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JPH0813525B2 - 積層シート - Google Patents
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JPH0813525B2 - 積層シート - Google Patents

積層シート

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JPH0813525B2
JPH0813525B2 JP2135252A JP13525290A JPH0813525B2 JP H0813525 B2 JPH0813525 B2 JP H0813525B2 JP 2135252 A JP2135252 A JP 2135252A JP 13525290 A JP13525290 A JP 13525290A JP H0813525 B2 JPH0813525 B2 JP H0813525B2
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晴幸 米田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な積層シート、さらに詳しくは、高分
子量ポリカーボネートシートを可塑剤を多量に含有する
ポリマーシートに積層したものから成り、かつ積層され
たポリカーボネートシートに白化やクレーズが生じるこ
とのない高品質の積層シートに関するものである。
従来の技術 芳香族ポリカーボネートは耐衝撃性、透明性、寸法安
定性などに優れるエンジニアリングプラスチックとし
て、種々の分野において多用されており、その用途の1
つとしてポリカーボネートシートがグレージング分野を
中心に用いられている。
しかしながら、一般にこの芳香族ポリカーボネートは
耐溶剤性に劣り、通常の分子量範囲のものではシートに
成形してもその用途が制限されるのを免れない。
一方、ポリカーボネートシートは、単独での使用以外
に、他のプラスチックシートと積層したものや、ガラ
ス、合板、金属板などに、接着用の中間フイルムを介し
て積層したものから成る積層シールなどとしての使用が
近年増加している。しかしながら、従来のポリカーボネ
ートシートは、耐溶剤性に劣るために、積層する相手の
樹脂に可塑剤が多量に含まれている場合には、この可塑
剤により、クラックや白化が生じたりするなどの劣化が
起こり、使用に供し得ないという欠点を有している。
従来、ポリカーボネートシートには、通常分子量が3
0,000前後の一般的なポリカーボネートが用いられてい
るが〔「プラスチックス」第35巻、第3号、第14ペー
ジ〕、このようなポリカーボネートシートは、前記した
ように耐溶剤性が十分ではなく、そのため、例えば不飽
和ポリエステルのスチレン溶液によるストレスクラッキ
ングを改良する方法として、押出機による加工が不可能
な重量平均分子量が70,000〜12,000の高分子量ポリカー
ボネートと通常の重量平均分子量29,000〜39,000のポリ
カーボネートとを混合して、押出機で成形する方法や
(特公昭61−57860号公報)、前記と同様に不飽和ポリ
エステルから成る注型樹脂のスチレン溶液に対する耐性
を向上させる方法として、ポリカーボネートを分枝鎖の
導入により変性する方法(特公昭53−28193号公報)な
どが提案されている。
しかしながら、前者の方法においては、高分子量ポリ
カーボネートの配合比率が多いと成形性が低下するし、
配合比率が少ないと耐溶剤性の改良効果が不十分とな
り、耐溶剤性と成形性のバランスに優れたものが得られ
にくい。一方、後者の分枝鎖を導入する方法では、耐溶
剤性は向上するものの、耐衝撃性が低下するという欠点
がある。
さらに、従来、重量平均分子量が40,000〜100,000の
範囲にある高分子量芳香族ポリカーボネートは、通常押
出用として使用する重量平均分子量が30,000前後の芳香
族ポリカーボネートと比較して溶融粘性が著しく高くな
るために、溶融押出しの際に通常より温度を高くする必
要があった。
また、ポリカーボネート中には、通常塩素原子が含ま
れており、この塩素原子は、前記のような高温での溶融
押出しの際に、ポリマーを劣化させたり、分子量を大幅
に低下させたり、あるいは着色をもたらしたりする上、
押出機を腐食させたりするなど、好ましくない事態を招
く。
このようなことから、積層する相手のポリマーシート
に含有する可塑剤に耐性を有し、積層した際に白化やク
レーズを生じることのないポリカーボネートシートを用
いた積層シートはこれまで得られていないのが実情であ
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、このような事情のもとで、可塑剤を含有す
るポリマーシートに、ポリカーボネートシートを積層し
たものから成り、かつ積層された該ポリカーボネートシ
ートに白化やクレーズが生じることのない積層シートを
提供することを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記の好ましい性質を有する積層シー
