JPH088396B2 - 多次元量子井戸素子およびその製造方法 - Google Patents
多次元量子井戸素子およびその製造方法Info
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- JPH088396B2 JPH088396B2 JP3214267A JP21426791A JPH088396B2 JP H088396 B2 JPH088396 B2 JP H088396B2 JP 3214267 A JP3214267 A JP 3214267A JP 21426791 A JP21426791 A JP 21426791A JP H088396 B2 JPH088396 B2 JP H088396B2
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Landscapes
- Junction Field-Effect Transistors (AREA)
- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光デバイス、電子デバイ
スの分野において、量子細線(2次元量子効果)、量子
箱(3次元量子効果)などの多次元量子効果を用いた多
次元量子井戸素子およびその製造方法に関するものであ
る。
スの分野において、量子細線(2次元量子効果)、量子
箱(3次元量子効果)などの多次元量子効果を用いた多
次元量子井戸素子およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】量子井戸素子は、LSIの次代を担う素
子として活発な研究がなされており、特に多次元量子井
戸素子はその優れた特性のために大きな期待が寄せられ
ている。このような多次元量子井戸素子の優れた特性を
利用した光デバイスを実現するためには、多次元量子井
戸素子の量子井戸の寸法のばらつきを十分小さく抑える
ことおよび量子井戸構造の高密度化が必要不可欠であ
る。特に、量子井戸の寸法のばらつきについては、膜厚
方向においては、原子層成長の技術を用いることによっ
て単原子レベルで膜厚の制御が可能となるため、膜厚方
向のばらつきは問題とならないが、他の方向でのばらつ
きが問題となる。
子として活発な研究がなされており、特に多次元量子井
戸素子はその優れた特性のために大きな期待が寄せられ
ている。このような多次元量子井戸素子の優れた特性を
利用した光デバイスを実現するためには、多次元量子井
戸素子の量子井戸の寸法のばらつきを十分小さく抑える
ことおよび量子井戸構造の高密度化が必要不可欠であ
る。特に、量子井戸の寸法のばらつきについては、膜厚
方向においては、原子層成長の技術を用いることによっ
て単原子レベルで膜厚の制御が可能となるため、膜厚方
向のばらつきは問題とならないが、他の方向でのばらつ
きが問題となる。
【0003】従来より、多次元量子井戸素子として種々
の構造が提案されているとともにその製造方法について
も種々提案されている。例えば、図1に示すようにn-In
P より成る半導体基板1の上にn-InP より成るバリア層
2およびこのバリア層のバンドギャップよりも狭いバン
ドギャップを有するn-GaInAsP より成る量子細線3を交
互に積層堆積し、最上層のバリア層2の上にSiO2より成
るマスク層4を形成した後、層方向に対して垂直にエッ
チングを施して溝4を形成したものが提案されている。
この場合、n-InP より成るバリア 層2およびn-GaInAs
P より成る量子細線3の膜厚および巾は数nm〜数十nmで
ある。
の構造が提案されているとともにその製造方法について
も種々提案されている。例えば、図1に示すようにn-In
P より成る半導体基板1の上にn-InP より成るバリア層
2およびこのバリア層のバンドギャップよりも狭いバン
ドギャップを有するn-GaInAsP より成る量子細線3を交
互に積層堆積し、最上層のバリア層2の上にSiO2より成
るマスク層4を形成した後、層方向に対して垂直にエッ
チングを施して溝4を形成したものが提案されている。
この場合、n-InP より成るバリア 層2およびn-GaInAs
P より成る量子細線3の膜厚および巾は数nm〜数十nmで
ある。
【0004】また、図2A〜Dに示すように半導体基板
1の表面を加工し、この加工した表面に量子細線を形成
した多次元量子井戸素子も提案されている。例えば、図
2Aに示した従来例では、半導体基板1の表面に段差を
形成し、各段にn-InP より成るバリア層2およびn-GaIn
AsP より成る量子細線3を横方向に並べて多次元量子井
戸素子を形成したものである。この場合の量子細線3の
膜厚は数nm〜数十nmであり、巾は数nmである。
1の表面を加工し、この加工した表面に量子細線を形成
した多次元量子井戸素子も提案されている。例えば、図
2Aに示した従来例では、半導体基板1の表面に段差を
形成し、各段にn-InP より成るバリア層2およびn-GaIn
AsP より成る量子細線3を横方向に並べて多次元量子井
戸素子を形成したものである。この場合の量子細線3の
膜厚は数nm〜数十nmであり、巾は数nmである。
【0005】図2Bに示したものでは、半導体基板1の
表面にV字状の溝5を形成し、この溝の底部に量子細線
3を形成したものである。さらに、図2Cに示した従来
例では、半導体基板1の上にマスク4を形成し、このマ
スクの開口部にバリア層2、量子井戸材料層6およびバ
リア層2より成る量子井戸構造を成長させ、V字状の溝
5の表面に露出する量子井戸材料層6の端部を量子細線
3として作用させるようにしたものである。図2Dに示
したものは、半導体基板1の表面にマスク4を形成した
後、このマスクの開口部に半導体材料層7を成長させ、
この半導体材料層7の側面に結晶面方位での選択成長に
よりバリア層2および量子井戸材料層8を形成し、その
バリア層2と接する端部を量子細線3として作用させる
ようにしたものである。
表面にV字状の溝5を形成し、この溝の底部に量子細線
3を形成したものである。さらに、図2Cに示した従来
例では、半導体基板1の上にマスク4を形成し、このマ
スクの開口部にバリア層2、量子井戸材料層6およびバ
