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JPH084730B2 - 微孔質メンブレン、その製造および使用 - Google Patents
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JPH084730B2 - 微孔質メンブレン、その製造および使用 - Google Patents

微孔質メンブレン、その製造および使用

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JPH084730B2
JPH084730B2 JP5500180A JP50018093A JPH084730B2 JP H084730 B2 JPH084730 B2 JP H084730B2 JP 5500180 A JP5500180 A JP 5500180A JP 50018093 A JP50018093 A JP 50018093A JP H084730 B2 JPH084730 B2 JP H084730B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は微孔質(microporous)メンブレン、それら
の製造およびそれらの使用に関するものである。特に本
発明は、微細な粒子およびコロイドを除去するための、
向上した濾過効率を有する新規な微孔質ポリマーメンブ
レンに関するものである。より詳細には本発明は、イオ
ン性抽出物および有機抽出物の水準が極めて低く、流出
する高抵抗率の水のリンスアップ(rinse up)が迅速に
行われ、これによりそれらを集積回路の製造に際して使
用する流体の濾過に特に適したものとなす、新規な微孔
質ポリマーメンブレンに関するものである。
発明の背景 汚染物質を含有しない高抵抗率の水は集積回路の製造
にとって重要である。集積回路の製造に用いられる水か
ら汚染物質を除去するための最後の機会として、用途専
用フィルター(point−of−use filter)が設計され
る。用途専用フィルターは、局所的な製造工程で直ちに
用いるための流体を処理する。集積回路の製造は数百の
工程を伴い、その際シリコンウェーハにリソグラフィ
ー、エッチング、ドーピングおよび金属蒸着などの処理
が繰返し施される。これらの処理工程の間には、多数回
の洗浄工程も必須であり、それらはウェーハを超純水と
直接に接触させることにより達成される。これらの工程
全体を通してシリコンおよびその表面の半導電性が維持
され、および/または特別に制御されければならない。
汚染はシリコンの半導電性を変化させ、または意図する
回路設計を妨害し、これにより集積回路の収率を低下さ
せる可能性がある。従って高抵抗率の水に用いられる用
途専用フィルターは、汚染物質を付加することなく微粒
子を除去しなければならない。すなわち低いイオン抽出
物および全有機炭素(TOC)抽出物水準を示さなければ
ならない。さらに用途専用フィルターからの流出水は可
能な限り迅速に流入水の純度水準に達しなければならな
い。
この数十年間にマイクロエレクトロニクス工業は小型
化によって進歩した。半導体工業界ではマイクロチップ
上の線の太さの1/10以上の粒子は欠陥を生じる可能性が
あると考えられている。(参照:ヤングおよびトリバー
(M.Yang,D.Tolliver),“半導体製造の進歩のための
超純水の粒子監視"Journal of Enviro nmental Scienc
e,1988年7/8月。)最小回路図形サイズ0.8ミクロンを有
する4Mbチップの製造が差し迫っている。(参照:コッ
プ(R.J.Kopp),“1991年予想:タイミングが重要",Se
miconductor International,1991年1月。)従って0.1
μm程度の小さな粒子が半導体素子の破損をもたらす場
合がある。粒子が線の完成を阻止し、または粒子が2本
の線を架橋する可能性がある。汚染は直接にシリコン表
面において生じる可能性があり、またはそれがマスキン
グ表面の汚染であって、このためプリントされる回路設
計が変化する場合もある。
高抵抗率の水を汚染させる微粒子は、循環ループの分
配配管および工作機械水道工事に際して生じることが多
い。その結果、用途専用フィルターは極めて微細な粒
子、たとえば細胞残屑および発熱性物質を保持し得なけ
ればならない。コロイド状およびオリゴマー状シリカは
用途専用フィルターを通過して汚染を引起こすことが知
られている。これらのケイ素化合物は高純度の脱イオン
水(DI)中で負に帯電する。その結果、シリコンウェー
ハがこれらのシリカ粒子を引付ける。オリゴマー状シリ
カは0.1μm程度の小さな粒子を含有しないと考えられ
る水を汚染することが知られている。(参照:イスコフ
(R.Iscoff),“DRAM形成のための水の純度",Semicond
uctor International,1991年1月。)フィルターを通過
してシリコンチップに達する溶存汚染物質、たとえばフ
ミン酸、界面活性剤および細菌代謝産物も収率損失をも
たらす可能性がある。
フィルターメンブレは種々のメカニズムにより流体の
澄明化を達成することができる。粒状物質は機械的な篩
別により除去することができ、その際フィルターメンブ
レンのポアー直径より大きな粒子はすべて流体から除去
される。このメカニズムに関して、濾過効率は汚染物質
とフィルターポアー直径の相対サイズにより制御され
る。従って、たとえば直径0.1μm以下の極めて小さな
粒子を効果的に除去するためには、極めて小さなポアー
サイズのフィルターメンブレンを必要とする。このよう
に微細なポアーのフィルターメンブレンは、フィルター
メンブレンを越えた側での高い圧力低下、汚れ容量(di
rt capacrty)の低下、およびフィルター寿命の短縮な
ど望ましくない性質をもつ傾向がある。
フィルターはフィルターメンブレン表面への吸着によ
り、懸濁した粒状物質を除去することもできる。このメ
カニズムによる粒状物質の除去は、(1)懸濁した粒状