トを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の分子量を
有し、かつ実質上塩素原子を含有しない高分子量芳香族
ポリカーボネートが溶融押出時にポリマーの劣化や着色
がほとんどなく、かつこのポリカーボネートから得られ
たシートは可塑剤に対して優れた耐性を有し、このシー
トを所望のプラスチックシートに積層することにより、
その目的を達成しうることを見い出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)重量平均分子量が40,000
〜100,000の範囲にあり、かつ実質上塩素を含有しない
高分子量芳香族ポリカーボネートから成る厚さ0.01〜15
mmの高分子量ポリカーボネートシートと、(B)ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール及び繊維素
プラスチックの中から選ばれたシートとの積層シートを
提供するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の積層シートに(A)層として用いられるポリ
カーボネートシートは、重量平均分子量が40,000〜100,
000の範囲にあり、かつ実質上塩素原子を含有しない高
分子量芳香族ポリカーボネートから成るものであって、
該高分子量芳香族ポリカーボネートは、一般式 で表わされる構造有している。一般式(I)におけるY
又は−ArOH、Zは−OH又は Rは水素原子又はアルキル基、Arは芳香族残基、nはポ
リマーの重量平均分子量が40,000〜100,000になるよう
な整数である。
該Rがアルキル基の場合、このアルキル基としては、
例えば などを挙げることができる。またArとしては、例えば などが挙げられるが、これらの中で、 が好ましく、特に前記一般式(I)において、 で表わされる繰返し単位を85モル%以上含有するものが
好適である。
前記ポリカーボネートは重量平均分子量(w)が4
0,000〜100,000の範囲にあることが必要であり、この
wが40,000未満では耐溶剤性に劣るし、100,000を超え
ると溶融押出しが困難となる。特にw50,000〜80,000
の範囲にあるものが好適である。
さらに、該ポリカーボネートは実質上塩素原子を含有
していないことが必要である。ここで実質上塩素原子を
含有してないことは、塩素含有量が測定限界値以下のこ
とを意味する。すなわち、燃焼法による測定で塩素原子
含有量が0.002重量%以下、硝酸銀滴定法による測定でC
l-の含有量が0.00002重量%以下である。
このような高分子量ポリカーボネートは、公知の方
法、例えばホスゲン法や溶融法で製造することができる
が、ホスゲン法の場合、重合体が高分子量になると重合
反応液の溶液粘度が上昇し、重合体の重合溶液からの取
り出しや、精製が困難であるし、一方溶融法の場合、重
合体が高分子量になると溶融粘度が上昇するため、強力
なかくはんを必要とし、工業的にはwが30,000程度の
ものしか得られず、適当でない。
好ましい方法としては、例えば本発明者らが先に見い
出した固相重合法を挙げることができ、この方法による
と実質上塩素原子を含有せず、かつ触媒残渣を含まない
高純度の高分子量ポリカーボネートを容易に製造するこ
とができる。
一方、前記のポリカーボネートから成るシートを積層
する(B)層の相手シートとしてはポリ塩化ビニル、ポ
リ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルホルマール又は繊維素プラスチック
から成るシートが用いられる。
前記ポリ塩化ビニルは、塩化ビニルモノマーを懸濁重
合、乳化重合、溶液重合などにより得られた単独重合体
であってもよいし、酢酸ビニルなどと共重合して得られ
た共重合体であってもよいが、重合度が150〜3,000の範
囲のものが好適である。
ポリ酢酸ビニルとしては、酢酸ビニルを過酸化物など
の重合触媒を用い、乳化重合や溶液重合などにより重合
させて成るものが用いられる。ポリビニルアルコール
は、前記ポリ酢酸ビニルをケン化することにより得ら
れ、具体的には該ポリ酢酸ビニルをアルコールなどの溶
媒に溶解し、これにアルカリ触媒を加え、得られた固形
物をメタノールなどで洗浄し、乾燥することにより得ら
れる。このポリビニルアルコールは、完全ケン化物のみ
でなく、ケン化度が30%以上のものも用いることができ
る。
ポリビニルブチラールは、ポリビニルアルコールとブ
チルアルデヒドとの縮合により得られ、具体的には、水
やメタノールなどの水性媒体中において、ポリビニルア
ルコールとブチルアルデヒドとを、塩酸や硫酸などの無
機酸を用いて縮合させるか、あるいはポリ酢酸ビニルの
ケン化とアルデヒドとの縮合を同時に行うことにより製
造することができる。
また、ポリビニルホルマールは、ポリビニルアルコー
ルとホルムアルデヒドとの縮合により得られ、前記のポ
リビニルブチラールと同様の方法で製造することができ
る。
一方、繊維素プラスチックは植物体の繊維素のアルコ
ール性水酸基をエステル化又はエーテル化したものであ
って、このようなものとしては、例えば酢酸繊維素プラ
