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『安心安全な空気を読む家』
を縁の下で支える空間OS
2020年2月7日
先端IT活用推進コンソーシアム
ビジネスAR研究部会
日本総合システム株式会社 中川雅三
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アジェンダ
• 空間OSとは
• なぜ空間OSか
• どう使うか
• 試作の現状と今後
2
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空間OSとは
• その場所にある様々なエージェント(ロ
ボット)を連携させる「メタOS」。寿命数
十年以上目標。
3
空間OS
最初は「家」で実装開始
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実体
• 物理世界をモデル化する拡張RDFストア
– 名前空間:共通語彙、ローカルな語彙
– グラフデータベース
– 値・構造変化のリアルタイム反映と変化のプッシュ配信
– 内部エージェント(ストアドプロシージャ)
– アクセス権限制御
4
センサー、
エージェント
アクチュエータ、
エージェント
RDFストア 物理世界
拡張
LOD
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構成
5
Cyber-Physical RDF
権限フィルタ
物理ノード(現在値・履歴)
一般情報
SPARQL
内部
エージェント
HTTP + WebSocket
空間OS
LODとの対比
ツール群
“The layer cake” T.J. Berners-Lee W3C 2007.3
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試作実装
6
RDFストア
(Apache Jena)
拡張SPARQL
・動作指示
・アクセス制御
現在値ブローカー
・即時配信
・RDFストア反映
・時系列記録
拡張ストア
エージェント
HTTPサーバ
CPLOD
GET/PUT/POST
WebSocket
プロトコル
アダプタ
空間OSサーバ
Apache JENAを改造
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「OS」?
• 空間OSと既存OS(Linux)の比較
OS:ハードウエアの抽象化と資源管理
7
Linux 空間OS
実行単位 プロセス エージェント
OSアクセス システムコール HTTP+WS
API ユーザランドlib アダプタ
データ表現 バイナリ テキスト+JSON
I/O抽象化 ファイル+ioctl 物理ノード
デバイス制御 デバイスドライバ デバイスエージェント
プロトコルコンバータ
メタデータ・設定 Man, procfs RDF
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デモの構成
8
空間OS
サーモグラフィ骨格抽出
Looking
Glass表示・UI
スマート照明
物体検出
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空間OSがめざすこと
総連携によるITのインフラ化: 空間のAR
• 新産業分野の創出
• 地域社会の活性化
• 持続可能社会の実現
– AR産業論もご参照ください
http://aitc.jp/bizar/theTheoryOfARIndustry/100years.html
9
空間OSがめざすこと
2014年発表から
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解決したい課題の例
• 2025年日本
– 65歳以上の人口が30%を超える
– そのうち1/5が認知症
• 貧困、高齢化、地方の過疎化、環境問題…
– 日本だけではない。
10
2016年発表から
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コンピュータによる支援
• コンピュータをインフラ化して、様々な用途で活用
できるようにすれば、課題解決に貢献できる。
– インフラとは: 水道、電気、交通機関 etc…
• 今のコンピュータはインフラとはいえない
– 「どこでも誰でも使えるシステム」ではない。
例: その介護センサーが使えるのはA社のサービスだけです。
– 「ここだけ貴方だけのためのシステム」を永続化でき
ない。
例: 他プロバイダのスマホへ買い替えたら、以前の設定は使え
ません。
→ 今は情報技術のポテンシャルを使いきれていない。
11
2016年発表から
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多様な分散処理の実現
• 身の回りのデバイスを巻き込む分散処理
12
村井純教授
「…それから分散処理。実は全然できてないの
がこれなんです。さっき自律走行と交差点の話
をしましたが、たとえばこの部屋にはノートPCや
スマホなど、コンピューターが10台くらいありま
すよね。でも、インターネットにはつながっていて
も、自律的にお互いにつながって一緒に処理す
ることはありません。」
iNTERNET magazine Rebootより
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/imreboot/
