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JPH0810282B2 - 光伝送性繊維 - Google Patents
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JPH0810282B2 - 光伝送性繊維 - Google Patents

光伝送性繊維

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JPH0810282B2
JPH0810282B2 JP61223812A JP22381286A JPH0810282B2 JP H0810282 B2 JPH0810282 B2 JP H0810282B2 JP 61223812 A JP61223812 A JP 61223812A JP 22381286 A JP22381286 A JP 22381286A JP H0810282 B2 JPH0810282 B2 JP H0810282B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、心−鞘二重構造を有し、耐熱性に優れたプ
ラスチツク光伝送性繊維に関する。
〔従来の技術〕 従来、光伝送性繊維としては、広い波長にわたつて優
れた光伝送性を有する無機ガラス系光学繊維が知られて
いる。しかし、ガラス系繊維は加工性が悪く、曲げ応力
に弱いばかりでなく、高価であることから合成樹脂を基
体とする光伝送性繊維が開発されている。合成樹脂製の
光伝送性繊維は、屈折率が高く、かつ光の透過性が良好
な重合体を心成分とし、この心成分重合体よりも屈折率
が低く、かつ透明な重合体を鞘成分として、心−鞘二重
構造を有する繊維を製造することによつて得られる。光
透過性の高い心成分重合体としては、無定形の材料が好
ましく、一般にポリメタクル酸メチルあるいはポリスチ
レンが用いられる。
ポリメタクリル酸メチルは、透明性のみならず、力学
的性質、耐候性等にも優れ、高性能プラスチツク光学繊
維の心材として工業的に用いられ、短距離光通信・光セ
ンサー等の分野で用途開発が進められている。しかしポ
リメタクリル酸メチルは、熱変形温度が100℃前後であ
つて耐熱性が充分でないため、その用途展開が制約され
ている分野もかなりあり、耐熱性の向上に対する要求が
強い。
メタクリル樹脂の耐熱性を改善させる方法としては、
例えば下記の方法が知られている。
(1) メタクリル酸メチルと、α−メチルスチレンを
共重合させる方法。
(2) ポリ−α−メチルスチレンをメタクリル酸メチ
ル単量体に溶解したのち、メタクリル酸メチルを重合さ
せる方法(特公昭43-1616号及び特公昭49-8718号公報参
照)。
(3) メタクリル酸メチルとN−アリルマレイン酸イ
ミドを共重合させる方法(特公昭43-9753号公報参
照)。
(4) メタクリル酸メチル/α−メチルスチレン/マ
レイミドを共重合させる方法。
(5) 多官能単量体を用いた架橋ポリマーの存在下デ
メタクリル酸メチルを重合させる方法(特開昭48-95490
号及び特開昭48-95491号公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これらの方法では、得られる重合体の耐熱性
は向上しているが、重合速度が極めて低く、生産性が著
しく低下して実用性のないものであつたり、得られる重
合体の機械的性質又は光学的性質が不充分であつたり、
成形したときに著しく着色したり、成形加工性が低下し
たりして、実用化し得る程度に達していない。
本発明の目的は、ポリメタクリル酸エステル樹脂に匹
敵する光学的性質、機械的性質、耐候性及び成形加工性
を具備しているだけでなく、優れた耐熱性と生産性を有
する心成分共重合体と、優れた耐熱性と透明性とを有す
る鞘成分重合体とからなり、優れた光伝送性を有する光
伝送性繊維を提供することにある。
〔問題を解決するための手段〕 本発明は、(A)40〜98重量%のメタクリル酸メチ
ル、(B)1〜30重量%のN−シクロヘキシルマレイミ
ド及び/又はN−低級アルキルマレイミド及び(C)1
〜30重量%の芳香族ビニル化合物から実質的になる混合