物質の表面特性および(2)フィルターメンブレンの表
面特性により制御される。一般に濾過により除去される
懸濁固体は大部分が水性系内では負に帯電している。こ
の特色は、フロキュレーションにより水を澄明化する際
の沈降効率を改善するために、懸濁物質と反対に帯電し
たカチオン性凝集剤を用いる水処理法において、以前か
ら認識されていた。
帯電した粒子と表面の相互作用を予測するためには、
コロイド安定性理論を採用しうる。懸濁粒子とフィルタ
ーメンブレン表面の電荷が同じ符号であり、かつ約20mV
以上のゼータ電位を有する場合、相互反発力は吸着によ
る捕捉を阻止するのに十分なほど強いであろう。懸濁粒
子およびフィルターメンブレン表面のゼータ電流が小さ
いか、またはより望ましくは反対の符号である場合、粒
子は高い捕捉効率でフィルターメンブレン表面に吸着す
る傾向を示すであろう。正のゼータ電位を特色とする微
孔質フィルターメンブレンは、静電捕捉のメカニズムに
よりメンブレンのポアー直径よりはるかに小さな負に帯
電した粒子を除去することができる。工業において実際
に汚染物質として遭遇する大部分の粒子は負のゼータ電
位をもつことが知られているので、このようなメンブレ
ンはマイクロエレクトロニクス工業において利用しうる
可能性を備えている。
正のゼータ電位を有するメンブレンは微粒子の保持に
関して著しい利点を提供するが、これらのフィルターは
フィルターの下流へ不注意に汚染物質を導入しないこと
が重要である。用途専用フィルターからの抽出物はマイ
クロエレクトロニクス工業において主要な関心事であ
る。抽出物はフィルター構成要素から放出され、その流
出物を汚染させる可能性のある物質である。これらの汚
染物質がシリコンフエーハ上に沈着すると、それらは欠
陥を生じ、マイクロチップ製造過程で収率が低下する。
その結果、用途専用フィルターにおける流出物の抵抗率
を調べることが工業的に実施されている。流出物が流入
物の純度水準に達したのちに初めてマイクロチップの洗
浄およすすぎ工程を開始しうる。半導体工業において
は、水の理論的最大値である25℃における18.3メガオー
ム−cmに近接した抵抗率を有する脱イオン水を必要とす
る。現在の工業の実施に際しては17.8−18.1メガオーム
−cmの最大抵抗率を有する水が要求される。18メガオー
ム−cm以上の抵抗率を有する水の製造は複雑であり、時
間を要し、かつ経費がかかる。従って用途専用フィルタ
ーからの抽出水流は、可能な限り迅速に流入水の純度水
準に近接しなければならない。これを行うためには、フ
ィルターは粒状物質を保持するだけでなく、それらは抽
出物の水準も極めて低くなければならない。
イオン性抽出物、特にナトリウムは半導体工業にとっ
て不都合である。超純水中の微量のイオン種が集積回路
の収率を劇的に低下させる可能性がある。抵抗率試験に
おいて検出されないほどの極めて低い濃度のものですら
超純度シリコンウェーハと反応し、これによって望まし
くない模式でシリコンをドーピングする可能性がある。
有機抽出物も最小限に維持されなければならない。こ
れらは一般に全有機炭素(TOC)として測定される。有
機抽出物はウェーハの表面に吸収されて、高温処理およ
びエピタキシャル成長に際して結晶化に欠陥を生じると
考えられている。(参照:ハシモト、サトウ、シノダ、
タキノ(N.Hashimoto,K.Satou,T.Shinoda,K.Takino),
“16Mデバイス用超純水の調製装置",第9回半導体純水
会議年会議時録,1990年1月。)極めて低い濃度のTOCは
流出物の抵抗率の読みに顕著には作用しないであろう
が、それにもかかわらず生産高にとって有害となる可能
性がある。
正の電荷を有するナイロンメンブレンフィルターは超
純水用の用途専用フィルターとして受入れられている。
アミン類およびエポキシド含有化合物を用いる被覆法に
よる電荷改質されたナイロンメンブレンは、超純水用の
用途専用フィルターとして用いることが示唆された。し
かしこれらのメンブレンを用いたフィルターは高水準の
イオン性抽出物、たとえばナトリウムおよびカリウムを
生じる。その結果、マイクロエレクトロニクス工業にお
けるそれらの有用性は制限されている。
米国特許第4,702,840号明細書に示されるメンブレン
は、ナイロンポリマーを第四アンモニウム基含有ポリマ
ーと同期キャスティングすることにより製造された正に
帯電したナイロンメンブレンである。これらのメンブレ
ンを用いたフィルターは低含量の抽出物および高い保持
効率を有するが、18.2メガオーム−cmの超純水中で迅速
にリンスアップするフィルター構成要素を製造するため
には経費的に採用し得ない処理工程を必要とする。超純
水に関するマイクロエレクトロニクス工業規格はより厳
しくなっているので、高い保持効率、低含量の抽出物、
および18.2メガオーム−cmの超純水中における迅速なリ
ンスアップ時間を備えた、正に帯電した微孔質ポリマー
メンブレンを用いる改良されたフィルターが要望されて
いる。
発明の概要 本発明の目的は、マイクロエレクトロニクスの製造に
用いる超純水の濾過に適した、低含量の抽出物および迅
速な流出物リンスアップを備えた、カチオ帯電した微孔
質の半透性で親水性のメンブレンを提供することであ
る。
本発明の他の目的は、低含量の抽出物、および超純
水、特に18.2メガオーム−cmの水の迅速な流出物リンス
アップを備えた、カチンオ帯電した親水性の有機ポリマ
ー系半透性微孔質メンブレンを含むフィルター要素を提
供することである。なお、ここで「半透性のメンブレ
ン」とは、該メンブレンを通して粒子懸濁液などを通過
させると、メンブレンの特性、例えばそのポアー直径や
荷電などの特性によって、該懸濁液中に含まれる粒子の
うちの所定のものは通過させるが他のものは通過させな
いというような性質(半透性又は選択透過性)を有する
メンブレンを意味するものである。
本発明の他の目的は、流体の濾過方法、特にマイクロ
エレクトロニクスの製造に用いる超純水の濾過方法を提
供することである。
本発明は、狭いポアーサイズ分布、および一般に約0.
