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JPH085743B2 - エピタキシアル成長用るつぼ - Google Patents
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JPH085743B2 - エピタキシアル成長用るつぼ - Google Patents

エピタキシアル成長用るつぼ

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JPH085743B2
JPH085743B2 JP61249761A JP24976186A JPH085743B2 JP H085743 B2 JPH085743 B2 JP H085743B2 JP 61249761 A JP61249761 A JP 61249761A JP 24976186 A JP24976186 A JP 24976186A JP H085743 B2 JPH085743 B2 JP H085743B2
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epitaxial growth
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substrate
epitaxial layer
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ベルナール・ラトレ
マニュエル・モンテロ
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エヌ・ベ−・フイリツプス・フル−イランペンフアブリケン
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、少なくとも1つの元素が揮発性である複数
個の化学元素より成る化学組成を有するエピタキシアル
層を気相からのエピタキシアル成長法により成長させる
エピタキシアル成長用るつぼであって、このるつぼは細
長の支持体を有し、この支持体上で可動部分が長手方向
に摺動するようになっており、この支持体は、少なくと
も1つのエピタキシアル層が堆積される基板を収容する
凹所を有しており、前記の可動部分はエピタキシアル層
の基礎材料より成る母材源を収容する少なくとも1つの
空所を有しており、この空所は前記の支持体に隣接する
表面側で下側開口を有しており、この開口の寸法は前記
の凹所内に存在する基板の寸法に一致しており、前記の
可動部分は前記の化学組成の各揮発性元素に対する材料
源を収容する少なくとも1つの貯蔵所をも有しており、
前記のるつぼはエピタキシアル成長温度にされる反応器
内に配置されるものである当該エピタキシアル成長用る
つぼに関するものである。
上述した種類のるつぼは米国特許第4366771号明細書
から既知である。
この米国特許明細書によれば、異なる組成源を入れる
ようにした空所が横切るように設けられている第1ブロ
ックと、基板を入れる第2ブロックとの2つブロックよ
り成り、第1ブロックが第2ブロックに対し移動しうる
ようになっている黒鉛るつぼにおいてHg1-XCd1Teの層を
形成することが知られている。このるつぼのアセンブリ
は水素流が循環する管状の炉内に配置される。
前記の第2ブロックはこれに形成した凹所内で基板を
有し、この基板がこの第2ブロックと同一平面を成すよ
うになっている。従って、順次に用いる基板の厚さをこ
の凹所に与えられた深さの関数として調整する必要があ
る。
エピタキシアル成長は、テルルに富んだ母液に対して
は代表的に450℃〜500℃の温度で行われる。必要とする
時間が経過した後、エピタキシアル層を有する基板を並
進運動により母液から分離させる。るつぼの構成は、エ
ピタキシアル層が上記の並進運動によりふき取られるよ
うになっているも、このるつぼの構成の為にこのエピタ
キシアル層の表面状態およびその組成は殆んど適正に維
持されるようになっている。エピタキシアル層の厚さは
基板の上側面位置と母液を有する可動ブロックとの間に
存在する隙間に関係する。
しかし、Hg1-XCdXTeのエピタキシアル層を成長させる
場合、カドミウムおよびテルルの分圧に比べ水銀の分圧
が高い為に、このエピタキシアル層を成長させるのが困
難である。すなわち、母液源は水銀において乏しくなる
傾向を有し、この場合もはやエピタキシアル層を正しく