column/1094016.html
2017年発表から
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「一生・代々」の使用
13
• 新旧デバイスの混在
• 100年単位のデータ保存と利用
事業や企業より長生きに
2017年発表から
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社会への参加
• デバイスが社会の一員となる
– デバイスの社会
– 人間の社会
14
人をユーザとしたデザインから
社会をユーザとしたデザインへ
2017年発表から
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先月のニュース
• IoT機器の怖いところ
https://japanese.engadget.com/jp-2020-01-22-under-
armour-3-31.html
15
空間OSの歩みはのろいが、
世の中ものろかった…
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たとえば
• 住宅にコンピュータインフラがあると
– 住宅の制御: 空調、警備、電力制御…
• 互換性:引っ越しても使える
• 永続性:数10年後にも使える
• 普遍性:どの家にもだいたいある → 「業」が成立
する
– 関係者の連携: ご近所、出入り業者、行政、ボランティ
ア…
• ビジネス・サービスのプラットフォーム
– 社会との連携: 親戚、友人、サークル、会社、世界…
• 生きがい・貢献
17
2016年発表から
「スマートホーム」は
インフラとは言えない
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ローカル実行も重要
• クラウド
– 安定・均一
– 資源無尽蔵
• ローカル
– プライバシー
– リアルタイム
– 災害・危機対応
18
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総連携
• 空間軸での連携
– あらゆるコンピュータの相互運用
• スマホ、TV、エアコン、ロボット、HEMS、クラウド…
• 時間軸での永続的な連携
– 古いデータの利用
例:一生の生活データから疾病を予防
– 未来へのメッセージ送信
– 新旧の機器の相互運用
• 人・社会との連携
– 「人」を構成要素とするシステム化
20
2016年発表から
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人・社会と機械の連携
• 現状のIT
– サービス対象は「ユーザー本人」だけ
• しかも「成人の健常者」「小学生」といった限られたセグメント対象。
– 「例外」は切り捨て
• 機械に処理できないことは避ける。
• 汎用的なセキュリティのために利便性を犠牲に。
⇒ 総連携で
– ITデバイスが人と連携したり、人の連携を助けたりする
• たとえば高齢者の生活にかかわる人たちの連携を助ける
家族、ご近所、宅配業者、かかりつけ医師、行政サービス、ボランティア…..
→提供企業がすべてを作るのではなく、現場の人が工夫できる。
→機械にできないことを人がサポートして、より安全・安心に
→個人の情報や機器を公共利用(本人が許す範囲で)
21
空間OSがめざすこと
2014年発表から
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総連携を阻むもの
• 互換性が無いから連携できない。
– 規格が孤立している :制定者の都合でできている
• エアコンの規格には、「窓を開ける」という選択肢は無
いだろう。
– 必要な規格を作れない :作る方法がわからない
• 業際、新興ビジネス、個人・グループ…
– 規格は長くは使えない : 寿命 規格<事業<企業<人生<代々
• 特定の用途や使い方だけを想定している。
• 「変化」を設計していない。
22
2016年発表から
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最低限実現すべき
• 誰もが規格を理解し規格を作れる
– 全デバイスが、互いに理解できる言語で通信
できるようにする。
– 全ての動作について、同じ言語で記録に残せ
るようにする。
23
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LODなら解決できる
• 高い抽象度・分散アーキテクチャ
– OSや言語に依存しない
– 構成要素を入れ替えられる
• 名前空間の隔離
– 誰でも勝手に規格を作れる
– 勝手に作った規格を公開できる
• RDF:柔軟なデータ構造+メタデータ
– あらゆるデータ構造を表現できる
– 「変化」への対応を設計済み
24
しかし
データ共有の規格であって、
サービス共有はできない。
Linked Open Data
2016年発表から
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物理世界拡張(CPLOD)
• 情報の実時間共有の機能をLODへ追加する
– 物理空間とのリンク
– 状態変化の通知と記録
– アクセス権限の制御 → 個々のノードとリ
ンクを、相手を選んで公開
→ セキュアにAPIを公開できるようにする
引数だけでなく、「コンテキスト」も渡せる
API
25