01−約1μmまたはそれ以上、好ましくは0.02−約0.2
μmのポアー等級を有し、分子寸法からそのポアー直径
より大きな粒子に及ぶ汚染物質を効率的に除去する微孔
質メンブレンを提供する。本発明のメンブレンは一般に
約0.01−約1.5mm、好ましくは約0.025−約0.8mmの膜厚
を有する。本発明メンブレンは幅広いpH範囲にわたって
強い正のゼータ電位を示す。これは微粒子、特に極めて
微細な負に帯電した粒子、細胞残屑、コロイドおよびエ
ンドトキシンを含めた多種多様な汚染物質に関するそれ
らの濾過効率の向上につきそれらを有用なものにする特
性である。本発明のメンブレンは、後記の方法により測
定して一般に濾過開始後30分以内に迅速に高抵抗率の流
出水を放出しうる。このような微粒子およびイオン性汚
染物質を含有しない高純度の流出水を放出しうることに
より、本発明の製品はマイクロエレクトロニクスの製造
に用いる水性流体の濾過に特に望ましいものとなる。
本発明は、カチオン帯電した親水性の微孔質ポリアミ
ドメンブレン、それらの製法、およびそれらの使用に関
するものである。本発明は、カチオン帯電した親水性の
微孔質ポリアミドメンブレンを含むフィルターに関する
ものでもある。本発明のメンブレンには、その表面共有
結合した第四アンモニウム基に富む高分子物質を含む微
孔質高分子基体(substrate)またはマトリックスが含
まれる。基体の表面にグラフトした高分子物質は、幅広
いpH範囲にわたって強い正のゼータ電位を有するメンブ
レンを提供する。本発明によるメンブレンがpH7付近、
およびたとえばpH8のわずかにアルカリ性の条件下です
ら強い正のゼータ電位を有することは、特に重要であ
る。単数または複数で用いられる“表面”、“高分子基
体表面”、“メンブレン表面”などの語は、ここでは概
括的な表面(gross surfaces)、すなわち外表(extern
alまたはouter surfaces)、たとえば視界に露出したも
ののみでなく、内表またはポリマー基本もしくは基材
(medium)のポアーを定める表面をも含むものとする;
すなわち基本またはメンブレンの表面は、使用中に流
体、特に液体が接触しうる部分の基体またはメンブレン
基材からなる。
本発明のメンブレンは、基体表面領域にグラフトした
カチオン性第四アンモニウムポリマーのカチオン性第四
アンモニウム基により実質的に制御される表面特性を有
する。意外にも本発明のメンブレンは、グラフトした第
四アンモニウム含有ポリマーの量が少ないにもかかわら
ず極めて強い正のゼータ電位を有する。卓越したポアー
構造、およびこのように少量のグラフト第四アンモニウ
ムポリマーから生じる正のゼータ電位のほか、これらの
メンブレンは抽出物の水準が極めて低く、これはエレク
トロニクス濾過用途において決定的に重要な特性であ
る。本発明のメンブレンは中性pHおよびアルカリ性媒質
中、すなわちpH8において正のゼータ電位を有し、一般
にpHにおいて+5mVまたはそれ以上を有する。pH8におい
て約+5−約+15mVの範囲が特に望ましい。
本発明のメンブレンの第四アンモニウム含有ポリマー
とポリアミド系基本の間の共有結合がフィルターを通過
して運ばれる抽出物の減少をもたらすと考えられる。こ
れは被覆メンブレンについて起こると考えられる現像で
ある。その結果、本発明のメンブレンはリンスアップ時
間が短い。
好ましい形態の記述 本発明のメンブレンは、第四アンモニウム含有ポリマ
ーをポリアミド系基体に、好ましくは電離放射線により
グラフトさせて、その表面にジアリルジメチルアンモニ
ウムクロリドから形成された第四アンモニウム基を有す
るポリマーがグラフトした親水性の微孔質ポリアミドメ
ンブレン基体からなる親水性の微孔質メンブレンを形成
することによって製造される。適切な基体には、第四ア
ンモニウム基含有ポリマーと共有結合を形成しうる微孔
質ポリアミドメンブレンがいずれも含まれる。この種の
微孔質ポリアミドメンブレンが当技術分野で多数知られ
ており、カストロの米国特許第4,247,498号明細書およ
びポールの米国特許第4,340,479号明細書に記載される
ものが含まれる。
本発明の基体として好ましいものは、ここに参考とし
て引用する米国特許第4,340,479号明細書に記載される
スキンレス(skinless)の、実質的にアルコール不溶性
の親水性微孔質ポリアミドメンブレンである。これらの
メンブレンはポリヘキサメチレンアジポアミド、ポリ−
e−カプロラクタム、ポリヘキサメチレンセバシンアミ
ド、ポリ−7−アミノヘプタノアミド、ポリヘキサメチ
レンアゼラインアミドまたはポリテトラメチレンアジポ
アミドを含めたポリアミドからなる。ポリアミドの混合
物も使用しうる。ポリヘキサメチレンアジポアミド(ナ
イロン66)が極めて好ましい。ここに記載するナイロン
66メンブレン材料はポール・コーポレーションから商品