一定組成にすることができない。
この問題を解決する為に、米国特許第4366771号にお
いて、成長空所が水銀源と連通しているるつぼが提案さ
れている。これらの空所は第1可動ブロックにこれを横
切るように設けられており且つ両側であまり深くない小
さな溝により囲まれており、これらの溝は、上側面およ
び下側面のそれぞれでは溝の延長部分により、これら両
面間では第1可動ブロックにあけた孔により相互連結さ
れており、この孔は前記の空所からある距離に位置にし
ている。動作中は空所の上側部分に栓をしてこの空所が
開口するのを防止している。従ってHgの供給は主として
前記の孔を経て第1ブロックの上側部分から下側部分に
行われ、水銀蒸気の補給がエピタキシアル層の高さ位置
で行われ、水銀の損失を最小に制限する。
第1のエピタキシアル層が形成された後、基板を第2
の母液源と接触させて異なる特性の第2のエピタキシア
ル層を得ることができる。
しかし、上述した技術によれば、最終のエピタキシア
ル層と上側ブロックとの間の間隔(この間隔はふき取り
工程を決定するパラメータである)を正しく制御するこ
とができず、しかも基板の厚さに対する可変の誤差や、
1個或いは数個のエピタキシアル層がすでに設けられて
いる基板の厚さに対する可変の誤差を考慮しないように
することもできない。従って、多層の堆積体を制御する
のは極めて困難であり、可動のブロックを正しく移動せ
しめうる可能性は極めて制限される。
一方、このるつぼの構成では、エピタキシアル層の化
学組成は、また特に水銀の含有量を有効に且つ再現的に
制御することができない。溝中の水銀圧は母液上に存在
する水銀圧とわずかに相違するおそれがあるという事実
にもかかわらず、第1ブロックと第2ブロックとの間の
わずかな間隔により水銀源と母液との間で交換される水
銀の流れを決定している。しかし、このわずかな間隔は
エピタキシアル成長処理毎に制御することができない。
本発明の目的は、特に、母液の組成を制御することに
よりエピタキシアル層の組成を制御することにある。
本発明の他の目的は、エピタキシアル層の組成をその
全厚さおよびその全有効表面領域に亘って均一にするこ
とにある。
本発明は、少なくとも1つの元素が揮発性である複数
個の化学元素より成る化学組成を有するエピタキシアル
層を気相からのエピタキシアル成長法により成長させる
エピタキシアル成長用るつぼであって、このるつぼは細
長の支持体を有し、この支持体上で可動部分が長手方向
に摺動するようになっており、この支持体は、少なくと
も1つのエピタキシアル層が堆積される基板を収容する
凹所を有しており、前記の可動部分はエピタキシアル層
の基礎材料より成る母材源を収容する少なくとも1つの
空所を有しており、この空所は前記の支持体に隣接する
表面側で下側開口を有しており、この開口の寸法は前記
の凹所内に存在する基板の寸法に一致しており、前記の
可動部分は前記の化学組成の各揮発性元素に対する材料
源を収容する少なくとも1つの貯蔵所をも有しており、
前記のるつぼはエピタキシアル成長温度にされる反応器
内に配置されるものである当該エピタキシアル成長用る
つぼにおいて、基板を下側開口の下に存在させる可動部
分の空所の少なくとも1つが較正通路のみより成る少な
くとも1つの上側開口を有しており、各上側開口は各揮
発性元素の材料源を収容する貯蔵所に連通されており、
各較正通路により母材源への前記の揮発性元素の供給を
正確に決定するようになっていることを特徴とする。
本発明によるるつぼにおいては、揮発性元素の供給
を、エピタキシアル層と接触していない側の母材源の表
面に行うのが好ましい。また、母材源の組成をほぼ一定
に維持する為に、エピタキシアル層の高さ位置で生じる
前記の揮発性素子の損失を殆んど補償するように、前記
の較正通路により母材源への前記の揮発性素子の供給を
制御するようにするのが好ましい。
本発明によるるつぼは黒鉛を以って構成するのが好ま
しいが、窒化硼素を以って或いは黒鉛と石英との組合せ
を以って構成することもできる。昇降手段は支持体の孔
内をわずかな摩擦をともなって摺動する。昇降手段上に
配置した基板は可動部分に設けた縦長溝の2つの側縁部
に当接する。この溝は代表的に30μmの深さとする。Hg
1-XCdXTeの層を成長させる為のCd,TeおよびHgのような
基礎生成物を可動部分の空所内に入れる。この基礎生成
物を入れたるつぼを、水素のような還元ガスが循環して
いる管状石英炉内に配置した後、前記の基礎生成物をエ
ピタキシアル温度、これら基礎生成物の場合450℃〜500
