有しない。
【0038】加えて、これら微小球体は本発明のゾル−
ゲル方法、つまり下記の方法により形成されるので、そ
れらには実質的に天然に存在する材料を使用する際の共
通問題でありそして半導体チップの性能を妨げる天然放
射線の型をとる、アルファ放射線がない。それゆえ、そ
れはまた、半導体カプセルの材料の用途においても使用
できる。アルファ放射線は、ウランおよびトリウム不純
物のような放射性同位体の分解生成物である。この種類
の不純物は、たとえPPbのレベルでもアルファ粒子放
出を生じさせることができ、その結果として記憶チップ
において軽い誤差を生じさせる。
【0039】誘電積層品の低い熱膨張率は、本発明の低
アルファ線を放出している無機充填剤をそこに取り込む
ことによって得られる。エーロゲル充填剤が生成される
市販等級のテトラエトキシシランの純度は、単蒸留によ
って著しく増加できる。表3は、Gossinkらにより報告
されたケイ酸エチルの純度における蒸留の効果を示して
いる(Met. Res. Bull. 10(1975)35頁の“低
損失化合物ガラスの製造のための超純粋SiO2および
Al23”)。
【0040】
【表3】
【0041】誘電積層品は、たいてい一巻の布材料を樹
脂で含浸することにより作られる。これは、布の樹脂タ
ンクへの浸漬、次いで乾燥および熱による樹脂の部分的
硬化によりなされる。その後で含浸布またはプリプレグ
は裁断されそして加圧積層されまたは銅箔に覆われ、こ
のようにして積層品を形成する。微小球体が本発明の方
法により含まれるときに同じ方法が使用される。この場
合は樹脂混合物および樹脂中に分散したエーロゲル粒子
が使用される。多孔性微小球体は、樹脂/溶媒混合物よ
りも低い密度を有するので、それらは通常浮かぶ傾向が
ある。しかしながら、本発明の微小球体はサイズが小さ
いために、それらは液体樹脂による抵抗に関して浮力が
少ししかなく、そしてそれらを十分にかつ均一に懸濁す
るために、回転パドル撹拌機で混合するときに最小撹拌
しか必要としない。その混合はまた、高電力超音波探査
子を使用して超音波撹拌により実施することができる。
分散したエーロゲル微粒子の取り込まれた高体積分率を
有する複合樹脂の典型的な走査型電子顕微鏡写真を図1
2に示す。
【0042】本発明の誘電材料は、破損することなく、
非常に高積層圧力に耐えなければいけない。これらの積
層品は、その中に分散されたエーロゲルを有するポリマ
ー樹脂から、フラットベッドプレスまたはオートクレー
ブ積層または押し出しを使用することによって作られ
る。誘電板は二つの銅板の間に挟まれ、そして熱と圧力
の下で積層される。典型的に、約300〜約2000P
SIの圧力が使用される。適切な微小球体充填剤が示さ
ねばならないさらに重要な性質は、この積層工程の圧力
に破損することなく耐えられることである。適切な微小
球体は、1000PSIの平衡圧力での破損により10
%以下の体積損失を示さなければならないことが示唆さ
れる。本発明の微小球体は、実質的に、ずっと高い圧力
にも耐えることができる。微小球体のサイズはまた積層
の間も重要である。以前の微小球体積層品は、加熱した
とき方向付けられた狂いを生じた。水平位置に積層され
るとき、より大きい微小球体が上部表面に移動し、その
結果不均一分布が生じると信じられている。
【0043】十分小さな大きさの微小球体が本発明のよ
うに使用されれば、以前に経験したまたは予期された多
くの問題は生じないであろう。非常に小さい微小球体の
利益としては、浮力の減少、均一な分布、改善された充
填率、および高められた電気的信頼性が挙げられる。
【0044】本発明では、極めて小さい直径の微小球体
は均一に分配されたままである。分散相としてエーロゲ
ル微粒子を有するエポキシ樹脂マトリックス複合体の典
型的な微細構造を図12に示す。球体の分布が全く均一
であることは図から明らかである。図12は、エーロゲ
ル粒子と同じ重量分率におけるエポキシマトリックス中
の市販の石英粉末の分布を示している。
