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JPH08282B2 - 合金鋳塊の製造方法及び装置 - Google Patents
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JPH08282B2 - 合金鋳塊の製造方法及び装置 - Google Patents

合金鋳塊の製造方法及び装置

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JPH08282B2
JPH08282B2 JP10316587A JP10316587A JPH08282B2 JP H08282 B2 JPH08282 B2 JP H08282B2 JP 10316587 A JP10316587 A JP 10316587A JP 10316587 A JP10316587 A JP 10316587A JP H08282 B2 JPH08282 B2 JP H08282B2
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顕治 石井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 例えば、NiTi合金のように、合金を構成しているそれ
ぞれの純金属は量産されているため、あるいは加工性が
優れているため、比較的安価に入手でき、また合金が難
加工性材料であり、、特性が組成に極めて敏感なため、
厳密な成分の制御を必要とする場合の合金鋳塊を安価に
製造する方法と装置を提供するものである。
〔従来の技術〕
NiとTiをともに約50at%含むNiTi合金は、形状記憶効
果あるいは超弾性などの特性を有する合金として知られ
ており、これらの特性を利用して種々の用途に用いられ
ている。しかしながら、NiTi合金の特性は組成に極めて
敏感であり、例えばNi含有量が僅か0.1%変化すること
により、形状記憶効果を示す変態点は10℃〜15℃も変化
する。そのため、NiTi合金の溶製時には、組成を均一に
かつ目標の値に正確に制御する必要がある。
従来、NiTi合金の溶製は主に黒鉛ルツボを用いた高周
波真空誘導溶解法によって行われてきた。(鈴木雄一:
日本金属学会会報、24(1985)、41) この方法によれ
ば、高周波誘導撹拌効果により溶湯は十分混合されるた
め、比較的均一の鋳塊を得ることが可能である。しかし
ながら、Tiは極めて活性な元素であり、Cとの親和力も
大きいため、ルツボから溶湯中にCが溶け込むのを防ぐ
ことは難しく、Cが300ppm以下のCの低い鋳塊を得るこ
とは極めて難しい。
最近、ルツボ材質としてカルシアを用いる方法も試み
られてはいるが(浜田糾、浦谷文博、花立有功、宮城政
和:大阪府立工業技術研究所報告、82(1983)、20)、
この場合はやはり上記と同様な理由により、ルツボから
溶湯中にOが溶け込むのを防ぐことは難しく、Oの低い
鋳塊を得ることはできない。
不純物元素としてのC、OはTiと優先的に結合してTi
リッチの化合物を形成するため、マトリックス中のTi濃
度を減少させ形状記憶効果の変態点を低温側に変化させ
変態点の制御を難しくさせるだけでなく、加工性も劣化
させる。また、生産性を上げるため溶解量を増加させよ
うとすると、鋳造後の凝固時に成分元素が偏析しやすく
なり、溶解規模の増加にも制約があった。
その他、消耗電極を用いた真空アーク溶解法による例
も発表されている。(関東特殊製鋼技術資料 No.KSM−
B002)この方法の場合、水冷銅モールド中での溶解のた
めルツボからの汚染は防げるが、鋳塊全体が同時に溶解
して混ざりあうことがないため、均一な鋳塊を得るのは
難しい。
また、特開昭60−148660号公報では、同一長さで合金
成分の重量比に合わせた成分元素の棒状素材を、その一
端を揃えて重ね合わせ、不活性ガスまたは真空中でプラ
ズマビームまたは電子ビームにより一端から溶解して水
冷銅鋳型に鋳造する方法、あるいは、そのようにして得
た鋳塊を不活性ガスまたは真空中でプラズマビームまた
は電子ビームにより一端から再溶解して水冷銅鋳型に鋳
造する方法が提案されている。同発明においては、同一
長さで合金成分の重量比に正確に合わせた成分元素の棒