リア層2より成る量子井戸構造を成長させ、V字状の溝
5の表面に露出する量子井戸材料層6の端部を量子細線
3として作用させるようにしたものである。図2Dに示
したものは、半導体基板1の表面にマスク4を形成した
後、このマスクの開口部に半導体材料層7を成長させ、
この半導体材料層7の側面に結晶面方位での選択成長に
よりバリア層2および量子井戸材料層8を形成し、その
バリア層2と接する端部を量子細線3として作用させる
ようにしたものである。
【0006】上述した従来の量子井戸素子においては、
一種類の結晶材料の特定の場所、すなわち角および溝な
どに選択的に結晶成長を行ったり、量子井戸材料薄膜の
端部をチャネルとすることによって2次元量子井戸、即
ち量子細線を形成するものである。このため、結晶成長
によって決まる寸法(数原子層程度)まで極微細な構造
の製作が可能であり、また寸法のばらつきの小さいと云
う利点を有している。特に図1および図2に示した量子
井戸素子は従来の他の量子井戸素子比べて密度が高いも
のとなっている。
一種類の結晶材料の特定の場所、すなわち角および溝な
どに選択的に結晶成長を行ったり、量子井戸材料薄膜の
端部をチャネルとすることによって2次元量子井戸、即
ち量子細線を形成するものである。このため、結晶成長
によって決まる寸法(数原子層程度)まで極微細な構造
の製作が可能であり、また寸法のばらつきの小さいと云
う利点を有している。特に図1および図2に示した量子
井戸素子は従来の他の量子井戸素子比べて密度が高いも
のとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1に
示した従来例では、溝5を形成するに当たり、極微細リ
ソグラフィによって形成したマスクを基にエッチングを
行っているが、マスク寸法のばらつきと同程度に大きな
ばらつきが巾方向に生じると云う欠点がある。
示した従来例では、溝5を形成するに当たり、極微細リ
ソグラフィによって形成したマスクを基にエッチングを
行っているが、マスク寸法のばらつきと同程度に大きな
ばらつきが巾方向に生じると云う欠点がある。
【0008】また、図2Aに示した従来例においては、
製作可能な構造が限られてしまうと云う欠点があり、図
2Bに示したものでは、密度がリソグラフィ技術で決ま
り、高密度化が困難であると云う欠点があり、図2Cに
示した従来例では、量子細線3と同時に量子材料の薄膜
6が存在すると云う問題があり、さらに図2Dに示した
ものは、多層化による高密度化が困難であると云う欠点
がある。
製作可能な構造が限られてしまうと云う欠点があり、図
2Bに示したものでは、密度がリソグラフィ技術で決ま
り、高密度化が困難であると云う欠点があり、図2Cに
示した従来例では、量子細線3と同時に量子材料の薄膜
6が存在すると云う問題があり、さらに図2Dに示した
ものは、多層化による高密度化が困難であると云う欠点
がある。
【0009】さらに、図2Aに示した従来例以外では、
マスクによって形成された構造またはマスクの無い部分
に成長させた構造を利用して量子細線構造を製作してい
るので、加工可能な量子細線の寸法はリソグラフィ技術
によって制限されると云う欠点がある。常温で動作する
多次元量子井戸素子を製造するには、〜0.01μmといっ
た極微細加工が必要であるが、現在のところリソグラフ
ィ技術によってこのような極微細加工を行うことは困難
である。
マスクによって形成された構造またはマスクの無い部分
に成長させた構造を利用して量子細線構造を製作してい
るので、加工可能な量子細線の寸法はリソグラフィ技術
によって制限されると云う欠点がある。常温で動作する
多次元量子井戸素子を製造するには、〜0.01μmといっ
た極微細加工が必要であるが、現在のところリソグラフ
ィ技術によってこのような極微細加工を行うことは困難
である。
【0010】本発明の目的は、上述した従来の欠点を除
去し、現在の技術を利用して製造可能な極微細の構造を
提供するとともに、量子井戸構造のばらつきが小さく、
また高密度化も可能な多次元量子井戸素子およびその製
造方法を提供しようとするものである。
去し、現在の技術を利用して製造可能な極微細の構造を
提供するとともに、量子井戸構造のばらつきが小さく、
また高密度化も可能な多次元量子井戸素子およびその製
造方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】3次元量子細線として構
成した本発明の多次元量子井戸素子は、異なる2種類以
上の材料から成る多層積層構造の積層面に対して垂直ま
たは傾斜した2つの断面が交差する稜線部分を面取りし
て得られる面に離散的に現れる特定の材料の上に選択的
に成長させた量子井戸材料より成る量子箱を具えること
を特徴とするものである。また、同じく3次元量子細線
として構成した本発明の多次元量子井戸素子は、異なる
2種類以上の材料から成る多層積層構造の積層面に対し
て垂直または傾斜した2つの断面が交差する稜線部分に
おいて離散的に現れる特定の材料を選択的にエッチング
して形成された凸面または凹面上に選択的に成長させた
量子井戸材料より成る量子箱を具えることを特徴とする
ものである。さらに、3次元量子箱として構成した本発
明による多次元量子井戸素子は、量子細線材料およびバ
リア材料を交互に積層した多層積層量子細線構造体の、
量子細線の延在方向に垂直または傾斜した断面に離散的
に現れる量子細線材料の上に選択的に成長させた量子箱
材料、または前記量子細線材料を選択的にエッチングし
て形成した溝の中に選択的に成長させた量子箱材料を具
えることを特徴とするものである。
成した本発明の多次元量子井戸素子は、異なる2種類以
上の材料から成る多層積層構造の積層面に対して垂直ま
たは傾斜した2つの断面が交差する稜線部分を面取りし
て得られる面に離散的に現れる特定の材料の上に選択的
に成長させた量子井戸材料より成る量子箱を具えること
を特徴とするものである。また、同じく3次元量子細線
として構成した本発明の多次元量子井戸素子は、異なる
2種類以上の材料から成る多層積層構造の積層面に対し
て垂直または傾斜した2つの断面が交差する稜線部分に
おいて離散的に現れる特定の材料を選択的にエッチング
して形成された凸面または凹面上に選択的に成長させた
