JPH08769B2 - 肝臓疾患の治療または予防用薬剤 - Google Patents
肝臓疾患の治療または予防用薬剤Info
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- JPH08769B2 JPH08769B2 JP27388093A JP27388093A JPH08769B2 JP H08769 B2 JPH08769 B2 JP H08769B2 JP 27388093 A JP27388093 A JP 27388093A JP 27388093 A JP27388093 A JP 27388093A JP H08769 B2 JPH08769 B2 JP H08769B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腎臓および肝臓疾患の
治療および予防用薬剤に関し、さらに詳しくは、単独に
発生する腎臓疾患および肝臓疾患の各々にも、さらに両
臓器の疾患が併発した場合にも優れた治療および予防効
果を発揮する腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬
剤に関するものである。
治療および予防用薬剤に関し、さらに詳しくは、単独に
発生する腎臓疾患および肝臓疾患の各々にも、さらに両
臓器の疾患が併発した場合にも優れた治療および予防効
果を発揮する腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】周知のように、生体における
腎臓は、その尿細管上皮細胞において、濾過および分泌
機構により血液から老廃物および生体内に取り込まれた
有害物質、例えば薬物または毒物を尿中に排泄する機能
を有する。
腎臓は、その尿細管上皮細胞において、濾過および分泌
機構により血液から老廃物および生体内に取り込まれた
有害物質、例えば薬物または毒物を尿中に排泄する機能
を有する。
【0003】他方、生体における肝臓は、主として以下
に列挙する3つの機能を有する。すなわち、まず第1の
機能として、肝臓は、消化腺として働き、1日に500
〜1000ccの胆汁を分泌して小腸における脂肪の消
化ならびに吸収を助ける。また、第2の機能として、肝
臓は、各種栄養素の体内における化学的変化、貯蔵およ
び利用、すなわち、中間代謝にあずかる。さらに、第3
の機能として、肝臓は、解毒作用を営み、体外からの有
害物質、例えば毒物および体内で作られた有害物質に酸
化、還元、抱合などの解毒処理を加え、あるいは、これ
を胆汁に混ぜて廃棄するか、腎臓へ送って尿中へ排泄す
る。
に列挙する3つの機能を有する。すなわち、まず第1の
機能として、肝臓は、消化腺として働き、1日に500
〜1000ccの胆汁を分泌して小腸における脂肪の消
化ならびに吸収を助ける。また、第2の機能として、肝
臓は、各種栄養素の体内における化学的変化、貯蔵およ
び利用、すなわち、中間代謝にあずかる。さらに、第3
の機能として、肝臓は、解毒作用を営み、体外からの有
害物質、例えば毒物および体内で作られた有害物質に酸
化、還元、抱合などの解毒処理を加え、あるいは、これ
を胆汁に混ぜて廃棄するか、腎臓へ送って尿中へ排泄す
る。
【0004】このように腎臓および肝臓は、それぞれ独
自の機能を営なんでいるが、前記老廃物および薬物は局
在的に蓄積しやすく、そのために、これら物質に起因し
て腎臓および肝臓の各単独疾患ばかりでなく、両臓器の
併発的疾患が多発しやすい。このような単独または併発
的な腎臓および肝臓の疾患の原因となる物質は、具体的
には多岐多様にわたるが、薬物を例にとり、各臓器ごと
に分けて示すと、以下のようである。なお、以下の列挙
薬剤のうち各頭に○印を付した薬剤は、腎臓、肝臓の両
方に障害を生じさせるものである。
自の機能を営なんでいるが、前記老廃物および薬物は局
在的に蓄積しやすく、そのために、これら物質に起因し
て腎臓および肝臓の各単独疾患ばかりでなく、両臓器の
併発的疾患が多発しやすい。このような単独または併発
的な腎臓および肝臓の疾患の原因となる物質は、具体的
には多岐多様にわたるが、薬物を例にとり、各臓器ごと
に分けて示すと、以下のようである。なお、以下の列挙
薬剤のうち各頭に○印を付した薬剤は、腎臓、肝臓の両
方に障害を生じさせるものである。
【0005】(腎障害を起こしやすい薬剤) ○鎮痛、下熱、抗炎症剤、抗リウマチ剤 フェナセチン、アスピリン、インドメタシン、メフェナ
ム酸、フェノプロフェン、金製剤、D−ペニシラミン
等。 ○抗生物質 アミノグリコシド系、ポリペプチド系、ポリエン系、セ
ファロスポリン系、ペニシリン系等。 ○化学療法剤 スルファミド類等。 ○抗癌剤 マイトマイシンC、ダウノマイシン、シスプラチン、ニ
トロソウレア系等。 ・免疫抑制剤 シクロホスファミド等。 ○麻酔剤 メトキシフルラン等。 ○利尿剤 チアジド系等。 ・増影剤
ム酸、フェノプロフェン、金製剤、D−ペニシラミン
等。 ○抗生物質 アミノグリコシド系、ポリペプチド系、ポリエン系、セ
ファロスポリン系、ペニシリン系等。 ○化学療法剤 スルファミド類等。 ○抗癌剤 マイトマイシンC、ダウノマイシン、シスプラチン、ニ
トロソウレア系等。 ・免疫抑制剤 シクロホスファミド等。 ○麻酔剤 メトキシフルラン等。 ○利尿剤 チアジド系等。 ・増影剤
【0006】(肝障害を起こしやすい薬剤) ○鎮痛、下熱、抗炎症剤、抗リウマチ剤 アセトアミノフェン、アスピリン、フェニルブタゾン、
スリンダック、イブフェナック、金製剤等。 ○抗生物質 アミノグリコシド系、ポリエン系、セファロスポリン
系、ペニシリン系、テトラサイクリン系等。 ○化学療法剤 サルファ剤、イソニアジド等。 ○抗癌剤 マイトマイシンC、シスプラチン、6−MP、ニトロソ
ウレア系等。 ○麻酔剤 ハローセン、メトキシフルラン等。 ・向精神薬 クロルプロマジン系、ジアゼパム系、バルビタール系
等。 ○利尿剤 チアジド系等。
スリンダック、イブフェナック、金製剤等。 ○抗生物質 アミノグリコシド系、ポリエン系、セファロスポリン
系、ペニシリン系、テトラサイクリン系等。 ○化学療法剤 サルファ剤、イソニアジド等。 ○抗癌剤 マイトマイシンC、シスプラチン、6−MP、ニトロソ
ウレア系等。 ○麻酔剤 ハローセン、メトキシフルラン等。 ・向精神薬 クロルプロマジン系、ジアゼパム系、バルビタール系
等。 ○利尿剤 チアジド系等。
【0007】なお、前記した腎臓および肝臓の疾患の原
因となる薬物例は、以下の文献に基づいて整理したもの
である。すなわち、〔臨床成人病16巻8号(198
6)45〜62頁,85〜103頁〕、〔最新医学文庫
42「慢性肝炎の診療」西岡幹夫著,(株)新興医学出
版社,昭和62年1月26日発行,29〜31頁〕、
〔臨床と研究63巻4号,昭和61年4月発行,38〜
39頁〕、〔「肝臓の病気」織田敏次他著,中外医学
社,1980年10月20日発行,323〜333
頁〕、〔「医薬品要覧」大阪府病院薬剤師会編,薬業時
報社,昭和58年11月10日発行〕。以上、腎臓およ
び肝臓疾患をそれら臓器の物質代謝機能面から考察して
きた。しかし、腎臓疾患にあっては、この他に免疫機序
を介すると考えられる疾患もある。
因となる薬物例は、以下の文献に基づいて整理したもの
である。すなわち、〔臨床成人病16巻8号(198
6)45〜62頁,85〜103頁〕、〔最新医学文庫
42「慢性肝炎の診療」西岡幹夫著,(株)新興医学出
版社,昭和62年1月26日発行,29〜31頁〕、
〔臨床と研究63巻4号,昭和61年4月発行,38〜
39頁〕、〔「肝臓の病気」織田敏次他著,中外医学
社,1980年10月20日発行,323〜333
頁〕、〔「医薬品要覧」大阪府病院薬剤師会編,薬業時
報社,昭和58年11月10日発行〕。以上、腎臓およ
び肝臓疾患をそれら臓器の物質代謝機能面から考察して
きた。しかし、腎臓疾患にあっては、この他に免疫機序
を介すると考えられる疾患もある。
【0008】本発明で言う腎臓疾患とは、(イ)前記物
質代謝機能異常に起因する腎機能障害、例えば薬物等に
より生じる急性腎炎およびかかる急性腎炎が慢性化した
慢性腎炎、(ロ)免疫機序を介する急性腎炎およびかか
る急性腎炎が慢性化した慢性腎炎、(ハ)細菌およびウ
イルス感染により生じる急性腎炎およびこれらが慢性化
した慢性腎炎等、糸球体、尿細管、ループス等の腎臓部
位に機能障害を呈する疾患をいう。
質代謝機能異常に起因する腎機能障害、例えば薬物等に
より生じる急性腎炎およびかかる急性腎炎が慢性化した
慢性腎炎、(ロ)免疫機序を介する急性腎炎およびかか
る急性腎炎が慢性化した慢性腎炎、(ハ)細菌およびウ
イルス感染により生じる急性腎炎およびこれらが慢性化
した慢性腎炎等、糸球体、尿細管、ループス等の腎臓部
位に機能障害を呈する疾患をいう。
【0009】また、同じく本発明で言う肝臓疾患とは、
(a)前記物質代謝機能異常ならびに生合成機能異常に
起因する肝機能障害、例えば、薬物等による急性肝炎も
しくは、かかる急性肝炎が慢性化した慢性肝炎、(b)
飲酒等による脂肪肝またはこれらが慢性化した慢性肝
炎、(c)ウイルス感染によるウイルス肝炎、またはこ
れが慢性化した慢性肝炎、そして以上の各障害の結果生
じる肝硬変、等の広く肝臓機能障害を呈する疾患をい
う。
(a)前記物質代謝機能異常ならびに生合成機能異常に
起因する肝機能障害、例えば、薬物等による急性肝炎も
しくは、かかる急性肝炎が慢性化した慢性肝炎、(b)
飲酒等による脂肪肝またはこれらが慢性化した慢性肝
炎、(c)ウイルス感染によるウイルス肝炎、またはこ
れが慢性化した慢性肝炎、そして以上の各障害の結果生
じる肝硬変、等の広く肝臓機能障害を呈する疾患をい
う。
【0010】ところで、腎臓疾患の治療方法としては、
現在、その重度に応じて、腎臓機能保持のための療法、
例えば安静療法、食事療法もしくは薬物療法、血液透析
療法または腎臓移植が知られている。前記血液透析療法
は、腎疾患の最終療法とされているが、腎臓機能障害に
より体内に貯留される老廃物を血中から除去するのみ
で、腎機能は改善されず、患者は生涯透析療法を続けね
ばならず、しかも最終的には、多くの場合、心不全、感
染症等を併発し死に至る。他方、薬物療法としては、利
尿剤、免疫抑制剤、副腎皮質ステロイド療法、マンニト
ール、ラクツロース療法等が現在行なわれているが、こ
れらは、いずれも対症療法であり、かつ、その治療効果
が乏しく、患者は食事療法および安静療法等に依存して
いるのが現状である。例えば、腎疾患治療剤として利尿
剤が使用されているが、その薬理作用は低下した腎臓機
能を補うものであり、腎臓疾患を未然に防いだり、また
は腎臓疾患を治癒するものではない。また、利尿剤のう
ちでも、チアジド系利尿剤の大部分および非チアジド系
利尿剤フロセミドは、その副作用として肝臓機能障害を
惹起し、治療上好ましくないという問題点を有する。
現在、その重度に応じて、腎臓機能保持のための療法、
例えば安静療法、食事療法もしくは薬物療法、血液透析
療法または腎臓移植が知られている。前記血液透析療法