℃で液体にする。
基板は、エピタキシアル層を所望の厚さに堆積するの
に必要な時間、例えば30μmの厚さの場合30分間基礎生
成物の液体と接触状態に保持する。この時間の終了時に
可動部分を支持体上で長手方向に、すなわち溝の方向に
変位させ、エピタキシアル成長を終了させる。この変位
動作中、溝の両側縁部と接触する基板の縁部のみにわず
かな傷がつくも、エピタキシアル層の中央部分である大
部分の表面状態は優れている。
従って、基板が或いは次の動作中では最後のエピタキ
シアル層が常に溝の両側部に押圧しており、これにより
使用する基板の厚さにかかわらず、機械的な隙間を、従
ってエピタキシアル層の品質を制御しうるようになる。
この押圧力はレバーを以って構成する加圧システムに
よって生ぜしめる。このレバは非対称構造とし、このレ
バーを通る軸に対するこのレバーの両端の一方の端に生
じる重力により他端を持上げ、これにより必要とする押
圧力を生ぜしめるようにする。この加圧システムは全体
としてるつぼと同じ材料、例えば黒鉛を以って構成し、
いかなるよごれも回避され、高温度での優れた処理動作
が得られるようにする。
液相からエピタキシアル層を成長させる場合、エピタ
キシアル層を形成する材料を構成する元素は殆どの場合
互いに著しく相違する自然蒸気圧を有する。Hg1-XCdXTe
の層の場合各構成元素の自然分圧はx=0.3の場合 Cd10-1Pa(500℃で) Te102Pa(500℃で) Hg104Pa(500℃で) となる。
従って、母液源は時間に応じて変化する濃度を有す
る。
濃度が安定化されていないこのような母液源から形成
したエピタキシアル層はその厚さの関数として変化する
組成比を有するようになる。この点は、正確に規定した
安定で再現性のある特性を有する半導体装置を製造する
のに欠点となる。
この欠点を無くす為には、空所を有する可動部分の上
部に、母液源が乏しくなる傾向にある元素の組成を入れ
る為の環状の貯蔵所を設ける。この環状の貯蔵所から放
出される蒸気を、少なくとも1つの細い通路を経て、空
所内に入れられている母液と接触させ、これにより、環
状の貯蔵所から放出された蒸気により母液の減少元素を
補償する。
通路の較正(直径の決定)は、この通路から生じる最
も揮発性の元素の供給により、エピタキシアル層の高さ
位置で存在する漏洩の為に生じる母液中の同一元素の損
失を補償するように行う。
Hg1-XCdXTeの層は3〜5μm或いは8〜12μmの波長
範囲で動作する赤外線検出器を形成するのに用いられ
る。
図面につき本発明を説明する。
第1図はエピタキシアル成長炉70を示し、この炉は一
般にヒータ巻線(図示せず)によって囲まれた石英管を
以って構成されている。この炉内に本発明によるるつぼ
71を配置する。このるつぼは支持体72と、可動部分73
と、蓋74とを以って構成する。これら3つの素子は、エ
ピタキシアル成長炉の石英管の軸線方向である方向XX′
でわずかな摩擦をともなって互いに摺動しうるようにす
る。この目的の為に、これらの素子が蒸気の方向でのみ
移動しうるように横方向延在凹所をこれら素子に設け
る。
支持体72には昇降手段(エレベータ)75を通しうる孔
を形成し、この昇降手段を、後に詳細に説明する加圧シ
ステムにより生ぜしめる力により支持体72に対しほぼ直
角な方向に変位せしめるようにする。昇降手段75は基板
76を保持しており、この基板76は明瞭の為に図面中に拡
大して示してある。
可動部分73には支持体72の方向に拡開した空所77を形
成する。この空所77は、高蒸気圧で成長材料を入れる為
の、環状とするのが好ましい貯蔵所80に当該空所77を連
通させる為の較正通路(直径を較正した通路)78を除い
て上部で封止する。空所77には、Hg1-XCdXTeの層を成長
させる為に予め準備した、Teに富んだ溶液を入れる。エ
ピタキシアル成長温度ではこれらの材料が母液源79を構
成する。基板76の寸法は空所77の孔よりもわずかに大き
くし、この基板が空所内に入り込まないようにする。
第2図は、第1図の方向XX′に対し直角な方向の断面
図である。可動部分73は方向XX′においてその長さ全体
に亘って、極めて浅い深さの溝81を有する。従って、基
板は溝の2つの側縁部82に沿ってのみ可動部分73と接触
する。実際に、可動部分73を支持体72上に配置すると、
これらは2つの側縁部2においてのみ対接しうる。その
理由は支持体72と可動部分73との間に隙間85が存在する
為である。