状素材を準備する必要がある。すなわち長さと同時に直
径も厳密に所定の寸法に合わせた溶解素材を準備する必
要があり、実際にはかなり熟練を要する面倒な作業とな
り、実用的とはいいがたい。
さらに、以上述べてきた方法で得られら鋳塊のサイズ
は比較的大きく、NiTi合金が極めて加工性の悪い合金で
あり、しかも多くの場合2mm以下の比較的細い線材で使
用されることを考慮すると、その加工は難しく最終製品
の価格を高める大きな要因になっている。
なお、粉末冶金法によるNiTi合金の製造も試みられて
いる。(W.A.Johnson,J.A.Dominque and S.H.Reichman:
J.de Phys.,43,Suppl.No.12(1982),C4−285)この場
合、変態点が既知の2種類以上の粉末を混合焼結するこ
とにより、変態点を±2Kの範囲でコントロールすること
が可能であると報告されている。しかし、同法では合金
の均一化は同相での拡散により行われるため、反応速度
は遅く、均一化には長時間の熱処理を要し、ミクロ偏析
を抑えるには原料として使える合金粉末の変態点の温度
範囲にも制約がある。また、密度を真密度に近づけるた
めには高温静水圧プレス(HIP)等の特殊な加工手段を
用いる必要があり工業的とは言い難い。
〔本発明の目的〕
本発明は、これらに鑑がみ種々検討の結果、素材全体
にわたって成分が均一かつ正確に目標組成に制御でき、
しかも不純物元素の混入を防止できる、NiTi合金等の、
活性元素を多く含みしかも特性の化学成分への依存性の
大きな難加工性の合金鋳塊の新たな製造法と装置を提供
するものである。
本発明の一つは、2種類以上の純金属あるいは合金の
線材を、単位時間当たりの供給量から計算される化学成
分が溶製しようとする合金の化学成分に等しくなるよう
にそれぞれの線材の供給速度を調整し、水冷金属製モー
ルド内に供給、それらを、タングステン・アーク、プラ
ズマ・アークあるいは電子ビーム等の加熱源を用いて溶
解、さらに凝固させることにより連続的に合金鋳塊を製
造することを特徴とするものである。本発明の方法で
は、溶解用の原料として線材を用いるため、単位時間当
りの溶解プーリへの供給量を正確に制御することがで
き、常に溶融プール内に均一の化学成分の原料の供給が
可能となり、従って鋳塊全体にわたって、偏析の無いバ
ラツキの極めて少ない特性を有した鋳塊を得ることがで
きる。
原料となる線材は、例えば、量産されておりまた加工
性も良好なため、比較的安価に入手可能な、溶製しよう
とする合金の構成元素よりなる純金属線を用いる。ま
た、必要に応じて、特に溶製しようとしている合金が3
元系以上の合金の場合、その合金の構成元素の2種類以
上よりなり、かつ加工性が良好な合金線を原料用線材と
して用いることができる。
例えば、NiTi形状記憶合金の場合、原料となるチタン
線材はJIS H 4670で規定されているTW28あるいはそれ以
上の高純度のチタン線材を用いることができる。また、
ニッケル線材は主に電子管用として市販されているJIS
H 4511で規定されているVNiWあるいはそれ以上の高純度
のニッケル線材の入手が可能であり、それらを用いるこ
とができる。
これらの原料用線材の直径は、0.2〜6.0mmの範囲内か
ら選択することが望ましい。
0.2mm以下では、高価なだけでなく、線材のモールド
への供給性に難があり、また線材の伸線加工時における
潤滑材からの汚染等により概して不純物濃度も高くな
り、高純度の合金鋳塊を得ることが難しくなるからであ
る。また、6.0mm以上では、やはり線材の安定供給が難
かしく、また、モールド上あるいはモールド内での均一
溶解性にも問題が生じやすくこれらを総合的に判断し
て、0.2mm〜6.0mmの範囲内とすることが望ましい。ま
た、原料となる線材の直径は長さ方向でのバラツキの少
ないものが必要である。しかしながら既述と特開昭60−
148660号公報の場合のように各線材の単位長さ当りの重
量を合金成分の重量比に正確に合わせる必要はないため
原料となる線材の選択の範囲は広く工業的に有利であ
る。
本発明の他の一つは上記発明の方法に使用する装置に
関するものであり、以下に図面を用いて詳細に説明す
る。
本発明による装置の一つは、第1図に示すように、外
周部に溝を有し水平面と直交して回転する金属製水冷モ