2016年発表から
現試作では未実装
実験で可能性は確認
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空間OSの実体
• 物理世界をモデル化する拡張RDFストア
– 名前空間:共通語彙、ローカルな語彙
– グラフデータベース
– 値・構造変化のリアルタイム反映と変化のプッシュ配信
– 内部エージェント(ストアドプロシージャ)
– アクセス権限制御
26
センサー、
エージェント
アクチュエータ、
エージェント
RDFストア 物理世界
拡張
物理ノード
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物理ノード
27
CPLOD:動的RDFストア
データ利用
エージェント
データ生成
エージェント
時系列ストア
データ利用エージェント
(ブラウザで実行)
物理ノード
メモリマップドI/O
に似ている
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一般知識・データ
オントロジー、ルール、
気象情報、サービス、…
エージェントメタデータ
クラス定義、機能定義…
「家」での空間OS
空間OS:動的RDFストア (非公開)
LOD (公開)
ローカルナレッジ
家族構成、間取り、契約…
人間API
会話、外部連絡、忖度…
管理エージェント
安全、空調、電力…
認識・解釈エージェント
人・ペット・環境…
センサー・アクチュエータ
温度計、マイク、カメラ、エアコ
ン、掃除ロボット…
プロトコルコンバータ
エージェント
=Web Servcie
他の空間OS
知
識
共
有
黒
板
モ
デ
ル
2019年発表から
Copyright © 2019 Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved.
プログラミングモデル
29
動的RDFストア = マルチレイヤー黒板(レイヤー境界は曖昧)
事実
解釈・決定
解釈・決定
解釈・決定
…
抽象
レベル
低
(具象)
高
エージェント
エージェント
エージェント
エージェント
センサー
アクチュエーター
ロボット
認識・解釈エー
ジェント
管理エージェント
人間API
いわゆる
IoT
人と機械をとりもつ
エージェント
2019年発表から
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空間OSの連携
• すべての空間OSは互換・対等: 相互運用できる
– 他の場所の空間OSとセキュアに連携する
• 場所や組織の包含関係によるTree状接続
• 用があれば直接接続
– 実空間・仮想空間どちらも扱える
30
政府・自治体
住宅 オフィス 店舗
公開サーバ
企業・サークル
…
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試作の現状と今後
• 空間OSのユーザはエージェント
– 様々なセンサー、ロボット(エアコン、掃除機)…
– クラウド上のサービス、他の空間OS
– 人間
• エージェント基盤としての空間OS
– アーキテクチャの統一 黒板モデル
– プロトコルの統一 HTTP+WebSocket
– データフォーマットの統一 RDF
– 実行記録
– 開発環境と本番環境の統一
• 規格制定基盤としての空間OS
– 規格の機械語
→ 規格のコンパイラを作りたい
31
2019年発表から
規格を形式的に
記述できる
現状
今後
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空間OS 2019
• ツール
データ構造をプログラミング言語で表現
– コンパイラ : Java → OWL+RDF
– 逆コンパイラ: OWL+RDF → Java
• 物理ノードの構造化
– 入れ子クラス構造
– メッセージキュー
• インスタンスの生成管理
– クラス定義からのインスタンス生成
32
Java以外の
実装も可能
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空間OS202X
• アルゴリズムもRDFへコンパイルしたい
用途:
– ソフトウエアの永続化 → 論理的な環境すべてをデータとして永続
化
• 次世代マシンへデータとアルゴリズムをコピー
• 使用する時代のプログラミング言語へ変換して実行
• 人間にも可読にする → メンテナンス可能
– RDFストアのストアドプロシージャ
• モバイルエージェント
• 規格・バージョン間コンバータ
– IT規格の機械実行可能な定義
• 規格上のアルゴリズム記述をRDF化 → 実行プログラムへ自動変換して検証
• 規格へのツール同梱
– サンプルデータ生成器
– データ検証器
– シミュレータ
– コンバータ
33
すべてをデータ化
世代交代をコピーで
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http://aitc.jp
https://www.facebook.com/aitc.jp
ハルミン
AITC非公式イメージキャラクター
34

ITフォーラム2020 AITC(6)

  • 1.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 『安心安全な空気を読む家』 を縁の下で支える空間OS 2020年2月7日 先端IT活用推進コンソーシアム ビジネスAR研究部会 日本総合システム株式会社 中川雅三