【0045】本発明は、真空積層の既知の方法により加
工することができる。樹脂/微小球体前駆物質/担体構
造のプリプレグが用意され、B−段階硬化され、次いで
真空積層される。含浸混合物は、所定量の微小球体前駆
物質を、例えば溶媒を除去してゾル−ゲル反応を完了す
る時に約50%の充填率を生じるのに十分な樹脂/溶媒
の混合物に添加することにより調製される。多孔性シリ
カゲルの誘電率は、残留多孔度の体積分率によって指図
されるであろう。複合体の誘電率がエーロゲルの化学組
成;エーロゲル中の“中空度”または空隙の体積分率、
およびポリマーの性質および特定の空隙体積を有するエ
ーロゲルの体積を制御することにより合わせることがで
きることは表4および5から明らかである。このよう
に、本発明の研究方法により、薄型フィルムまたは厚型
基板形態のどちらかの誘電率の範囲内に値を有する複合
体を改善する融通性を提供される。もしSiO2中の残
留空隙が40%ならば、誘電率は個々の成分のErsの
重量平均としての全Erを計算する平行混合則に基づい
て2.2と2.8の間であろうということは注目すべきで
ある(表3参照)。極めて小さい細孔直径および熱処理
後の細孔の閉鎖のために、多孔度が有機ポリマー内の形
成後でさえ維持することができるということは強調され
るべきである。従って、極微小細孔およびポリマー内
に、SiO2ゲル骨格を含む複合体が生成されるのであ
ろう。複合体の誘電率は、(a)ポリマーの誘電率、
(b)残留孔の体積分率、および(c)ゲルの誘電率、
すなわちSiO2に対しては3.8、によって支配される
であろう。ガラスゲル微粒子の誘電率は、酸化ホウ素を
シリカゲル相(D−ガラス)に取り込むことによりさら
に低められる。SiO2ゲルの残留多孔度および機械的
性質は、上述の方法における熱履歴およびゲル加工パラ
メーターを調節することにより制御することができる。
ゲル相の空隙の大きさはナノスケールである。その大き
さは、上述のように、ゲル合成手順および超臨界乾燥後
の熱処理の凾数として約20オングストローム〜約50
0オングストロームに変化させることができる。
【0046】空隙の体積分率の凾数としてのSiO2
ーロゲルの誘電率を表4に、また空隙の体積分率を変化
させる凾数としてのポリマーマトリックス複合体の評価
された誘電率を表5に示す。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】図14および15は、感光性エポキシ樹脂
中の同重量分率におけるエーロゲル微粒子および慣用の
石英粒子の分布をそれぞれ示している。エーロゲル粒子
は非常に密度が低いために、エーロゲル微小球体によっ
て占められている体積分率はずっと高い。多孔度の体積
の凾数としての多孔性シリカゲルの誘電率の典型的な計
算を表4および5に示す。空隙含有量が変化したエーロ
ゲル微小球体の体積分率を変化させることによりSiO
2エーロゲル強化ポリマー成分の概算した誘電率を表5
に示す。表からは誘電率2.7を有するポリマー中の最
小の10体積%エーロゲルについてたとえ15%という
低い空隙含有量のシリカエーロゲルでも2.74という
誘電率を持つ複合ラミネートを作ることができるという
ことが明らかである。しかしながら、エーロゲル中の空
隙成分は、エーロゲルの機械的性質の重大な劣化なし
に、約5%〜約30%の範囲に容易に維持することがで
きる。我々の実験においてはエーロゲル微粒子を、約6
00℃から約1200℃の温度範囲において熱処理して
多孔度を下げ水酸基を除去しそして相互接続細孔を崩壊
させる。ホウケイ酸ガラスであるD−ガラスのより低い
誘電率は、シリカ相中のB23の存在による。
【0050】最適微小球体サイズと本発明の充填率との
組み合わせにより、充填された誘電材料が細孔微小球体
の破損を受けることなく、積層の熱および圧力サイクル
に耐えられることが可能となる。球体の大きさが極めて
微細であることおよび完全な中空がないことにより、エ