ールド1と、供給速度の調整が可能であって、該金属製
水冷モールドに原料線材を供給する装置2と、供給され
た原料線材を加熱溶解する熱源3及びその電源4と、凝
固した合金鋳塊を連続的に引抜く鋳塊引抜き装置5を中
心として構成される。
この例においては原料線材を水冷モールド上で連続的
に溶解して合金化したものを凝固させるものである。こ
の場合、水冷モールドは円筒体の外周面に所望形状の溝
を備えたものを使用し、該溝中で凝固した合金鋳塊を連
続的に引抜くものである。線材を供給する装置は溶解速
度に見あった量の原料線材を、精度良く定量供給できる
ものでなければならず、該装置は例えばTIGあるいはMIG
溶接機用の溶加棒あるいは溶接棒の供給機のように1組
のキャリアロールで線材を把持しガイド用のパイプ内を
通して送り込むようにすれば良い。
必要に応じて供給装置は2個以上配置し、原料線材を
同時に供給して溶解する。
水冷モールドの溝の底部の断面形状は第2図に示すよ
うに、半円状としてその直径は5mm〜20mmとするのが望
ましい。そのようにすれば、原料の線材の供給速度と溶
製された鋳塊の引抜き速度を制御することにより、鋳塊
は溶融状態の合金の表面張力を利用して、ほぼ断面形状
を直径5mm〜20mmの円にすることが可能であり、その後
の加工にも好都合である。なお、周速度と鋳塊の引抜き
速度はほぼ同じに設定することにより安定した操業が可
能となる。
溶解加熱装置は活性な金属を迅速に溶解するため、雰
囲気調整が可能で高エネルギー密度のものが必要であ
る。そのための溶解溶加熱原としてはプラズマアーク、
電子ビーム、タングステン・アーク等が適しており、加
熱方法の種類、溶製しようとする金属、合金の活性度等
の特性に応じて、溶解雰囲気を不活性ガス雰囲気あるい
は真空にすることができる。
本発明による装置の他の一つは、第3図に示すよう
に、モールドとして竪型貫通孔を有する水冷金属製モー
ルド1を使用したものである。この場合原料となる線材
の単位時間当りの供給量と鋳塊の引抜き速度を制御する
ことにより溶湯面のレベルを一定に保ち安定した操業が
可能となる。
水冷モールドの貫通孔の内径は4mm未満では表面性状
の良好な合金鋳塊を製造することは難しいため、4mm以
上として、さらに上部の口径より下部の口径をやや大き
くすることにより鋳塊の引抜き抵抗を下げることができ
安定した製造を可能にする。
該装置の溶解加熱源、原料線材を供給する装置、鋳塊
引抜き装置は前述の装置と同様のものを用いることがで
きる。
次に、本発明をNiTi形状記憶合金に適用した実施例に
ついて説明する。
なお、本発明の製造方法と装置が対象となる合金はTi
Ni合金のみに限定されるものではない。他の合金系例え
ば、超伝導材料のNbTi合金等にも適用する事ができる。
〔実施例 1〕 移行型プラズマ・アークを加熱源とした第1図に示す
装置を用いて、原料の線材として直径2.0mmの純ニッケ
ル線と直径2.0mmの純チタン線を用いてモールド上に供
給して、電流130Aにて、順次溶解凝固させた。この時用
いたモールドの溝底部の断面形状は直径が10mmの半円で
あり、原料として用いた両線材の供給速度は純ニッケル
が300mm/分、純チタンが483mm/分、溶製後のNiTi合金線
材の引出し速度は30mm/分とすることにより、ほぼ断面
が直径10mmの鋳塊を安定して得ることが可能であった。
このようにして、得たNiTi合金鋳塊について、900℃
にて2時間の焼純後、長さ方向1m間隔で5箇所からサン
プルを採取して不純物元素C、Oの分析と示差走査熱量
計(DSC)によりマルテンサイト変態開始温度(Ms点)
を測定した。それらの結果を第1表に示す。なお、変態
温度の測定はサンプル切り出し後、500℃にて1時間の
熱処理を行った後実施した。
第1表から明らかなように本発明法によるNiTi合金鋳
塊の変態温度のバラツキは5℃以内で あり極めて小さい。ところで、NiTi合金の従来の製造方
法である黒鉛ルツボを用いた真空高周波誘導溶解炉によ
る溶解法ではCを300ppm以下に抑えるのは難しく、一方
カルシアルツボを用いればCの低減は可能であるが、O
を600ppm以下に抑えるのは難しいとされている。これら
の値と比較すると本発明によるNiTi合金のC、O濃度は
十分低減されていることが分かる。