は、腎疾患の最終療法とされているが、腎臓機能障害に
より体内に貯留される老廃物を血中から除去するのみ
で、腎機能は改善されず、患者は生涯透析療法を続けね
ばならず、しかも最終的には、多くの場合、心不全、感
染症等を併発し死に至る。他方、薬物療法としては、利
尿剤、免疫抑制剤、副腎皮質ステロイド療法、マンニト
ール、ラクツロース療法等が現在行なわれているが、こ
れらは、いずれも対症療法であり、かつ、その治療効果
が乏しく、患者は食事療法および安静療法等に依存して
いるのが現状である。例えば、腎疾患治療剤として利尿
剤が使用されているが、その薬理作用は低下した腎臓機
能を補うものであり、腎臓疾患を未然に防いだり、また
は腎臓疾患を治癒するものではない。また、利尿剤のう
ちでも、チアジド系利尿剤の大部分および非チアジド系
利尿剤フロセミドは、その副作用として肝臓機能障害を
惹起し、治療上好ましくないという問題点を有する。
【0011】したがって、腎臓疾患の治療用薬剤として
未だ十分に満足し得るような薬剤が存在するとはいえな
いのが現状であり、さらに有効な薬剤の開発が嘱望され
ている。
未だ十分に満足し得るような薬剤が存在するとはいえな
いのが現状であり、さらに有効な薬剤の開発が嘱望され
ている。
【0012】同様に、肝臓疾患の治療方法としては、現
在、肝臓機能保持のための療法、例えば安静療法、食事
療法および薬物療法が知られている。これら療法のうち
薬物療法としては、具体的には、アミノ酸、例えばアス
パラギン酸、チオクト酸、メチオニン、チオプロリン、
グリシンおよびグルタチオン等のペプチド類、肝臓抽出
エキス、肝臓水解物、胎盤水解物、グルクロン酸誘導体
および甘草から抽出精製したグリチルリチン等を使用す
る療法がある。そして、これら薬剤のうち、グリチルリ
チンは慢性肝炎に起因する肝臓機能の改善に有効である
ことが知られているが、このグリチルリチンは経口投与
では無効であるという投与上の問題点を有している。
在、肝臓機能保持のための療法、例えば安静療法、食事
療法および薬物療法が知られている。これら療法のうち
薬物療法としては、具体的には、アミノ酸、例えばアス
パラギン酸、チオクト酸、メチオニン、チオプロリン、
グリシンおよびグルタチオン等のペプチド類、肝臓抽出
エキス、肝臓水解物、胎盤水解物、グルクロン酸誘導体
および甘草から抽出精製したグリチルリチン等を使用す
る療法がある。そして、これら薬剤のうち、グリチルリ
チンは慢性肝炎に起因する肝臓機能の改善に有効である
ことが知られているが、このグリチルリチンは経口投与
では無効であるという投与上の問題点を有している。
【0013】また、肝臓疾患の発生機序はウイルス肝
炎、中毒性肝炎以外は解明されておらず、肝臓疾患の治
療法も安静療法および食事療法等が主となっていた。し
かし、近年、例えば、肝細胞の蛋白質合成およびRNA
合成を賦活することにより肝繊維化進展抑制作用を有す
るマロチラートが開発された。しかしながら、かかるマ
ロチラートは肝硬変の治療にのみ適用することが認めら
れているに過ぎない。さらにまた、その作用機序は不明
であるものの免疫賦活剤としてシアニダノールが開発さ
れ、B型ウイルス性肝炎の治療に有効であるとされてい
る。しかし、イタリア、ポルトガルにおいて、シアニダ
ノールの投与を受けた患者の死亡事故が発生したため
に、我国においては、シアニダノールの販売が現在停止
されている。
炎、中毒性肝炎以外は解明されておらず、肝臓疾患の治
療法も安静療法および食事療法等が主となっていた。し
かし、近年、例えば、肝細胞の蛋白質合成およびRNA
合成を賦活することにより肝繊維化進展抑制作用を有す
るマロチラートが開発された。しかしながら、かかるマ
ロチラートは肝硬変の治療にのみ適用することが認めら
れているに過ぎない。さらにまた、その作用機序は不明
であるものの免疫賦活剤としてシアニダノールが開発さ
れ、B型ウイルス性肝炎の治療に有効であるとされてい
る。しかし、イタリア、ポルトガルにおいて、シアニダ
ノールの投与を受けた患者の死亡事故が発生したため
に、我国においては、シアニダノールの販売が現在停止
されている。
【0014】したがって、広範な肝臓疾患の治療および
予防に真に有効であり、安全性に優れた薬剤の開発が嘱
望されているのが現状である。さらには、前記のように
腎臓および肝臓は生体代謝機能に重要な役割を有し、相
互に関連しあっている。この事は、肝臓もしくは腎臓の
一方に機能障害が生じた場合、他方に代謝機能の負担が
増大し、結果的に両臓器の機能障害を生ずる場合が多
く、特に肝機能障害者においては肝機能障害の進行に伴
い、腎機能障害を併発する場合が多い。従って、治療薬
剤としては、両臓器の機能を同時に改善する薬剤が望ま
しい。
予防に真に有効であり、安全性に優れた薬剤の開発が嘱
望されているのが現状である。さらには、前記のように
腎臓および肝臓は生体代謝機能に重要な役割を有し、相
互に関連しあっている。この事は、肝臓もしくは腎臓の
一方に機能障害が生じた場合、他方に代謝機能の負担が
増大し、結果的に両臓器の機能障害を生ずる場合が多
く、特に肝機能障害者においては肝機能障害の進行に伴
い、腎機能障害を併発する場合が多い。従って、治療薬
剤としては、両臓器の機能を同時に改善する薬剤が望ま
しい。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の課題を解決するために鋭意研究を重ね、多岐多様な物
質を検討した結果、イソリクイリチゲニンに着目し、下
記のような知見を得るに至った。イソリクイリチゲニン
は、植物甘草成分として自然界に存在することは、古く
から知られている。しかし、甘草中のイソリクイリチゲ
ニンの含量は極く微量で、しかもその大部分は配糖体と
して存在し、かつ多数の類似同族体が共存するため、そ
の分離精製が困難であり、イソリクイリチゲニンの薬理
効果については定かとは言えなかった。例えば、特公昭
48−8485号に甘草より抽出したリクイリチン、イ
ソリクイリチン、リクイリチゲニン、イソリクイリチゲ
ニン等の混合物が抗潰瘍作用を有するとの報告がある。
しかしながら、かかる報告においては、極く微量共存す
るイソリクイリチゲニンが抗潰瘍作用の有効成分である
事の明確な示唆はない。
の課題を解決するために鋭意研究を重ね、多岐多様な物
質を検討した結果、イソリクイリチゲニンに着目し、下
記のような知見を得るに至った。イソリクイリチゲニン
は、植物甘草成分として自然界に存在することは、古く
から知られている。しかし、甘草中のイソリクイリチゲ
ニンの含量は極く微量で、しかもその大部分は配糖体と
して存在し、かつ多数の類似同族体が共存するため、そ
の分離精製が困難であり、イソリクイリチゲニンの薬理
効果については定かとは言えなかった。例えば、特公昭
48−8485号に甘草より抽出したリクイリチン、イ
ソリクイリチン、リクイリチゲニン、イソリクイリチゲ
ニン等の混合物が抗潰瘍作用を有するとの報告がある。
しかしながら、かかる報告においては、極く微量共存す
るイソリクイリチゲニンが抗潰瘍作用の有効成分である
事の明確な示唆はない。
【0016】また、同様に使用したイソリクイリチゲニ
ンの純度は不明であるが、イソリクイリチゲニンが比較
的強い鎮痙作用を有するという報告(薬学雑誌第80巻
620〜624頁1960年)が柴田らによりなされて
いる。また、ここ数年カルコン類の薬理活性が注目を集
めている。例えば中館らによる発癌プロモーターTPA
による皮膚血管透過性亢進の抑制作用の報告(“炎症”
第4巻554〜556頁1984年)や特願昭60−1
78815号における動物の腫瘍細胞に対する分化誘導
活性、さらには制癌剤としての有用性に関する報告がみ
られる。
ンの純度は不明であるが、イソリクイリチゲニンが比較
的強い鎮痙作用を有するという報告(薬学雑誌第80巻
620〜624頁1960年)が柴田らによりなされて
いる。また、ここ数年カルコン類の薬理活性が注目を集
めている。例えば中館らによる発癌プロモーターTPA
による皮膚血管透過性亢進の抑制作用の報告(“炎症”
第4巻554〜556頁1984年)や特願昭60−1
78815号における動物の腫瘍細胞に対する分化誘導
活性、さらには制癌剤としての有用性に関する報告がみ
られる。
【0017】かくして、かかる知見を基に本発明者等は
独自に研究を進め、先にイソリクイリチゲニンの有用性
として抗アレルギー剤としての用途について提案した
(特願昭61−49530号)。そこで、かかる知見を
基に更に検討を重ねた結果、イソリクイリチゲニンが腎
臓および肝臓の疾患の治療および予防に有効であるとの
新たな知見を得るに至った。本発明は、かかる知見に基
づいてなされたものである。すなわち、本発明は、イソ
リクイリチゲニンまたはその薬学的に許容される塩を有
効成分とすることを特徴とする腎臓および肝臓疾患の治
療および予防用薬剤である。
独自に研究を進め、先にイソリクイリチゲニンの有用性
として抗アレルギー剤としての用途について提案した
(特願昭61−49530号)。そこで、かかる知見を
基に更に検討を重ねた結果、イソリクイリチゲニンが腎
臓および肝臓の疾患の治療および予防に有効であるとの
新たな知見を得るに至った。本発明は、かかる知見に基
づいてなされたものである。すなわち、本発明は、イソ
リクイリチゲニンまたはその薬学的に許容される塩を有
効成分とすることを特徴とする腎臓および肝臓疾患の治
療および予防用薬剤である。
【0018】ここでいう腎臓疾患とは、前記したよう
に、(イ)物質代謝機能異常に起因する腎機能障害、例
えば薬物等により生じる急性腎炎およびかかる急性腎炎
が慢性化した慢性腎炎、(ロ)免疫機序を介する急性腎
炎およびかかる急性腎炎が慢性化した慢性腎炎、(ハ)
細菌およびウイルス感染により生じる急性腎炎およびこ
れらが慢性化した慢性腎炎等、糸球体、尿細管、ループ
ス等の腎臓部位に機能障害を呈する疾患をいう。また、
同じくここで言う肝臓疾患とは、(a)物質代謝機能異
常ならびに生合成機能異常に起因する肝機能障害、例え
ば、薬物等による急性肝炎もしくは、かかる急性肝炎が
慢性化した慢性肝炎、(b)飲酒等による脂肪肝または
これらが慢性化した慢性肝炎、(c)ウイルス感染によ
るウイルス肝炎、またはこれが慢性化した慢性肝炎、そ
して以上の各障害の結果生じる肝硬変、等の広く肝臓機
能障害を呈する疾患をいう。
に、(イ)物質代謝機能異常に起因する腎機能障害、例
えば薬物等により生じる急性腎炎およびかかる急性腎炎
が慢性化した慢性腎炎、(ロ)免疫機序を介する急性腎
炎およびかかる急性腎炎が慢性化した慢性腎炎、(ハ)
細菌およびウイルス感染により生じる急性腎炎およびこ
れらが慢性化した慢性腎炎等、糸球体、尿細管、ループ
ス等の腎臓部位に機能障害を呈する疾患をいう。また、
同じくここで言う肝臓疾患とは、(a)物質代謝機能異
常ならびに生合成機能異常に起因する肝機能障害、例え
ば、薬物等による急性肝炎もしくは、かかる急性肝炎が
慢性化した慢性肝炎、(b)飲酒等による脂肪肝または