ーロゲル微粒子は、特に部分的緻密化後は機械的に強固
である。
【0051】微小球体は、特定の樹脂との使用に適した
シラン−系カップリング剤で処理される。これらの製法
に特に適したカップリング剤は、最良の耐湿性および許
容し得る湿潤誘電損失性能のために、約0.5〜約3%
のシランカップリング剤であることが発見されている。
シラン樹脂は、樹脂マトリックス内で充填剤粒子と結合
し、樹脂マトリックスと微小球体の間の界面領域の体積
を最小にする。
【0052】担体/強化材料は、ガラスまたはポリテト
ラフルオロエチレン(PTFE)のようなどんな型の強
化でもあってもよい。選択される担体織物またはフィル
ムは、ほとんどの場合、最終積層品に望まれる性質に依
存する。これらとしては、厚さ、Er、CTE、および
意図された生成物の用途が挙げられる。許容し得る担体
材料としては、織成および不織の繊維ガラスおよびポリ
マーの織物およびマットが挙げられる。ポリイミドフィ
ルムのような有機フィルムもまた使用できる。D−ガラ
スのような低Er織物、KevlarおよびNomex
のようなアラミド(両方とも E. I. Dupon de Nemours
社登録商標である)、ポリp−フェニレンベンゾビスチ
アゾール、ポリp−フェニレンベンゾビスオキサゾー
ル、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステ
ル、石英、S−ガラスなどもまた、製法に使用できる。
強化は、共同製織(cowoven)または一緒に混ぜられた
形でありうる。微粒子強化複合体の製造において分散相
として使用され得る単分散されたSiO2ゲル粒子の典
型的な微細構造を図4に示す。細孔直径は、約10オン
グストローム〜約500オングストロームの範囲にあ
る。10オングストローム〜100オングストロームの
範囲の細孔直径が好ましい。
【0053】例えば、Er、Tg、吸水率、引火性、誘
電損失、溶融粘度、およびゲル化時間のような性質は、
すべて、樹脂を選択するうえで考慮されなければなら
い。一般に、高温抵抗力および低誘電率は前もって決め
られる。Ciba−Geigy Inc.からの特に適したエポキシ
樹脂の1つは、Ciba−Geigy Araldite 87−
212である。この樹脂は、約29%の臭素含量を有す
る。別の適したエポキシ樹脂はDow Chemical Companyに
より販売されているDow XU 71825である。Rh
one−Poulencにより販売されているArocy F−4
0、フッ素化ジシアナート樹脂もまた許容し得る。エポ
キシとArocy F−40との混合物もまた、許容し
得ると思われる。シアナート、ベンゾシクロブテン、フ
ルオロポリマー、(CTFE、PTFE、FEP、E.I.
Dupon de Nemours 社の登録商標であるTeflon
AF、PFA)ポリイミドなどのような樹脂もまた製法
に利用できる。
【0054】微小球体中に色々な体積分率の空隙を持つ
様々な樹脂/微小球体比を有する複合樹脂は、様々な誘
電率の含浸織物における織物プリプレグ材料として使用
される。低誘電率複合樹脂で含浸された繊維強化複合体
のErの簡単な推定を行うことができる。推定された値
は、誘電率が3.00またはそれより低い繊維強化複合
積層品は、2.7の誘電率を有する複合樹脂で含浸され
た無機織物で作ることができるということを示してい
る。しかしながら、本研究方法の第一の有利な点は、複
合積層品のCTEを、誘電率と同じように低下させるこ
とである。ポリマーに取り込まれたガラス充填剤の存在
がポリマーのTgを増加させるので、最終積層品の軟化
点、またはTgもさらに高くなるということもまた注目
されるべきである。
【0055】〔モノサイズシリカゲル粉末の調製〕:単
分散シリカゲル粉末を、Stober らにより独創的に開発
された方法によって調製した。テトラエトキシシラン
(TEOS)をエタノール中のNH4OHと水の混合物
により加水分解した。典型的な組成は、0.3Mから0.