〔実施例 2〕 プラズマ・アークを加熱源とした第2図に示す装置を
用いて、原料の線材として直径2.0mmの純ニッケル線と
直径2.0mmの純チタン線を用いてモールド上に供給、順
次溶解凝固させた。この時用いた水冷銅モールドの貫通
孔の直径は上部にて20mmであり、原料として用いた両線
材の供給速度は純ニッケルが1200mm/分、純チタンが193
0mm/分、溶製後のNiTi合金線材の引出し速度は30mm/分
とすることにより、この場合も断面が直径約20mmの線材
を安定して得ることが可能であった。
このようにして、得たNiTi合金鋳塊について、実施例
1と同様に長さ方向1m間隔で5箇所からサンプルを採取
して不純物元素C、Oの分析とDSC法を用いて変態温度
を測定した。それらの結果を第2表に示す。
第2表から明らかなように本発明法によるNiTi合金線
材の変態温度のバラツキは6℃以内であり極めて小さ
い。またC、O濃度も十分低減されていることが分か
る。
〔発明の効果〕 本発明の装置と製造方法によれば、合金成分元素の溶
け込み量を正確に制御することができ、目標とする組成
の偏析の無い細径合金鋳塊を製造することが可能であ
る。また本発明は、水冷金属製モールドを用いた溶解法
のため、従来の黒鉛質ルツボ等を用いた溶解のような、
溶融金属とルツボ材質との反応による汚染の問題も生じ
ず、特性に優れた合金鋳塊の製造が可能である。また、
本発明によれば必要に応じて20mmφ以下の合金鋳塊も直
接製造できるため、従来の溶解鋳造方法の場合に必要で
あった鍛造、熱間圧延などの中間工程を省く事ができ、
加工コストの低減と歩留りの向上が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における細径合金鋳塊の製造装置の、加
熱源としてプラズマアークを用いた場合の一例を示す模
式図、第2図は第1図における製造装置のモールドの溝
の底部形状の一例を示す断面図、第3図は本発明におけ
る細径合金鋳塊の製造装置の他の一例を示す模式図であ
る。 1……水冷金属製モールド 2……原料線材の供給装置 3……加熱源 4……電源 5……合金鋳塊の引抜き装置 6……合金鋳塊 7……W電極 8……線材 9……冷却水 10……Arシールドガス 11……プラズマアーク 12……メイン電源 13……パイロット電源 14……高周波発振装置 15……酸化防止カバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種類以上の純金属あるいは合金の線材を
    原料として、それらの単位時間当たりの供給量から計算
    される化学成分が、溶製しようとする合金の化学成分と
    等しくなるように、それぞれの線の供給速度を調整し
    て、これらの線を一緒に水冷金属製モールド内で、加熱
    源を用いて溶解、凝固させ、さらに連続的に引抜くこと
    を特徴とする合金鋳塊の製造方法。
  2. 【請求項2】原料となる線材がニッケルとチタンであ
    り、溶製しようとする合金がNiTi合金であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の合金鋳塊の製造方
    法。
  3. 【請求項3】外周部に溝を有し水平面と直交して回転す
    る金属製水冷モールドと、供給速度の調整が可能であっ
    て、該金属製水冷モールドに原料線材を供給する装置
    と、供給された原料線材を加熱溶解する熱源と、凝固し
    た合金鋳塊を連続的に引抜く鋳塊引抜き装置とから構成
    されていることを特徴とする合金鋳塊の製造装置。
  4. 【請求項4】堅型貫通孔を有する水冷金属製モールド
    と、供給速度の調整が可能であって、該金属製水冷モー
    ルド内に原料線材を供給する装置と、供給された原料線
    材を加熱溶解する熱源と、凝固した合金鋳塊を連続的に
    引抜く鋳塊引抜き装置とから構成されていることを特徴
    とする合金鋳塊の製造装置。
JP10316587A 1987-04-28 1987-04-28 合金鋳塊の製造方法及び装置 Expired - Lifetime JPH08282B2 (ja)

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