これらが慢性化した慢性肝炎、(c)ウイルス感染によ
るウイルス肝炎、またはこれが慢性化した慢性肝炎、そ
して以上の各障害の結果生じる肝硬変、等の広く肝臓機
能障害を呈する疾患をいう。
【0019】イソリクイリチゲニンの薬学的に許容され
る塩としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩
のような無毒性の塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等があり、さらに、
アンモニウム塩などの無毒性のアミン塩等がある。
る塩としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩
のような無毒性の塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等があり、さらに、
アンモニウム塩などの無毒性のアミン塩等がある。
【0020】本発明の腎臓および肝臓疾患の治療および
予防用薬剤は、経口又は非経口投与(例えば静注,皮下
投与,直腸投与など)することができ、投与に際して
は、それぞれの投与方法に適した剤型に調製することが
できる。かかる薬剤は、その用途に応じて錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、丸剤、トローチ錠、舌下
錠、坐剤、軟膏、注射剤、乳剤、懸濁剤、シロップなど
のいずれかの製剤形態に調製することができる。
予防用薬剤は、経口又は非経口投与(例えば静注,皮下
投与,直腸投与など)することができ、投与に際して
は、それぞれの投与方法に適した剤型に調製することが
できる。かかる薬剤は、その用途に応じて錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、丸剤、トローチ錠、舌下
錠、坐剤、軟膏、注射剤、乳剤、懸濁剤、シロップなど
のいずれかの製剤形態に調製することができる。
【0021】これらの調製に際しては、例えば、この種
の薬剤に通常使用される無毒性の賦形剤、結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、保存剤、酸化防止剤、等張化剤、緩衝剤、
コーティング剤、矯味剤、溶解補助剤、基剤、分散剤、
安定化剤、着色剤等の添加剤を使用して公知の方法によ
り製剤化することができる。前記使用し得る無毒性の添
加剤の各剤の具体例を列挙すると、以下のようである。
の薬剤に通常使用される無毒性の賦形剤、結合剤、崩壊
剤、滑沢剤、保存剤、酸化防止剤、等張化剤、緩衝剤、
コーティング剤、矯味剤、溶解補助剤、基剤、分散剤、
安定化剤、着色剤等の添加剤を使用して公知の方法によ
り製剤化することができる。前記使用し得る無毒性の添
加剤の各剤の具体例を列挙すると、以下のようである。
【0022】まず、賦形剤としては、デンプン及びその
誘導体(デキストリン,カルボキシメチルスターチ
等)、セルロース及びその誘導体(メチルセルロース,
ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、糖類(乳
糖,白糖,ブドウ糖等)、ケイ酸及びケイ酸塩類(天然
ケイ酸アルミニウム,ケイ酸マグネシウム,メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウ
ム,炭酸マグネシウム,炭酸水素ナトリウム等)、水酸
化アルミニウム・マグネシウム、合成ヒドロタルサイ
ト、ポリオキシエチレン誘導体、モノステアリン酸グリ
セリン、モノオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
誘導体(デキストリン,カルボキシメチルスターチ
等)、セルロース及びその誘導体(メチルセルロース,
ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、糖類(乳
糖,白糖,ブドウ糖等)、ケイ酸及びケイ酸塩類(天然
ケイ酸アルミニウム,ケイ酸マグネシウム,メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウ
ム,炭酸マグネシウム,炭酸水素ナトリウム等)、水酸
化アルミニウム・マグネシウム、合成ヒドロタルサイ
ト、ポリオキシエチレン誘導体、モノステアリン酸グリ
セリン、モノオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
【0023】結合剤としては、デンプン及びその誘導体
(アルファー化デンプン,デキストリン等)、セルロー
ス及びその誘導体(メチルセルロース,カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム,ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース等)、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、
糖類(ブドウ糖,白糖等)、エタノール、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
(アルファー化デンプン,デキストリン等)、セルロー
ス及びその誘導体(メチルセルロース,カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム,ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース等)、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、
糖類(ブドウ糖,白糖等)、エタノール、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0024】崩壊剤としては、デンプン及びその誘導体
(カルボキシメチルスターチ,ヒドロキシプロピルスタ
ーチ等)、セルロース及びその誘導体(カルボキシメチ
ルセルロース,カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム,結晶セルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース等)、炭酸塩(炭酸カルシウム,炭酸水素ナトリウ
ム等)、トラガント、ゼラチン、寒天等が挙げられる。
(カルボキシメチルスターチ,ヒドロキシプロピルスタ
ーチ等)、セルロース及びその誘導体(カルボキシメチ
ルセルロース,カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム,結晶セルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース等)、炭酸塩(炭酸カルシウム,炭酸水素ナトリウ
ム等)、トラガント、ゼラチン、寒天等が挙げられる。
【0025】滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、
ケイ酸及びその塩(軽質無水ケイ酸,天然ケイ酸アルミ
ニウム等)、酸化チタン、リン酸水素カルシウム、乾燥
水酸化アルミニウム・ゲル、マクロゴール等が挙げられ
る。
ン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、
ケイ酸及びその塩(軽質無水ケイ酸,天然ケイ酸アルミ
ニウム等)、酸化チタン、リン酸水素カルシウム、乾燥
水酸化アルミニウム・ゲル、マクロゴール等が挙げられ
る。
【0026】保存剤としては、パラオキシ安息香酸エス
テル類、亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウム,ピロ亜硫酸ナ
トリウム等)、リン酸塩類(リン酸ナトリウム,ポリリ
ン酸カルシウム,ポリリン酸ナトリウム,メタリン酸ナ
トリウム等)、アルコール類(クロロブタノール,ベン
ジルアルコール等)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベン
ゼトニウム、フェノール、クレゾール、クロロクレゾー
ル、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン
酸グリセリン、糖類等が挙げられる。
テル類、亜硫酸塩類(亜硫酸ナトリウム,ピロ亜硫酸ナ
トリウム等)、リン酸塩類(リン酸ナトリウム,ポリリ
ン酸カルシウム,ポリリン酸ナトリウム,メタリン酸ナ
トリウム等)、アルコール類(クロロブタノール,ベン
ジルアルコール等)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベン
ゼトニウム、フェノール、クレゾール、クロロクレゾー
ル、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン
酸グリセリン、糖類等が挙げられる。
【0027】酸化防止剤としては、亜硫酸塩類(亜硫酸
ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウム等)、ロンガリッ
ト、エリソルビン酸、L−アスコルビン酸、システイ
ン、アセチルシステイン、チオグリセロール、ブチルヒ
ドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没
食子酸プロピル、アスコルビン酸パルミテート、dl−
α−トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸等
が挙げられる。
ナトリウム,亜硫酸水素ナトリウム等)、ロンガリッ
ト、エリソルビン酸、L−アスコルビン酸、システイ
ン、アセチルシステイン、チオグリセロール、ブチルヒ
ドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没
食子酸プロピル、アスコルビン酸パルミテート、dl−
α−トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸等
が挙げられる。
【0028】等張化剤としては、塩化ナトリウム、硝酸
カリウム、硝酸ナトリウム、デキストラン、グリセリ
ン、ブドウ糖等が挙げられる。
カリウム、硝酸ナトリウム、デキストラン、グリセリ
ン、ブドウ糖等が挙げられる。
【0029】緩衝剤としては、炭酸ナトリウム、塩酸、
ホウ酸、リン酸塩(リン酸水素ナトリウム等)等が挙げ
られる。
ホウ酸、リン酸塩(リン酸水素ナトリウム等)等が挙げ
られる。
【0030】コーティング剤としては、セルロース誘導
体(ヒドロキシプロピルセルロース,酢酸フタル酸セル
ロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト等)、セラック、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
ピリジン類(ポリ−2−ビニルピリジン,ポリ−2−ビ
