Project Silica
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/22 03:45 UTC 版)
Project Silica(プロジェクト・シリカ)とは、MicrosoftとWarner Bros.などが共同で開発を進めている、石英ガラスを用いた長期データ保存技術に関する研究プロジェクト[1][2]。従来の磁気テープやハードディスクドライブに代わる、長寿命のオンラインストレージの実現を目指す[3]。
概要
Project Silicaは、データを赤外線レーザーで石英ガラス板の中に3次元ピクセル(ボクセル)としてエンコードする技術を採用している。記録されたデータは、特殊な顕微鏡とAIを組み合わせて読み取られる。
この技術は、頻繁にアクセスされることはないが、長期保存が必要な、医療データや金融データなどのコールドデータを保存することを主な目的としている。
特徴
石英ガラスは、化学的に安定しており、熱や水、電磁干渉、その他の環境要因に対して高い耐性を持つため、理論的には数千年ものデータ保存が可能となる。また、手のひらサイズのガラス板に、7TBものデータを詰め込めるようになる。
従来のストレージのように定期的なデータ移行が不要なため、エネルギー消費とリソース消費を大幅に削減し、持続可能なデータセンター運用に貢献することが考えられる。
歴史
プロジェクトの一環として、2019年にはWarner Bros.の映画『スーパーマン』の75.6GBの映像データが、コースターサイズの石英ガラス板に保存され、再生に成功したという概念実証(PoC)が発表された。この成果は、この技術の実用化に向けた重要な一歩となった[4][5]。
脚注
- ^ “Project Silica” (英語). Microsoft Research. 2025年12月21日閲覧。
- ^ “ガラスに保存?Microsoftが取り組む「Project Silica」:次世代データ保存技術とサステナビリティへの挑戦 - スーログ” (2025年6月2日). 2025年12月21日閲覧。
- ^ “ガラス板にデータを保存するMicrosoftの「Project Silica」がストレージ容量100倍超の7TB・保存期間10倍の1万年に成長 - GIGAZINE”. gigazine.net (2023年10月29日). 2025年12月21日閲覧。
- ^ “Project Silica の概念実証でワーナー・ブラザースの映画「スーパーマン」を石英ガラスに保存”. News Center Japan (2019年11月6日). 2025年12月21日閲覧。
- ^ Inc, Nikkei (2019年11月6日). “マイクロソフトとワーナー・ブラザーズ、Project Silicaの概念実証で映画「スーパーマン」を石英ガラスに保存”. 日本経済新聞. 2025年12月21日閲覧。
関連項目
- Project Silicaのページへのリンク