物を共重合して得られた心成分共重合体と、前記心成分
を被覆し、心成分共重合体の屈折率よりも1%以上低い
屈折率を有する鞘成分重合体からなる光伝送性繊維であ
る。
本発明の光伝送性繊維において、心成分のメタクリル
樹脂は、実質的に前記の(A)、(B)及び(C)の共
重合成分を含むものであつて、これら成分の組合せによ
つて、予想外の相乗効果が得られ、従来の共重合樹脂で
は達成し得なかつた程高い耐熱性、成形加工性、光伝送
性及び機械的性質を示し、かつ生産性にも優れている。
このような特性を有する心成分共重合体を用いることに
よつて、各種性能において釣合いのとれた優れた光伝送
性繊維とすることができる。
本発明の光伝送性繊維において、心成分共重合体は、
実質的に、(A)40〜98重量%、好ましくは60〜93重量
%のメタクリル酸メチル、(B)1〜30重量%、好まし
くは5〜20重量%のN−シクロヘキシルマレイミド及び
/又はN−低級アルキルマレイミド及び(C)1〜30重
量%、好ましくは3〜20重量%の芳香族ビニル化合物と
を共重合成分として含むものである。前記の共重合成分
のうちメタクリル酸メチル(A)は、光伝送性繊維とし
て基本的な光学的特性、耐候性及び機械的特性を保持す
るために必要な成分である。成分(A)の含有率が40重
量%より少なくなると、得られる共重合体における前記
の基本的性質の保持が不充分となり、また成分(A)の
含有率が98重量%より多くなると、得られる共重合体の
耐熱性の向上が不充分となる。
本発明の特定のN−置換マレイミド(B)は、得られ
る共重合体の耐熱性を向上させる成分の1つであり、そ
の含有率は1〜30重量%であることが必要である。この
含有率が1重量%未満の場合は得られる心成分共重合体
の耐熱性が不満足なものとなり、30重量%を超えると得
られる共重合体の機械的性質が低下し、その生産性が不
満足なものとなる。
本発明に用いられるN−置換マレイミド(B)として
は、N−シクロヘキシルマレイミド、N−低級アルキル
マレイミド例えばN−メチルマレミド、N−エチルマレ
イミド、N−n−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマ
レイミド等が挙げられる。特に耐水性の点からはN−シ
クロヘキシルマレイミド又はN−t−ブチルマレイミド
が好ましい。
芳香族ビニル化合物(C)は、成分(B)の共重合性
を大きく向上させるのに有効であり、また得られる共重
合体の機械的性質、光伝送性能及び成形加工性を著しく
向上させる効果を有する。このような機械的性能及び光
伝送性能の向上効果は、従来知られていたスチレン等の
共重合効果から予想し得なかつたものである。芳香族ビ
ニル化合物(C)は、1〜30重量%の量で用いられる。
その使用量が1重量%より少ないと得られる混合物の共
重合性が不充分となり、また30重量%より多くなると得
られる共重合体の光学的特性が不満足なものとなる。
本発明に用いられる芳香族ビニル化合物(C)として
は、スチレン、アルアルキルスチレン、例えばo−、m
−及びp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、アルエチレルスチレン、p−
第3級ブチルスチレン等、α−メチルスチレン、α−エ
チルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、ビニ
ルナフタレンなどのモノビニリデン芳香族炭化水素、o
−、m−及びp−クロロスチレン、2,4−ジブロモスチ
レン、2−メチル−4−クロロスチレンなどのアルハロ
モノビニルデン芳香族炭化水素があげられる。アルハロ
モノビニリデン芳香族炭化水素を長期にわたり使用する
場合は装置の腐蝕対策が必要である。生産性及び物性面
のバランスの点からは、スチレン、ビニルトルエン及び
α−メチルスチレンよりなる群より選ばれた少なくとも
1種を用いることが好ましい。耐熱性向上の点からは、
特にα−メチルスチレンを含むことが好ましい。
また本発明の心成分共重合体は、25℃のクロロホルム
中で測定した固有粘度の値が0.35〜1.0dl/g、特に0.40
〜0.80dl/gの範囲にあることが好ましい。固有粘度が0.
