Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
テオティワカンとは何? わかりやすく解説 Weblio辞書
[go: Go Back, main page]

テオティワカンとは? わかりやすく解説

テオティワカン【Teotihuacan】

読み方:ておてぃわかん

メキシコ市北東40キロにある都市遺跡。前2世紀から後6世紀にかけて建設され2世紀には7〜10万人口擁したといわれるいわゆる死者大通り」を中心に太陽のピラミッド月のピラミッドが残る。1987年、「古代都市テオティワカン」として世界遺産文化遺産)に登録された。


テオティワカン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 15:19 UTC 版)

古代都市テオティワカン
メキシコ
「月のピラミッド」から望む「死者の大通り」と「太陽のピラミッド」
英名 Pre-Hispanic City of Teotihuacan
仏名 Cité préhispanique de Teotihuacan
登録区分 文化遺産
登録基準 (1), (2), (3), (4), (6)
登録年 1987年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
使用方法表示
テオティワカンの位置

世界遺産の一つであるテオティワカンナワ語群: Teōtīhuacānスペイン語: Teotihuacan)とは、メキシコの首都メキシコシティ北東約50キロの地点にあり、紀元前2世紀から6世紀まで繁栄したテオティワカン文明の中心となった巨大な宗教都市遺跡[1][2]。当時のアメリカ大陸では最大規模を誇り、メソアメリカの中心的都市として機能していた。

概要

テオティワカン人の宇宙観、宗教観を表す極めて計画的に設計された都市で、太陽のピラミッド月のピラミッドそして南北5キロにわたる道(「死者の大通り」)が基点となり各施設が配置されている。この都市で祀られた神々は、農業文化と関係深いケツァルコアトルや水神トラロックチャルチウィトリクエ植物の再生と関係あるシペ・トテックなどである。

社会についてはあまり知られていないが、規模から考えると神権的な権威が存在し、高度に階層が分化し、発達した統治組織があったものと推測されている。市内には職人の地区が設けられ、盛んな商業交易の中心地であり、農民たちの巡礼となって集まる信仰の中心地でもあった[3][2]

テオティワカンとは、ナワトル語で「神々の都市」という意味で、これは12世紀頃にこの地にやってきて、すでに廃墟となっていた都市を発見した、メシカ人アステカ人)が命名した。アステカ人はテオティワカンを後々まで崇拝の対象とした。

古代都市テオティワカンとして、1987年世界遺産(文化遺産)に登録されている。

歴史

この地は形成期後期にすでに集落があったが、紀元前50年にテスココ湖の南方に立地したクィクィルコナワ語群: Cuicuilco)がシトレ火山英語版ナワ語群: Xitle)の噴火によって埋まり、またポポカテペトル山も噴火した。このために人々がテオティワカンの地に移住し[4]、テオティワカンは都市として急速に発展した。テオティワカンは西暦紀元前後から7世紀なかばまで都市として使用され、その時期は4期に分けられる[5]

  • ツァクアリ相(1年 - 150年):この時期にテオティワカンははじめて都市として成立し、太陽と月のピラミッドが作られた。
  • ミカトリ相(150年 - 200年):南北を結ぶ道路(死者の大通り)が建設された。
  • トラミモルパ相(200年 - 350年):交通・水利・祭祀・住宅・産業などのシステムが整備された。
  • ショロパン相(350年 - 650年):この時期に人口がもっとも増えた。

テオティワカンは国際的に大きな勢力を持っており、1000キロメートル離れたマヤ地域にも影響は及んだ。378年にはテオティワカン系のシヤフ・カックエル・ペルーティカルに侵入し、ティカルの古い石碑を破壊して新しい王朝を建てた[6]。426年にコパンとその衛星都市のキリグアを建設したのもテオティワカン系の人間だったらしい[7]。テオティワカン様式の芸術は古典期マヤ文明に大きな影響を及ぼした。

都市の面積は約20平方キロメートルで、最盛期には、10万から20万人が生活を営み下水網も完備されていた。しかしながら人口の集中に伴い7世紀にはいると急激に衰退し、やがて滅びを迎えた。衰退の主要な原因としては、火事の発生、漆喰の生産のために木材を大量に燃やして森林破壊が起きた、旱魃による農業の衰退、およびそれらに伴う内乱の発生とメスキタル(イダルゴ州)の狩猟採集民の侵入などがあげられる[8]

また、「古典期後期のプレート沈み込み型大地震によって被災したテオティワカンの古代文明」と題された論文によれば、西暦100年から650年の間に5度におよぶ(東太平洋にある中央アメリカ海溝を震源とする)大地震が発生し、そのため、西暦650年頃にテオティワカンの住民たちが安全な土地を求めて去ってしまい、文明全体の崩壊に至ったとされる。

主な遺構及び建造物

  • 太陽のピラミッド(高さ65m、底辺222m×225m)
  • 月のピラミッド(高さ47m、底辺140m×150m)
  • 死者の大通り(南北に貫く都市のメインストリート 長さ4km、幅45m)
  • ケツァルコアトルの神殿
  • ケツァルパパロトルの宮殿

ギャラリー

脚注

  1. ^ 最盛期は200年から550年頃までで、この時期に最大面積23.5平方キロメートル、人口12万5000ないし20万人の大都市となっていた。
  2. ^ a b 増田義郎「先コロンブス期の文化」(増田義郎・山田睦男編『新版世界各国史25 ラテン・アメリカ史Ⅰ』山川出版社 1999年)
  3. ^ 宗教儀式に用いる土器黒曜石の用具、ヒスイなどの石細工品などを大量に輸出していた。
  4. ^ Manzanilla (2001) p.201
  5. ^ Manzanilla (2001) pp.202-203
  6. ^ Martin & Grube (2000) pp.29-31
  7. ^ Martin & Grube (2000) pp.192-193
  8. ^ Stuart (2001) p.203

参考文献

  • Manzanilla, Linda (2001). “Teotihuacan”. The Oxford Encyclopedia of Mesoamerican Cultures. 3. Oxford University Press. pp. 201-208. ISBN 0195108159 
  • Martin, Simon; Grube, Nikolai (2000). Chronicle of the Maya Kings and Queens. Thames & Hudson. ISBN 0500051038 

関連項目

外部リンク

座標: 北緯19度41分33秒 西経98度50分37.68秒 / 北緯19.69250度 西経98.8438000度 / 19.69250; -98.8438000


「テオティワカン」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



テオティワカンと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「テオティワカン」の関連用語

テオティワカンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



テオティワカンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのテオティワカン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS