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JPH0811167B2 - 無機質粒子が分散した排液の処理方法 - Google Patents
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JPH0811167B2 - 無機質粒子が分散した排液の処理方法 - Google Patents

無機質粒子が分散した排液の処理方法

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JPH0811167B2
JPH0811167B2 JP61151577A JP15157786A JPH0811167B2 JP H0811167 B2 JPH0811167 B2 JP H0811167B2 JP 61151577 A JP61151577 A JP 61151577A JP 15157786 A JP15157786 A JP 15157786A JP H0811167 B2 JPH0811167 B2 JP H0811167B2
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昌孝 池田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液体、とりわけ排水中に含有される無機質粒
子を除去するための処理方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、エレクトロニクスの進歩に伴い、LSIなどの小
型半導体装置の製造に当っては、丸棒状の半導体素材を
薄い厚みで順次切り落して多数の薄い円板状基板を作る
ことが行なわれている。ところで、この場合、切削部に
水をかけながら切断を行うが、この水の中には切断によ
って生じた0.3〜1μm程度の径をもつ、半導体素材の
切屑が多量に入り込む。この排水からの切屑や純水の回
収が要求されるとともに、とりわけ、半導体基板の材料
がガリウム砒素のような場合には有害物質を含むため直
接排出することが出来ず、この排水の浄化が要求され
る。
この排水の濾過装置としては、特開昭60−82113、同6
0−175511に開示されているように、従来のカートリッ
ジ方式に対して、面倒な交換作業なしに長時間連続して
液体濾過を行うことが出来る方式として、中心に空胴部
をもつように濾材をロール状に巻いて、目詰まりした際
には表面濾材を別に巻取って、常に新しい濾材により濾
過を行うようにした方式が考案されている。このような
高性能液体濾過においては、1)高い除去効率、2)低
い初期圧力損失、に加え、3)高い引張り強力を合わせ
もつ濾材を用いねばならない。
これら1),2)および3)の特徴を全てあわせもつ濾
材は現状までのところなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
液体の濾過材として現在までに開発されているもの
は、金属粒の焼結体、セルローズ、合成樹脂、アスベス
トなどの繊維を抄紙したもの、合成樹脂フィルムに孔を
あけた所謂ポアタイプである。これら濾材の濾過原理
は、除去しようとする粒子の粒径より小さい孔を作り、
これによって粒子の通過を阻止して除去しようとするも
のである。しかしながら、焼結金属によるものでは金属
粒子の大きさにもとづく制限から、また、ポアタイプの
ものでは、孔明け技術上の制約から孔の径を小さくする
ことに限界があり、要求性能を満たすような高い除去効
率と低い初期圧力損失をあわせもつ濾過材を作り得なか
った。
一方、繊維を抄紙したものは、抄紙するために繊維長
を短く(一般には1cm以下)する必要があり、このため
シートの引張り強力が低かった。引張り強力を高めるた
めに、シートにバインダーを付与すると、除去効率およ
び初期圧損のいずれの性能も大巾に低下し、結局、先の
3つの要件を全てを満たすものは存在しなかった。
本発明の目的は、要するに、高性能で高強力な液体濾
材を用いて、工業的有利に排液から無機質粒子を除去す
る方法を提供するにある。とりわけ、本発明で用いる濾
材は、除去効率および初期圧損に優れていることに加
え、高い引張り強力も保有するため、従来のカートリッ
ジ方式ではなくロール方式による連続的濾過を可能とし
たものであり、前記半導体素子の洗浄水などの高度の浄
化による性能の向上、公害防止等に大きく寄与する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る無機質粒子が分散した排液の処理方法
は、粒径5.0μm以下の無機粒子が分散した排液を、平
均単糸繊維径0.3〜3.0μmの極細繊維がランダムに絡み
合ってなり、嵩密度0.35/cm3を越え、長さ方向の引張り
強力が少なくとも200g/cm幅であり、目付20〜100g/m2
メルトブロー法による不織布を多孔管周に多層に巻き付
けて形成した濾過胴横断面に沿った方向で外周面から内
部へ通液し、期間経過で外周面をはぎ取って新しい不織
布濾材面を表面に露出して、前記無機質の粒子を実質的
に除去することを特徴とする無機粒子が分散した排液の
処理方法である。
メルトブロー法は、例えば特開昭50-46972号に開示さ
れており、熱可塑性重合体を溶融してオリフィスから吐
出させ、オリフィスの両側にあるスリットから加熱され
た高速ガスを噴射して吐出体を細化することにより極細
の繊維を得るプロセスである。このメルトブロー法で得
られた繊維ウェブは、極細繊維どうしがランダムに絡み
合った不織布である。本発明で使用する不織布では、こ
の極細繊維が繊維束状になっていなくて実質的に単繊維
状に分離していることが重要である。
本発明者らの検討によれば、極細繊維が繊維束状のま
まで存在する不織布では、極細繊維としての機能がほと
んど発揮されず、太い繊維の不織布と大差がないフィル
ター性能しか得られないことが判った。即ち、極細繊維
どうしのランダムな絡み合いで形成される微小空間が除
去率を高めるポイントであることが判り、実質的に単繊
維状に分離した繊維集合構造をもつ不織布にすることに
より高性能な除去率と併せ低い圧力損失が達成された。
この実質的に繊維束を含まないランダムな極細繊維不織
布を得るのはメルトブロー法が最適である。
実公昭55-41292には、極細繊維が複数本集束してなる
極細繊維集束状繊維が絡合して構成された不織布からな
る高性能エアフィルターが開示されている。この不織布
は、極細繊維が単繊維状に分離した不織布に比べて圧力
損失を抑えることは可能であるが、反面補集効率は著し
く低下する。この公報の不織布を揉む、叩たく、こする
等の機械的処理を施こしても1部の繊維を部分的に解繊
することが出来るだけで、本発明で用いる不織布にみら
れるような高度な解繊状態は達成されない。
本発明で用いるメルトブロー極細繊維の平均単糸繊維
径は0.3〜3.0μm、好ましくは、0.5〜2.0μmである。
3.0μmを超えると除去効率が極端に低下してしまい、
本発明で用いる高性能フィルターとしては不適である。
一方、0.3μm未満では、不織布の引張り強力が低下
し、かつ圧力損失が大きくなりすぎ、本発明の目的は達
成されない。
メルトブロー法で得られた繊維の直径は極めて小さい
ため繊維の長さを正確に測定することは困難であるが、
繊維の平均の長さは30mm以上、通常100mm〜数百mmであ
る。繊維長が比較的長いことが本発明で用いる不織布の
引張り強力が高い要因となっている。
極細繊維の素材としては、メルトブロー可能な熱可塑
性重合体であれば何でもよく、例えば、ポリエステル、
ポリアミド、ポリオレフィンおよびこれらのブレンド、
共重合体などが挙げられる。高い嵩密度と大きい引張り
強力が得易いことからポリエステル、特に熱収縮率が大
きいポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本発明で使用する不織布の嵩密度は0.35g/cm3より大
でなければならず、好ましくは、0.60g/cm3以下、より
好ましくは0.55g/cm3以下である。嵩密度は、除去効
率、初期圧力損失のみならず不織布の引張り強力に寄与
する重要な要素である。この嵩密度が過大であると、除
去効率、引張り強力は高まるが初期圧力損失が過大とな
るので好ましくない。他方、0.35g/cm3以下では初期圧
力損失が小さくなる点では好ましいが、反面引張り強力
は低くなり不適となる。
この様に高い嵩密度を有する不織布を得る方法として
は、メルトブローウェブをその繊維のガラス転位点以下
の温度で、5kg/cm巾以上で強くプレスする方法が好まし
い。この条件でプレスを行えば繊維相互間で熱融着が起
こることが無く、濾過性能および強力が高まる。
本発明で使用する不織布の1方向(長さ方向)の引張
り強力は少なくとも200g/cm以上、好ましくは300g/cm以
上、更に好ましくは500g/cm以上である。この強力以上
で初めてロール方式の連続濾過装置用の濾材として使用
することが可能となる。極細繊維を繊維束状でなく単繊
維に分離したランダムな不織布とした場合、不織布の引
張り強力を高く保持することが著しく困難となる。本発
明者は、比較的繊維長の長い極細繊維が得られるメルト
ブロー極細繊維を用いたことと、この極細繊維不織布の
嵩密度を0.35g/cm3より大と高めて、繊維相互の絡み合
い程度を高めることにより、この高い強力を、高いフィ
ルター性能(高い除去効率、低い圧力損失)を満たした
上で達成することが出来た。
本発明で用いる不織布は捕集効率として70%以上、好
ましくは80%以上を有す。ここでいう捕集効率は0.3μ
mのジオクチルテレフタレート(DOP)粒子で測定した
値である。この捕集効率であれば、排水中の切断屑とし
て0.3μm以上の粒径のものを99%以上除去することが
出来る。また、本発明で用いる不織布の初期圧力損失
は、風速が4cm/sec.で50mm以下、好ましくは、30mmH2O
以下と低いものである。
本発明で用いる、不織布の目付は20〜100g/m2である
ことが好ましい。20g/m2未満では引張り強力が低下し、
他方、100g/m2を超えると初期圧力損失が大きくなりす
ぎることがある。
上記不織布は通常円筒状の多孔管の周面に多層に巻付
けて、中心に空洞をもつ濾過胴を形成して濾過に用い
る。濾過処理すべき排水は、濾過胴の横断面に沿った放
射方向に、外部から濾過胴内部へまたは濾過胴内部から
外部へ通液することにより濾過する。
上記のように濾過胴を形成し、外部にこの不織布の巻
取軸を設けて、濾過胴の外周面から内部へ排水を通液し
て濾過を行う場合、所定期間が経過して目詰りが始まっ
たとき外部の巻取軸に不織布を巻取って、新しい不織布
濾材面を表面に露出することにより連続して濾過を行う
ことができる。
排水としては粒径5.0μm以下、特に0.3〜1.0μmの
無機質の粒子が分散したものが処理される。そのような
無機質粒子としてはシリコンウエハー、ガリウム・砒素
ウエハー等の切屑が挙げられる。
〔実施例〕
次に、本発明の排液処理方法の具体例を更に詳細に説
明する。
なお、嵩密度は、目付量を厚みで除した値である。厚
みはダイアルシックネスゲージH(ピーコック型:尾崎
製作所)を用い測定した。また、引張り強力は不織布サ
ンプルを巾2cm、把持長10cm、引張りスピード10cm/分の
条件でテンシロンを用いて測定した値を巾1cm当りで表
わしたものである。
実施例1. ポリエチレンテレフタレートをメルトブロー法で紡糸
し、目付50g/m2、巾1m、長さ600mのウェブとして巻取っ
た。このウェブの平均単糸繊維径(走査型電子顕微鏡で
写真撮影を行い測定)は、1.5μmであった。このウェ
ブを室温(25℃)で10kg/cm巾の圧力でプレスし連続的
に巻取った。この不織布の嵩密度は0.45g/cm3、引張り
強力は長さ方向で670g/cm、巾方向で350g/cmであった。
また、DOPの補集効率は90%で、初期圧損は20mmH2Oであ
った。この不織布を多孔をもった円筒管に多層に巻き付
けて、中心に空洞部をもつ濾過胴を形成させ、その外部
にこの不織布(濾材)の巻取軸を設けて、濾過胴の外周
面からの内周面方向に被処理水を供給して濾過を行っ
た。被処理水として、10cc当り約30,000〜50,000個のシ
リコン切断屑を含む排出水を流量25l/分で通し濾過した
ところ、排水中の切断屑の数は10cc当り100個(粒径0.3
〜1.0μm)との良好な結果が得られた。
目詰り後に巻取軸に不織布濾材を巻取って新しい濾材
面を表面に露出することにより連続的に濾過を続けるこ
とが出来た。
実施例2. ポリプロピレンをメルトブローして、目付70g/m2、巾
1m、長さ600m、平均単糸繊維径0.8μmのウェブを得
た。このウェブを室温で15kg/cm巾の圧力でプレスし
て、嵩密度0.53g/cm3、引張り強力は長さ方向740g/cm、
巾方向560g/cm、DOPの捕集効率99.9%の不織布を得た。
この不織布を用いて実施例1と同様な排出処理テストを
行ったところ、除去率は99.9%以上であり、極めて良好
であった。
〔発明の効果〕
本発明で用いる平均単糸繊維径0.3〜3.0μmのメルト
ブロー極細繊維がランダムに絡み合った0.35g/cm3を越
える嵩密度を有する不織布は、メルトブロー極細繊維が
実質的に単繊維状に分離して交絡した構造にもとづくミ
クロ空間による優れたフィルター性能と、メルトブロー
繊維という比較的長い繊維長の繊維の高度な交絡構造に
基づく高い引張り強力を有している。これにより、高い
除去効率と低い初期圧力損失に加え高い引張り強力とい
う3つの優れた性能を有する液体処理用濾材が得られ
る。この濾材は、従来のカートリッジ方式に対して、面
倒な交換操作なしに長時間連続して液体濾過を行うこと
が出来るロール方式の濾過機用の濾材として最適のもの
であり、特に、水中の半導体素材(シリコンウエハー、
ガリウム・砒素ウエハー等)の切屑(0.3〜1μm程度
の径)の除去と純水の回収に有効な濾材であり、この発
明の工業的意義は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径5.0μm以下の無機粒子が分散した排
    液を、平均単糸繊維径0.3〜3.0μmの極細繊維がランダ
    ムに絡み合ってなり、嵩密度0.35/cm3を越え、長さ方向
    の引張り強力が少なくとも200g/cm幅であり、目付20〜1
    00g/m2のメルトブロー法による不織布を多孔管周に多層
    に巻き付けて形成した濾過胴横断面に沿った方向で外周
    面から内部へ通液し、期間経過で外周面をはぎ取って新
    しい不織布濾材面を表面に露出して、前記無機質の粒子
    を実質的に除去することを特徴とする無機粒子が分散し
    た排液の処理方法。
  2. 【請求項2】不織布が粒径0.3μmのジオクオクチルフ
    タレートの粒子を少なくとも70%以上捕集し得る特許請
    求の範囲1記載の排液処理方法。
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