量子井戸材料より成る量子箱を具えることを特徴とする
ものである。さらに、3次元量子箱として構成した本発
明による多次元量子井戸素子は、量子細線材料およびバ
リア材料を交互に積層した多層積層量子細線構造体の、
量子細線の延在方向に垂直または傾斜した断面に離散的
に現れる量子細線材料の上に選択的に成長させた量子箱
材料、または前記量子細線材料を選択的にエッチングし
て形成した溝の中に選択的に成長させた量子箱材料を具
えることを特徴とするものである。
【0012】さらに、本発明による多次元量子井戸素子
の製造方法は、基板上に、少なくとも2種類の材料より
成る層を交互に積層して多層積層構造体を形成し、この
多層積層構造体の積層面に対して垂直または傾斜した面
に沿って多層積層体を研磨または劈開して断面を形成
し、この断面に現れる特定の材料の少なくとも一部分の
上に量子井戸材料を選択的に成長させて量子細線または
量子箱を形成することを特徴とするものである。
の製造方法は、基板上に、少なくとも2種類の材料より
成る層を交互に積層して多層積層構造体を形成し、この
多層積層構造体の積層面に対して垂直または傾斜した面
に沿って多層積層体を研磨または劈開して断面を形成
し、この断面に現れる特定の材料の少なくとも一部分の
上に量子井戸材料を選択的に成長させて量子細線または
量子箱を形成することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】このような本発明の多次元量子井戸素子および
その製造方法においては、多層積層体の断面に現れる特
定の材料の上に選択的に量子井戸材料を成長させて量子
細線または量子箱を形成しており、したがって数nmとい
ったきわめて小さな寸法の制御が可能な膜厚を利用して
量子細線または量子箱の巾および間隔を規定することが
できるので、寸法のばらつきをきわめて小さく抑えるこ
とができるとともに高密度化が可能となる。
その製造方法においては、多層積層体の断面に現れる特
定の材料の上に選択的に量子井戸材料を成長させて量子
細線または量子箱を形成しており、したがって数nmとい
ったきわめて小さな寸法の制御が可能な膜厚を利用して
量子細線または量子箱の巾および間隔を規定することが
できるので、寸法のばらつきをきわめて小さく抑えるこ
とができるとともに高密度化が可能となる。
【0014】
【実施例】図3は本発明による多次元量子井戸素子の製
造方法の一実施例の順次の工程を示すものである。本例
では、2次元の量子井戸素子である量子細線素子を製造
するものである。先ず、図3Aに示すように、基板11の
上に2 種類の材料より成る第1および第2の層12および
13を交互に積層して多層積層構造体14を形成する。図3
Bはこの多層積層構造体14の、破線で囲んで示すように
積層面に垂直な一つの断面Fを示すものであり、この断
面では第1および第2の層12および13が周期的に細線状
に交互に並んだ構造を呈している。本発明による製造方
法においては、この断面は多層積層体を研磨または劈開
して得られる真の断面とする。
造方法の一実施例の順次の工程を示すものである。本例
では、2次元の量子井戸素子である量子細線素子を製造
するものである。先ず、図3Aに示すように、基板11の
上に2 種類の材料より成る第1および第2の層12および
13を交互に積層して多層積層構造体14を形成する。図3
Bはこの多層積層構造体14の、破線で囲んで示すように
積層面に垂直な一つの断面Fを示すものであり、この断
面では第1および第2の層12および13が周期的に細線状
に交互に並んだ構造を呈している。本発明による製造方
法においては、この断面は多層積層体を研磨または劈開
して得られる真の断面とする。
【0015】次に、図3Cに示すように第1および第2
の層12および13の材料の相違を利用して何れか一方の
層、図面では第1の層12の上に選択的に量子井戸材料を
成長させて量子細線15を形成して量子細線素子を構成す
る。多層積層体14の第1および第2の層12および13の膜
厚は結晶成長によって規定されるため寸法のばらつきは
きわめて小さなものとなるとともに数nmから数十nm
といったきわめて薄いものとすることができる。この膜
厚の情報は、量子細線素子においては、量子細線15の巾
(第1の層12の膜厚)および間隔(第2の層13の膜厚)
において再現されるので、量子細線の間隔および巾を寸
法のばらつき無く形成することができるとともに微細化
も可能となる。すなわち、従来例においては、図1に示
したものが最も高密度化が可能であるが、本例において
は、それと同等以上の高密度化が可能である。
の層12および13の材料の相違を利用して何れか一方の
層、図面では第1の層12の上に選択的に量子井戸材料を
成長させて量子細線15を形成して量子細線素子を構成す
る。多層積層体14の第1および第2の層12および13の膜
厚は結晶成長によって規定されるため寸法のばらつきは
きわめて小さなものとなるとともに数nmから数十nm
といったきわめて薄いものとすることができる。この膜
厚の情報は、量子細線素子においては、量子細線15の巾
(第1の層12の膜厚)および間隔(第2の層13の膜厚)
において再現されるので、量子細線の間隔および巾を寸
法のばらつき無く形成することができるとともに微細化
も可能となる。すなわち、従来例においては、図1に示
したものが最も高密度化が可能であるが、本例において
は、それと同等以上の高密度化が可能である。
【0016】図4A〜Dは本発明による2次元の量子井
戸素子を製造する方法の他の実施例の順次の工程を示す
ものである。本例において、図4Aおよび4Bまでは前
例と同じであり、多層積層体14の積層面に垂直な断面F
を研磨または劈開によって形成した後、選択的にエッチ
ングを施し、図4Cに示すように第1の層12の端部のみ
を除去して溝16を形成する。次に、図4Dに示すよう
に、この溝16の内部に量子井戸材料を選択的に形成して
量子細線15を形成する。本例においても、量子細線15の
巾および間隔は、多層積層体14の第1および第2の層12
および13の膜厚によって規定されるので、寸法のばらつ
きをきわめて小さく抑えることができるとともに微細化
も可能である。
戸素子を製造する方法の他の実施例の順次の工程を示す