スチック、酢酪酸繊維素プラスチック、プロピオン酸繊
維素プラスチック、エチル繊維素プラスチック、硝酸繊
維素プラスチックなどが挙げられる。
該酢酸繊維素プラスチックは、例えばパルプ、リンタ
ーを硫酸を触媒として、酢酸及び無水酢酸の混合物でア
セチル化し、三酢酸繊維素を得たのち、部分加水分解し
て二酢酸繊維素に導き、精製することにより得られる。
アセチル基の含有量が38〜40%のものがプラスチック用
途として好ましい。
酢酪酸繊維素プラスチックは酪酸と無水酢酸を用いて
エステル化したものであって、プラスチック用途として
は26〜39%のブチロイル化度、12〜15%のアセチル化度
のものが好ましい。
プロピオン酸繊維素プラスチックはプロピオン酸、無
水プロピオン酸、無水酢酸の混合物で繊維素を処理した
もので、プラスチック用としてはプロピオニル基含量が
39〜47%、アセチル基含量が2〜9%のものが好適であ
る。
エチル繊維素プラスチックは、例えば繊維素を濃水酸
化ナトリウムで処理してアルカリ繊維素とし、次いで塩
化エチル又はジエチル硫酸でエーテル化することにより
得られる。プラスチック用としてはエチル化度44.5〜48
%のものが好適である。
また、硝酸繊維素プラスチックは、精製したパルプ又
はリンターの直接ニトロ化により得られる。これらのプ
ラスチックには通常可塑剤が含まれている。この可塑剤
としては、例えばジブチルフタレート、ジヘプチルフタ
レート、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ブチルラウリルフタレート、ジトリデジルフタレー
ト、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチル
グリコレートなどのフタル酸系、トリブチルシトレー
ト、ジオクチルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジ
オクチルセバケート、メチルアセチルリシノレートなど
の脂肪酸系、トリクレジルホスフェート、トリオクチル
ホスフェートなどのリン酸系などが挙げられる。
これらの可塑剤に対して、本発明で用いる高分子量ポ
リカーボネートシートは、優れた耐性を示すため、積層
しても白化やクレーズが生じることがない。
本発明の積層シートの製造方法については特に制限は
なく、従来積層シートの製造に慣用されている方法、例
えば高分子量ポリカーボネートシートと、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルホルマール又は繊維素プラス
チックから成るシートをそれぞれ別々に作成して、プレ
スやロールなどで加熱積層する方法、あるいは多層ダイ
を用いて同時に積層シートを得る方法などを用いること
ができる。
次に、前者の方法におけるポリカーボネートシートの
製造について説明すると、該ポリカーボネートシートに
用いるwが40,000〜100,000の高分子量芳香族ポリカ
ーボネートとしては、一度押出粒造したものを用いても
よいが、熱履歴を少なくするために、重合で得られたも
のを直接溶融押出ししてシートを成形するのが有利であ
る。本発明者らが先に見い出した固相重合法によると、
ペレット状のポリカーボネートが直接得られ、このもの
はそのまま直接シート押出しをする際に極めて取り扱い
やすく、好ましい。
押出しに際しては、公知の安定剤、例えば2,6−ジ−
第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−第三ブチル−
p−アニソール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフ
ェノール、2,2′−メチレンビス(6−第三ブチル−p
−クレゾール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−
6−第三ブチルフェノール)、4,4′−メチレンビス
(6−第三ブチル−o−クレゾール)、4,4′−ブチリ
デンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、テトラ
キス−〔メチレン−3−(3′,5′−ジ−第三ブチル−
4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、
4,4′−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾー
ル)、ステアリル−β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタ
ン、トリエチレングリコール−ビス〔3(3−第三ブチ
ル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕などのフェノール系酸化防止剤、トリス(2,4−
ジ−第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリスノニル
フェニルホスファイト、トリスジノニルフェニルホスフ
ァイト、トリフェニルホスファイト、ビス(ノニルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ
フェニクレジルホスファイト、ジフェニルイソオクチル
ホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジフェ
ニルハイドロゲンホスファイト、ビス(ノニルフェニ
ル)ハイドロゲンホスファイト、ビス(2,4−ジ−第三
ブチルフェニル)ハイドロゲンホスファイト、4,4′−
ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−第
三ブチルフェニル)などのリン系酸化防止剤の中から1
種又は2種以上を選び添加して溶融押出しを行うのが望
ましく、特にフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止
剤とを組み合わせて添加するのが有利である。
これらの安定剤は均質に混合することが重要であり、
例えばヘンシェルミキサー、ナルターミキサー、タンブ
ラーなどを用いて混合するのが望ましい。また、これら
の安定剤は直接添加してもよいが、例えばアセトンなど
の溶媒に希釈し、ポリカーボネートに添加したのち、溶
媒を乾燥除去してもよい。この混合物を押出機を用いて
溶融押出成形することにより、高分子量ポリカーボネー
トシートが得られる。
本発明の積層シートは通常厚さが0.015〜30mmの範囲
にあり、その(A)層の高分子量ポリカーボネートシー
トは厚さが0.01〜15mmの範囲にあって、用途に応じてこ
の範囲内で厚みを適当に選ぶことができる。このポリカ
ーボネートシートは、可塑剤に対する耐性に優れるのみ
でなく、耐衝撃性に優れ、かつ着色度も小さい。
さらに、該ポリカーボネートシートは、溶融押出時の
分子量の低下が極めて少なく、したがって、高分子量芳
香族ポリカーボネートの分子量を制御することにより、
所望の分子量をもつシートが容易に得られる。またこの
シートは、押出時の着色も少なく、3mm厚のシートをCIE
LAB法で測定したb値が通常5以下である。このよう
に、分子量の低下が少なく、着色が少ないのは塩素原子
を実質上含まないためと考えられる。
発明の効果 本発明の積層シートは、可塑剤を含有するポリマーシ
ートに、可塑剤に対して耐性をもつ特定の高分子量ポリ
カーボネートシートを積層したものであって、該ポリカ
ーボネートシートに白化やクレーズが生じることのない
高品質の積層シートであって、商品価値が極めて高い。
本発明の積層シートは、他のプラスチックシート、合
板、金属板、ガラス板などと積層することも可能であ
る。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)で測定を行い、b値は色彩色差計CR−200
−B(ミノルタ社製)を用いて測定した。
また、押出機としては、一軸30mmφ、L/D=24、Tダ
イ式(田辺プラスチック社製)を用いた。
実施例1 (1)ポリカーボネートシートの製造 ビスフェノールAとジフェニルカーボネートより製造し
た数平均分子量3,900、末端ヒドロキシル基46モル%、
末端フェニルカーボネート基52モル%の塩素化合物を含
まない非晶性ポリカーボネートプレポリマー10kgを240
℃で1mm径のダイスを通して、ナイス刃羽根により500rp
mで高速かくはんされている40℃のアセトン12kg中に1
時間かけて細いストランド状で押出し、結晶化と微粉化
を同時に行った。
得られた結晶性ポリカーボネートプレポリマーのスラ
リーをアセトン含量が35重量%となるまで乾燥し、この
湿潤パウダーを小型押出器(不二パウダル(株)製、EX
KF−1型ペレッター)で成形し、2mm径、平均長3mmのペ
レットを作製したのち、このペレットを120℃で2時間
乾燥した。
得られたペレットは、数平均分子量3,900、末端ヒド
ロキシル基46モル%、強度1.2kg/個であった。
次に、このペレットを、窒素ガスの分散板を底部に設
けた加熱ホッパーに入れ、220℃に加熱し、窒素ガスを3
0Nm3/hrの速度で流しながら、12時間を要して固相重合
を行った。
このようにして得られたポリカーボネートは、wが
57,000のペレット状のものであり、塩素原子含量は燃焼
法による測定限界値以下の0.002重量%以下であり、ま
たAgNO3滴定法によるCl-含量が測定限界値以下の0.0000
2重量%以下であった。
次に、このポリカーボネート9kgに、ビス(ノニルフ
ェニル)ハイドロゲンホスファイト90mg及びトリス(2,
4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスファイト1.98gをアセ
トンに溶かして加え、ヘンシェルミキサーでかくはん混
合を行った。なお、混合物はヘンシェルミキサーでかく
はん後もペレット形状をほとんど保っていた。この混合
物を押出機を用いてシリンダー温度320℃で溶融押出し
を行い、厚さ500μmのシートを作成した。このシート
のwは56,000であり、押出しでの分子量低下は小さ
く、また、Tダイの腐食は全くみられず、かつ3mm厚の
シートのb値は4.1であった。
(2)積層シートの作製 (ア)前記(1)で得られたシートとポリビニルブチラ
ールフイルム〔エスレックフイルムHI、厚さ0.76mm、積
