予想はされていたことだが、まだスタートしたばかりの高市早苗内閣に対するリベラル系メディアの反発がすごいことになっている。
さっそく朝日新聞は首相選出翌日の社説で「高市内閣発足急進的な『改革』姿勢への危惧」との見出しで、「外交・安全保障や憲法改正、外国人政策などでタカ派色の強い政策が並んだ。戦後の日本の歩みをさらに大きく転換させようとするもので、強い危惧を抱かざるを得ない」と断じた。
いきなり「タカ派」のレッテル張りだ。朝日の日ごろの主張からすれば、そんな物言いも理解できなくもないのだが、社説は次のように続く。「少数与党となった自民の新総裁に就任した高市氏は、公明党の連立離脱もあり、首相指名を確実にするため、なりふり構わぬ多数派工作に走った」。
立憲民主などの野党も「なりふり構わぬ多数派工作」を続けていたことは朝日も記事にしていたはずだが、そんな矛盾もダブルスタンダードもお構いなしだ。要するに対決姿勢満々であり、読者にアピールするようにファイティングポーズを決めているのだろう。
一周回って安倍氏と意見が同じ
日本維新の会と政策合意した議員定数の削減についても一部メディアは快く思っていないようだ。テレビ朝日系の朝のワイドショーでは女性コメンテーターが「きょうこれ一言だけ言えればと思って来た」と前置きして身構えし、「『身を切る改革』って言うんですけど、切られるのはあなたです。テレビを見ていらっしゃるあなたの声なんです」と熱弁を振るっていた。