35dl/g未満では機械的性質が実用上不充分なものとな
り、一方固有粘度が1.0dl/gを超えると成形加工が困難
となる。
本発明の心成分共重合体中の残存単量体量は1.0重量
%以下、特に0.7重量%以下であることが好ましい。心
成分共重合体中の残存単量体が1.0重量%を超えると耐
熱変形性が低下し、また極端な場合には加熱加工時の揮
発による発泡現象により伝送性を損なうことがある。特
に心成分共重合体中の残存N−置換マレイミド(B)は
透光性に大きく影響を与えるため、その残存量は0.3重
量%以下、特に0.15重量%以下であることが好ましい。
芳香族ビニル化合物(C)とN−置換マレイミド
(B)による耐熱性向上のより良い相乗効果を得るため
には、共重合体中のN−置換マレイミド(B)のモル数
をα、芳香族ビニル化合物(C)の合計モル数をβとす
るとき、β/αが0.2〜5、特に0.5〜2の範囲に調整す
ることが好ましい。β/αが0.2未満の場合には製造条
件の制約が多くなり生産性が低くなる。一方、β/αが
5を超える共重合体は着色の傾向にあり、またメタクリ
ル樹脂としての透明性等の物性低下の傾向が認められ
る。
本発明に用いられる心成分共重合体は、実質的に前記
の共重合体成分(A)、(B)及び(C)より得られる
ものであるが、これら共重合成分の他に少量の、好まし
くは20重量%以下の、共重合成分(D)を含んでいても
よい。この共重合体(D)としては、例えばメタクリル
酸、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、酢酸ビニルなどのエチレン性二重結合を有する単
量体が好ましい。
心成分共重合体は、前記の共重合体成分(A)、
(B)、(C)及び所望により成分(D)の混合物をラ
ジカル重合開始剤によつて、塊状重合、溶液重合、懸濁
重合など通常行われている重合方法によつて製造するこ
とができる。重合は50〜180℃、好ましくは65〜150℃の
温度に加熱して行われる。
心成分共重合体を調製するために用いられるラジカル
重合開始剤としては、一般のラジカル重合に用いられて
いるもの、例えばアゾビスイソブタノールジアセテー
ト、1,1−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(2,4−
ジメチルバレロニトリル)などのアゾビス系触媒、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキ
サイドなどのジアシルパーオキサイド系触媒、パーカー
ボネート系触媒などがあげられる。
本発明の光伝送性繊維において、心成分は鞘成分によ
つて被覆されている。この鞘成分は心成分共重合体の屈
折率よりも1%以上低い屈折率を有する重合体によつて
形成される。この重合体は、80℃以上のガラス転移点を
有し、実質的に透明なものであることが好ましい。
鞘成分重合体としては、例えば特公昭43-8978号、特
公昭56-8321号、特公昭56-8322号、特公昭56-8323号及
び特開昭56-60243号各公報に記載されているような、メ
タクリル酸の弗素化アルコールエステルの重合体、特公
昭53-42260号公報に記載されているような弗化ビニリデ
ンとテトラフルオロエチレンの共重合体、ポリメチルメ
タクリレート、ポリシロキサン及びエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などが用いられる。前記のメタクリル酸−弗
素化アルコールエステルとしては、一般式 又は (式中Xは水素原子、弗素原子又は塩素原子、nは1〜
6の整数、mは1〜10の整数、pは1〜10の整数、R1
びR2は、それぞれ水素原子、メチル基、エチル基又はト
リフルオロメチル基を示す)で表わされる化合物があげ
られる。このようなメタクリル酸フルオロアルキルエス
テルは、単独で重合していてもよいが、他の重合性ビニ
ル単量体と共重合していてもよい。このようなビニル単
量体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレー
ト、ジクロロヘキシルメタクリレート、グリシジルメタ
クリレート、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジル
メタクリレート、グリシジルアクリレート、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチル
スチレン、−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレ
ン、p−メトキシスチレン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、酢酸ビニル、メチルビニルケトン、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリ
レート等があげられる。これら単量体の2種以上を組合
せ共重合してもよい。特にメタクリル酸メチルが透明性
共重合体を与える面から好ましい。
鞘成分重合体は、常法により重合成分をラジカル重合
させることにより製造できる。重合触媒としては、通常
のラジカル重合開始剤、例えばジ−t−ブチルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、メチルエチルケトン
パーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
t−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオクタ
ノエート、t−ブチルパーイソブチレート、t−ブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化物
やメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート、1,1′−ア
ゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2−フエニルア
ゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2
−アルバモイル−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′
−アゾビス−2,4−ジメチルベレロニトリル、2,2′−ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物があげられ
る。
重合方法としては乳化重合、懸濁重合、塊状重合及び
溶液重合があげられるが、高純度の重合体を得るために
は塊状重合法が好ましい。
本発明の光伝送性繊維において、鞘成分の屈折率の値
は、心成分のそれよりも1%以上低いことが必要であ
る。両成分の屈折率の差が1%未満のときは、得られる
光伝送性繊維の開口数が過小となり、実用的に使用困難
となる。また鞘成分の屈折率が、心成分のそれよりも大
きくなると、得られる繊維は光を伝送しない。
光伝送性繊維は、高温に長時間暴露されることがある
ので、このような条件下で良好な耐久性を有することが
好ましい。このためには鞘成分重合体が70℃以上、特に
90℃以上の熱変形温度を有し、80℃以上のガラス転移温
度を有するものであることが好ましい。
本発明の心−鞘二重構造光伝送性繊維は下記の方法に
よつて製造される。
(1) 心成分共重合体及び鞘成分重合体をそれぞれ溶
融し、これを特殊ノズル心−鞘構造に押出す複合紡糸方
法。
(2) 心成分共重合体から心成分繊維を形成し、これ
に鞘成分重合体の溶液を被覆し、次いでこの被覆層から
溶剤を除去するコーテイング方法。心成分の繊維形成に
際しては、特公昭48-131391号公報に記載の方法によ
り、心成分共重合体を連続的に塊状重合し、引続きこれ
を紡糸して心成分繊維を形成してもよい。この方法は心
成分の光伝送性能の低損失化の上で有効である。
〔発明の効果〕
本発明の光伝送性繊維は、従来のポリメタクリル酸メ
チル又はポリスチレンを心成分とするプラスチツク光伝
送性繊維に比べて、耐熱性及び耐久性において格段に優
れている。また本発明の光伝送繊維は、ポリカーボネー
トを心成分とする従来の光伝送性繊維(その光伝送距離
は数メートル程度に過ぎない)に比べてはるかに光伝送
性能が優れている。
更に本発明の光伝送性繊維は、比較的安価であり、か
つ取扱い性も良好であつて、種々の特性において極めて
バランスのよいものである。このため本発明の光伝送性
繊維は、例えば自動車のエンジンルーム内配線用に使用
可能であり、カーエレクトロニクスの進展に対応するこ
とのできるものとして、工業的意義及び価値の極めて高
いものである。
下記実施例において、繊維の光伝送性能は、特開昭58
-7602号公報の第4図に示されている装置により測定評
価した。なお測定条件は下記のとおりである。
干渉フイルター(主波長) 650μm 繊維の全長 5m 繊維の切断長さ 4m ボビンの直径 190mm 実施例1 メタクリル酸メチル8000g、N−シクロヘキシルマレ
イミド1180g、α−メチルスチレン500g、スチレン320
g、アゾビスイソブチロニトリル30g及びn−オクチルメ
ルカプタン16gからなる単量体混合物を調製した。この
混合物に剥離剤としてエアゾールOT(チバガイギー社
製)を50ppmとなるように添加し、溶解したのち、ポリ
塩化ビニル製ガスケツトを介して6mmの間隔で相対する
2枚の強化ガラス板で形成したセルに熱電対をセツト
し、このセルの中にこの組成物を注入し、78℃の温水中
に浸漬し重合硬化させた。温水中に浸漬してから内温が
ピークに達するまでの時間(硬化時間)を測定するとと
