AMS-02
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 05:02 UTC 版)
原型の飛行が終了した後、ティンは直ちに完全装備型のAMS-02の製作に取りかかった。この研究にはエネルギー省の支援のもと、世界16ヶ国から500人の科学者と56の機関が参加した。AMS-02が必要とする電力は通常の宇宙船ではまかないきれないほど大きなものであると考えられるため、国際宇宙ステーション(International Space Station, ISS)外部のトラスに取りつけて、ISSの電力で稼働するように設計された。コロンビア号空中分解事故の後再開された宇宙開発計画では、AMS-02は国際宇宙ステーション組立順序UF4.1に従い2005年にISSに設置されるはずだったが、技術的困難やシャトルの飛行予定の変更により予定は大幅に遅れ、一時は打ち上げの目処が立たない状態にもなった。 最終組立試験は、CERN(欧州原子核研究機構)があるスイスのジュネーヴで行われた。同機関の粒子加速器が発生した強力な核子ビームの照射試験を受け、実験は成功裏に終了した。その後本体は2010年2月16日にオランダのヨーロッパ宇宙研究技術センターに送られ、熱真空試験、電磁両立性試験、電波障害などの試験を受けた。熱真空試験を行った結果、超電導磁石を冷却するのに十分な極低温を保てない問題が明らかとなった。 オバマ政権はISSを2015年以降も延長して運用することを計画しているため、運営本部はAMS-02で使用が予定されていた超伝導磁石をAMS-01で使われた常伝導磁石に交換することを決定した。常伝導は磁場は弱いが、ISS上での運用期間は超伝導の3年に対し10年から18年にまで延長できる。このことはデータを収集する上で実験の感度を高めるための重要な要素になると考えられている。
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