名ウルチポルN66(ULTIPOR N66、登録商標)で入手され
る。
メンブレンを溶剤系中のモノマー溶液で飽和し、次い
で電離放射線源により照射する。本発明に用いられる第
四アンモニウム含有モノマーは重合性エチレン系不飽和
をもつことを特色とし、モノマーはジアリルジメチルア
ンモニウムクロリドである(DADMAC)。
用いられる溶剤は、グラフトされた基本の抽出性イオ
ン類およびTOC類の量を純粋の基体のものより増加させ
てはならない。重合条件に対して不活性であり、かつ高
分子基体および用いられるモノマーのいずれにも不都合
な作用を及ぼすことがなく、一方では満足すべき重合を
可能にする溶剤または溶剤系が用いられる。好ましい溶
剤は高抵抗率の脱イオン水である。
微孔質メンブレン基体を飽和または含浸するために用
いられる溶液中のモノマーの濃度は、メンブレン製品の
目的特性を得るために重要である。この濃度は広範なpH
にわたって、特に中性条件下およびpH8において目的と
する正のゼータ電位を付与するのに十分なほど高くなけ
ればならない。逆にこの濃度は、流出する超純水の迅速
なリンスアップ時間および極めて低い抽出物水準という
目的特性を損なうほど高くてはならない。すなわち高い
抽出物水準をもたらし、または基材の流出物リンスアッ
プ時間に不都合な作用を及ぼす比較的高い濃度は避ける
べきである。意外にも、かなり低いモノマー濃度を採用
しうる。メンブレン基体の表面にグラフトした低濃度の
第四アンモニウム基含有ポリマーが広範なpHにわたって
基体表面を完全に正のゼータ電位に変換しうることが見
出されたからである。
本発明による好ましいメンブレンを製造するために本
発明に用いられる溶剤中のモノマー化合物の溶液は、溶
液の全重量に対して約0.03重量%以上、約0.15重量%以
下、好ましくは約0.05−約0.12重量%、より好ましくは
約0.08−約0.1重量%のモノマー濃度である。
意外にも、モノマー溶液にアンモニアを添加すると、
最終メンブレンによる超純水の流出物リンスアップ時間
が著しく短縮されることが見出された。アンモニア好ま
しくは溶液中のモノマーの重量と等しい重量で存在す
る。アンモニア源として好ましいものは、JTベーカーか
ら入手されるACS試薬用水酸化アンモニウムであり、こ
れは28−30重量%のアンモニアを含有する。モノマー溶
液、アンモニアおよび水は確実に均質になるまで混合す
べきである。
微孔質メンブレン基体は当技術分野で知られている常
法を含むいずれか適宜な手段で、モノマー溶液により飽
和させることができる。採用する方法に関係なく、基本
およびモノマー溶液の汚染を防止することが重要であ
る。すべての操作は粒子または化学物質などの汚染物質
のがメンブレン内へ導入されるのを防止し、かつモノマ
ー溶液による完全な飽和を保証すべく実施されなければ
ならない。たとえば反応容器中の残渣、人の取扱いによ
るイオン類、および空気からの微粒子は基体およびモノ
マー溶液の双方を汚染し、これにより最終製品のリンス
アップ時間に不都合な作用を及ぼす可能性がある。気泡
がメンブレンと接触した状態で残留しないことを保証す
べく注意を払うべきである。
メンブレンをモノマー溶液で飽和する各種の方法を採
用しうる。平板状のメンブレンはモノマー溶液の浴に浸
漬することができ、これに対し長尺のメンブレンは長尺
の多孔質ウェブを湿式処理するための既知の手段で飽和
させることができる。採用する飽和法は、用いられる電
離放射線処理法に応じて最良のものが選ばれる。
バッチ式飽和法は、汚染物質を含まない環境を維持す
るための要件を簡略化する。採用しうる1方法は、モノ
マー溶液を収容した洗浄な容器に基材(メンブレン)の
ロールを浸漬することであり、またはモノマー含有溶液
を基材のロールに導通してもよい。高分子基体にモノマ
ー溶液を飽和または含浸させる、すなわち基体のポアー
に浸透させ、基材を完全に湿潤させるのに十分な期間、
基体を浸漬する。
他の方法においては、モノマー溶液を収容した浴に長
尺メンブレンを導通することができる。
メンブレンをモノマー溶液で飽和する様式に関係な
く、飽和されたメンブレンを次いで電離放射線で照射し
て、グラフト重合を行う。好ましい様式においては、飽
和されたウェブ間に多孔質の不識布ウェブを挿入するの
が最良である。(メンブレンが既にこの洋式でインター
リーブを施したロール状において飽和された場合には、
再度巻取る必要はない。)インターリーブが施されたロ
ールを、次いで放射線照射に際してロールを液状モノマ
ー溶液と接触した状態に維持するのに十分なモノマー溶
液を収容した容器、好ましくはステンレス鋼製キャニス
ターに装入する。重合を開始しうる電離放射線源はいず
れも使用しうるが、ガンマ線源、たとえば60−コバルト
が好ましい。
ガンマ線量は高分子基体における第四アンモニウム含
有モノマーの重合を行い、一方ではメンブレン基体への
損傷を避けるのに十分なものでなければならない。約0.