もに、ピーク温度に達してから30分後に温水中から取り
出し、次いで120℃の空気加熱炉中で2時間熱処理し
た。冷却後セルをはずし、得られた板厚約6mmの樹脂板
をクリーンボツクス中で粉砕し心成分共重合体を得た。
得られた心成分共重合体のメルトインデツクス(MI)
(230℃荷重3.8kg)は2.2、屈折率(ηD)は1.50、熱変
形温度は120℃であつた。
別に2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート50重
量部、メチルメタクリレート50重量部及びn−オクチル
メルカプタン0.3重量部を混合溶解したのち、これに重
合触媒アゾビスブチロニトリル0.025重量部を添加溶解
し、ポリ塩化ビニル製ガスケツトを介して5mmの間隔で
相対する2枚の強化ガラス板で形成したセルに、前記の
混合物を注入し、70℃の温水中に浸漬し重合硬化させ
た。重合発熱によつてピーク温度に達してから30分後に
セルを温水中から取出し、次いで130℃の空気加熱炉中
で2時間熱処理した。冷却後セルをはずし、得られた樹
脂液をグリーンボツクス中で粉砕し、MI値(230℃荷重
3.8kg)5.0、固有粘度0.52dl/g、屈折率1.445、熱変形
温度98℃の鞘成分重合体を得た。
得られた心、鞘両成分それぞれの共重合体を、心−鞘
二層構造紡糸口金を有するベント式複合紡糸機に供給
し、紡糸温度250℃、紡糸速度3m/分で引き取り、さらに
連続して170℃で2.0倍に延伸して巻き取つた。
得られた繊維は心成分径980μm、鞘成分厚さ10μ
m、心成分の鞘成分に対する重量比96:4の同心円状構造
の光伝送性繊維であつた。この光伝送性繊維の光伝送損
失は900dB/knで10mの長さで光信号を充分に伝送できる
ものであつた。
得られた光伝送性繊維をクロスヘツド型ケーブル加工
機で第1ジヤケツトとして、カーボンブラツク入りポリ
エチレンを外径1.6mmになるように被覆し、さらに第2
ジヤケツトとして、カーボンブラツク入りポリエステル
エラストマーを外径2.2mmになるように被覆し、光伝送
損失が920dB/knの光ケーブルを得た。
この光ケーブル10mを切り取り、一方の端面を光源(6
50mm干渉フイルター使用)に固定し、他端をフオトダイ
オードに接続固定し、光ケーブル中間部5mを120℃の熱
風加熱炉に暴露し、光線透過量の変化を追跡し、光ケー
ブルの耐熱耐久性を評価した。
その結果、この光ケーブルは、1000時間経過しても透
過光量の低下率は20%であつて非常に変化が少なく、安
定した耐熱耐久性を示した。
比較例1〜4 比較のためにメタクリル酸メチルの配合組成を第1表
に示すとおりとし、その他は実施例1と同様にして比較
例1〜4の光ケーブルを得た。この光ケーブルの光伝送
性能及び耐熱耐久性を実施例1と比較評価した結果を第
2表に示す。
この結果から明らかなように、本発明の光伝送性繊維
は、10m長の光信号の通信が十分可能な低い光量損失を
有し、また耐熱耐久性も極めて優れていた。これに対し
て比較例1〜4のものは光伝送損失が極めて大きかつた
り(比較例2)、耐熱耐久性が不満足である(比較例
1、3及び4)などの欠点を示した。
実施例2、比較例5及び6 単量体混合物を第3表に示すとおりとし、その他は実
施例1と同様にして、第4表に示す結果を得た。表中の
GATはアゾビスイソブチロニトリル、Mはn−オクチル
メルカプタンを示す。
比較例5及び6の光伝送性繊維は光学特性に劣るとと
もに、その機械的特性も極めて低く、実用的に使用が困
難なものであつた。
実施例3 内容積5000mlのフラスコ中に脱イオン水2700g、メタ
クリル酸メチル2−スルホエチルメタクリレートのナト
リウム塩の共重合体0.3g及び硫酸ナトリウム9gの分散剤
成分を仕込み、次いでメタクリル酸メチル80部、N−シ
クロヘキシルマレイミド12部、α−メチルスチレン8
部、n−オクチルメルカプタン0.15部及びアゾビスイソ
ブチロニトル0.35部からなる単量体混合物1800gを仕込
み、実質的に酸素を除いた状態で400rpmで攪拌しながら
80℃に3時間加熱して懸濁重合を行つた。重合系は重合
終了まで安定しており、巨大粒子やフラスコ壁面及び攪
拌翼に付着するポリマーあるいは水面上部に浮遊するポ
リマービーズはほとんど認められず、平均径0.28mmの粒
度のそろつたポリマービーズが得られた。洗浄、脱水及
び乾燥したのち多量の蒸留精製したメタノールでポリマ
ービーズを再洗浄し、残存単量体を除去して乾燥し、熱
変形温度122℃、固有粘度0.50dl/g、MI2.5、屈折率1.50
の心成分共重合体を得た。
鞘成分重合体として2,2,2−トリフロロエチルメタク
リレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸(15/8