水化学(株)製〕とを120℃でプレス圧着して積層フイ
ルムを得た。得られたフイルムは透明であり、白化、ク
レーズは全く認められなかった。
(イ)前記(1)で得られたシートとセルロースアセテ
ートフイルム「アセチ」〔ダイセル化学(株)製、商品
名〕とを100℃でプレス圧着して積層フイルムを得た。
得られたフイルムは透明であり、白化、クレーズは全く
認められなかった。
実施例2 (1)ポリカーボネートシートの製造 実施例1(1)において、固相重合時間を15時間に変
えた以外は、実施例1(1)と同様に実施して、wが
79,000の高分子量ポリカーボネートを得た。このものの
塩素原子含量は燃焼法による測定限界値以下の0.002重
量%以下、AgNO3滴定法によるCl-含量は、測定限界値以
下の0.00002重量%以下であった。
次に、このポリカーボネート9kgに、ジフェニルハイ
ドロゲンホスファイト60mg及びステアリル−β−(3,5
−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート(Irganox 1076、チバガイギー社製)1.8gをアセ
トンに溶かして加え、ヘンシェミキサーでかくはん混合
したのち、この混合物を実施例1(1)と同様に押出機
を用いて溶融押出しを行い、厚さ300μmのシートを作
成した。このシートのwは77,500であり、また3mm厚
のシートのb値は4.4であった。
(2)積層シートの作製 前記(1)で得られたシートと市販のポリ塩化ビニル
シートとを100℃でプレス圧着し、積層フイルムを得
た。得られたフイルムは透明であり、白化、クレーズは
認められなかった。
実施例3 (1)ポリカーボネートシートの製造 実施例1(1)において、固相重合時間を10時間に変
えた以外は、実施例1(1)と同様にしてw44,000の
ポリカーボネートを得た。このものは、実質上塩素原子
を含有していなかった。
次に、このポリカーボネート9kgに、ビス(ノニルフ
ェニル)ハイドロゲンホスファイト135mgと4,4′−ビフ
ェニレンジホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−第三ブ
チルフェニル)0.9gをアセトンに溶かして加え、ヘンシ
ェルミキサーでかくはん混合を行ったのち、この混合物
を実施例1(1)と同様にして押出機を用いて溶融押出
しを行い、厚さ1mmのシートを作成した。このシートの
wは43,500であり、また3mm厚のシートのb値は4.3
であった。
(2)積層シートの作製 前記(1)で得られたシートとポリビニルアルコール
シートとを70℃でプレス圧着して、積層シートを得た。
このシートは白化、クレーズは全く認められなかった。
比較例1 市販のwが32,000で1mm厚のポリカーボネートシー
トとポリビニルブチラールフイルム〔エスレックフイル
ムHI、厚さ0.76mm、積水化学(株)製〕とを120℃でプ
レス圧着したところ、シートは著しく白化した。
比較例2 (1)ポリカーボネートシートの製造 特開昭61−238823号公報に従い、wが47,000で燃焼
法による塩素原子含量が0.035重量%、AgNO3滴定法によ
るCl-含量が0.0015重量%のポリカーボネートを得た。
次に、このポリカーボネート9kgにトリス(ノニルフ
ェニル)ホフファイト1.8gを加えて、320℃で溶融押出
しを行い、厚さ3mmのシートを作成した。このシートの
wは39,000であり、分子量の低下が大きく、またb
値は5.1であった。
(2)積層シートの作製 (ア) 前記(1)で得られたシートと市販のポリ塩化
ビニルシートとを100℃でプレス圧着して積層フイルム
を得た。得られたシートは白化が生じた。
比較例3 (1)ポリカーボネートシートの製造 ジフェニルカーボネート及びビスフェノールAをモノ
マーとして、ビスフェノールAのジナトリウム塩を用い
て、エステル交換反応により、wが29,800で、燃焼法
による塩素原子含量が0.002重量%以下、AgNO3滴定法に
よるCl-含量が0.00002重量%以下のポリカーボネートを
得た。
次に、このポリカーボネート9kgを比較例2と同様に
溶融押出しを行い、厚み3mmのシートを得た。このシー
トのwは27,300であり、またb値は5.5であった。
(2)積層シートの作製 前記(1)で得られたシートとポリビニルブチラール
シートとを用いて、比較例1と同様にしてシートを作製
した。得られたシートは、著しく白化した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)重量平均分子量が40,000〜100,000
    の範囲にあり、かつ実質上塩素を含有しない高分子量芳
    香族ポリカーボネートから成る厚さ0.01〜15mmの高分子
    量ポリカーボネートシートと、(B)ポリ塩化ビニル、
    ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
    チラール、ポリビニルホルマール及び繊維素プラスチッ
    クの中から選ばれたシートとの積層シート。
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