1−約2.5メガラド/時、好ましくは約0.2−約1メガラ
ド/時、極めて好ましくは約0.2−約0.5メガラド/時の
照射を一般的な照射期間約2−約6時間用いることが適
切である。約0.5メガラド/時の線量率および約3メガ
ラドの全線量が特に好ましい。
他の照射線源、たとえば電子線を用いてグラフトおよ
び重合処理を行うこともできる。
処理後に、正に帯電したメンブレンを水洗して、微孔
質基体に共有結合していないすべてのポリマーおよび残
留モノマーを除去しなければならない。この目的を達成
する方法はいずれも採用することができ、これはメンブ
レンをバッチ式ソーキング後に排液すること、または洗
浄剤を多孔質メンブレンに導通することが含まれる。要
求される洗浄剤は超純水である。本発明の目的に関して
“超純水”という語は、極めて高い抵抗率を有する脱イ
オン水であると定義される。帯電したメンブレンをすす
ぐための超純粋として好ましいものは、最小抵抗率17メ
ガオーム−cmの脱イオン水である。特に好ましいもの
は、最小抵抗率18.2メガオーム−cmの脱イオン水であ
る。洗浄操作は周囲温度で実施することが好ましい。
洗浄後に、基材をこの種の基材の処理に採用される常
法により乾燥させることができる。適切な方法の例に
は、密閉式オーブン、赤外線オーブン、トンネルオーブ
ンの使用、またはこの表面改質された基体と加熱ドラム
の接触が含まれる。乾燥させる代わりに、基材を後続加
工してフィルター構成要素となすために、湿潤状態で貯
蔵することもできる。
メンブレンをフィルター構成要素またはカートリッジ
内へ組込む場合、メンブレンの取扱いに際しては汚染を
防止すべく注意を払わなければならない。さらにフィル
ター構成要素に用いる材料は、その構成要素のリンスア
ップ時間および抽出物水準に不都合な作用を及ぼさない
ように選ばなければならない。構成要素を超純水で洗浄
する追加洗浄工程を実施することが好ましい。この追加
洗浄工程によってより迅速なリンスアップ時間を有する
フィルター構成要素が得られることが見出された。既知
のいかなる洗浄法も採用しうる。好ましい方法は、超純
水を構成要素に0.25−1ガロン/分の量で約16時間導通
することである。洗浄工程は多数の構成要素につきバッ
チ式で実施することができる。流れはその構成要素の使
用中に意図される流れの方向とすべきである。
後記の一般法および例は、正のゼータ電位、低水準の
イオン性抽出物および有機抽出物、ならびに抵抗率18.2
メガオーム−cmを有する抽出水を放出する迅速なリンス
アップ時間を備えたメンブレンおよびフィルターの製造
を示す。本発明は下記の例に記載した特定の形態に対す
る種々の変法および別形態が可能である。これらの例は
本発明をここに示した特定の形態に限定することを意図
したものではなく、むしろ本発明は本発明の精神および
範囲に含まれるすべての変法、均等物および別形態を包
含するものである。
本発明によるメンブレンを後記の方法でフィルター構
成要素となし、次いで後記の方法でゼータ電位および導
電率リンスアップ時間を調べた。
ゼータ電位測定のための一般法 ゼータ電位は流体に暴露されたメンブレン表面の正味
固定電荷(net immobile electric charge)の尺度であ
る。本発明のメンブレンのゼータ電位は、流動電位から
次式により導かれた(デイビス(Davis)ら,Interfacia
l Phenomena,アカデミック・プレス,ニューヨーク,196
3): 式中のηは流動状態の溶液の粘度であり、Dはその誘
電率であり、λはその導電率であり、Esは流動電位であ
り、Pは流動期間中におけるメンブレンを越えた側の圧
力低下である。以下の例において量4πη/DPは0.8であ
った。
流動電位は、直径13mmのディスク状のメンブレン2枚
を重ねた層を用いて測定された。試料を2枚の100メッ
シュ(すなわち各方向に1インチ(2.54cm)当たり100
本のワイヤ)白金ワイヤスクリーン間にぴったり保持す
るフィルターホルダーにこの試料を挿入した。これらの
スクリーンはトリプレット・コーポレーション、モデル
3360、ボルト−オームメーターの端末に銅線で電気的に
接続されていた。試料の上流側のスクリーンはメーター
の正の端末に接続され、これに対し下流側のスクリーン
は負の端末に接続されていた。pH緩衝溶液をフィルター
ホルダー前後の差圧45インチ(114.3cm)水柱により試
料に導通し、流出液を採取した。pH8における測定のた
めに、8mlのpH8緩衝剤(フィッシャー・サイエンティフ
ィック社、カタログNo.SB112−500)および4mlのpH緩衝
剤(フィッシャー・サイエンティフィック社、カタログ
No.SB114−500)を1リットルの発熱性物質不含の脱イ
オン水に添加することにより緩衝液を調製した。電位を
安定させるために10秒間待ったのち、フィルターホルダ
ー前後の電位差を移動中に測定し、それから流動が停止
した状態で測定した電位を差引くことによりセル分極に
関して補正した。流動期間中、インラインモデルJ−59
93−90 pHプローブを備えたコール−パーマー・インス
ツルメント社、モデルJ−5994−10 pHメーターを用い
て液体のpHを測定した。液体の導電率はコール−パーマ
ー・インスツルメント社、モデルJ−1481−66導電率フ
ローセルを用いて測定された。次いでボルトメーターの
極性を逆転させ、流出液を逆方向にフィルターホルダー
に差圧45インチ(114.3cm)水柱により流動させた。第
1例の場合と同様に、それから流動が停止した状態で測
定した電位を差引くことにより、電位をセル分極に関し
て補正した。これらの補正された流動電位の平均を流動
電位として採用した。
導電率リンスアップ測定のための一般法 被験フィルター構成要素をステンレス鋼製カートリッ
ジハウジング内に取付け、18.2メガオーム−cmの水を約
2ガロン/分の流量で20℃において流動させた。構成要
素からの流出水をソーントン・アソシエーツ社、タイプ
832抵抗率メーターを用いて外部プローブにより抵抗率
につき監視した。18.2メガオーム−cmの流出水抵抗率に
達するのに要する時間(分)を記録した。この時間を
“リンスアップ時間”と呼ぶ。
例1−10のメンブレンの製造のための一般法 長さ約475フィート(約145m)、幅10 3/8インチ(約
26.4cm)、および明記したポアー等級(下記の各例に明
記)を有する親水性、微孔質ナイロン66ポリアミドメン
ブレンのロールに、リーメイ(REEMAY、登録商標)225
0、すなわちスノー・フィルトレーション・カンパニー
から市販される不識布ポリエステルウェブを挿入した。
この種類の微孔質ナイロン66ポリアミドメンブレンは、
ポール・コーポレーションから商品名ウルチポルN66で
入手される。このインターリーブを施したロールを清浄
な6ガロンのポリエチレン製キャニスターに装入した。
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC、カ
ルゴン社から入手される製品)、等重量%のアンモニ
ア、および残量の18.2メガオーム−cmの水からなるモノ
マー溶液を、予め18.2メガオーム−cmの水ですすいだ清
浄な6ガロンのポリエチレン製カーボイ内で調製した。
この溶液を確実に均質になるまで混合した。上記のイン
ターリーブを施した基剤ロールを収容したキャニスター
に、ロールが2インチ(約5.1cm)の溶液で覆われるま
で約1.5ガロン/分の量でモノマー溶液をポンプ送入し
た。次いでキャニスターに蓋をした。次いでこの飽和さ
れたロールを60−コバルトガンマ線により0.5メガラド
/時で6時間照射した。次いで溶液をドラムからポンプ
排出し、インターリーブを施した基材ロールを取出し、
18.2メガオーム−cmの水を0.5ガロン/分の流量で周囲
温度条件下に16時間、メンブレンに対し接線方向で(ロ
ールの縦軸に沿って)ロールに貫流することにより洗浄
した。洗浄後にロールを20分間排水した。次いでインタ
ーリーブを取除き、基材ドラムを乾燥させた。乾燥した
基材を巻取り、フィルター構成要素に加工するためにポ
リエチレンバック内に貯蔵した。
以下の例で用いた被験フィルター構成要素またはカー
トリッジは、円筒形の波形メンブレンフィルターカート
リッジの加工に関する当業者に既知の方法により加工さ
れた。詳細には、単層の乾燥メンブレンをオープン(不
識布ポリエステル)サポートとドレナージ材(drainage
material)の2層間で波形となした。基材をパックに
切断し、ポリプロピレンコアとポリプロピレンケージの
間に組込んだ。流体密シール(fluid−tight seal)の
ためにポリエステル製の末端キャップを用いた。
実施例 例1 上記の一般法に従って、ポアー等級0.1μmのポリア
ミドメンブレン、ならびに0.15重量%のDADMACおよび0.
15重量%のアンモニアからなるモノマー溶液を用いてメ
ンブレンを製造した。このメンブレンを上記の方法で、
表面積9ft2(約0.84m2)の10インチ(25.4cm)単層プリ
ーツ付きフィルターカートリッジに加工した。このメン
ブレンから製造されたフィルター構成要素を、18.2メガ
オーム−cmの水を構成要素に0.5ガロン/分の量で16時
間貫流させることにより洗浄した。次いでこの構成要素
を循環空気炉内で150゜F(約66℃)において10時間乾
燥させ、アルミニウム蒸着マイラー(MYLAR、登録商
標)バック内に貯蔵した。上記のゼータ電位測定のため
の一般法に従ってフィルター基材のゼータ電位を測定
し、pH8.0において+15mVであることが認められた。こ
れはこのフィルター基材がアルカリ性媒質中で正の電荷
を有することを示す。これを後記の第I表にまとめる。
例2 例1のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例1の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただしモノマー溶液は0.1重量%
のDADMACおよび0.1重量%のアンモニアからなってい
た。上記のゼータ電位測定のための一般法に従ってフィ
ルター基材のゼータ電位を測定し、pH8.0において+10m
Vであることが認められた。これはこのフィルター基材
がアルカリ性媒質中で正の電荷を有することを示す。こ
れを後記の第I表にまとめる。
例3 第2のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例2の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただしポアーサイズ0.2μmの基
体メンブレンを用いた。上記のゼータ電位測定のための
一般法に従ってフィルター基材のゼータ電位を測定し、
pH8.0において+9mVであることが認められた。これはこ
のフィルター基材がアルカリ性媒質中で正の電荷を有す
ることを示す。これを後記の第I表にまとめる。
例4 例1のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例1の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただしモノマー溶液は0.08重量%
のDADMACおよび0.08重量%のアンモニアからなってい
た。上記のゼータ電位測定のための一般法に従ってフィ
ルター基材のゼータ電位を測定し、pH8.0において+10m
Vであることが認められた。これはこのフィルター基材
がアルカリ性媒質中で正の電荷を有することを示す。こ
れを後記の第I表にまとめる。
例5 例1のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例1の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただしモノマー溶液は0.03重量%
のDADMACおよび0.03重量%のアンモニアからなってい
た。上記のゼータ電位測定のための一般法に従ってフィ
ルター基材のゼータ電位を測定し、pH8.0において−15m
Vであることが認められた。これはこのフィルター基材
がアルカリ性媒質中で負の電荷を有することを示す。こ
れを後記の第I表にまとめる。
例6、対照 米国特許第4,340,479号明細書の記載に従って、ポア
ーサイズ0.1μmの親水性微孔質ナイロン66メンブレン
を製造した。このメンブレンにはモノマーグラフト処理
を施さなかった。このメンブレンを例1の記載に従って
構成要素に加工した。ただしこの構成要素は超純水で洗
浄されなかった。上記のゼータ電位測定のための一般法
に従ってフィルター基材のゼータ電位を測定し、pH8.0
において−22mVであることが認められた。これはこのフ
ィルター基材がアルカリ性媒質中で強い負の電荷を有す