第3図は可動部分73の底面図である。溝81は空所77よ
りもわずかに幅狭とし、溝81の側縁部82が空所77内に存
在しないようにする。従って、可動部分73がXX′方向で
支持体72上を移動すると、側縁部82と接触する基板76の
面のみが小さな切欠部を有するようになる。これらの面
を第3図に点線で示してある。従って基板76の中央の大
部分が完全なままとなる。
溝81の深さは第1に、用いるエピタキシアル成長温度
での母液の流動性によって決まる。実際に、この母液は
毛細管効果により支持体72ち可動部分73との間を流れな
いようにする必要がある。従って、溝をできるだけ小さ
くする必要がある。溝81の深さは第2に、基板の表面状
態の良否によって決まる。許容しうる表面状態は例え
ば、直径が15mmの基板の場合干渉縞を1つか2つしか有
しない状態である。この干渉縞は基板の表面状態および
平坦さを表す。得られた層を極めて高品質の表面状態に
維持する為には、溝の深さを30μmにするのが良いとい
うことを確かめた。
可動部分73と支持体72との間に一定深さの縦長溝と関
連して存在する隙間に対する公差を極めて小さく選択す
ることにより、たとえ支持体72が数個の基板を収容する
数個の同様な領域を有する場合でも、すべての層の表面
状態の特性が保証される。
第1図は、押圧力がレバー90により生ぜしめられるよ
うにした本発明によるるつぼを示す。このレバーは軸91
に対し偏心的に配置されている為、昇降手段と接触する
部分92は上昇力を受ける。この上昇力は、例えばレバー
の部分93の形状を適当に選択することによりこの部分93
の質量が部分92の質量を超えるようにすることにより得
られる。これにより昇降手段75が上方に押しやられ、基
板76を可動部分73の溝の側縁部上に当接させる。
数個の基板キャリアを有するるつぼの場合、1つのレ
バーによって生ぜしめられる全押圧力を均等に配分する
ロッキングレバーシステムを用いることにより、この1
つのレバーがすべての基板キャリアに同時に作用するよ
うにしうる。
昇降手段75は支持体72中を自由に摺動するという真実
の為に、従来の場合よりも厚さの公差を可成りゆるめた
基板76を用いることができる。同様に、多重層を得る必
要がある場合に、層の累積厚さによって以後の層の形成
を阻害しない。
上述した可動るつぼを用いる処理は以下の通りであ
る。所定の平衡温度でxに対し選択した値に応じて必要
とする組成Hg1-XCdXTeを得る為に、母液の基礎生成物C
d,TeおよびHgの量を決定する。前述した例では、母液の
量は液浴の高さが約3mmとなるような量とする。この場
合、いわゆる小浴技術により母液の流体力学特性が安定
となる。この母液を支持体72上に配置し、この母液を可
動部分73により被覆すると、この母液は空所77内に浸入
する。この処理中、空所77は、昇降手段75上に位置する
基板76からある距離に位置する。1種類或いは数種類の
揮発性元素、Hg1-XCdXTeの場合水銀の供給を制御する必
要がある場合、補償源、この場合HgTeを貯蔵所80内に入
れる。この供給は、Hg1-XCdXTeの層の化学組成を正確に
制御する必要がある場合に必要とする。次に、るつぼを
450℃〜500℃のエピタキシアル成長炉中で水素流中に配
置する。このるつぼが所望温度に達すると、基礎生成物
Cd,TeおよびHgを母液の形態で有する可動部分73を支持
体72上でその長手方向に変位させ、母液源79が基板76と
接触し、エピタキシアル層の成長が開始しうるようにす
る。エピタキシアル成長が終了すると、上述したのと逆
の操作を行う。すなわち可動部分73を支持体72上で摺動
させ、次にるつぼ71のアセンブリをエピタキシアル成長
炉から取出す。この場合、可動部分73に形成した溝は、
エピタキシアル層の表面を完全にふき取る作用をする。
溝の側縁と接触するエピタキシアル層の2つの側部のみ
の面状態がわずかに乱され、従ってこれらの側部は使用
できない。次に使用しうる中央部分のみを切取り、赤外
線検出に用いる為の半導体装置を形成する。
異なる組成の他の層を成長させる必要がある場合に
は、第1エピタキシアル層を有する基板を昇降手段上に
配置する。この基板と第1エピタキシアル層との累積厚
さは前述したようにこれらの新たな工程にとって妨害と
ならない。
可動部分73と支持体72との間には母液源からの漏洩材
料が存在し、この材料は使用するベクトルガス、本例の
場合水素により取去られる。この材料の損失は母液を乏
しくし、従ってエピタキシアル源の組成はエピタキシア