  • 2.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. アジェンダ • 空間OSとは • なぜ空間OSか • どう使うか • 試作の現状と今後 2
  • 3.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 空間OSとは • その場所にある様々なエージェント(ロ ボット)を連携させる「メタOS」。寿命数 十年以上目標。 3 空間OS 最初は「家」で実装開始
  • 4.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 実体 • 物理世界をモデル化する拡張RDFストア – 名前空間:共通語彙、ローカルな語彙 – グラフデータベース – 値・構造変化のリアルタイム反映と変化のプッシュ配信 – 内部エージェント(ストアドプロシージャ) – アクセス権限制御 4 センサー、 エージェント アクチュエータ、 エージェント RDFストア 物理世界 拡張 LOD
  • 5.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 構成 5 Cyber-Physical RDF 権限フィルタ 物理ノード(現在値・履歴) 一般情報 SPARQL 内部 エージェント HTTP + WebSocket 空間OS LODとの対比 ツール群 “The layer cake” T.J. Berners-Lee W3C 2007.3
  • 6.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 試作実装 6 RDFストア (Apache Jena) 拡張SPARQL ・動作指示 ・アクセス制御 現在値ブローカー ・即時配信 ・RDFストア反映 ・時系列記録 拡張ストア エージェント HTTPサーバ CPLOD GET/PUT/POST WebSocket プロトコル アダプタ 空間OSサーバ Apache JENAを改造
  • 7.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 「OS」? • 空間OSと既存OS(Linux)の比較 OS:ハードウエアの抽象化と資源管理 7 Linux 空間OS 実行単位 プロセス エージェント OSアクセス システムコール HTTP+WS API ユーザランドlib アダプタ データ表現 バイナリ テキスト+JSON I/O抽象化 ファイル+ioctl 物理ノード デバイス制御 デバイスドライバ デバイスエージェント プロトコルコンバータ メタデータ・設定 Man, procfs RDF
  • 8.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. デモの構成 8 空間OS サーモグラフィ骨格抽出 Looking Glass表示・UI スマート照明 物体検出
  • 9.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 空間OSがめざすこと 総連携によるITのインフラ化: 空間のAR • 新産業分野の創出 • 地域社会の活性化 • 持続可能社会の実現 – AR産業論もご参照ください http://aitc.jp/bizar/theTheoryOfARIndustry/100years.html 9 空間OSがめざすこと 2014年発表から
  • 10.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 解決したい課題の例 • 2025年日本 – 65歳以上の人口が30%を超える – そのうち1/5が認知症 • 貧困、高齢化、地方の過疎化、環境問題… – 日本だけではない。 10 2016年発表から
  • 11.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. コンピュータによる支援 • コンピュータをインフラ化して、様々な用途で活用 できるようにすれば、課題解決に貢献できる。 – インフラとは: 水道、電気、交通機関 etc… • 今のコンピュータはインフラとはいえない – 「どこでも誰でも使えるシステム」ではない。 例: その介護センサーが使えるのはA社のサービスだけです。 – 「ここだけ貴方だけのためのシステム」を永続化でき ない。 例: 他プロバイダのスマホへ買い替えたら、以前の設定は使え ません。 → 今は情報技術のポテンシャルを使いきれていない。 11 2016年発表から
  • 12.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 多様な分散処理の実現 • 身の回りのデバイスを巻き込む分散処理 12 村井純教授 「…それから分散処理。実は全然できてないの がこれなんです。さっき自律走行と交差点の話 をしましたが、たとえばこの部屋にはノートPCや スマホなど、コンピューターが10台くらいありま すよね。でも、インターネットにはつながっていて も、自律的にお互いにつながって一緒に処理す ることはありません。」 iNTERNET magazine Rebootより https://internet.watch.impress.co.jp/docs/imreboot/ column/1094016.html 2017年発表から