ることを示す。これを後記の第I表にまとめる。
上記のように、例1−6のフィルターのゼータ電位を
測定して第I表に示す結果を得た。これらのデータは、
0.08重量%以上のDADMACを含有するモノマー溶液とのグ
ラフトによって正に帯電したメンブレンが得られること
を示す。
第I表のデータは、約0.08−0.15重量%のDADMACおよ
びアンモニアを添加したモノマー溶液を用いることによ
り得られるメンブレンは強い正のゼータ電位を有するこ
とを示す。上記のデータは、本発明によりアルカリ性pH
において正のゼータ電位を有するメンブレンが製造され
ることをも証明する。正に帯電したメンブレンは負に帯
電した粒子とフィルター基材との静電気的相互作用によ
って向上した濾過効率を提供するので、この結果は極め
て望ましい。さらに第I表のデータは、本方法により種
々のポアー直径を有するメンブレンを製造しうることを
証明する。本発明のメンブレンは、例6の対照メンブレ
ン、すなわち米国特許第4,340,479号明細書の方法によ
り製造され、アンモニアの存在下でDADMACとグラフされ
なかった微孔質の親水性ナイロン66メンブレンと対比し
て、強い正の電荷を有する。
例7 例2のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例2の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただし線量率は0.3メガラド/時
で6時間、全線量1.8メガラドであった。上記のゼータ
電位測定のための一般法に従ってフィルター基材のゼー
タ電位を測定し、pH8.0において+14mVであることが認
められた。これはこのフィルター基材がアルカリ性媒体
質中で正の電荷を有することを示す。これを後記の第II
表にまとめる。
例8 例2のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例2の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただし線量率は0.1メガラド/時
で6時間、全線量0.6メガラドであった。上記のゼータ
電位測定のための一般法の従ってフィルター基材のゼー
タ電位を測定し、pH8.0において+5mVであることが認め
られた。これはこのフィルター基材がアルカリ性媒質中
で正の電荷を有することを示す。
例9 例2のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例2の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただしモノマー溶液はわずか0.1
重量%のDADMACからなり、残部は18.2メガオーム−cmの
水であった。上記のゼータ電位測定のための一般法に従
ってフィルター基材のゼータ電位を測定し、pH8.0にお
いて+14mVであることが認められた。これはこのフィル
ター基材がアルカリ性媒質中で正の電荷を有することを
示す。これを後記の第III表にまとめる。
例10 例2のメンブレンの場合と同様にして製造されたメン
ブレンから、例2の場合と同様にして、フィルターカー
トリッジを製造した。ただしこの構成要素加工後の超純
水による洗浄工程を実施しなかった。上記のゼータ電位
測定のための一般法に従ってフィルター基材のゼータ電
位を測定し、pH8.0において+8mVであることが認められ
た。これはこのフィルター基材がアルカリ性媒質中で正
の電荷を有することを示す。これを後記の第III表にま
とめる。
例1、2、4、6、9および10のフィルターを、それ
らが濾過開始後に短期間で極めて低いイオン含量の高純
度流出水を放出する性能につき試験した。これはエレク
トロニクス用水の濾過のための要件である。比較のため
に、この試験評価に例6の対照メンブレンを含めた。こ
れらのメンブレンの抽出水が上記の導電率リンスアップ
試験により測定して18.2メガオーム−cmの抵抗率に速す
る時間を、このメンブレンに関するゼータ電位と共に、
同様に第III表に挙げる。これらの例の評価を用いて、
迅速なリンスアップ特性を備えたフィルター構成要素の
製造に必要なパラメーター、たとえばモノマー溶液中の
DADMACの上限、モノマー溶液にアンモニアを添加する必
要があるか否か、および超純水による構成要素の洗浄が
何らかの効果をもつか否かを判定した。
第III表のデータは、本発明のメンブレンが高抵抗率
の水の濾過に有用な特性の新規な組み合わせを有するこ
とを示す。本発明のメンブレンは中性およびアルカリ性
媒質中における正のデータ電位、ならびに濾過開始後に
極めて低いイオン含量の流出水を迅速に放出する性能を
有する。このような特性の新規な組み合わせにより、本
発明のメンブレンおよびフィルターはエレクトロニクス
用水の用途専用濾過に極めて望ましいものとなる。
これらのデータは、0.15重量%のDADMACを含有するモ
ノマー溶液は正に帯電したメンブレンを与えるが、得ら
れる製品のリンスアップ時間はマイクロエレクトロニク
ス製造用の超純水の用途専用マイクロフィルターとして
用いるには許容し得ないほど緩慢であることをも示す。
これはモノマー溶液中のDADMACの望ましい濃度は0.15重
量%以下、好ましくは約0.1重量%以下であることを示
唆する。この結果はさらに、モノマー配合物にアンモニ
アを添加すると意外にもリンスアップ時間が改善される
ことを証明する。これは例2と9のデータを比較するこ
とによって明らかである、例10と2を比較すると、加工
されたフィルター構成要素を超純水で浸出すること(le
aching)の有益な効果が証明される。例10の構成要素は
比較的迅速なリンスアップ時間を示すが、例2の構成要
素はこれより約50%迅速なリンスアップ時間を示す。
工業的利用 本発明によるメンブレンは、高感度の用途、たとえば
マイクロエレクトロニクスに用いる超純水の濾過に特に
有用である。これらの用途においては、メンブレンは一
般にサポート(support)およびメンブレンからなるフ
ィルター構造体の形で用いられる。特に有用なフィルタ
ー構造体は、たとえば前期の末端キャップ付き構造体の
形のフィルター構成要素またはカートリッジである。し
かし本発明によるメンブレンは他の用途および他の形態
で、たとえばサポート付きディスクなどとして使用しう
ることを理解すべきである。
本発明を具体的な説明および例により詳述したが、本
発明は種々の変法および別形態が可能であり、ここに示
す特定の形態に限定されないと解すべきである。むしろ
本発明は本発明の精神および範囲に含まれるすべての変
法、均等物および別形態を包含するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チェンバーズ,ジェフリー・ケイ アメリカ合衆国ニューヨーク州11743,ハ ンティントン,スティルウェル・ストリー ト 31 (56)参考文献 特開 平2−56224(JP,A) 特公 昭53−35829(JP,B2) 特公 昭63−62242(JP,B2)

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジアリルジメチルアンモニウムクロリドか
    ら形成された第四アンモニウム基を有するポリマーがそ
    の表面に共有結合によりグラフトした親水性の微孔質ポ
    リアミドメンブレン基体を含む半透性で親水性の微孔質
    メンブレン。
  2. 【請求項2】メンブレンがpH8において正のゼータ電位
    を有する、請求の範囲第1項に記載のメンブレン。
  3. 【請求項3】メンブレンがpH8において+5−+15mVの
    正のゼータ電位を有する、請求の範囲第2項の記載のメ
    ンブレン。
  4. 【請求項4】メンブレンのリンスアップ時間が、0分を
    超え30分以下である、請求の範囲第3項に記載のメンブ
    レン。
  5. 【請求項5】ポリアミドがポリエキサメチレンアジポア
    ミド、ポリ−e−カプロラクタム、ポリヘキサメチレン
    セバシンアミド、ポリ−7−アミノヘプタノアミド、ポ
    リヘキサメチレンアゼラインアミド、ポリテトラメチレ
    ンアジポアミドおよびそれらの混合物よりなる群から選
    ばれる、請求の範囲第1項に記載のメンブレン。
  6. 【請求項6】ポリアミドがポリヘキサメチレンアジポア
    ミドである、請求の範囲第5項に記載のメンブレン。
  7. 【請求項7】サポートおよび請求の範囲第2項に記載の
    メンブレンを含むフィルター構造体。
  8. 【請求項8】オープンサポートとドレナージ材の2層間
    にある層の形の請求の範囲第4項に記載のメンブレンか
    らなり、その3層すべてが波形であり、コアと流体密シ
    ールために末端キャップを備えた外側ハウジングとの間
    に配置されている、フィルター要素。
  9. 【請求項9】ジアリルメチルアンモニウムクロリドから
    形成された第四アンモニウム基を有するポリマーがその
    表面に共有結合によりグラフトした親水性の微孔質ポリ
    ヘキサメチレンアジポアミドメンブレン基体を含み、該
    メンブレンがpH8において+5−+15mVの正のゼータ電
    位および0分を超え30分以下のリンスアップ時間を有す
    る、半透性で親水性の微孔質メンブレン。
  10. 【請求項10】親水性の微孔質ポリアミドメンブレン基
    本にジアリルジメチルアンモニウムクロリドの溶液を含
    浸させ、含浸させたメンブレン基本を電離放射線で処理
    して微孔質メンブレン基体の表面にジアリルジメチルア
    ンモニウムクロリドをグラフトさせ、そしてすすぐこと
    を含む、pH8において正のゼータ電位を有する半透性で
    親水性の微孔質メンブレンの製法。
  11. 【請求項11】溶液が水を溶剤として含み、モノマー濃
    度が溶液の全重量に対して0.03重量%以上、0.15重量%
    以下である、請求の範囲第10項に記載の製法。
  12. 【請求項12】モノマー濃度が溶液の全重量に対して0.
    05−0.12重量%である、請求の範囲第11項に記載の製
    法。
  13. 【請求項13】モノマー濃度が溶液の全重量に対して0.
    08−0.1重量%である、請求の範囲第12項に記載の製
    法。
  14. 【請求項14】溶液がアンモニアをも含有する、請求の
    範囲第10項に記載の製法。
  15. 【請求項15】アンモニアが溶液中にモノマーの重量と
    等しい重量で存在する、請求の範囲第14項に記載の製
    法。
  16. 【請求項16】電離放射線源が60−コバルトからのガン
    マ線である、請求の範囲第10項に記載の製法。
  17. 【請求項17】照射率が0.1−2.5メガラド/時である、
    請求の範囲第16項に記載の製法。
  18. 【請求項18】すすぎ工程が超純水を微孔質メンブレン
    に導通することにより実施される、請求の範囲第10項に
    記載の製法。
  19. 【請求項19】すすぎ工程後にメンブレンをサポートお
    よびすすいだメンブレンからなるフィルター要素に形成
    し、この形成されたフィルター要素につき更にすすぎ工
    程を実施して、メンブレンがpH8において+5−+15mV
    の正のゼータ電位および0分を超え30分以下のリンスア
    ップ時間を有するフィルター要素を得る請求の範囲第18
    項に記載の製法。
  20. 【請求項20】流体を請求の範囲第1項に記載のメンブ
    レンに導通することよりなる濾過方法。
  21. 【請求項21】流体が高抵抗率の水である、請求の範囲
    第20項に記載の方法。
  22. 【請求項22】流体を請求の範囲第8項に記載のフィル
    ター要素に導通することよりなる濾過方法。
  23. 【請求項23】流体が高抵抗率の水である、請求の範囲
    第22項に記載の方法。
  24. 【請求項24】流体を請求の範囲第9項に記載のフィル
    ターメンブレンに導通することよりなる濾過方法。
  25. 【請求項25】流体が高抵抗率の水である、請求の範囲
    第24項に記載の方法。
  26. 【請求項26】高抵抗率の水を、エレクトロニクス製造
    に際しての用途専用において請求の範囲第8項に記載の
    フィルター要素に導通することよりなる濾過方法。
  27. 【請求項27】高抵抗率の水を、エレクトロニクス製造
    に際しての用途専用において請求の範囲第9項に記載の
    メンブレンに導通することよりなる濾過方法。
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