ものである。本例において、図4Aおよび4Bまでは前
例と同じであり、多層積層体14の積層面に垂直な断面F
を研磨または劈開によって形成した後、選択的にエッチ
ングを施し、図4Cに示すように第1の層12の端部のみ
を除去して溝16を形成する。次に、図4Dに示すよう
に、この溝16の内部に量子井戸材料を選択的に形成して
量子細線15を形成する。本例においても、量子細線15の
巾および間隔は、多層積層体14の第1および第2の層12
および13の膜厚によって規定されるので、寸法のばらつ
きをきわめて小さく抑えることができるとともに微細化
も可能である。
【0017】図5A〜図5Dは本発明による3次元の量
子井戸素子である量子箱の一実施例を製造する順次の工
程を示すものである。図5Aおよび図5Bに示すよう
に、第1および第2の層12および13を交互に積層した多
層積層体14を形成した後、積層面に垂直な断面Fを形成
する。この断面Fは上述した実施例と同様に研磨または
劈開によって形成する他、後述するようにエッチングや
結晶成長端面とすることもできる。本例においては、図
5Cに示すようにこの断面Fと、この断面と直交し、積
層面に垂直な断面Gとが交差する稜線Pにおいて、非選
択性のエッチングを施して面取りを行い、断面Fおよび
Gとは結晶方位が異なった断面Hを形成する。
子井戸素子である量子箱の一実施例を製造する順次の工
程を示すものである。図5Aおよび図5Bに示すよう
に、第1および第2の層12および13を交互に積層した多
層積層体14を形成した後、積層面に垂直な断面Fを形成
する。この断面Fは上述した実施例と同様に研磨または
劈開によって形成する他、後述するようにエッチングや
結晶成長端面とすることもできる。本例においては、図
5Cに示すようにこの断面Fと、この断面と直交し、積
層面に垂直な断面Gとが交差する稜線Pにおいて、非選
択性のエッチングを施して面取りを行い、断面Fおよび
Gとは結晶方位が異なった断面Hを形成する。
【0018】次に、このようにして形成した断面Hにお
いて、第1の層12の上にのみ選択的に量子井戸材料を成
長させて量子箱17を形成する。この場合、断面Fおよび
Gと、断面Hとで結晶成長の速度が異なるとともに第1
層12と第2層13とで材料が異なることを利用して、断面
Hに現れている第1の層12の上にのみ選択的に量子箱17
を形成することができる。
いて、第1の層12の上にのみ選択的に量子井戸材料を成
長させて量子箱17を形成する。この場合、断面Fおよび
Gと、断面Hとで結晶成長の速度が異なるとともに第1
層12と第2層13とで材料が異なることを利用して、断面
Hに現れている第1の層12の上にのみ選択的に量子箱17
を形成することができる。
【0019】図6A〜6Dは本発明による量子箱素子の
他の実施例を製造する順次の工程を示すものである。図
6Aおよび6Bに示す工程は図5Aおよび5Bに示した
工程と同じである。本例では図6Cに示すように、多層
積層体14の断面FおよびGが交差する稜線Pにおいて、
第1の層12のみを選択的にエッチングして溝18を形成
し、この溝の中に量子井戸材料を選択的に成長させて量
子箱17を形成して3次元量子井戸素子である量子箱構造
を得るようにしたものである。
他の実施例を製造する順次の工程を示すものである。図
6Aおよび6Bに示す工程は図5Aおよび5Bに示した
工程と同じである。本例では図6Cに示すように、多層
積層体14の断面FおよびGが交差する稜線Pにおいて、
第1の層12のみを選択的にエッチングして溝18を形成
し、この溝の中に量子井戸材料を選択的に成長させて量
子箱17を形成して3次元量子井戸素子である量子箱構造
を得るようにしたものである。
【0020】図7A〜7Cは、本発明における断面を得
る方法を示すものである。上述した実施例においては、
多層積層体14の積層面に対して垂直な断面としたが、本
発明によれば積層面に対して必ずしも垂直である必要は
なく、積層面に対して傾斜していても良い。図7Aは多
層積層体14の積層面に対して垂直な断面Fを得る方法を
示すものであり、積層面に垂直な方向に劈開して所望の
断面を形成するかまたは研磨して形成するものである。
図7Bに示す例は、多層積層体14の表面にSiO2のマスク
21を所定のパターンにしたがって形成した後、その開口
を介して選択的にエッチングを施して積層面に対して傾
斜した断面Iを得るものである。さらに、図7Cに示す
例では、基板11の表面にSiO2のマスク21を所定のパター
ンにしたがって形成した後、その開口部の中に多層積層
体14を結晶成長によって形成される結晶成長端面Jを所
望の断面として得るようにしたものである。このように
本発明においては、種々の方法で、積層面に対して垂直
または傾斜した断面を得ることができる。
る方法を示すものである。上述した実施例においては、
多層積層体14の積層面に対して垂直な断面としたが、本
発明によれば積層面に対して必ずしも垂直である必要は
なく、積層面に対して傾斜していても良い。図7Aは多
層積層体14の積層面に対して垂直な断面Fを得る方法を
示すものであり、積層面に垂直な方向に劈開して所望の
断面を形成するかまたは研磨して形成するものである。
図7Bに示す例は、多層積層体14の表面にSiO2のマスク
21を所定のパターンにしたがって形成した後、その開口
を介して選択的にエッチングを施して積層面に対して傾
斜した断面Iを得るものである。さらに、図7Cに示す
例では、基板11の表面にSiO2のマスク21を所定のパター
ンにしたがって形成した後、その開口部の中に多層積層
体14を結晶成長によって形成される結晶成長端面Jを所
望の断面として得るようにしたものである。このように
本発明においては、種々の方法で、積層面に対して垂直
または傾斜した断面を得ることができる。
【0021】図8A〜8Dは本発明による量子井戸素子
を光デバイスに適用するために本発明に至る途中で考案
されたデバイスの製造工程を示す図である。先ず、図8
Aに示すように、n-InP より成る基板31の上に、量子井
戸のバリア層となる材料、例えばn-InP より成る第1の
層32を、同じく量子井戸のバリア層となる材料で、第1
の層の材料とは異なる材料、例えばn-GaInAsP(λg=1.2