5MのTEOS、0.5から1.0MのNH3および8.0
から14MのH2Oであった。エタノール中の分散粒子
の形成後、重合工程の間に生じた空隙が維持され、この
ような超高多孔性微粒子が生成されるように、超臨界乾
燥/抽出により溶媒エタノールを除去した。エタノール
溶媒中に分散されたゲル粒子を、超臨界乾燥技術により
乾燥した。その技術の簡潔な説明を以下に示す:エタノ
ール中に分散されたゲル粉末を、オートクレーブの中に
置き、そして溶媒の超臨界状態下で乾燥を行った。溶媒
を臨界圧(Pc)での溶媒の臨界点Tc以上の温度で抽
出する。これらの状態で溶媒は、界面張力による毛管圧
および細孔の崩壊を引き起こすことなく除去される。第
一段階は、アルゴンシリンダーからアルゴンを導入する
ことにより、エタノールの臨界圧(Pc)より僅かに高
いアルゴンの過圧を適用することであった。圧力を12
00PSI〜1300PSIの範囲にわたって増加させ
た。いったんその圧力に達すると、オートクレーブの温
度を、約250℃〜260℃の範囲のエタノールの臨界
点以上の温度にゆっくり増加させた;この時間内の圧力
は、必要であればアルゴンをパージして1200PSI
と1300PSIの間に維持された。いったん温度が2
50℃に達すると、温度を一定に保った。この段階で、
流体は乾燥不活性アルゴンにより減圧および噴出流を流
すことによってパージされた。溶媒を噴流で流し出した
後、系を室温まで冷却した。空気乾燥の間の毛管力が P=(2νcosθ)/r (式中、νは液体の界面張力であり、rは毛管半径であ
り、およびθは湿潤角である)として表すことができる
ということは注目すべきである。毛管力は、湿潤角が0
であって溶媒がエタノールであるとき、サブミクロン規
模の細孔について106N/m2と高くなり得るというこ
とも注目せよ。このように、毛管圧は、非常に微細な大
きさの細孔または空隙を崩壊させるのに十分高い。換言
すれば、応力は、rが0値に近付くにつれて、際限なく
増加する。しかしながら、超臨界乾燥の間は界面張力ν
が0に近付くために、この毛管圧はほとんど存在しな
い。その結果として、細孔の崩壊は些細であるかまたは
起こらない。その結果、非常に多孔性のゲルが得られ
る。表2は、エーロゲルの細孔体積およびそれらの密度
を示す。
【0056】実験ではまた、分散相としてシリカエーロ
ゲルおよびマトリックス相としてDARTCO Mfg. Inc. の
Xydarを使用して行った。Xydarは、p−ヒド
ロキシ安息香酸、テレフタル酸、およびビスフェノール
に基づいた完全に芳香族の熱可塑性ポリエステルであ
る。微細な粉末樹脂は、Xydar XD−6を50メ
ッシュのふるいに掛けることによって得られた。
【0057】同様に約80%の多孔度および約100オ
ングストロームの細孔直径を有する調製されたシリカエ
ーロゲル粒子は、600℃で2時間の熱処理後分散相と
して使用された。
【0058】熱処理後多孔度の体積分率および中空微小
球体の直径はある程度まで減少したが、しかし測定はさ
れなかった。120℃で2時間減圧下で乾燥した後、Xy
dar粉末(15g)を、5.0gの乾燥エーロゲルと混合
して各々の側に1オンスの銅片を2つ有する4×4イン
チ型に充填した。積層(成形)を窒素下430℃で20
分間行った。その結果生じた積層品は、厚さに関して1
GH2での2.46の誘電率を示した。
【0059】結果的に誘電率2.46は、Xydarそれ自身
の誘電2.72よりも低く、そしてまた緻密なシリカガ
ラスの誘電率3.8よりも低かった。その結果は、微小
球体の空隙が加工の間ずっと維持されそして複合体の誘
電率を低下させるのに寄与していることを示す。シリカ
ゲルの存在が複合体のCTEを減少させ;微小球体の存
在はそれに対して何の効果も持たなかったということが
注目された。複合積層品のCTEが測定され、約16pp
m〜約18ppmの範囲であった。
【0060】上の方法は、高密度充填のための誘電層と
して使用するための低誘電、低CTE薄型フィルムを作
る際に適用できる。その方法は、無機または混合無機−
有機ゲルであり得る分散相の誘電率を調節する際に、そ
して、それが一部分を占める複合体の誘電率を調節する
ために一般に重要である。Rogers社からのRogers
2810のような市販のフルオロポリマー材料は、混