  • 13.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 「一生・代々」の使用 13 • 新旧デバイスの混在 • 100年単位のデータ保存と利用 事業や企業より長生きに 2017年発表から
  • 14.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 社会への参加 • デバイスが社会の一員となる – デバイスの社会 – 人間の社会 14 人をユーザとしたデザインから 社会をユーザとしたデザインへ 2017年発表から
  • 15.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 先月のニュース • IoT機器の怖いところ https://japanese.engadget.com/jp-2020-01-22-under- armour-3-31.html 15 空間OSの歩みはのろいが、 世の中ものろかった…
  • 16.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. たとえば • 住宅にコンピュータインフラがあると – 住宅の制御: 空調、警備、電力制御… • 互換性:引っ越しても使える • 永続性:数10年後にも使える • 普遍性:どの家にもだいたいある → 「業」が成立 する – 関係者の連携: ご近所、出入り業者、行政、ボランティ ア… • ビジネス・サービスのプラットフォーム – 社会との連携: 親戚、友人、サークル、会社、世界… • 生きがい・貢献 17 2016年発表から 「スマートホーム」は インフラとは言えない
  • 17.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. ローカル実行も重要 • クラウド – 安定・均一 – 資源無尽蔵 • ローカル – プライバシー – リアルタイム – 災害・危機対応 18
  • 18.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 総連携 • 空間軸での連携 – あらゆるコンピュータの相互運用 • スマホ、TV、エアコン、ロボット、HEMS、クラウド… • 時間軸での永続的な連携 – 古いデータの利用 例:一生の生活データから疾病を予防 – 未来へのメッセージ送信 – 新旧の機器の相互運用 • 人・社会との連携 – 「人」を構成要素とするシステム化 20 2016年発表から
  • 19.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 人・社会と機械の連携 • 現状のIT – サービス対象は「ユーザー本人」だけ • しかも「成人の健常者」「小学生」といった限られたセグメント対象。 – 「例外」は切り捨て • 機械に処理できないことは避ける。 • 汎用的なセキュリティのために利便性を犠牲に。 ⇒ 総連携で – ITデバイスが人と連携したり、人の連携を助けたりする • たとえば高齢者の生活にかかわる人たちの連携を助ける 家族、ご近所、宅配業者、かかりつけ医師、行政サービス、ボランティア….. →提供企業がすべてを作るのではなく、現場の人が工夫できる。 →機械にできないことを人がサポートして、より安全・安心に →個人の情報や機器を公共利用(本人が許す範囲で) 21 空間OSがめざすこと 2014年発表から
  • 20.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 総連携を阻むもの • 互換性が無いから連携できない。 – 規格が孤立している :制定者の都合でできている • エアコンの規格には、「窓を開ける」という選択肢は無 いだろう。 – 必要な規格を作れない :作る方法がわからない • 業際、新興ビジネス、個人・グループ… – 規格は長くは使えない : 寿命 規格<事業<企業<人生<代々 • 特定の用途や使い方だけを想定している。 • 「変化」を設計していない。 22 2016年発表から
  • 21.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 最低限実現すべき • 誰もが規格を理解し規格を作れる – 全デバイスが、互いに理解できる言語で通信 できるようにする。 – 全ての動作について、同じ言語で記録に残せ るようにする。 23
  • 22.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. LODなら解決できる • 高い抽象度・分散アーキテクチャ – OSや言語に依存しない – 構成要素を入れ替えられる • 名前空間の隔離 – 誰でも勝手に規格を作れる – 勝手に作った規格を公開できる • RDF:柔軟なデータ構造+メタデータ – あらゆるデータ構造を表現できる – 「変化」への対応を設計済み 24 しかし データ共有の規格であって、 サービス共有はできない。 Linked Open Data 2016年発表から
  • 23.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 物理世界拡張(CPLOD) • 情報の実時間共有の機能をLODへ追加する – 物理空間とのリンク – 状態変化の通知と記録 – アクセス権限の制御 → 個々のノードとリ ンクを、相手を選んで公開 → セキュアにAPIを公開できるようにする 引数だけでなく、「コンテキスト」も渡せる API 25 2016年発表から 現試作では未実装 実験で可能性は確認