0/5重量比)共重合体(屈折率1.48、熱変形温度105℃)
を用い、その他は実施例1と同様にして光フアイバーケ
ーブルを得た。光ケーブルの特性は第5表のとおりであ
つた。
実施例4 単量体混合物の組成を下記のとおりとし、その他は実
施例3と同様にして光ケーブルを得た。その特性を第5
表に示す。
メタクリル酸メチル 80部 N−メチルマレイミド 10部 p−メチルスチレン 10部 アゾビスイソブチロニトリル 0.3部 n−オクチルメルカプタン 0.15部 実施例5 貯槽、連続供給ポンプ及びバドルスパイラル撹拌器を
備えた第1反応槽、プラグフロー型第2反応器、反応物
取出ポンプ並びに揮発物分離機を連続させた装置系を用
いて心成分共重合体の製造を行つた。第1反応槽の内容
積は40l、第2反応器の内容積は20lとし、揮発物分離装
置としては2軸スクリユーベント押出機を用いた。
原料単量体混合物は、あらかじめ厚さ0.1μmのポリ
テトラフルオロエチレン製フイルター(フロロポアEPOI
O住友電工社製)を通して循環過し、不純物の除去を
行つた。原料単量体混合物の組成は、メタクリル製メチ
ル80重量部、α−メチルスチレン4部、スチレン5部、
N−シクロヘキシルマレイミド11部、n−オクチルメル
カプタン0.13部、アゾビスイソブチロニトリル0.30部及
びメチルエチルケトン33部である。この混合物を窒素雰
囲気下で、内圧を2kg/cmゲージ圧に、温度を85℃に保つ
た第1反応槽に供給ポンプを用いて送入し、厚さ0.1μ
mのポリテトラフルオロエチレン製フイルター(フロロ
ポアEPOIO住友電工社製)を30枚重ねて過を行い、こ
うして連続して供給された混合物を反応槽内で充分に撹
拌しながら重合した。第1反応槽内での混合物の平均滞
在時間は4.0時間であり、平均重合率は48%であつた。
反応混合物を第2反応器内に供給し、80℃から150℃に
連続的に昇温した。第2反応器出口での重合率は90%で
あつた。
揮発物分離器を兼ねたベント押出機の温度はベント部
で250℃、押出部で245℃、ベント部真空度は5mmHgとし
た。ベント押出機から排出された心成分共重合体は、こ
れに直結している紡糸ヘツドに導入された。別に前記ベ
ント押出機と並列に設置された他の押出機から、鞘成分
重合体を紡糸ヘツドに導入し、ここで心成分共重合体と
鞘成分重合体を、心−鞘構造を形成するように245℃で
複合紡糸した。
鞘成分重合体は実施例3のものと同じであつた。また
心成分共重合体中の単量体残存量は0.1重量%以下であ
り、屈折率は1.50であつた。得られた心−鞘構造繊維に
おける心成分の鞘成分に対する重量比は90:10であり、
その外径は1mmであつた。こうして得られた繊維の光伝
送性は、650μmの波長の光において960dB/kmであつ
て、極めて優れたものであつた。この複合繊維からなる
ケーブルは、120℃、1000時間の加熱処理による透過光
量低下率が、わずか15%であり極めて優れた耐熱耐久性
を示した。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)40〜98重量%のメタクリル酸メチ
    ル、(B)1〜30重量%のN−シクロヘキシルマレイミ
    ド及び/又はN−低級アルキルマレイミド及び(C)1
    〜30重量%の芳香族ビニル化合物から実質的になる混合
    物を共重合して得られた心成分共重合体と、前記心成分
    を被覆し、心成分共重合体の屈折率よりも1%以上低い
    屈折率を有する鞘成分重合体からなる光伝送性繊維。
  2. 【請求項2】鞘成分重合体が80℃以上のガラス転移点を
    有する透明重合体である、特許請求の範囲第1項に記載
    の光伝送性繊維。
  3. 【請求項3】芳香族ビニル化合物がスチレン、ビニルト
    ルエン及びα−メチルスチレンよりなる群から選ばれた
    少なくとも1種であることを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項に記載の光伝送性繊維。
  4. 【請求項4】N−シクロヘキシルマレイミド及び/又は
    N−低級アルキルマレイミドのモル数をα、芳香族ビニ
    ル化合物のモル数をβとするとき、β/αが0.2〜5の
    範囲にあることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に
    記載の光伝送性繊維。
  5. 【請求項5】鞘成分重合体が、メタクリル酸の弗素化ア
    ルコールエステルの重合体、弗化ビニリデン−テトラフ
    ルオロエチレン共重合体及びポリメチルメタクリレート
    からなる群から選ばれた少なくとも1種である、特許請
    求の範囲第1項に記載の光伝送性繊維。
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