μm) より成る第2の層33で挟むように交互に積層して
多層積層体34を形成する。次に、図8Bに示すように、
リソグラフィ技術を利用して最上層の第2層32の上にSi
O2マスク35をストライプ状に形成し、このマスクを介し
てエッチングを行って基板31に達する溝36を形成する。
この溝36の側面には、積層面に対して垂直な断面Fが得
られることになる。
を光デバイスに適用するために本発明に至る途中で考案
されたデバイスの製造工程を示す図である。先ず、図8
Aに示すように、n-InP より成る基板31の上に、量子井
戸のバリア層となる材料、例えばn-InP より成る第1の
層32を、同じく量子井戸のバリア層となる材料で、第1
の層の材料とは異なる材料、例えばn-GaInAsP(λg=1.2
μm) より成る第2の層33で挟むように交互に積層して
多層積層体34を形成する。次に、図8Bに示すように、
リソグラフィ技術を利用して最上層の第2層32の上にSi
O2マスク35をストライプ状に形成し、このマスクを介し
てエッチングを行って基板31に達する溝36を形成する。
この溝36の側面には、積層面に対して垂直な断面Fが得
られることになる。
【0022】次に、図8Cに示すように、断面Fに現れ
ている第1の層32の上に量子井戸材料、例えばGaInAsを
選択的に成長させて量子細線37を形成する。本例におい
ては、さらに図8Dに示すように溝36の内壁に量子細線
37を覆うようにGaInAsP より成る光閉じ込め層38を形成
し、さらに全体の上にp-InP より成るクラッド層39を形
成して、半導体レーザ、光増幅器などの光デバイスの活
性層構造を構成する。
ている第1の層32の上に量子井戸材料、例えばGaInAsを
選択的に成長させて量子細線37を形成する。本例におい
ては、さらに図8Dに示すように溝36の内壁に量子細線
37を覆うようにGaInAsP より成る光閉じ込め層38を形成
し、さらに全体の上にp-InP より成るクラッド層39を形
成して、半導体レーザ、光増幅器などの光デバイスの活
性層構造を構成する。
【0023】上述したように薄膜の端面に量子井戸材料
を選択的に成長させて量子細線を形成しているが、この
ような選択的な成長方法は公知の種々の技術を利用する
ことができる。次に、その幾つかを説明する。
を選択的に成長させて量子細線を形成しているが、この
ような選択的な成長方法は公知の種々の技術を利用する
ことができる。次に、その幾つかを説明する。
【0024】図9Aは結晶格子定数の相違を利用した選
択成長方法を示すものであり、基板41の上に順次に堆積
する第1の層42の格子定数a1と第2の層43の格子定数a2
とを相違させ、量子細線44を構成する材料の格子定数a3
を第1の層の格子定数a1とほぼ等しいが、第2の層の格
子定数a2とは相違するものとし、格子定数が同じ場合と
異なる場合とで量子細線の材料の成長速度が相違するこ
とを利用して量子細線44を第1の層42の上のみに選択的
に形成するものである。
択成長方法を示すものであり、基板41の上に順次に堆積
する第1の層42の格子定数a1と第2の層43の格子定数a2
とを相違させ、量子細線44を構成する材料の格子定数a3
を第1の層の格子定数a1とほぼ等しいが、第2の層の格
子定数a2とは相違するものとし、格子定数が同じ場合と
異なる場合とで量子細線の材料の成長速度が相違するこ
とを利用して量子細線44を第1の層42の上のみに選択的
に形成するものである。
【0025】図9Bは結晶の極性による選択成長を利用
した方法を示すものである。基板41の上に、結合に寄与
する電子が不足している陽性(+) の材料より成る第1の
層42と、結合に寄与する電子が過剰の陰性(−)の材料
より成る第2の層43とを交互に積層して多層積層体を構
成し、量子細線の材料として陰性(−)の材料を用いる
ことによって陽性(+) の材料より成る第1の層42の上に
選択的に量子細線44を形成するものである。
した方法を示すものである。基板41の上に、結合に寄与
する電子が不足している陽性(+) の材料より成る第1の
層42と、結合に寄与する電子が過剰の陰性(−)の材料
より成る第2の層43とを交互に積層して多層積層体を構
成し、量子細線の材料として陰性(−)の材料を用いる
ことによって陽性(+) の材料より成る第1の層42の上に
選択的に量子細線44を形成するものである。
【0026】図9Cは結合に寄与できるボンドの数の差
によって選択成長を行う方法を示すものである。基板41
の上に、結合ボンドの数N1が多い材料の第1の層42と、
結合ボンドの数N2が少ない材料の第2の層43とを交互に
積層して多層積層体を構成すると、ボンド数の多い第1
の層42の上では量子細線材料の拡散長が短くなり、した
がってこの第1の層の上にのみ選択的に量子細線44が形
成されることになる。
によって選択成長を行う方法を示すものである。基板41
の上に、結合ボンドの数N1が多い材料の第1の層42と、
結合ボンドの数N2が少ない材料の第2の層43とを交互に
積層して多層積層体を構成すると、ボンド数の多い第1
の層42の上では量子細線材料の拡散長が短くなり、した
がってこの第1の層の上にのみ選択的に量子細線44が形
成されることになる。
【0027】図10は本発明に至るまでに考案された量子
井戸素子の一つである量子細線素子を順メサ構造を利用
して製造する順次の工程を示すものである。図10A に示
すようにn-InP より成る基板51の上にn-GaInAsP(λg=1.
2 μm) の第1の層52を、n-InP より成る第2の層53で
挟むように交互に積層して多層積層体54を形成する。次
に、図10B に示すように、最上層の第2層53の上にSiO2
より成るストライプ状のマスク55を選択的に形成した
後、このマスクの開口を介してエッチングを施して基板
51まで達する断面V字状の溝56を形成して順メサ構造を
構成し、この順メサの側面に多層積層体54の積層面に対
して傾斜した断面Fを形成する。
井戸素子の一つである量子細線素子を順メサ構造を利用
して製造する順次の工程を示すものである。図10A に示
すようにn-InP より成る基板51の上にn-GaInAsP(λg=1.