ニル−5−エチルピリジン等)、ポリビニルアセタルジ
エチルアミノアセテート、ポリビニルアルコールフタレ
ート、メタアクリレート・メタアクリル酸共重合体等が
挙げられる。
体(ヒドロキシプロピルセルロース,酢酸フタル酸セル
ロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレー
ト等)、セラック、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
ピリジン類(ポリ−2−ビニルピリジン,ポリ−2−ビ
ニル−5−エチルピリジン等)、ポリビニルアセタルジ
エチルアミノアセテート、ポリビニルアルコールフタレ
ート、メタアクリレート・メタアクリル酸共重合体等が
挙げられる。
【0031】矯味剤としては、糖類(ブドウ糖,白糖,
乳糖等)、サッカリンナトリウム、糖アルコール類等が
挙げられる。
乳糖等)、サッカリンナトリウム、糖アルコール類等が
挙げられる。
【0032】溶解補助剤としては、エチレンジアミン、
ニコチン酸アミド、サッカリンナトリウム、クエン酸、
クエン酸塩類、安息香酸ナトリウム、石ケン類、ポリビ
ニルピロリドン、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸
エステル類、グリセリン、プロピレングリコール、ベン
ジルアルコール、ジェチリン、糖エステル等が挙げられ
る。
ニコチン酸アミド、サッカリンナトリウム、クエン酸、
クエン酸塩類、安息香酸ナトリウム、石ケン類、ポリビ
ニルピロリドン、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸
エステル類、グリセリン、プロピレングリコール、ベン
ジルアルコール、ジェチリン、糖エステル等が挙げられ
る。
【0033】基剤としては、脂肪類(豚脂等)、植物油
(オリーブ油,ゴマ油等)、動物油、ラノリン、ワセリ
ン、パラフィン、ロウ、樹脂、ベントナイト、グリセリ
ン、グリコール類、高級アルコール類(ステアリルアル
コール,セタノール等)セルロース誘導体等が挙げられ
る。
(オリーブ油,ゴマ油等)、動物油、ラノリン、ワセリ
ン、パラフィン、ロウ、樹脂、ベントナイト、グリセリ
ン、グリコール類、高級アルコール類(ステアリルアル
コール,セタノール等)セルロース誘導体等が挙げられ
る。
【0034】分散剤としては、アラビアゴム、トラガン
ト、セルロース誘導体(メチルセルロース等)、ステア
リン酸ポリオキシル類、セスキオレイン酸ソルビタン、
モノステアリン酸アルミニウム、アルギン酸ナトリウ
ム、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類等
が挙げられる。
ト、セルロース誘導体(メチルセルロース等)、ステア
リン酸ポリオキシル類、セスキオレイン酸ソルビタン、
モノステアリン酸アルミニウム、アルギン酸ナトリウ
ム、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類等
が挙げられる。
【0035】最後に、安定化剤としては、亜硫酸塩類
(亜硫酸水素ナトリウム等)、窒素、二酸化炭素等が挙
げられる。
(亜硫酸水素ナトリウム等)、窒素、二酸化炭素等が挙
げられる。
【0036】また、かかる製剤中におけるイソリクイリ
チゲニンの含有量は、その剤型に応じて異なるが、一般
に0.1〜100重量%の濃度で含有していることが望
ましい。本発明にかかる製剤の投与量は、対象とする人
間をはじめとする温血動物の種類、症状の軽重、医師の
診断などにより広範に変えることができるが、一般に活
性成分として、経口投与の場合、体重1kg当たり1日
に0.01〜300mg/kg、好ましくは、0.01
〜50mg/kg、非経口投与の場合、体重1kg当た
り1日に0.01〜150mg/kg、好ましくは、
0.01〜20mg/kg投与するのが好ましい。しか
し、患者の症状の軽重、医師の診断に応じて投薬範囲を
変えることも可能である。上記投与量は1日1回又は数
回に分けて投与することができる。以下、本発明の実施
例を示す。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。
チゲニンの含有量は、その剤型に応じて異なるが、一般
に0.1〜100重量%の濃度で含有していることが望
ましい。本発明にかかる製剤の投与量は、対象とする人
間をはじめとする温血動物の種類、症状の軽重、医師の
診断などにより広範に変えることができるが、一般に活
性成分として、経口投与の場合、体重1kg当たり1日
に0.01〜300mg/kg、好ましくは、0.01
〜50mg/kg、非経口投与の場合、体重1kg当た
り1日に0.01〜150mg/kg、好ましくは、
0.01〜20mg/kg投与するのが好ましい。しか
し、患者の症状の軽重、医師の診断に応じて投薬範囲を
変えることも可能である。上記投与量は1日1回又は数
回に分けて投与することができる。以下、本発明の実施
例を示す。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定され
るものではない。
【0037】〔実施例1〕 「毒性試験」本実施例は、本発明の有効成分であるイソ
リクイリチゲニンの安全性を確認するために行なったも
のである。5週令のddY雄性マウス5匹に、イソリク
イリチゲニンを経口および腹腔内に投与した。その結
果、最少致死量は3000mg/kg以上(経口)およ
び1000mg/kg以上(腹腔内)であった。
リクイリチゲニンの安全性を確認するために行なったも
のである。5週令のddY雄性マウス5匹に、イソリク
イリチゲニンを経口および腹腔内に投与した。その結
果、最少致死量は3000mg/kg以上(経口)およ
び1000mg/kg以上(腹腔内)であった。
【0038】〔実施例2〕 「ゲンタマイシン(Gentamycin)惹起急性腎障害に及ぼ
す作用」本実施例は、物質代謝機能異常に起因する腎機
能障害の内、薬物により生じる急性腎炎モデルとして、
その腎機能障害惹起作用が極めて強いことが知られてい
るアミノグリコシド系抗生物質ゲンタマイシンを選び、
これが惹起する急性腎炎に対するイソリクイリチゲニン
の作用を調べ、本発明薬剤の有用性を確認するために行
なったものである。鈴木らの方法(日本薬理学会誌84
巻463〜469 1984年)に準じて行った。すな
わち、体重160〜180gのWistar系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社1群5匹)にゲンタマイ
シン80mg/kg/dayを1日1回、15日間背部
皮下投与して腎障害を惹起させ、1%カルボキシメチル
セルロース(以下1%CMCと略す)水溶液に懸濁した
イソリクイリチゲニン50,150,300mg/kg
/dayを5ml/kg宛15日間連続経口投与した。
溶媒対照群には、ゲンタマイシンをイソリクイリチゲニ
ン投与群と同様に投与した後、1%CMC水溶液5ml
/kgを15日間連続経口投与した。初回投与前日と最
終投与日からそれぞれの翌日にかけて代謝ケージを使用
して24時間蓄尿により採尿し、尿量測定後、3000
rpm、15分間遠心して、その上清について尿中の乳
酸脱水素酵素活性(LDH)を自動分析装置(AU−5
50,オリンパス光学工業)を使用して測定した。さら
に、尿中のN−アセチル−β−D−グルコサミダーゼ活
性(NAG)をNAGテストシオノギ(塩野義製薬)を
使用して測定した。採尿終了後、試験開始前の場合は、
尾静脈より採血した。また、最終投与翌日は、エーテル
麻酔下で腹大動脈より採血し、放血致死せしめ、開腹
し、腎を摘出した。採血した血液は3000rpm、1
5分間遠心後、血清について血中尿素窒素(BUN)を
自動分析装置を用いて測定した。摘出した腎は二分割
し、10%緩衝ホルマリンにて固定後、ヘマトキシリン
・エオジン染色標本を作製して鏡検した。その結果を下
記表1,表2に示す。
す作用」本実施例は、物質代謝機能異常に起因する腎機
能障害の内、薬物により生じる急性腎炎モデルとして、
その腎機能障害惹起作用が極めて強いことが知られてい
るアミノグリコシド系抗生物質ゲンタマイシンを選び、
これが惹起する急性腎炎に対するイソリクイリチゲニン
の作用を調べ、本発明薬剤の有用性を確認するために行
なったものである。鈴木らの方法(日本薬理学会誌84
巻463〜469 1984年)に準じて行った。すな
わち、体重160〜180gのWistar系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社1群5匹)にゲンタマイ
シン80mg/kg/dayを1日1回、15日間背部
皮下投与して腎障害を惹起させ、1%カルボキシメチル
セルロース(以下1%CMCと略す)水溶液に懸濁した
イソリクイリチゲニン50,150,300mg/kg
/dayを5ml/kg宛15日間連続経口投与した。
溶媒対照群には、ゲンタマイシンをイソリクイリチゲニ
ン投与群と同様に投与した後、1%CMC水溶液5ml
/kgを15日間連続経口投与した。初回投与前日と最
終投与日からそれぞれの翌日にかけて代謝ケージを使用
して24時間蓄尿により採尿し、尿量測定後、3000
rpm、15分間遠心して、その上清について尿中の乳
酸脱水素酵素活性(LDH)を自動分析装置(AU−5
50,オリンパス光学工業)を使用して測定した。さら
に、尿中のN−アセチル−β−D−グルコサミダーゼ活
性(NAG)をNAGテストシオノギ(塩野義製薬)を
使用して測定した。採尿終了後、試験開始前の場合は、
尾静脈より採血した。また、最終投与翌日は、エーテル
麻酔下で腹大動脈より採血し、放血致死せしめ、開腹
し、腎を摘出した。採血した血液は3000rpm、1
5分間遠心後、血清について血中尿素窒素(BUN)を
自動分析装置を用いて測定した。摘出した腎は二分割
し、10%緩衝ホルマリンにて固定後、ヘマトキシリン
・エオジン染色標本を作製して鏡検した。その結果を下
記表1,表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】(結果) (1)ゲンタマイシンのみを投与した群はゲンタマイシ
ン投与後15日目でNAG,LDHが顕著に増加し、B
UNの増加も認められ、ゲンタマイシンによる腎障害発
症が明らかに認められた。 (2)イソリクイリチゲニンはほぼ用量依存的にゲンタ
マイシン惹起対照群に比してNAG,LDH,BUN値
の増加を顕著に抑制した。 (3)腎組織病理所見においても、ゲンタマイシン惹起
対照群に比してイソリクイリチゲニン300mg/kg
投与群では尿細管上皮細胞の壊死、変性、再生及び分
裂、浸潤の顕著な改善が認められた。又、イソリクイリ
チゲニン50,150mg/kg投与群でも尿細管上皮
細胞の壊死、再生、分裂の改善が認められた。 以上の試験結果からイソリクイリチゲニンは薬物により
惹起される急性腎炎を顕著に改善していることが明らか
でありイソリクイリチゲニンは薬物による急性腎炎の治