合されたサイズの分散固体ガラス質相および2.8の誘
電率を有する。
【0061】本発明において分散相は、制御された大き
さおよび調節可能な誘電率のエーロゲルにより、置き換
えることができる。その上、エーロゲル微小球体は、サ
ブミクロンサイズであって生成する複合体中に均一に分
散される。微小球体とポリマーとの接着は、サブミクロ
ンエーロゲルの高い表面反応性により許容しうるほどに
良好であろう。
【0062】エーロゲル粒子の役目はエーロゲル粒子の
サイズが小さいことによる高い表面反応性および全表面
積の増加により等方性CTEを生成し、誘電体の圧縮強
さを増加し、誘電率を減少させ、誘電体の強靭さを増加
し、そして分散相とポリマーマトリックスとの間の接着
を改善することである。
【0063】〔無機/有機混合エーロゲル〕:ポリジメ
チルシロキサン溶液(PDMS)でドーピング処理され
たシリカゲルを、ガラス質相の脆さを減らし、そしてマ
トリックス相への微粒子の接着を改善するために使用し
た。PDMSの濃度は、シリカ/無機ケイ酸塩相100
gにつき、2.5〜5gである。この濃度は、分散相の
CTEを著しく低下させるためには低すぎるが、ガラス
質ゲル相の脆さを低下させるには十分高い。有機的に変
性されたゾル−ゲルの典型的な合成手順を以下に示す。
【0064】シリカゾル、すなわちエタノール中に10
0gのシリカを含むシリカゾル中に100gのシリカ中
の2.5gのポリジメチルシロキサン溶液(すなわち、P
etrarch Systems Inc.のシラノール末端ポリジメチル
シロキサンオリゴマー)を混合して低濃度のポリジメチ
ルシロキサン溶液でドーピング処理されたシリカゾルを
調製した。ポリジメチルシロキサン溶液を、テトラエト
キシシランの部分加水分解後に添加した。本明細書で
“モノサイズシリカゲル粉末の製造”と題されている節
で述べられている方法に従って分散した球形微粒子が沈
殿する前に、混合物を1/2時間から1時間撹拌した。
【0065】主に、シリケート網目の間の有機鎖の可動
性破損が存在するために、Si−OH末端ポリジメチル
シロキサン鎖を、高分子テトラエトキシシラン分子と反
応させると、強靭さが改善されたシリカエーロゲルが得
られる。無機−有機混合ゲルの典型的な式を以下に示
す:
【0066】
【化1】
【0067】上述のような製法および加工が使用される
とき、高品質な、原価競争的な、信頼できる、低Er微
小球体積層回路板が製造され、それは、加工における低
い収縮歪み、低誘電率、低誘電損失正接、許容し得る誘
電破壊電圧、許容し得る接着強度、低CTEおよび低吸
湿を示し、そしてはんだ衝撃試験に合格する。
【0068】感光性低誘電薄型フィルム複合誘電層はま
た、感光性エポキシとエーロゲル微粒子の混合物を使用
して作られた。エポキシ化合物SU8(Hi−Tek ln
c.)を有する10〜30%のエーロゲルと陽イオン光
開始剤UVE−1014(GE)を、メチルイソブチル
ケトン中で混合した。1ミルの厚さのフィルムを、溶液
被覆により製造した。50mJ/cm2照射、現像および1
50℃における硬化後の試料を図14に示す。エーロゲ
ル充填剤の卓越性を比較するため、パターンを同じ割合
で市販の石英粉末を使用して現像した。図14および1
5の比較は、マトリックス中の二つの型の粒子の分布お
よび接着挙動の相違を示す。重量分率は緻密石英粉末と
同じであるにもかかわらず、エーロゲルは低密度である
ために、高体積分率を導入することができるということ
は注目すべきである。粒子は、よく分布されており、市
販の石英粉末で見られる剥離は示さなかった(図14お
よび8参照)。
【0069】以上、本発明を詳細に説明したが、本発明
はさらに次の実施態様によってこれを要約して示すこと
ができる。
【0070】1) 少なくとも1種のポリマー樹脂と分
子寸法の充填剤とからなる、3.0以下の誘電率を有す
る充填された誘電体材料。 2) 充填剤がエーロゲル充填剤からなる前項1に記載
の材料。 3) 細孔性無機または有機/無機混合充填剤が1ミク
ロンよりも小さい直径を有する細孔性エーロゲル無機ま
たは有機/無機混合微小球体充填剤を含む前項1に記載
の材料。 4) さらに補強材を含む前項1に記載の材料。 5) ポリマー樹脂がシアネート、エポキシ、ベンゾシ
クロブタン、ポリイミド、フルオロポリマーおよびフッ