2 μm) の第1の層52を、n-InP より成る第2の層53で
挟むように交互に積層して多層積層体54を形成する。次
に、図10B に示すように、最上層の第2層53の上にSiO2
より成るストライプ状のマスク55を選択的に形成した
後、このマスクの開口を介してエッチングを施して基板
51まで達する断面V字状の溝56を形成して順メサ構造を
構成し、この順メサの側面に多層積層体54の積層面に対
して傾斜した断面Fを形成する。
【0028】次に、図10C に示すように断面Fに現れる
第1の層52を選択的にエッチングして溝57を形成した
後、この溝57の中に量子井戸材料であるGaInAsを選択的
に成長させて量子細線58を形成した状態を図10D に示
す。この量子細線58の形成は、上述した図9Cに付いて
説明したように、結晶面方位によって結合に寄与するボ
ンド数が異なり、これによって面方位によって成長速度
が異なることを利用したものである。すなわち、順メサ
面の方向の<111>結晶面での成長速度が、層厚方向
の<100>結晶面における成長速度に比べて遅いた
め、量子細線材料を<100>結晶面が2面有る凹面上
に選択的に成長させることができる。
第1の層52を選択的にエッチングして溝57を形成した
後、この溝57の中に量子井戸材料であるGaInAsを選択的
に成長させて量子細線58を形成した状態を図10D に示
す。この量子細線58の形成は、上述した図9Cに付いて
説明したように、結晶面方位によって結合に寄与するボ
ンド数が異なり、これによって面方位によって成長速度
が異なることを利用したものである。すなわち、順メサ
面の方向の<111>結晶面での成長速度が、層厚方向
の<100>結晶面における成長速度に比べて遅いた
め、量子細線材料を<100>結晶面が2面有る凹面上
に選択的に成長させることができる。
【0029】さらに、光デバイスとして構成するよう
に、図10D に示すように量子細線58を覆うようにGaInAs
P より成る光閉じ込め層59を形成した後、溝56を埋める
ようにp-InP 層60を形成し、さらに図10E に示すように
その上にp-InP 層61を形成する。これらのp-InP 層60お
よび61はクラッド層を構成するものである。
に、図10D に示すように量子細線58を覆うようにGaInAs
P より成る光閉じ込め層59を形成した後、溝56を埋める
ようにp-InP 層60を形成し、さらに図10E に示すように
その上にp-InP 層61を形成する。これらのp-InP 層60お
よび61はクラッド層を構成するものである。
【0030】図11A 〜11E は本発明に至る段階で考案さ
れた光デバイス用の量子細線素子を垂直メサを利用して
製造する順次の工程を示すものである。図11A の構造は
図10A の構造と同じである。本例においては、図11B に
示すようにストライブ状のマスク55を形成した後、垂直
の溝56を形成して垂直メサ構造を構成する。次に、図11
C に示すように、この垂直メサの側面に現れる積層面に
垂直な断面Fに現れる第1の層52を選択的にエッチング
して溝57を形成し、さらにこの溝の中に量子井戸材料を
選択的に成長させて量子細線58を形成した状態を図11D
に示す。この場合には、凸面、すなわち第2の層53の端
面においては<100>結晶面が一つであるのに対し、
溝57の内部では<100>結晶面が3つ存在しているの
で、溝内に選択的に量子井戸材料を成長させることがで
きる。
れた光デバイス用の量子細線素子を垂直メサを利用して
製造する順次の工程を示すものである。図11A の構造は
図10A の構造と同じである。本例においては、図11B に
示すようにストライブ状のマスク55を形成した後、垂直
の溝56を形成して垂直メサ構造を構成する。次に、図11
C に示すように、この垂直メサの側面に現れる積層面に
垂直な断面Fに現れる第1の層52を選択的にエッチング
して溝57を形成し、さらにこの溝の中に量子井戸材料を
選択的に成長させて量子細線58を形成した状態を図11D
に示す。この場合には、凸面、すなわち第2の層53の端
面においては<100>結晶面が一つであるのに対し、
溝57の内部では<100>結晶面が3つ存在しているの
で、溝内に選択的に量子井戸材料を成長させることがで
きる。
【0031】さらに、図11D に示すように量子細線58を
覆うように光閉じ込め層58を形成するとともに、クラッ
ド層を構成するp-InP 層60および61を形成することによ
って図11E に示すような量子細線素子を構成する点は図
10に示したところと同様である。本例のように垂直メサ
を用いる場合には、図1に示す従来例において量子細線
構造の端面に相当する部分に2つの量子細線構造が形成
されているので、従来と同等以上の密度がとれることに
なる。
覆うように光閉じ込め層58を形成するとともに、クラッ
ド層を構成するp-InP 層60および61を形成することによ
って図11E に示すような量子細線素子を構成する点は図
10に示したところと同様である。本例のように垂直メサ
を用いる場合には、図1に示す従来例において量子細線
構造の端面に相当する部分に2つの量子細線構造が形成
されているので、従来と同等以上の密度がとれることに
なる。
【0032】図12A 〜12C は本発明による3次元量子井
戸素子である量子箱素子を製造する順次の工程を示すも
のである。先ず、図12A に示すように、多層積層体71の
上面にSiO2のマスク72を形成する。本例ではこのマスク
72を多数の矩形をマトリックス状に配列したものとして
形成する。次に、このマスク72を介してエッチングを施
し、図12B に示すように積層面に対して垂直な4つの断
面K〜Nで囲まれた垂直メサ74を形成する。次に、非選
択性のエッチングを僅かに行うと、<011>と
戸素子である量子箱素子を製造する順次の工程を示すも
のである。先ず、図12A に示すように、多層積層体71の
上面にSiO2のマスク72を形成する。本例ではこのマスク
72を多数の矩形をマトリックス状に配列したものとして
形成する。次に、このマスク72を介してエッチングを施
し、図12B に示すように積層面に対して垂直な4つの断
面K〜Nで囲まれた垂直メサ74を形成する。次に、非選
択性のエッチングを僅かに行うと、<011>と
【外1】 方向に比べて、<100>方向でのエッチングレートが
速いため、各垂直メサ74の断面K〜Nが交差する稜線P
において<010>方向の断面Qが得られる。
速いため、各垂直メサ74の断面K〜Nが交差する稜線P
において<010>方向の断面Qが得られる。
【0033】次に、結晶成長速度が<011>および外
1方向に比べて、<100>方向で速いこと、および多
層積層体71を構成している第1の層と第2の層の材料が
相違していることを利用して、垂直メサ74の稜線Pに形
成された断面Qに現れる第1の層の上にのみ量子井戸材
料を選択的に成長させて量子箱75を形成した状態を図12
C に示す。
1方向に比べて、<100>方向で速いこと、および多
層積層体71を構成している第1の層と第2の層の材料が
相違していることを利用して、垂直メサ74の稜線Pに形
成された断面Qに現れる第1の層の上にのみ量子井戸材
料を選択的に成長させて量子箱75を形成した状態を図12
C に示す。
【0034】図12A 〜12B に示した実施例においては、
垂直メサ74の稜線Pにおいて第1および第2の層をエッ
チングしたが、図6Cに示したように、この稜線におい
て第1の層のみを選択的にエッチングして溝を形成する