療に極めて有用であると考えられる。
ン投与後15日目でNAG,LDHが顕著に増加し、B
UNの増加も認められ、ゲンタマイシンによる腎障害発
症が明らかに認められた。 (2)イソリクイリチゲニンはほぼ用量依存的にゲンタ
マイシン惹起対照群に比してNAG,LDH,BUN値
の増加を顕著に抑制した。 (3)腎組織病理所見においても、ゲンタマイシン惹起
対照群に比してイソリクイリチゲニン300mg/kg
投与群では尿細管上皮細胞の壊死、変性、再生及び分
裂、浸潤の顕著な改善が認められた。又、イソリクイリ
チゲニン50,150mg/kg投与群でも尿細管上皮
細胞の壊死、再生、分裂の改善が認められた。 以上の試験結果からイソリクイリチゲニンは薬物により
惹起される急性腎炎を顕著に改善していることが明らか
でありイソリクイリチゲニンは薬物による急性腎炎の治
療に極めて有用であると考えられる。
【0042】〔実施例3〕 「シスプラチン惹起急性腎障害に対するイソリクイリチ
ゲニンの作用」本実施例は、物質代謝機能異常に起因す
る腎機能障害の内、薬物により生じる急性腎炎モデルと
して、その腎機能障害惹起作用が極めて強いことが知ら
れている抗癌剤シスプラチンを選び、これが惹起する急
性腎炎に対するイソリクイリチゲニンの作用を調べ、本
発明薬剤の有用性(予防効果および治療効果)を確認す
るために行なったものである。
ゲニンの作用」本実施例は、物質代謝機能異常に起因す
る腎機能障害の内、薬物により生じる急性腎炎モデルと
して、その腎機能障害惹起作用が極めて強いことが知ら
れている抗癌剤シスプラチンを選び、これが惹起する急
性腎炎に対するイソリクイリチゲニンの作用を調べ、本
発明薬剤の有用性(予防効果および治療効果)を確認す
るために行なったものである。
【0043】(1)予防試験 20〜25gのddY雄性マウス(1群10匹)に1%
CMC水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン200m
g/kg/dayを5日間連続経口投与し、5日目に生
理食塩水に2mg/10mlに溶解したシスプラチン1
6mg/kgを1回皮下投与し、その翌日からさらに5
日間イソリクイリチゲニンを同様に経口投与した後、採
血し、3000rpm、15分間遠心後、血清中のBU
Nを測定した。
CMC水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン200m
g/kg/dayを5日間連続経口投与し、5日目に生
理食塩水に2mg/10mlに溶解したシスプラチン1
6mg/kgを1回皮下投与し、その翌日からさらに5
日間イソリクイリチゲニンを同様に経口投与した後、採
血し、3000rpm、15分間遠心後、血清中のBU
Nを測定した。
【0044】(2)予防試験 20〜25gのddY雄性マウス(1群10匹)に生理
食塩水に溶解したシスプラチン2mg/10mlを16
mg/kg1回皮下投与後、1%CMC水溶液に懸濁し
たイソリクイリチゲニン200mg/kg/dayを1
日1回5日間連続経口投与した後、採血し、3000r
pm、15分間遠心後、血清中のBUNを測定した。
食塩水に溶解したシスプラチン2mg/10mlを16
mg/kg1回皮下投与後、1%CMC水溶液に懸濁し
たイソリクイリチゲニン200mg/kg/dayを1
日1回5日間連続経口投与した後、採血し、3000r
pm、15分間遠心後、血清中のBUNを測定した。
【0045】(1),(2)の試験において、20〜2
5gのddY雄性マウス(1群10匹)にイソリクイリ
チゲニン200mg/kg/dayのみを連続経口投与
したものをイソリクイリチゲニン単独投与対照群とし、
腎炎惹起対照群として20〜25gのddY雄性マウス
(1群10匹)にシスプラチン16mg/kgを皮下に
1回投与し、イソリクイリチゲニンの代りに1%CMC
水溶液を連続経口投与した以外は、シスプラチン+イソ
リクイリチゲニン投与群と同様に処理し、各々を同投与
群と比較した。その結果を表3に示す。
5gのddY雄性マウス(1群10匹)にイソリクイリ
チゲニン200mg/kg/dayのみを連続経口投与
したものをイソリクイリチゲニン単独投与対照群とし、
腎炎惹起対照群として20〜25gのddY雄性マウス
(1群10匹)にシスプラチン16mg/kgを皮下に
1回投与し、イソリクイリチゲニンの代りに1%CMC
水溶液を連続経口投与した以外は、シスプラチン+イソ
リクイリチゲニン投与群と同様に処理し、各々を同投与
群と比較した。その結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】(結果) (1)無処置対照群に比してシスプラチンを投与した腎
障害惹起対照群は著しくBUNが増大しており、シスプ
ラチンによる急性腎障害発症が明らかに認められた。 (2)イソリクイリチゲニンは予防試験、治療試験いず
れにおいても腎障害惹起対照に比して、BUNの増加を
顕著に抑制した。 (3)腎障害を発症させないイソリクイリチゲニン単独
投与対照群では、無処置対照群に比して、BUNの変化
は認められず、イソリクイリチゲニンは腎障害発症によ
るBUNの増加を特異的に抑制する事が明らかである。 以上の結果から、イソリクイリチゲニンは、薬物により
惹起される急性腎障害を顕著に改善する事が明らかであ
り、薬物による急性腎障害の予防、治療に極めて有用で
あると考えられる。
障害惹起対照群は著しくBUNが増大しており、シスプ
ラチンによる急性腎障害発症が明らかに認められた。 (2)イソリクイリチゲニンは予防試験、治療試験いず
れにおいても腎障害惹起対照に比して、BUNの増加を
顕著に抑制した。 (3)腎障害を発症させないイソリクイリチゲニン単独
投与対照群では、無処置対照群に比して、BUNの変化
は認められず、イソリクイリチゲニンは腎障害発症によ
るBUNの増加を特異的に抑制する事が明らかである。 以上の結果から、イソリクイリチゲニンは、薬物により
惹起される急性腎障害を顕著に改善する事が明らかであ
り、薬物による急性腎障害の予防、治療に極めて有用で
あると考えられる。
【0048】〔実施例4〕 「ラットの抗GBM腎炎に対するイソリクイリチゲニン
の作用」ヒト慢性腎疾患の70%が免疫機序を介して発
症すると言われており、特に糸球体腎炎では多数の症例
で免疫機序の関与を示唆する所見が認められており、こ
れに基づきヒト慢性腎炎モデルとしての動物実験モデル
の作製が種々研究されて来た。中でも本邦で開発された
馬杉腎炎モデルは、糸球体組織抗原(GBM)に対する
抗体による腎炎モデルで世界的に広く用いられている。
したがって、本発明者らは、ヒト慢性腎炎モデルとして
馬杉腎炎モデルを選び、鈴木良雄らの方法(日本腎臓学
会誌23巻323〜331頁 1981年)および(日
本薬理学会誌77巻407〜417頁 1981年)に
より本実施例を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行
なったものである。
の作用」ヒト慢性腎疾患の70%が免疫機序を介して発
症すると言われており、特に糸球体腎炎では多数の症例
で免疫機序の関与を示唆する所見が認められており、こ
れに基づきヒト慢性腎炎モデルとしての動物実験モデル
の作製が種々研究されて来た。中でも本邦で開発された
馬杉腎炎モデルは、糸球体組織抗原(GBM)に対する
抗体による腎炎モデルで世界的に広く用いられている。
したがって、本発明者らは、ヒト慢性腎炎モデルとして
馬杉腎炎モデルを選び、鈴木良雄らの方法(日本腎臓学
会誌23巻323〜331頁 1981年)および(日
本薬理学会誌77巻407〜417頁 1981年)に
より本実施例を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行
なったものである。
【0049】即ち、体重180〜200gのSD系雄性
ラット(日本チャールス・リバー株式会社,腎炎惹起対
照群は7匹,他の群は6匹ずつ)に抗ラットGBMウサ
ギ血清0.5ml/ラットを静注し、直ちに1%CMC
水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン30,100,
300mg/kg/dayを5ml/kg宛3週間毎日
連続各群ラットに経口投与した。腎炎惹起対照群は抗ラ
ットGBMウサギ血清0.5ml/ラットを静注後、1
%CMC水溶液5mg/kg宛3週間毎日連続経口投与
した。抗GBM血清投与3週間目の最終投与日からその
翌日にかけて代謝ケージを使用して24時間蓄尿により
採尿し、尿量測定後、3000rpm、15分間遠心
後、その上清について尿中の乳酸脱水素酵素活性(LD
H)、アルカリ性ホスファターゼ(ALP)、蛋白量を
自動分析装置(AU−550,オリンパス光学工業)を
使用して測定した。採尿終了後エーテル麻酔下に腹大動
脈より採血し3000rpm、15分間遠心した血清に
ついてBUN、クレアチニン、ALP、総コレステロー
ル、総蛋白、アルブミンを測定した。その結果を下表4
および表5に示す。
ラット(日本チャールス・リバー株式会社,腎炎惹起対
照群は7匹,他の群は6匹ずつ)に抗ラットGBMウサ
ギ血清0.5ml/ラットを静注し、直ちに1%CMC
水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン30,100,
300mg/kg/dayを5ml/kg宛3週間毎日
連続各群ラットに経口投与した。腎炎惹起対照群は抗ラ
ットGBMウサギ血清0.5ml/ラットを静注後、1
%CMC水溶液5mg/kg宛3週間毎日連続経口投与
した。抗GBM血清投与3週間目の最終投与日からその
翌日にかけて代謝ケージを使用して24時間蓄尿により
採尿し、尿量測定後、3000rpm、15分間遠心
後、その上清について尿中の乳酸脱水素酵素活性(LD
H)、アルカリ性ホスファターゼ(ALP)、蛋白量を
自動分析装置(AU−550,オリンパス光学工業)を
使用して測定した。採尿終了後エーテル麻酔下に腹大動
脈より採血し3000rpm、15分間遠心した血清に
ついてBUN、クレアチニン、ALP、総コレステロー
ル、総蛋白、アルブミンを測定した。その結果を下表4
および表5に示す。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】(結果) (1)3週目の腎炎惹起対照群は無処置対照群に比して
尿中の総蛋白、総ALP、総LDHが顕著に増加した。
血中のBUN、クレアチニンは顕著な変化は見られない
ものの、ALPの低下、総コレステロールの増加が認め
られた。又、血清総蛋白量には変動が見られないものの
アルブミン含量の減少が認められ、それに伴うA/G比
の低下が見られた。以上の結果から免疫系を介した腎障
害の発症が明らかである。 (2)イソリクイリチゲニン投与群は各用量群におい
て、腎炎惹起対照群に比して、尿中の総蛋白、総AL
P、総LDHの増加を顕著に抑制した。又、血中AL
P、総コレステロール、アルブミン量の顕著な改善が見
