カレン民族解放軍
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/15 14:45 UTC 版)
| カレン民族解放軍 | |
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| ကရင်အမျိုးသား လွတ်မြောက်ရေး တပ်မတော် ミャンマー内戦に参加 |
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カレン民族解放軍の旗
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| 活動期間 | 1949年 – 現在 |
| 活動目的 | カレン民族主義 民族自決 連邦制 |
| 指導者 | ソー・ジョニー(GOC) ソー・ボー・キョー・ヘー(中将) |
| 本部 | レイワー マナープロー(1995年まで) |
| 活動地域 | カヤー州 カイン州 タニンダーリ地方域 バゴー地方域 モン州 ミャンマー・タイ国境 |
| 上位組織 | カレン民族同盟 |
| 敵対勢力 | 国家勢力 ミャンマー * ミャンマー軍 * 国境警備隊 (ミャンマー) * ミャンマー警察 * ピューソーティー民兵 非国家勢力 *カレン民族軍(KNA) *民主カレン慈善軍(DKBA) *カレン民族同盟/カレン民族解放軍平和評議会(KPC) |
カレン民族解放軍(カレンみんぞくかいほうぐん、ビルマ語: ကရင်အမျိုးသား လွတ်မြောက်ရေးတပ်မတော်、英語: Karen National Liberation Army:KNLA)は、ミャンマーの少数民族組織(EAO)カレン民族同盟(KNU)の軍事部門である。
1949年6月12日、KNU指揮下の軍隊はコートレイ武装隊(KAF)の名の下に再編されたが、1968年、ボー・ミャがKNUの正規軍をKNLAに一元化した[1]。
KNU国防部(Department of Defence)の傘下に置かれているが、各地区の各旅団が地方自治と財政管理においてかなりの自治権を有しており、旅団長は地区常任委員会の副知事に、大隊長は各郡区の副知事に自動的に就任することになっている[2][3]。
また、KNLA総司令官は、退任する前総司令官が推薦した人物をKNU中央常務委員会(CSC)が任命することとされている[2]
組織
KNLAには、参謀本部、総監部、補給本部という3つの主要部があり、各地区に対応する7個旅団および3個本部大隊を擁している[4]。
旅団は最大5個大隊で構成され、各大隊は4個中隊からなり、各中隊はさらに3個小隊から構成されているとされる[4]。
KNU国防局傘下には、ほかに治安維持を担当するカレン民族防衛機構(KNDO)という軍事部門がある。KNDOはKNDO本部の指揮下にあるとされるが、実際にはKNLAの指揮下にあり、両組織間の人材交流もさかんなのだという[5]。
旅団
旅団編成
大隊が23 個、特殊大隊が6 個 (101、102、103、201、202、203)、KNDO大隊が 8 個あり、合計7旅団の下に 37 個大隊が存在する[6]。
また、KNLAはカレン州だけでなく、隣接するモン州、タニンダーリ地方域、バゴー地方域でも活動しており、現在兵力は8,000人~10,000人程度と推定されている[6]。
第1旅団(タトン地区)
- 第1歩兵大隊
- 第2歩兵大隊
- 第3歩兵大隊
- 第1KNDO大隊
第2旅団(タウングー地区)
- 第4歩兵大隊
- 第5歩兵大隊
- 第6歩兵大隊
- 第2KNDO大隊
第3旅団(ニャンレビン地区)
- 第7歩兵大隊
- 第8歩兵大隊
- 第9歩兵大隊
- 第3KNDO大隊
第4旅団(メルギー - タヴォイ地区)
- 第10歩兵大隊
- 第11歩兵大隊
- 第12歩兵大隊
- 第203歩兵大隊(特別大隊)
- 第4KNDO大隊
第5旅団(パプン地区)
- 第13歩兵大隊
- 第14歩兵大隊
- 第15歩兵大隊
- 第102歩兵大隊(特別大隊)
- 第5KNDO大隊
第6旅団(ドゥプラヤ地区)
- 第16歩兵大隊
- 第17歩兵大隊
- 第18歩兵大隊
- 第27歩兵大隊
- 第103歩兵大隊(特別大隊)
- 第201歩兵大隊(特別大隊)
- 第6KNDO大隊
- 第8KNDO大隊
第7旅団(パアン地区)
- 第19歩兵大隊
- 第20歩兵大隊
- 第21歩兵大隊
- 第22歩兵大隊
- 第24歩兵大隊
- 第101歩兵大隊(特別大隊)
- 第202歩兵大隊(特別大隊)
- 第7KNDO大隊
本部・各旅団の司令官
| 役職 | 軍階 | 名前 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 最高司令官 | 将軍 | ソー・ジョニー(Gen. Saw Johny) | KNLA最高司令官を兼任。2021年クーデター直後、NCAを遵守すると発言して批判を浴びる[8]。 |
| 2 | 副司令官 | 少将 | ソー・ボー・チョー・ヘー(Saw Baw Kyaw Heh) | 長らく第5旅団司令官を務め、人々から大変尊敬されている存在[9][10]。 |
| 3 | 第1旅団司令官 | 准将 | ソー・ソー・ミィン・トゥエ(Saw Soe Myint Htwe) | |
| 4 | 第2旅団司令官 | 准将 | ソー・オーガスティン(Saw Augustine) | |
| 5 | 第3旅団司令官 | |||
| 6 | 第4旅団司令官 | 中佐 | ソー・ポー・レイ(Saw Po Lay) | |
| 7 | 第5旅団司令官 | 准将 | ソー・ギ・ヌイ(Saw Gi Nwi) | |
| 8 | 第6旅団司令官 | 大佐 | ソー・コルト・トゥー(Saw Colt Htoo) | |
| 9 | 第7旅団司令官 | 大佐 | ソー・ディ・クウェ・トゥー(Saw Di Kwe Htoo) |
採用・訓練
各村落区の中央委員会が、郡区レベルからの指示を受け、KNLAおよびKNDOへの入隊希望者を募集している。募集の対象は男性に限定されているが、女性のみから構成される医療部隊があるとされる[11]。旅団の中には第5旅団のように徴兵制度を敷いているところもあり、徴兵を拒否すると、身代わりに家族が拘束されることもあると伝えられる[12]。
また、KNLAは未成年兵士を募集していると、ヒューマン・ライツ・ウォッチに告発されたことがある[13]。KNLAは、2000年に兵士の最低年齢を15歳から18歳に引き上げたが、KNU支配地域では正式な出生登録制度がなく、年齢確認を徹底することができないため、未成年兵士の募集が横行していると指摘されている[12]。
KNLAおよびKNDOに入隊すると、入隊前に隊員は登録手続きを行い、6ヶ月間待機する。その後、通常6ヶ月間の基礎訓練を受けるが、前線で緊急の必要がある場合などには、例外的に3ヶ月に短縮されることもあるのだという[12]。
軍備
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資金源
各地区おとよび郡区の執行委員会(EC)が、地区および郡区レベルの軍人のための食料(または現金相当額)の調達と支出、ならびに各地区のKNLAおよびKNDOへのその他の経費の支出を担当しているとされる[14]。
日本とのかかわり
KNLAには西山孝純、高部正樹といった複数人の日本人義勇兵が所属していた[15]。2001年5月、KNLAに参加し、死亡した日本人義勇兵3人を祀る「自由戦士之碑」がタイ・ミャンマー国境に建立された[16]。現在は『カレン民族解放軍』(パレード、2023年)の著者である沖本樹典がKNLA第5旅団に教官として参加しており、XやYoutubeで情報発信している[17]。
脚注
- ^ 佐々木 2007, pp. 141–142.
- ^ a b Jolliffe 2016, p. 17.
- ^ Naw Seablue Dah 2026, pp. 11–12.
- ^ a b “Department of Defense - Karen National Union” (英語). KNU Official Portal. 2026年2月14日閲覧。
- ^ Naw Seablue Dah 2026, p. 37.
- ^ a b အေးချမ်းဆု (2023年10月19日). “မြန်မာပြည်ရှိ လက်နက်ကိုင်တော်လှန်ရေး အင်အားစုများ (အပိုင်း ၄)” (英語). ဧရာဝတီ 2026年2月14日閲覧。
- ^ Admin, I. S. P. (2025年8月20日). “Karen National Union (KNU) | ISP-Myanmar” (英語). 2026年1月3日閲覧。
- ^ “Ethnic Karen Armed Group in Myanmar to Abide by Ceasefire Agreement” (英語). The Irrawaddy. 2026年1月3日閲覧。
- ^ News, Karen (2018年4月29日). ““NCA Clearly Reveals Which Tactics will be Used in Making a Move” - KNLA’s Vice Chief of Staff Lt-Gen Saw Baw Kyaw Heh” (英語). Karen News. 2026年1月3日閲覧。
- ^ “Reading Myanmar Army’s Battle Strategies through General Baw Kyaw Heh, KNLA Vice Chief of Staff” (英語). transbordernews. 2025年1月4日閲覧。
- ^ Jolliffe 2016, p. 22,24.
- ^ a b c Naw Seablue Dah 2026, p. 28.
- ^ “ビルマ: 国際事実調査委員会に関する Q & A”. ヒューマン・ライツ・ウォッチ. 2026年2月14日閲覧。
- ^ Jolliffe 2016, p. 21.
- ^ “両腕で歩くミャンマーの牧師と合気道開祖の「最後の内弟子」 Vol.7”. VICTORY ALL SPORTS NEWS. 2024年7月19日閲覧。
- ^ 高部 2001, pp. 218–220.
- ^ “カレン民族解放軍 エッセイ・詩・ノンフィクション 「パレードブックス」公式サイト”. 「パレードブックス」公式サイト. 2025年1月10日閲覧。
参考文献
- 西山, 孝純『カレン民族解放軍のなかで』アジア文化社、1994年。ISBN 978-4795239739。
- 佐々木, 研 (2007). カレン州における不正規戦の長期化と沈静化の要因. 『国際安全保障』35巻1号
- 沖本, 樹典『カレン民族解放軍』パレード、2023年。 ISBN 978-4434314223。
- Jolliffe, Kim (2016). Ceasefires, Governance and Development: The Karen National Union in Times of Change. Asia Foundation
- Naw Seablue Dah (2026). Strengthening Governance in Kawthoolei. The School of Governance and Public Administration
関連項目
- カレン民族同盟(KNU)
外部リンク
- KNLA - Karen National Liberation Army - ウェイバックマシン(2009年6月18日アーカイブ分) - カレン民族解放軍のサイト
- Karen National Union(スゴー・カレン語、英語、ビルマ語)
- Department of Defence(スゴー・カレン語、英語、ビルマ語)
- KAREN ARMY - YouTubeチャンネル
- Victory over KNU, new order on Thai-Burma border(2009/7/6)
- This Month in History – May
- Karen rebels go on offensive in Myanmar(2010/11/16)
- Karen National Liberation Army (KNLA) on Schema-root
- BLOG: BURMA CONFLICT SITUATION REPORT
- PHOTO ESSAYS OF ACTIVIST CAUSES AND DEMOS
- Six month battle report for the Karen National Liberation Army(2011/8/22)
- KNLAのページへのリンク