こともできる。すなわち、稜線Pでは、<011>、外
1<100>方向の3方向から同時にエッチングが行わ
れることから、エッチングレートが非常に速く、選択的
エッチングが行われるので、第1の層のみがエッチング
されて溝が形成されることになる。このようにして形成
した溝の中に量子井戸材料を選択的に成長させて量子箱
を形成する。
垂直メサ74の稜線Pにおいて第1および第2の層をエッ
チングしたが、図6Cに示したように、この稜線におい
て第1の層のみを選択的にエッチングして溝を形成する
こともできる。すなわち、稜線Pでは、<011>、外
1<100>方向の3方向から同時にエッチングが行わ
れることから、エッチングレートが非常に速く、選択的
エッチングが行われるので、第1の層のみがエッチング
されて溝が形成されることになる。このようにして形成
した溝の中に量子井戸材料を選択的に成長させて量子箱
を形成する。
【0035】本発明は上述した実施例にのみ限定される
ものではなく、幾多の変更や変形を加えることができ
る。例えば、図12に示した実施例においては、第1の層
の上に単一の量子井戸材料から成る単層を選択成長させ
て量子箱を構成する場合についての例を示したが、第1
の層の上に量子井戸材料、バリア材料を交互に選択成長
させることによって、多層の量子箱を形成することもで
きる。また、図12に示した実施例においては、多層積層
体をエッチングして得られる断面に対して量子井戸構造
を形成したが、図7Aや7Cに示すように劈開または研
磨して得られる断面または結晶成長断面に対して量子井
戸構造を形成することもできる。また、図3Cまたは図
4Cに示した量子細線構造を形成した後、図13に示すよ
うな処理を施すことによって本発明による量子箱構造を
製造することもできる。
ものではなく、幾多の変更や変形を加えることができ
る。例えば、図12に示した実施例においては、第1の層
の上に単一の量子井戸材料から成る単層を選択成長させ
て量子箱を構成する場合についての例を示したが、第1
の層の上に量子井戸材料、バリア材料を交互に選択成長
させることによって、多層の量子箱を形成することもで
きる。また、図12に示した実施例においては、多層積層
体をエッチングして得られる断面に対して量子井戸構造
を形成したが、図7Aや7Cに示すように劈開または研
磨して得られる断面または結晶成長断面に対して量子井
戸構造を形成することもできる。また、図3Cまたは図
4Cに示した量子細線構造を形成した後、図13に示すよ
うな処理を施すことによって本発明による量子箱構造を
製造することもできる。
【0036】図13A 〜13C は本発明による3 次元量子井
戸素子である量子井戸箱を製造するさらに他の実施例の
順次の工程を示すものである。例えば、図8Cに示した
量子細線構造において、上述したように第1の層32の上
にバリア層および量子井戸材料層を交互に成長させた図
13A に示す多層積層量子細線構造体81を形成すると、図
13B に示すように量子細線に垂直または傾斜した断面F
には、例えばGaInAsP(組成波長1.2 μm) より成る量子
細線材料82が縦横に離散的に現れることになる。次に、
この量子細線の多層積層量子細線構造体81の断面Fに現
れる量子細線材料82の上に量子井戸材料を選択的に成長
させて図13C に示すように量子箱83を形成する。この実
施例の変形例として、断面Fに現れる量子細線材料82を
選択的にエッチングして矩形の溝を形成し、この溝の中
に量子井戸材料を選択的に成長させて量子箱を形成する
こともできる。また、出発材料である多層積層量子細線
構造体は、図8Cに示したものに限られるものではな
く、例えば図10、11および12に示した方法によっ
て形成したものでも良く、さらに図1および図2Aに示
した従来の方法によって形成したものでも良い。
戸素子である量子井戸箱を製造するさらに他の実施例の
順次の工程を示すものである。例えば、図8Cに示した
量子細線構造において、上述したように第1の層32の上
にバリア層および量子井戸材料層を交互に成長させた図
13A に示す多層積層量子細線構造体81を形成すると、図
13B に示すように量子細線に垂直または傾斜した断面F
には、例えばGaInAsP(組成波長1.2 μm) より成る量子
細線材料82が縦横に離散的に現れることになる。次に、
この量子細線の多層積層量子細線構造体81の断面Fに現
れる量子細線材料82の上に量子井戸材料を選択的に成長
させて図13C に示すように量子箱83を形成する。この実
施例の変形例として、断面Fに現れる量子細線材料82を
選択的にエッチングして矩形の溝を形成し、この溝の中
に量子井戸材料を選択的に成長させて量子箱を形成する
こともできる。また、出発材料である多層積層量子細線
構造体は、図8Cに示したものに限られるものではな
く、例えば図10、11および12に示した方法によっ
て形成したものでも良く、さらに図1および図2Aに示
した従来の方法によって形成したものでも良い。
【0037】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば量子井
戸構造の量子化方向の寸法を全て結晶成長によって決定
することができ、現在この結晶成長は単原子層の厚さま
で寸法制御が可能であるから、数原子層までの極微細な
多次元量子井戸構造の製作が可能となるとともに寸法の
ばらつきをきわめて小さく抑えることができるとともに
高密度化も可能となる。すなわち、本発明によれば、多
次元量子井戸素子を実現する上で大きな問題となってい
た、極微細加工、寸法のばらつき、高密度化の問題が解
決され、理論通りの多次元量子井戸素子を実現すること
が可能となり、これによって光デバイス、電子デバイス
の諸特性の大巾な改善が期待できる。
戸構造の量子化方向の寸法を全て結晶成長によって決定
することができ、現在この結晶成長は単原子層の厚さま
で寸法制御が可能であるから、数原子層までの極微細な
多次元量子井戸構造の製作が可能となるとともに寸法の
ばらつきをきわめて小さく抑えることができるとともに
高密度化も可能となる。すなわち、本発明によれば、多
次元量子井戸素子を実現する上で大きな問題となってい
た、極微細加工、寸法のばらつき、高密度化の問題が解
決され、理論通りの多次元量子井戸素子を実現すること
が可能となり、これによって光デバイス、電子デバイス
の諸特性の大巾な改善が期待できる。
【図1】図1は従来の量子細線素子の構造を示す図であ
る。
る。
【図2】図2A〜2Cは従来の量子細線素子の構造を示
す図である。
す図である。
【図3】図3A〜3Cは本発明による多次元量子井戸素
子の製造方法の一例の順次の工程を示す図である。
子の製造方法の一例の順次の工程を示す図である。
【図4】図4A〜4Dは本発明による多次元量子井戸素
子の製造方法の他の例の順次の工程を示す図である。
子の製造方法の他の例の順次の工程を示す図である。
【図5】図5A〜5Dは本発明による多次元量子井戸素
子である量子箱素子の一例を製造するの順次の工程を示
す図である。
子である量子箱素子の一例を製造するの順次の工程を示
す図である。
【図6】図6A〜6Dは本発明による多次元量子井戸素
子である量子箱素子の他の例を製造する順次の工程を示
す図である。
子である量子箱素子の他の例を製造する順次の工程を示
す図である。
【図7】図7A〜7Cは本発明による多次元量子井戸素
子を製造するのに利用する断面を得る方法を示す図であ
る。
子を製造するのに利用する断面を得る方法を示す図であ
る。
【図8】図8A〜8Dは本発明に至る過程において考案