られた。 以上の結果から、イソリクイリチゲニンは、免疫を介す
る腎障害の予防及び治療に極めて有用であると考えられ
る。
尿中の総蛋白、総ALP、総LDHが顕著に増加した。
血中のBUN、クレアチニンは顕著な変化は見られない
ものの、ALPの低下、総コレステロールの増加が認め
られた。又、血清総蛋白量には変動が見られないものの
アルブミン含量の減少が認められ、それに伴うA/G比
の低下が見られた。以上の結果から免疫系を介した腎障
害の発症が明らかである。 (2)イソリクイリチゲニン投与群は各用量群におい
て、腎炎惹起対照群に比して、尿中の総蛋白、総AL
P、総LDHの増加を顕著に抑制した。又、血中AL
P、総コレステロール、アルブミン量の顕著な改善が見
られた。 以上の結果から、イソリクイリチゲニンは、免疫を介す
る腎障害の予防及び治療に極めて有用であると考えられ
る。
【0053】〔実施例5〕 「d−ガラクトサミン惹起肝臓障害に対するイソリクイ
リチゲニンの作用」d−ガラクトサミンはヒトにおける
ウイルス性肝炎の病変に似た障害を惹起する化合物で、
ウイルス性肝炎のモデルとして利用されている。したが
って、本発明者らは坂本らの方法(「新薬開発のための
薬効スクリーニング法第1巻」69〜82,1984
年,坂本浩二,清至書院)により以下の通り、本実施例
を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行なった。即
ち、体重180〜200gのWistar系雄性ラット(日本
チャールス・リバー株式会社,1群6匹)に1%CMC
水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン10,30mg
/kg/dayを5ml/kg宛5日間各ラット群に経
口投与し、4日間のイソリクイリチゲニン投与1時間後
に、生理食塩水に溶解したd−ガラクトサミン250m
g/5ml/kgを腹腔内投与し、d−ガラクトサミン
投与48時間後にエーテル麻酔下に腹大動脈より採血し
3000rpm、15分間遠心した血清についてグルタ
ミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)、グ
ルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)、
ALPを自動分析装置AU−550により測定した。
リチゲニンの作用」d−ガラクトサミンはヒトにおける
ウイルス性肝炎の病変に似た障害を惹起する化合物で、
ウイルス性肝炎のモデルとして利用されている。したが
って、本発明者らは坂本らの方法(「新薬開発のための
薬効スクリーニング法第1巻」69〜82,1984
年,坂本浩二,清至書院)により以下の通り、本実施例
を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行なった。即
ち、体重180〜200gのWistar系雄性ラット(日本
チャールス・リバー株式会社,1群6匹)に1%CMC
水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン10,30mg
/kg/dayを5ml/kg宛5日間各ラット群に経
口投与し、4日間のイソリクイリチゲニン投与1時間後
に、生理食塩水に溶解したd−ガラクトサミン250m
g/5ml/kgを腹腔内投与し、d−ガラクトサミン
投与48時間後にエーテル麻酔下に腹大動脈より採血し
3000rpm、15分間遠心した血清についてグルタ
ミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(GOT)、グ
ルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(GPT)、
ALPを自動分析装置AU−550により測定した。
【0054】なお、肝障害惹起対照群は、イソリクイリ
チゲニン1%CMC懸濁液の代りに1%CMC水溶液を
経口投与した以外はイソリクイリチゲニン投与群と同様
に処置した。又、陽性対照群としてイソリクイリチゲニ
ンの代りに各々1%CMC水溶液に懸濁したマロチラー
ト30mg/kg/day,100mg/kg/da
y、シアニダノール30mg/kg/day,100m
g/kg/day宛を経口投与した以外はイソリクイリ
チゲニン投与群と同様に処置した。測定結果は表6に示
す。
チゲニン1%CMC懸濁液の代りに1%CMC水溶液を
経口投与した以外はイソリクイリチゲニン投与群と同様
に処置した。又、陽性対照群としてイソリクイリチゲニ
ンの代りに各々1%CMC水溶液に懸濁したマロチラー
ト30mg/kg/day,100mg/kg/da
y、シアニダノール30mg/kg/day,100m
g/kg/day宛を経口投与した以外はイソリクイリ
チゲニン投与群と同様に処置した。測定結果は表6に示
す。
【0055】
【表6】
【0056】(結果) (1)肝障害惹起対照群においては無処置対照群に比し
て、GOT,GPT,ALPの明らかな増加が認められ
た。 (2)イソリクイリチゲニン投与群では、肝障害惹起対
照群に比して、10mg/kg投与でGOT,GPT,
ALPの増加抑制が見られ、30mg/kg投与で明ら
かなGOT,GPTの改善が認められた。 (3)陽性対照群マロチラート、シアニダノールは10
0mg/kg投与群においてイソリクイリチゲニン10
mg/kg投与群とほぼ同等のGOT,GPTの増加抑
制が見られた。 以上の結果からイソリクイリチゲニンはマロチラート、
シアニダノールよりも低い用量において、d−ガラクト
サミン惹起肝障害を抑制する事が明らかであり、ウイル
ス性肝炎等の予防、治療に有用であると考えられる。
て、GOT,GPT,ALPの明らかな増加が認められ
た。 (2)イソリクイリチゲニン投与群では、肝障害惹起対
照群に比して、10mg/kg投与でGOT,GPT,
ALPの増加抑制が見られ、30mg/kg投与で明ら
かなGOT,GPTの改善が認められた。 (3)陽性対照群マロチラート、シアニダノールは10
0mg/kg投与群においてイソリクイリチゲニン10
mg/kg投与群とほぼ同等のGOT,GPTの増加抑
制が見られた。 以上の結果からイソリクイリチゲニンはマロチラート、
シアニダノールよりも低い用量において、d−ガラクト
サミン惹起肝障害を抑制する事が明らかであり、ウイル
ス性肝炎等の予防、治療に有用であると考えられる。
【0057】〔実施例6,7〕四塩化炭素は肝細胞中の
薬物代謝酵素系により極めて反応性の高いフリーラジカ
ルを生じ、これが肝細胞膜蛋白と結合して細胞活性を強
く抑制したり、細胞内小器官の膜脂質の過酸化を起こす
ことにより、肝細胞の壊死、肝脂肪の蓄積を生じると言
われており、ヒト急性薬物肝炎、脂肪肝、慢性肝炎及び
肝硬変の実験モデルとして最も広く用いられている。し
たがって、本発明者らはImaizumiらの方法(Japan Jour
nal of Pharmacology vol.31 15−21 1981
年)および加藤稔らの方法(日本薬理学会誌80巻,p
83−91 1982年)に準じた方法により以下の実
施例6,7を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行な
った。
薬物代謝酵素系により極めて反応性の高いフリーラジカ
ルを生じ、これが肝細胞膜蛋白と結合して細胞活性を強
く抑制したり、細胞内小器官の膜脂質の過酸化を起こす
ことにより、肝細胞の壊死、肝脂肪の蓄積を生じると言
われており、ヒト急性薬物肝炎、脂肪肝、慢性肝炎及び
肝硬変の実験モデルとして最も広く用いられている。し
たがって、本発明者らはImaizumiらの方法(Japan Jour
nal of Pharmacology vol.31 15−21 1981
年)および加藤稔らの方法(日本薬理学会誌80巻,p
83−91 1982年)に準じた方法により以下の実
施例6,7を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行な
った。
【0058】〔実施例6〕 「四塩化炭素(CCl4)惹起急性肝障害に対するイソ
リクイリチゲニンの作用」体重180〜200gのWist
ar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社,1
群6匹)に1%CMC水溶液に懸濁したイソリクイリチ
ゲニン10,30mg/kg/dayを4日間連続経口
投与した。溶媒対照群には、1%CMC水溶液5ml/
kg/dayを4日間連続経口投与し、陽性対照群には
マロチラート(Malotilate)30mg/kg/day,
100mg/kg/dayとシアニダノール(Cianidan
ol)30mg/kg/day,100mg/kg/da
yを1%CMC水溶液に懸濁して4日間連続経口投与し
た。四塩化炭素は精密分析用試薬を使用し、ラットに薬
物投与2日目から3日間連続経口投与して0.2ml/
kg/day皮下投与した。四塩化炭素最終投与24時
間後にエーテル麻酔下に腹大動脈から採血した。血液は
3000rpm、15分間遠心の血清についてGOT,
GPTについて自動分析装置(AU−550,オリンパ
ス光学工業)を使用して測定した。その結果を表7に示
す。
リクイリチゲニンの作用」体重180〜200gのWist
ar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社,1
群6匹)に1%CMC水溶液に懸濁したイソリクイリチ
ゲニン10,30mg/kg/dayを4日間連続経口
投与した。溶媒対照群には、1%CMC水溶液5ml/
kg/dayを4日間連続経口投与し、陽性対照群には
マロチラート(Malotilate)30mg/kg/day,
100mg/kg/dayとシアニダノール(Cianidan
ol)30mg/kg/day,100mg/kg/da
yを1%CMC水溶液に懸濁して4日間連続経口投与し
た。四塩化炭素は精密分析用試薬を使用し、ラットに薬
物投与2日目から3日間連続経口投与して0.2ml/
kg/day皮下投与した。四塩化炭素最終投与24時
間後にエーテル麻酔下に腹大動脈から採血した。血液は
3000rpm、15分間遠心の血清についてGOT,
GPTについて自動分析装置(AU−550,オリンパ
ス光学工業)を使用して測定した。その結果を表7に示
す。
【0059】
【表7】
【0060】(結果) (1)肝障害惹起対照群は無処置群に比して、顕著にG
OT,GPTの増加が認められ、四塩化炭素による肝障
害発生が明らかに認められた。 (2)イソリクイリチゲニン投与群は、肝障害惹起対照
群に比して、各用量群においてGOT,GPTの顕著な
改善が見られた。 (3)陽性対照群マロチラート、シアニダノールは30
mg/kg投与群あるいは100mg/kg投与群にお
いてイソリクイリチゲニン10mg/kg投与群とほぼ
同等のGOT,GPTの増加抑制が見られた。 以上の結果からイソリクイリチゲニンはマロチラート、