素化ジシアネートからなる群から選ばれる前項1に記載
の材料。 6) 充填剤の細孔性エーロゲル無機または有機/無機
混合微小球体がランダムに分布されており約500〜約
5000ポンド/平方インチの圧縮強度を示す前項3に
記載の材料。
【0071】7) 補強材がガラス、セラミック、フル
オロポリマー、ポリエステル、石英、ポリイミド、ケブ
ラー(kevler)、ノーメックス(Nomex)、ポリp−フ
ェニレンベンゾビスチアゾール、ポリp−フェニレンベ
ンゾビスオキサゾール、アラミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、および芳香族ポリエステルよりなる群から選
ばれる織布、マットまたはフィルムからなる前項4に記
載の材料。 8) ポリマー樹脂およびエーロゲル無機微小球体充填
剤が難燃性材料を含む前項5に記載の材料。 9) 充填剤のエーロゲル有機−無機微小球体が約10
0オングストロームよりも小さい最大直径を有する空隙
を含む前項3に記載の材料。 10) 充填剤のエーロゲル微小球体がガラスまたはシ
リカの壁で囲まれて約10オングストローム〜約10,
000オングストロームの平均直径を有する前項3に記
載の材料。 11) 充填剤のエーロゲル微小球体が約25〜約65
体積%を構成する前項9に記載の材料。 12) 3.0以下の誘電率を有する充填された誘電体
材料からなる印刷回路板であって、その材料が少なくと
も1種のポリマー樹脂と分子寸法のエーロゲル無機また
は混合有機/無機微小球体充填剤を含み;その回路板が
また少なくともその一部の上に配置された少なくとも1
層の導電体材料を含むことを特徴とする印刷回路板。 13) さらに補強材を含む前項12に記載の印刷回路
板。
【0072】14) 次の工程; a) ポリマー樹脂とエーロゲル微小球体の混合物を作
ること; b) 補強材を混合物で含浸してプリプレグ材料を形成
すること; c) 含浸された補強材を部分的に硬化すること; d) 部分的に硬化された含浸補強材を少なくとも1層
の金属で覆うこと;および e) 加熱および加圧下に金属被覆された含浸補強材の
複数の層を共に積層することを含んでなる3.0以下の
誘電率を有する充填された誘電体材料を含む印刷回路板
を作製する方法。
【0073】15) さらに少なくとも1個の貫通孔を
あける工程を包含する前項14記載の方法。 16) 次の工程;1ミクロンよりも小さい直径を有す
る細孔性無機または無機/有機混合エーロゲル微小球体
充填剤を含む1層の感光性ポリマー樹脂材料を基板に施
すこと;その樹脂材料を少なくとも部分的に硬化するこ
とおよび露光することおよび少なくとも部分的に硬化さ
れた樹脂材料にフォトリソグラフィ的に回路パターンを
現像すること;および基板上に金属メッキして回路パタ
ーンを作りあげることを含んでなる電子基板上に回路パ
ターンを作製する方法。
【0074】17) 次の工程; a) 溶液混合または溶融混合と押出しにより、ポリマ
ー樹脂とエーロゲル微小球体の混合物を作製すること; b) 押出された混合物を1層の金属で被覆すること;
および c) 金属被覆された押出し混合物の複数の層を加熱加
圧下に積層することを含んでなる、3.0以下の誘電率
を有する充填された誘電体材料を含む印刷回路板を作製
する方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】倍率100倍のフォトパターン形成されたエポ
キシ−エーロゲル複合フィルムの走査電子顕微鏡写真。
【図2】微粒子/樹脂界面での微粒子のサイズと不十分
なカップリングによる表面の粗さを示すフォトパターン
形成されたエポキシ−石英微粒子複合フィルムの走査電
子顕微鏡写真。
【図3】エポキシ樹脂中に分散されたモノサイズのエー
ロゲル微小球体粒子の典型的な描写。各々の直径は約2
00nmである。
【図4】球体の内側の空隙を示すシリカエーロゲルの透
過顕微鏡写真。
【図5】エポキシ樹脂中に分散されたシリカエーロゲル
微粒子の走査電子顕微鏡写真。
【図6】倍率1000倍で示されたエポキシ樹脂中に分
散された慣用の石英粉末の走査電子顕微鏡写真。
【図7】エポキシ樹脂中に分散された慣用の石英粉末
(10% Novacite)を含むフォトパターン形成された
