ゲノミクス【genomics】
読み方:げのみくす
《「ジェノミクス」とも》ゲノムと遺伝子についての研究。ライフサイエンスの一分野。人間や病原菌のゲノム構成を明らかにするゲノム解読、医薬品の開発にゲノム情報を活用するゲノム創薬、さまざまな生物のゲノムを比較分析して進化の道筋や種の分岐過程を明らかにする比較ゲノミクスなどが知られる。ゲノム学。
ジェノミクス【genomics】
読み方:じぇのみくす
ゲノム学
ゲノミクス
(Genomics から転送)
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| 遺伝学 |
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ゲノミクス(英: genomics、ジェノミクス)とは、生物が持つ全遺伝情報であるゲノムを対象として、その配列、構造、機能および進化や相互作用を大規模かつ統合的に解析・解釈する生命科学の一分野である。
1980年代以降に形成され、1990年代のヒトゲノム計画を契機とする配列解析および計算解析技術の発展とともに進展した。現在では、生物の機能や進化の理解を支える基盤分野として、医療、農業、生物工学、環境科学など多様な領域で応用されている。
歴史
初期の配列解析の取り組み
ロザリンド・フランクリンがX線回析によってDNAのらせん構造を確認し[1]、ジェームズ・D・ワトソンとフランシス・クリックが1953年にDNAの構造を発表し[1]、フレッド・サンガーが1955年にインスリンのアミノ酸配列を発表した[2]後、核酸配列決定は初期の分子生物学者の主な目標となった。 1964年、ロバート・W・ホーリーとその同僚は、これまでに決定された最初の核酸配列であるアラニン転移RNAのリボヌクレオチド配列を発表した。[3]この研究を拡張して、マーシャル・ニーレンバーグとフィリップ・レーダーは遺伝コードのトリプレットの性質を明らかにし、実験で64のコドンのうち54の配列を決定することができた。[4]
ゲノム解析
ある生物が対象に選ばれた後、次の三つの段階を経る。:シーケンシング、アセンブリ、アノテーション。[5]
シーケンシング
歴史的に見ると、初め、シーケンシングはシーケンシングセンターという中央集中型の施設(一年に数十テラ塩基の配列決定をおこなうJoint Genome Instituteのような巨大独立行政法人に囲まれた施設)で行われていた。そこには高価な実験器具や技術サポートを必要とする研究室が集まっていた。しかし、塩基配列決定技術が進歩し、十分に高速なベンチトップ型のシーケンサーができると、平均的なアカデミックラボでもシーケンサーを使えるようになってきた。[6][7]
全体的に見て、ゲノムシーケンシングの手法は二つに区分される。ショットガンシーケンシングとハイスループットシーケンシング(いわゆる、次世代シーケンシング)である。 [5]
アセンブリ
配列アセンブリは大量のDNA配列断片をアライメントし、繋ぎ合わせ、オリジナルの配列を再構築することである。[5] [8]
アノテーション
アセンブリされたDNA配列は、さらに追加の解析がなされないとほとんどの場合価値はない。[5] ゲノムアノテーションはDNA配列に生物学的情報を付加し、意味付けするプロセスである。
このプロセスは三つのステップからなる。[9]
- ゲノムの非コード領域部分を同定する。
- タンパク質をコードする遺伝子など、何らかの機能を持つと推測される領域を同定する。(gene prediction)
- これらの要素に生物学的情報を付加する。
出典
- ^ a b 『新課程 チャート式シリーズ 新生物 生物基礎・生物』数研出版株式会社、2023年2月1日。
- ^ 成田, 耕造 (1959-02-15), -- 1958年度ノーベル化学賞受賞者 Dr. Frederic Sangerの業績, doi:10.11477/mf.2425906061 2026年3月9日閲覧。
- ^ “Nobel Prize in Physiology or Medicine 1968” (英語). NobelPrize.org. 2026年3月9日閲覧。
- ^ 泰宏, 古市. “日本RNA学会 - <走馬灯の逆廻しエッセイ> 第20話 「大河ドラマ・ゲノムコード解読の人たち」<Takanami, Kaji, Nirenberg, Leder, Khorana, Nishimura>”. www.rnaj.org. 2026年3月9日閲覧。
- ^ a b c d Pevsner, Jonathan (2009). Bioinformatics and functional genomics (2nd ed.). Hoboken, N.J: Wiley-Blackwell. ISBN 9780470085851
- ^ Monya Baker (2012年9月14日). “Benchtop sequencers ship off” (Blog). Nature News Blog. 2012年12月22日閲覧。
- ^ Quail, M.; Smith, M. E.; Coupland, P.; Otto, T. D.; Harris, S. R.; Connor, T. R.; Bertoni, A.; Swerdlow, H. P. et al. (2012). “A tale of three next generation sequencing platforms: Comparison of Ion torrent, pacific biosciences and illumina MiSeq sequencers”. BMC Genomics 13: 341. doi:10.1186/1471-2164-13-341. PMC 3431227. PMID 22827831.
- ^ 北上 始, 太田 聡史, 斎藤 成也:「ビッグデータ時代のゲノミクス情報処理」、コロナ社、ISBN 978-4339024852(2014年10月)
- ^ Stein, L. (2001). “Genome Annotation: From Sequence to Biology”. Nature Reviews Genetics 2 (7): 493–503. doi:10.1038/35080529. PMID 11433356.
関連項目
外部リンク
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