シアニダノールよりも低い用量において四塩化炭素惹起
急性肝障害を抑制し、急性肝障害の予防および治療に有
用であると考えられる。
OT,GPTの増加が認められ、四塩化炭素による肝障
害発生が明らかに認められた。 (2)イソリクイリチゲニン投与群は、肝障害惹起対照
群に比して、各用量群においてGOT,GPTの顕著な
改善が見られた。 (3)陽性対照群マロチラート、シアニダノールは30
mg/kg投与群あるいは100mg/kg投与群にお
いてイソリクイリチゲニン10mg/kg投与群とほぼ
同等のGOT,GPTの増加抑制が見られた。 以上の結果からイソリクイリチゲニンはマロチラート、
シアニダノールよりも低い用量において四塩化炭素惹起
急性肝障害を抑制し、急性肝障害の予防および治療に有
用であると考えられる。
【0061】〔実施例7〕 「四塩化炭素惹起慢性肝障害に対するイソリクイリチゲ
ニンの作用」体重180〜200gのWistar系雄性ラッ
ト(日本チャールス・リバー株式会社,1群6匹)にイ
ソリクイリチゲニン30mg/kg/dayを1%CM
C水溶液に懸濁して3週間毎日連続経口投与した。溶媒
対照群には、1%CMC水溶液5ml/kg/dayを
3週間毎日連続経口投与し、陽性対照群にはマロチラー
ト30mg/kg/dayとシアニダノール30mg/
kg/dayを1%CMC水溶液に懸濁して3週間毎日
連続経口投与した。四塩化炭素は薬物投与3日目から3
週間連続各週2回0.5ml/kg腹腔内投与した。四
塩化炭素最終投与4日目にエーテル麻酔下に腹大動脈か
ら採血した。血液は3000rpm、15分間遠心後の
血清についてGOT,GPTについて自動分析装置(A
U−550)を使用して測定した。その結果を表8に示
す。
ニンの作用」体重180〜200gのWistar系雄性ラッ
ト(日本チャールス・リバー株式会社,1群6匹)にイ
ソリクイリチゲニン30mg/kg/dayを1%CM
C水溶液に懸濁して3週間毎日連続経口投与した。溶媒
対照群には、1%CMC水溶液5ml/kg/dayを
3週間毎日連続経口投与し、陽性対照群にはマロチラー
ト30mg/kg/dayとシアニダノール30mg/
kg/dayを1%CMC水溶液に懸濁して3週間毎日
連続経口投与した。四塩化炭素は薬物投与3日目から3
週間連続各週2回0.5ml/kg腹腔内投与した。四
塩化炭素最終投与4日目にエーテル麻酔下に腹大動脈か
ら採血した。血液は3000rpm、15分間遠心後の
血清についてGOT,GPTについて自動分析装置(A
U−550)を使用して測定した。その結果を表8に示
す。
【0062】
【表8】
【0063】(結果) (1)肝障害惹起対照群は無処置対照群に比して、GO
T,GPTの顕著な増加が見られ、四塩化炭素による重
度の肝障害発症が明らかである。 (2)イソリクイリチゲニン投与群は、陽性対照群シア
ニダノールとほぼ同等のGOT,GPTの増加抑制が見
られた。一方、マロチラートはこの試験系では顕著な抑
制が見られた。 以上の結果からイソリクイリチゲニンは慢性肝障害の予
防および治療に有用であると考えられる。
T,GPTの顕著な増加が見られ、四塩化炭素による重
度の肝障害発症が明らかである。 (2)イソリクイリチゲニン投与群は、陽性対照群シア
ニダノールとほぼ同等のGOT,GPTの増加抑制が見
られた。一方、マロチラートはこの試験系では顕著な抑
制が見られた。 以上の結果からイソリクイリチゲニンは慢性肝障害の予
防および治療に有用であると考えられる。
【0064】〔実施例8〕 「シスプラチン惹起急性肝障害に対するイソリクイリチ
ゲニンの作用」制癌剤シスプラチンは腎臓に障害を与え
るのと同様に肝臓に障害を与える事が知られている(F.
CawalliらCancer Treatment Reports vol.62 No.1
22125〜2126 1978年)。本発明者らは制
癌剤シスプラチンが腎臓と同様に肝臓にも障害を与え、
しかも腎臓障害を生じるよりも低いシスプラチン投与量
でも肝障害が惹起される事を見い出した。本実施例は、
このシスプラチン惹起急性肝障害に対するイソリクイリ
チゲニンの作用を調べることによって本発明薬剤の有用
性を確認したものである。体重150〜180gのWist
ar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社,1
群6匹)に生理食塩水2mg/10mlに溶解したシス
プラチン8.5mg/kgを1回皮下投与後、1%CM
C水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン200mg/
kg/dayを10日間連続経口投与した後、解剖し、
肝臓のヘマトキシリン−エオジン染色標本を作製し、鏡
検した。肝障害惹起対照群として、150〜180gの
Wistar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会
社,1群6匹)にイソリクイリチゲニンの代りに1%C
MC水溶液のみを10日間連続経口投与した他は、イソ
リクイリチゲニン投与群と同様に処理したものを用い
た。その結果を表9に示す。
ゲニンの作用」制癌剤シスプラチンは腎臓に障害を与え
るのと同様に肝臓に障害を与える事が知られている(F.
CawalliらCancer Treatment Reports vol.62 No.1
22125〜2126 1978年)。本発明者らは制
癌剤シスプラチンが腎臓と同様に肝臓にも障害を与え、
しかも腎臓障害を生じるよりも低いシスプラチン投与量
でも肝障害が惹起される事を見い出した。本実施例は、
このシスプラチン惹起急性肝障害に対するイソリクイリ
チゲニンの作用を調べることによって本発明薬剤の有用
性を確認したものである。体重150〜180gのWist
ar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社,1
群6匹)に生理食塩水2mg/10mlに溶解したシス
プラチン8.5mg/kgを1回皮下投与後、1%CM
C水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン200mg/
kg/dayを10日間連続経口投与した後、解剖し、
肝臓のヘマトキシリン−エオジン染色標本を作製し、鏡
検した。肝障害惹起対照群として、150〜180gの
Wistar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会
社,1群6匹)にイソリクイリチゲニンの代りに1%C
MC水溶液のみを10日間連続経口投与した他は、イソ
リクイリチゲニン投与群と同様に処理したものを用い
た。その結果を表9に示す。
【0065】
【表9】
【0066】(結果) (1)無処置対照群と比して、シスプラチンを投与した
肝障害惹起対照群はシスプラチン投与により肝臓に障害
を生じた事が明らかにある。 (2)イソリクイリチゲニンは、シスプラチン惹起急性
肝障害を顕著に抑制した。 以上の結果からイソリクイリチゲニンはシスプラチン惹
起急性肝障害を顕著に改善することが明らかであり、薬
物により急性肝障害の治療に極めて有用であると考えら
れる。
肝障害惹起対照群はシスプラチン投与により肝臓に障害
を生じた事が明らかにある。 (2)イソリクイリチゲニンは、シスプラチン惹起急性
肝障害を顕著に抑制した。 以上の結果からイソリクイリチゲニンはシスプラチン惹
起急性肝障害を顕著に改善することが明らかであり、薬
物により急性肝障害の治療に極めて有用であると考えら
れる。
【0067】〔実施例9〕 「シスプラチン惹起急性腎及び肝障害に対するイソリク
イリチゲニンの作用」上述して来たように、イソリクイ
リチゲニンは腎及び肝障害の予防及び治療にいずれも有
用である事が明らかとなったので、本発明者らは前述し
た実施例3及び実施例8の制癌剤シスプラチンによる実
験モデルを用い、以下の予防及び治療試験を行ない、本
発明薬剤の腎臓及び肝臓の併発性疾患に対する有効性の
確認を行なった。
イリチゲニンの作用」上述して来たように、イソリクイ
リチゲニンは腎及び肝障害の予防及び治療にいずれも有
用である事が明らかとなったので、本発明者らは前述し
た実施例3及び実施例8の制癌剤シスプラチンによる実
験モデルを用い、以下の予防及び治療試験を行ない、本
発明薬剤の腎臓及び肝臓の併発性疾患に対する有効性の
確認を行なった。
【0068】(1)予防試験 体重215〜240gのフィッシャー系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社,1群3匹)に1%CM
C水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン20mg/k
g/dayを1群は経口投与、1群は腹腔内投与で1日
1回12日間連続投与した。投薬開始6日目から生理食
塩水に溶解したシスプラチン2mg/kgを2mg/k
g/day1日1回4日間連続皮下投与し、シスプラチ
ン投与日およびシスプラチン投与終了後も3日間同様に
イソリクイリチゲニンを投与した。但し、シスプラチン
投与日は、シスプラチン投与直後にイソリクイリチゲニ
ンを投与した。腎及び肝障害惹起対照群には、シスプラ
チンをイソリクイリチゲニン投与群と同様に投与し、イ
ソリクイリチゲニン1%CMC懸濁液の代りに1%CM
C水溶液を経口投与した以外は、イソリクイリチゲニン
投与群と同様に処理した。イソリクイリチゲニン投与終
了24時間後、エーテル麻酔下で腹大動脈から採血後、
剖検を行ない肝臓を摘出し、10%緩衝ホルマリン液に
固定し、ヘマトキシリン−エオジン染色ならびにPAS
染色を行ない鏡検した。採血した血液は3000rp
m、15分間遠心後、血清についてBUNを自動分析装
置(AU−550,オリンパス光学工業)を使用して測
定した。
本チャールス・リバー株式会社,1群3匹)に1%CM
C水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン20mg/k
g/dayを1群は経口投与、1群は腹腔内投与で1日
1回12日間連続投与した。投薬開始6日目から生理食
塩水に溶解したシスプラチン2mg/kgを2mg/k
g/day1日1回4日間連続皮下投与し、シスプラチ
ン投与日およびシスプラチン投与終了後も3日間同様に
イソリクイリチゲニンを投与した。但し、シスプラチン
投与日は、シスプラチン投与直後にイソリクイリチゲニ
ンを投与した。腎及び肝障害惹起対照群には、シスプラ
チンをイソリクイリチゲニン投与群と同様に投与し、イ
ソリクイリチゲニン1%CMC懸濁液の代りに1%CM
C水溶液を経口投与した以外は、イソリクイリチゲニン
投与群と同様に処理した。イソリクイリチゲニン投与終
了24時間後、エーテル麻酔下で腹大動脈から採血後、
剖検を行ない肝臓を摘出し、10%緩衝ホルマリン液に
固定し、ヘマトキシリン−エオジン染色ならびにPAS
染色を行ない鏡検した。採血した血液は3000rp
m、15分間遠心後、血清についてBUNを自動分析装