された量子細線素子の一例の製造工程を示す図である。
された量子細線素子の一例の製造工程を示す図である。
【図9】図9A〜9Cは量子井戸材料を選択的に成長さ
せる方法を示す図である。
せる方法を示す図である。
【図10】図10A〜10Eは本発明に至る過程におい
て考案された量子細線素子の他の例の製造工程を示す図
である。
て考案された量子細線素子の他の例の製造工程を示す図
である。
【図11】図11A〜11DEは本発明に至る過程にお
いて考案された量子細線素子のさらに他の例の順次の製
造工程を示す図である。
いて考案された量子細線素子のさらに他の例の順次の製
造工程を示す図である。
【図12】図12A〜12Cは本発明による量子箱素子
の他の例の順次の製造工程を示す図である。
の他の例の順次の製造工程を示す図である。
【図13】図13A〜13Cは本発明による量子箱素子
の他の例の順次の製造工程を示す図である。
の他の例の順次の製造工程を示す図である。
11 基板 12 第1の材料層 13 第2の材料層 14 多層積層体 15 量子細線 16 溝 17 量子箱 18 溝 21 マスク 31 基板 32 第1の材料層 33 第2の材料層 34 多層積層体 35 マスク 36 溝 37 量子細線 38 光閉じ込め層 39 クラッド層 41 基板 42 第1の材料層 43 第2の材料層 44 量子細線 51 基板 52 第1の材料層 53 第2の材料層 54 多層積層体 55 マスク 56 溝 57 溝 58 量子細線 59 光閉じ込め層 60, 61 クラッド層 71 多層積層体 72 マスク 74 垂直メサ 75 量子箱 81 多層積層量子細線構造体 82 量子井戸材料 83 量子箱 F,G,I,J,K,L,M,N 断面 P 稜線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−172712(JP,A) 特開 平2−156693(JP,A) 特開 平3−254169(JP,A) 特開 平4−356963(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】 異なる2種類以上の材料から成る多層積
層構造の積層面に対して垂直または傾斜した2つの断面
が交差する稜線部分を面取りして得られる面に離散的に
現れる特定の材料の上に選択的に成長させた量子井戸材
料より成る量子箱を具えることを特徴とする多次元量子
井戸素子。 - 【請求項2】 異なる2種類以上の材料から成る多層積
層構造の積層面に対して垂直または傾斜した2つの断面
が交差する稜線部分において離散的に現れる特定の材料
を選択的にエッチングして形成された凸面または凹面上
に選択的に成長させた量子井戸材料より成る量子箱を具
えることを特徴とする請求項1記載の多次元量子井戸素
子。 - 【請求項3】 量子細線材料およびバリア材料を交互に
積層した多層積層量子細線構造体の、量子細線の延在方
向に垂直または傾斜した断面に離散的に現れる量子細線
材料の上に選択的に成長させた量子箱材料、または前記
量子細線材料を選択的にエッチングして形成した溝の中
に選択的に成長させた量子箱材料を具えることを特徴と
する多次元量子井戸素子。 - 【請求項4】 基板上に、少なくとも2種類の材料より
成る層を交互に積層して多層積層構造体を形成し、この
多層積層構造体の積層面に対して垂直または傾斜した面
に沿って多層積層体を研磨または劈開して断面を形成
し、この断面に現れる特定の材料の少なくとも一部分の
上に量子井戸材料を選択的に成長させて量子細線または
量子箱を形成することを特徴とする多次元量子井戸素子
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3214267A JPH088396B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | 多次元量子井戸素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3214267A JPH088396B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | 多次元量子井戸素子およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0537091A JPH0537091A (ja) | 1993-02-12 |
| JPH088396B2 true JPH088396B2 (ja) | 1996-01-29 |
Family
ID=16652912
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3214267A Expired - Lifetime JPH088396B2 (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | 多次元量子井戸素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH088396B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP3974551B2 (ja) * | 2003-04-28 | 2007-09-12 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 機能素子およびその製造方法ならびに機能システム |
| JP4927765B2 (ja) * | 2004-09-09 | 2012-05-09 | 国立大学法人北海道大学 | 機能素子の製造方法 |
| IT1397679B1 (it) * | 2009-12-15 | 2013-01-18 | Univ Milano Bicocca | Elemento di conversione termo-elettrica seebeck/peltier comprendente nanofili paralleli di materiale conduttore o semiconduttore organizzati in file e colonne attraverso un corpo isolante e procedimento |
Family Cites Families (4)
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|---|---|---|---|---|
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| JPH03254169A (ja) * | 1990-03-02 | 1991-11-13 | Hikari Gijutsu Kenkyu Kaihatsu Kk | 多重量子細線の形成方法 |
| JPH04356963A (ja) * | 1991-06-03 | 1992-12-10 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 半導体量子細線の製造方法 |
-
1991
- 1991-08-01 JP JP3214267A patent/JPH088396B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0537091A (ja) | 1993-02-12 |
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