複合体の走査電子顕微鏡写真。
【図8】エポキシ樹脂中に分散された慣用の石英粉末
(10% Novacite)を含むフォトパターン形成された
複合体の走査電子顕微鏡写真。
【図9】エポキシ樹脂中に分散されたシリカエーロゲル
微粒子を含むフォトパターン形成された複合体の走査電
子顕微鏡写真。
【図10】エポキシ樹脂中に分散されたシリカエーロゲ
ル微粒子を含むフォトパターン形成された複合体の走査
電子顕微鏡写真。
【図11】典型的なシリカゲル焼結工程のグラフ。
【図12】エポキシ樹脂中に分散された高体積分率のエ
ーロゲル微粒子を含む複合体の走査電子顕微鏡写真。
【図13】エーロゲル微粒子と同じ重量分率でエポキシ
樹脂中に分散された市販石英粉末を含む複合体の走査電
子顕微鏡写真。
【図14】感光性エポキシ樹脂中に分散された10重量
%のシリカエーロゲル微粒子の走査電子顕微鏡写真。
【図15】感光性樹脂中に分散された10重量%の市販
石英微粒子の走査電子顕微鏡写真。
フロントページの続き (72)発明者 デイビツド・ウエイ・ワン アメリカ合衆国ニユーヨーク州13850.ベ スタル.オーバーブルツクロード800 (56)参考文献 特開 平3−214505(JP,A) 特開 平3−212987(JP,A) 特開 平1−189809(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂または熱可塑性芳香族ポリ
    エステル樹脂と分子寸法の充填剤とからなる、3.0以
    下の誘電率を有する充填された誘電体材料。
  2. 【請求項2】 充填剤がエーロゲル充填剤からなる請求
    項1に記載の材料。
  3. 【請求項3】 さらに補強材を含む請求項1に記載の材
    料。
  4. 【請求項4】 3.0以下の誘電率を有する充填された
    誘電体材料からなる印刷回路板であって、その材料がエ
    ポキシ樹脂または熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂と分
    子寸法のエーロゲル無機または混合有機/無機微小球体
    充填剤を含み、その回路板がまた少なくともその一部の
    上に配置された少なくとも1層の導電体材料を含むこと
    を特徴とする印刷回路板。
  5. 【請求項5】 さらに補強材を含む請求項5に記載の印
    刷回路板。
  6. 【請求項6】 a) エポキシ樹脂または熱可塑性芳香族
    ポリエステル樹脂とエーロゲル微小球体の混合物を作
    り、 b) 補強材を混合物で含浸してプリプレグ材料を形成
    し、 c) 含浸された補強材を部分的に硬化し、 d) 部分的に硬化された含浸補強材を少なくとも1層の
    金属で覆い、そして e) 加熱および加圧下に金属被覆された含浸補強材の複
    数の層を共に積層することからなる、3.0以下の誘電
    率を有する充填された誘電体材料を含む印刷回路板を作
    製する方法。
  7. 【請求項7】 1ミクロンよりも小さい直径を有する細
    孔性無機または無機/有機混合エーロゲル微小球体充填
    剤を含む1層の感光性ポリマー樹脂材料を基板に施し、
    その樹脂材料を少なくとも部分的に硬化および露光して
    少なくとも部分的に硬化された樹脂材料にフォトリソグ
    ラフィ的に回路パターンを現像し、そして基板上に金属
    メッキして回路パターンを作りあげることからなる電子
    基板上に回路パターンを作製する方法。
  8. 【請求項8】 a) 溶液混合または溶融混合と押出しに
    より、エポキシ樹脂または熱可塑性芳香族ポリエステル
    樹脂とエーロゲル微小球体の混合物を作製し、 b) 押出された混合物を1層の金属で被覆し、そして c) 金属被覆された押出し混合物の複数の層を加熱加圧
    下に積層する ことからなる、3.0以下の誘電率を有する充填された
    誘電体材料を含む印刷回路板を作製する方法。
JP4134400A 1991-05-03 1992-04-28 分子的多孔性エーロゲルで充填された低誘電率複合積層品 Expired - Lifetime JPH0799646B2 (ja)

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