置(AU−550,オリンパス光学工業)を使用して測
定した。
【0069】(2)治療試験 体重215〜240gのフィッシャー系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社,1群3匹)に生理食塩
水に溶解したシスプラチン2mg/10mlを2mg/
kg/day1日1回4日間皮下投与し、腎及び肝障害
を惹起させた。毎日シスプラチン投与直後、1%CMC
水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン20mg/kg
/dayを1群は経口投与で、もう1群は腹腔内投与
で、1日1回4日間連続投与し、シスプラチン投与後も
1日1回3日間連続投与した。腎及び肝障害惹起対照に
はシスプラチンをイソリクイリチゲニン投与群と同様に
投与し、イソリクイリチゲニン1%CMC懸濁液の代り
に1%CMC水溶液を経口投与した以外、イソリクイリ
チゲニン投与群と同様に処理した。
本チャールス・リバー株式会社,1群3匹)に生理食塩
水に溶解したシスプラチン2mg/10mlを2mg/
kg/day1日1回4日間皮下投与し、腎及び肝障害
を惹起させた。毎日シスプラチン投与直後、1%CMC
水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン20mg/kg
/dayを1群は経口投与で、もう1群は腹腔内投与
で、1日1回4日間連続投与し、シスプラチン投与後も
1日1回3日間連続投与した。腎及び肝障害惹起対照に
はシスプラチンをイソリクイリチゲニン投与群と同様に
投与し、イソリクイリチゲニン1%CMC懸濁液の代り
に1%CMC水溶液を経口投与した以外、イソリクイリ
チゲニン投与群と同様に処理した。
【0070】イソリクイリチゲニン投与終了24時間
後、エーテル麻酔下で腹大動脈から採血後、剖検を行な
い肝臓を抽出し、10%緩衝ホルマリン液に固定し、ヘ
マトキシリン−エオジン染色ならびにPAS染色を行な
い鏡検した。採血した血液は3000rpm、15分間
遠心後、血清についてBUNを自動分析装置(AU−5
50,オリンパス光学工業)を使用して測定した。な
お、無処置対照群は、体重215〜240gのフィッシ
ャー系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社,
1群3匹)にイソリクイリチゲニン1%CMC懸濁液の
代りに1%CMC水溶液を1日1回12日間経口投与し
た。投与終了24時間後に、採血、剖検し、BUN測
定、鏡検は上記同様に行なった。結果を表10および表
11に示す。
後、エーテル麻酔下で腹大動脈から採血後、剖検を行な
い肝臓を抽出し、10%緩衝ホルマリン液に固定し、ヘ
マトキシリン−エオジン染色ならびにPAS染色を行な
い鏡検した。採血した血液は3000rpm、15分間
遠心後、血清についてBUNを自動分析装置(AU−5
50,オリンパス光学工業)を使用して測定した。な
お、無処置対照群は、体重215〜240gのフィッシ
ャー系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社,
1群3匹)にイソリクイリチゲニン1%CMC懸濁液の
代りに1%CMC水溶液を1日1回12日間経口投与し
た。投与終了24時間後に、採血、剖検し、BUN測
定、鏡検は上記同様に行なった。結果を表10および表
11に示す。
【0071】
【表10】
【0072】
【表11】
【0073】(結果) (1)無処置対照群に比して、腎及び肝障害惹起対照群
はBUNの増大及び肝臓組織、細胞の病理所見、即ち、
肝細胞の好酸化変性、空胞変性等からシスプラチンによ
る腎障害、肝障害発症が明らかである。 (2)予防試験および治療試験において、イソリクイリ
チゲニン投与群は、腎及び肝障害惹起対照群に比して、
経口投与、腹腔内投与いずれにおいてもBUNの増加を
顕著に抑制し、かつ肝臓障害の発症抑制が認められた。 以上の結果並びに前記実施例3および実施例8からイソ
リクイリチゲニンが腎障害及び肝障害併発症の予防およ
び治療に極めて有用であると考えられる。
はBUNの増大及び肝臓組織、細胞の病理所見、即ち、
肝細胞の好酸化変性、空胞変性等からシスプラチンによ
る腎障害、肝障害発症が明らかである。 (2)予防試験および治療試験において、イソリクイリ
チゲニン投与群は、腎及び肝障害惹起対照群に比して、
経口投与、腹腔内投与いずれにおいてもBUNの増加を
顕著に抑制し、かつ肝臓障害の発症抑制が認められた。 以上の結果並びに前記実施例3および実施例8からイソ
リクイリチゲニンが腎障害及び肝障害併発症の予防およ
び治療に極めて有用であると考えられる。
【0074】以上、前記各実施例において、腎臓、肝臓
の各疾患および両臓器の併発疾患における本発明薬剤の
有用性を示した。続いて以下に示す実施例においては、
具体的に剤型、組成物を特定した処方例を示す。なお、
本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではな
い。
の各疾患および両臓器の併発疾患における本発明薬剤の
有用性を示した。続いて以下に示す実施例においては、
具体的に剤型、組成物を特定した処方例を示す。なお、
本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではな
い。
【0075】〔実施例10〕1錠当たりの5mg及び2
5mgの活性成分を含有する錠剤の処方例は次の通りで
ある。 処方例1(5mg錠) イソリクイリチゲニン 5 乳糖 137 でんぷん 45 カルボキシメチルセルロースカルシウム 10 タルク 2ステアリン酸マグネシウム 1 200mg/錠 処方例2(25mg錠) イソリクイリチゲニン 25 乳糖 120 でんぷん 42 カルボキシメチルセルロースカルシウム 10 タルク 2ステアリン酸マグネシウム 1 200mg/錠 製造方法の詳細は以下の通りである。イソリクイリチゲ
ニンの結晶を粉砕し、それに乳糖及びでんぷんを加え混
合する。10%のでんぷんのりを上記の混合体に加え、
撹拌し顆粒を製造する。乾燥後粒径を約850ミクロン
に整粒し、これにタルク及びステアリン酸マグネシウム
を混合し、打錠した。
5mgの活性成分を含有する錠剤の処方例は次の通りで
ある。 処方例1(5mg錠) イソリクイリチゲニン 5 乳糖 137 でんぷん 45 カルボキシメチルセルロースカルシウム 10 タルク 2ステアリン酸マグネシウム 1 200mg/錠 処方例2(25mg錠) イソリクイリチゲニン 25 乳糖 120 でんぷん 42 カルボキシメチルセルロースカルシウム 10 タルク 2ステアリン酸マグネシウム 1 200mg/錠 製造方法の詳細は以下の通りである。イソリクイリチゲ
ニンの結晶を粉砕し、それに乳糖及びでんぷんを加え混
合する。10%のでんぷんのりを上記の混合体に加え、
撹拌し顆粒を製造する。乾燥後粒径を約850ミクロン
に整粒し、これにタルク及びステアリン酸マグネシウム
を混合し、打錠した。
【0076】〔実施例11〕 (20mgカプセル) イソリクイリチゲニン 20 乳糖 53 でんぷん 25ステアリン酸マグネシウム 2 100mg/錠 イソリクイリチゲニンをよく粉砕し、でんぷん、乳糖お
よびステアリン酸マグネシウムを加え充分に混合した
後、カプセルに充填した。
よびステアリン酸マグネシウムを加え充分に混合した
後、カプセルに充填した。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、イソリ
クイリチゲニンまたはその薬学的に許容される塩を有効
成分とすることを特徴とする腎臓および肝臓疾患の治療
および予防用薬剤であり、本発明によれば、単独に発生
する広範な腎臓および肝臓疾患の各々にも、さらに両臓
器の疾患が併発した場合にも優れた治療および予防効果
を発揮する腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬剤
を提供することができる。
クイリチゲニンまたはその薬学的に許容される塩を有効
成分とすることを特徴とする腎臓および肝臓疾患の治療
および予防用薬剤であり、本発明によれば、単独に発生
する広範な腎臓および肝臓疾患の各々にも、さらに両臓
器の疾患が併発した場合にも優れた治療および予防効果
を発揮する腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬剤
を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 イソリクイリチゲニンまたはその薬学的
に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする肝臓
疾患の治療または予防用薬剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27388093A JPH08769B2 (ja) | 1993-11-01 | 1993-11-01 | 肝臓疾患の治療または予防用薬剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27388093A JPH08769B2 (ja) | 1993-11-01 | 1993-11-01 | 肝臓疾患の治療または予防用薬剤 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15515387A Division JPH0662403B2 (ja) | 1986-06-21 | 1987-06-22 | 腎臓疾患の治療または予防用薬剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06199661A JPH06199661A (ja) | 1994-07-19 |
| JPH08769B2 true JPH08769B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=17533864
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27388093A Expired - Fee Related JPH08769B2 (ja) | 1993-11-01 | 1993-11-01 | 肝臓疾患の治療または予防用薬剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08769B2 (ja) |
-
1993
- 1993-11-01 JP JP27388093A patent/JPH08769B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06199661A (ja) | 1994-07-19 |
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