ル層の全厚さおよび全表面積に亘って確保されえない。
従って本発明によれば、この揮発性の元素を較正通路
を経て供給する。この目的の為には、エピタキシアル層
の高さ位置に存在する漏洩割合を決定する必要がある。
従って、通路の較正(直径の決定)は、エピタキシアル
成長るつぼの特性、特に前述したような溝の存在や、可
動部分73と支持体72との間に存在する隙間に依存するこ
の漏洩値を決定する工程で行なわれる。
較正通路はその両端で同じ分圧を呈しない。貯蔵所80
の側で分圧をP1とし、母液源79の側での分圧をP2とす
る。これらの2つの値は時間の関数としての濃度の変化
にかかわらずほぼ一定である。この圧力差は較正通路内
では蒸気の流量F1に対応して、P1−P2=Z・F1となる。
ここにZは較正通路のインピーダンスを表す。流体力学
の分野の当業者にとって既知であるように、このような
通路のインピーダンスは一次近似でZ=C/d4に等しい。
ここにCは定数(長さを所定の値とした場合)であり、
dは通路の直径である。このインピーダンスは直径に応
じて急激に変化するということが確かめられており、こ
のことは極めて高い精度を得ることができるということ
を表している。従って、 P1−P2=C(F1/d4) が得られる。
流量F1は母液源の濃度の、時間に対する変化量Dとエ
ピタキシアル層の高さ位置で、漏洩通路を経て流出する
流量fとの和に直接関連する。すなわちF1=D+fとな
る。
この場合も前述したように、アセンブリの構成上の特
性に依存する流量fの値を決定することができ、従って
較正通路により流量F1を制御して流量fの正確な補償を
達成し、これによりほぼ零の濃度変化量Dを得るように
することができる。
エピタキシアル成長させるに当たっての第1の処理
は、当業者にとって既知であるように密閉管で得られる
組成比に基づいて所要値x、例えばx=0.30を与えたHg
1-XCdXTeのエピタキシアル層を得る為に母液源を形成す
る基礎材料の量を決定することにある。次にCd,Teおよ
びHgの必要量を混合する。通路の孔の較正は可動部分73
の空所77の寸法の関数として選択する。空所77の直径が
16mmで、その高さが10mmである場合、例えば通路を直径
が0.250mmで高さが3mmの孔より成るように選択する。貯
蔵所80内にある量PのHgTeを入れ、これを以って本例の
場合水銀源とする。前述したエピタキシアル成長処理に
より、薄肉(10μm)のエピタキシアル層を成長さ
せ、その組成をほぼ均質にする。このようにして得たエ
ピタキシアル層はある所定の組成を有する。しかし、こ
れによって得たエピタキシアル層は必要とする組成比x
とは異なる所定の組成比x′を有する。組成比x′は当
業者にとって既知の層の組成比の関数として光透過曲線
により決定するか或いはX線探針により直接決定する。
上述したるつぼ特性によれば、組成比x′=0.44を有
する層を得られる。2つの値x′およびx間の差はx′
−x=0.14となる。
当業者にとって既知の三成分図によれば、当該組成比
xおよびx′に対する変化分dxは母液の水銀濃度XH9
ほぼ0.1とした場合に母液の水銀含有量の変化分約−0.2
dxと関連している。
これにより母液源の組成比の変化を決定しうる。前述
した場合には、母液源を2.5gとすると、数個の簡単な式
から明らかなように、母液源はほぼ0.10gの水銀の損失
を受け、これによりエピタキシアル層の高さ位置での漏
洩の重要さが分る。この損失は温度が増大する際に、ま
た均質性が保たれている時に、また成長時に生じる。
適正な較正通路の直径を決定するためには、検査用の
較正通路を用いて検査する必要がある。2つの較正通路
の直径がほぼ同じである場合、圧力差P1−P2はほぼ同じ
である。すなわち、D1およびD2をそれぞれ直径がd1およ
びd2である較正通路に対する母液の濃度の変化に対応す
る水銀の流量とし、D2=0が母液の安定状態に対応する
期待状態を表わすものとすると、 となる。ここにF1=D1+fであり、D2=0である為にF2
=1である。従って、 となる。
漏洩量は流量F1を生ぜしめる貯蔵所内のHgTeの重量の
損失量と、較正通路の直径をd1とした場合にD1となる母
液源の濃度の変化量とから決定される。従って、直径d2
が容易に得られ、これにより第2の場合に濃度変化D2
0が得られる。
前述した例では、直径d2=0.350mmとした場合に、x
=0.30を有するエピタキシアル層を満足に得ることがで
きるということを確かめた。前述したるつぼにおいて他