  • 24.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 空間OSの実体 • 物理世界をモデル化する拡張RDFストア – 名前空間:共通語彙、ローカルな語彙 – グラフデータベース – 値・構造変化のリアルタイム反映と変化のプッシュ配信 – 内部エージェント(ストアドプロシージャ) – アクセス権限制御 26 センサー、 エージェント アクチュエータ、 エージェント RDFストア 物理世界 拡張 物理ノード
  • 25.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 物理ノード 27 CPLOD:動的RDFストア データ利用 エージェント データ生成 エージェント 時系列ストア データ利用エージェント (ブラウザで実行) 物理ノード メモリマップドI/O に似ている
  • 26.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 一般知識・データ オントロジー、ルール、 気象情報、サービス、… エージェントメタデータ クラス定義、機能定義… 「家」での空間OS 空間OS:動的RDFストア (非公開) LOD (公開) ローカルナレッジ 家族構成、間取り、契約… 人間API 会話、外部連絡、忖度… 管理エージェント 安全、空調、電力… 認識・解釈エージェント 人・ペット・環境… センサー・アクチュエータ 温度計、マイク、カメラ、エアコ ン、掃除ロボット… プロトコルコンバータ エージェント =Web Servcie 他の空間OS 知 識 共 有 黒 板 モ デ ル 2019年発表から
  • 27.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. プログラミングモデル 29 動的RDFストア = マルチレイヤー黒板(レイヤー境界は曖昧) 事実 解釈・決定 解釈・決定 解釈・決定 … 抽象 レベル 低 (具象) 高 エージェント エージェント エージェント エージェント センサー アクチュエーター ロボット 認識・解釈エー ジェント 管理エージェント 人間API いわゆる IoT 人と機械をとりもつ エージェント 2019年発表から
  • 28.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 空間OSの連携 • すべての空間OSは互換・対等: 相互運用できる – 他の場所の空間OSとセキュアに連携する • 場所や組織の包含関係によるTree状接続 • 用があれば直接接続 – 実空間・仮想空間どちらも扱える 30 政府・自治体 住宅 オフィス 店舗 公開サーバ 企業・サークル …
  • 29.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 試作の現状と今後 • 空間OSのユーザはエージェント – 様々なセンサー、ロボット(エアコン、掃除機)… – クラウド上のサービス、他の空間OS – 人間 • エージェント基盤としての空間OS – アーキテクチャの統一 黒板モデル – プロトコルの統一 HTTP+WebSocket – データフォーマットの統一 RDF – 実行記録 – 開発環境と本番環境の統一 • 規格制定基盤としての空間OS – 規格の機械語 → 規格のコンパイラを作りたい 31 2019年発表から 規格を形式的に 記述できる 現状 今後
  • 30.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 空間OS 2019 • ツール データ構造をプログラミング言語で表現 – コンパイラ : Java → OWL+RDF – 逆コンパイラ: OWL+RDF → Java • 物理ノードの構造化 – 入れ子クラス構造 – メッセージキュー • インスタンスの生成管理 – クラス定義からのインスタンス生成 32 Java以外の 実装も可能
  • 31.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. 空間OS202X • アルゴリズムもRDFへコンパイルしたい 用途: – ソフトウエアの永続化 → 論理的な環境すべてをデータとして永続 化 • 次世代マシンへデータとアルゴリズムをコピー • 使用する時代のプログラミング言語へ変換して実行 • 人間にも可読にする → メンテナンス可能 – RDFストアのストアドプロシージャ • モバイルエージェント • 規格・バージョン間コンバータ – IT規格の機械実行可能な定義 • 規格上のアルゴリズム記述をRDF化 → 実行プログラムへ自動変換して検証 • 規格へのツール同梱 – サンプルデータ生成器 – データ検証器 – シミュレータ – コンバータ 33 すべてをデータ化 世代交代をコピーで
  • 32.
    Copyright © 2019Advanced IT Consortium to Evaluate, Apply and Drive All Rights Reserved. http://aitc.jp https://www.facebook.com/aitc.jp ハルミン AITC非公式イメージキャラクター 34