の組成比を得る為には較正通路の直径をほぼ0.1mm〜0.5
mmの範囲とする。
第1の較正通路の孔の選択を誤り、xに比べて比較的
大きな変化分dxの値が得られた場合には、適正な孔の較
正を得る為に他の検査処理を行う必要があるということ
を証明しうる。
前述した例はHg1-XCdXTeのエピタキシアル層に関する
ものであるが、本発明は他の半導体組成の場合にも適用
しうる。この際、数個の元素が高い分圧を有する場合が
ある。この場合、るつぼに数個の分離した貯蔵所を設
け、各貯蔵所を本発明による適正な較正通路により母液
に連通させる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、レバーにより動作させる昇降手段を有する本
発明によるるつぼを示す断面図、 第2図は、第1図に示す本発明によるるつぼを他の断面
で示す断面図、 第3図は、第1図のるつぼの可動部分を示す底面図であ
る。 70……エピタキシアル成長炉 71……るつぼ、72……支持体 73……可動部分、74……蓋 75……昇降手段、76……基板 77……空所、78……較正通路 79……母液源、80……貯蔵所 81……溝、82……側縁部 85……隙間、90……レバー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの元素が揮発性である複数
    個の化学元素より成る化学組成を有するエピタキシアル
    層を気相からのエピタキシアル成長法により成長させる
    エピタキシアル成長用るつぼであって、このるつぼは細
    長の支持体を有し、この支持体上で可動部分が長手方向
    に摺動するようになっており、この支持体は、少なくと
    も1つのエピタキシアル層が堆積される基板を収容する
    凹所を有しており、前記の可動部分はエピタキシアル層
    の基礎材料より成る母材源を収容する少なくとも1つの
    空所を有しており、この空所は前記の支持体に隣接する
    表面側で下側開口を有しており、この開口の寸法は前記
    の凹所内に存在する基板の寸法に一致しており、前記の
    可動部分は前記の化学組成の各揮発性元素に対する材料
    源を収容する少なくとも1つの貯蔵所をも有しており、
    前記のるつぼはエピタキシアル成長温度にされる反応器
    内に配置されるものである当該エピタキシアル成長用る
    つぼにおいて、基板を下側開口の下に存在させる可動部
    分の空所の少なくとも1つが較正通路のみより成る少な
    くとも1つの上側開口を有しており、各上側開口は各揮
    発性元素の材料源を収容する貯蔵所に連通されており、
    各較正通路により母材源への前記の揮発性元素の供給を
    正確に決定するようになっていることを特徴とするエピ
    タキシアル成長用るつぼ。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のエピタキシア
    ル成長用るつぼにおいて、前記の較正通路は前記の揮発
    性素子を、エピタキシアル層と接触していない側の母材
    源の表面に供給するようになっていることを特徴とする
    エピタキシアル成長用るつぼ。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項に記載のエピタキシ
    アル成長用るつぼにおいて、前記の較正通路は母材源に
    対しほぼ一定の組成を維持するようになっていることを
    特徴とするエピタキシアル成長用るつぼ。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項に記載のエピタキシ
    アル成長用るつぼにおいて、前記の貯蔵所は前記の較正
    通路を囲む環状凹所を以って構成され、この環状凹所の
    表面は前記の較正通路の断面よりも著しく大きくなって
    いることを特徴とするエピタキシアル成長用るつぼ。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1〜4項のいずれか1項
    に記載のエピタキシアル成長用るつぼにおいて、前記の
    較正通路は直径が100μm〜500μmの範囲にある孔を以
    って構成されていることを特徴とするエピタキシアル成
    長用るつぼ。
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