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「at noon」の意味や使い方 わかりやすく解説 Weblio辞書
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at noonとは? わかりやすく解説

アットヌーン【正午位置】


八月の正午に太陽は…

(at noon から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/20 01:08 UTC 版)

『八月の正午に太陽は…』 (はちがつのしょうごにたいようは…、: At noon, the August sun...) は、日本作曲家林光1990年に作曲した管弦楽曲である[1]。林光の3曲目の交響曲であり、「第3交響曲」とも表記される[2][注釈 1]

作曲の経緯

この作品はサントリー音楽財団(現・サントリー芸術財団)の委嘱により作曲、1990年9月19日に完成した[3]

曲の発想の根底には、1989年4月に中国、北京の学生を中心に起こった民主化運動(6月に軍隊がデモ隊を制圧し、後に「天安門事件」と呼ばれた)があり、またその運動の源流とも言える、中華民国で1919年5月4日に起きた反帝国主義運動(後に「五・四運動」と呼ばれた)がある[3]。さらに1976年4月5日に北京で起きた民主化運動(後に「四五天安門事件」「第1次天安門事件」と呼ばれた)にも想を得ている[3]

曲のタイトルは、中国の現代詩人ペイ・タオ(1949-)の詩「八月の夢遊病者」の中の「八月の正午に太陽は無く」という一節に依っている。この8月は文化大革命の終結宣言の出た1977年8月を指すが、中国の青年たちにとって明るい意味ではない[4]。曲の第3楽章ではペイ・タオの詩「回答」からの、作曲者による翻案テキストが歌われる[注釈 2]。ペイ・タオが1976年の第1次天安門事件に際して書いた詩である「回答」は[5]、抑圧された肉声をほとぼらせたもので、文化大革命で青春を失われた同世代の強い共感を得た作品である[6]

林はこの曲の作曲に当たり、「はじめて自伝的作品ということを意識した」と書いている[7]

編成

フルート4(3、4番はピッコロ持ち替え)、オーボエ2、コーラングレエスクラリネットクラリネット2、バスクラリネットファゴット3(3番はコントラファゴット持ち替え)、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバティンパニ9(奏者2)、小太鼓大太鼓シロフォングロッケンシュピールウッドブロック(以上奏者3)、ピアノ1(チェレスタも奏する)、ハープ1、弦楽5部ソプラノ独唱

楽曲構成

3楽章構成で、演奏時間は約31分[2]。第1楽章と第2楽章に特に現れる4+5あるいは5+4というリズムは、中国現代史の2つの日付(1919年5月4日と1976年4月5日)に関わる[1]

第1楽章

二分音符=152、最終小節のみ二分音符=80。4+5/4拍子。第2楽章へはattacca(休憩なし)で入る。無窮動ふうの速い音楽[8]

第2楽章

二分音符=48⇔54。3/2拍子で始まり、4/2と3/2が繰り返される部分を経て、5+4/8に至る。それぞれのテンポを経て最後は3/2で終わる。エレジー[8]

第3楽章

四分音符=72。4/4拍子と4/3拍子が交互に奏された後に、4/3拍子の続く中でソプラノの歌唱が入る。木管群によるコラールによって枠づけられた鎮魂賦[8]

初演

作品は1990年10月23日に東京・サントリーホールで開催されたサントリー音楽財団コンサート「作曲家の個展'90 林光」において、外山雄三の指揮、藍川由美のソプラノ、東京都交響楽団によって初演された[9][1]

楽譜

スコアは全音楽譜出版社より市販されている[2]。演奏譜は同社よりレンタルされている[10]

録音

評価

この曲は1999年の尾高賞候補にあがり、熟達と充実さが議論された[14]

脚注

注釈

  1. ^ 初演時には「第3交響曲」という表記は無かった。
  2. ^ 「回答」の詩は財部鳥子是永駿の2人がそれぞれ日本語に翻訳しており、林は両方を参照の上、歌唱のためのテキストを新たに作った(初演プログラム)。

脚注

  1. ^ a b c 『作曲家の個展'90 林光:サントリー音楽財団コンサート(プログラム冊子)』サントリー音楽財団、1990年10月23日。 NCID BB19809267 
  2. ^ a b c 林光作曲『第3交響曲<八月の正午に太陽は…>』全音楽譜出版社、2002年3月。 ISBN 4-11-899391-0 
  3. ^ a b c d 『林光の音楽』小学館、43-44頁。 
  4. ^ 財部鳥子訳『億万のかがやく太陽:中国現代詩集』書肆山田、1988年4月、19頁。 NCID BN02672016 
  5. ^ 浅見洋二『男の子がひとり、境界の河を越えて送信する、詩:北島の詩をめぐる断章(『現代中国詩集』)』思潮社、1996年、118頁。 ISBN 4-7837-2506-3 
  6. ^ 北島著;是永駿編訳『北島(ペイタオ)詩集』書肆山田、2009年1月、392-393頁。 ISBN 978-4-87995-758-0 
  7. ^ 林光 (1991-12). “聴いて、見て、そしてひとこと”. フィルハーモニー 63 (11): 45. https://dl.ndl.go.jp/pid/2258954/1/32. 
  8. ^ a b c 『林光:作曲家の個展(CDライナーノーツ)』Fontec FOCD-3132、1991年8月25日。 
  9. ^ 作曲家の個展 1981 - 2015”. サントリー音楽財団. 2023年8月8日閲覧。
  10. ^ オーケストラ レンタル楽譜カタログ”. 全音楽譜出版社. 2023年8月6日閲覧。
  11. ^ 林, 光、藍川, 由美、東京都交響楽団、外山, 雄三『Hikaru Hayashi : profile of a composer』Fontechttps://ci.nii.ac.jp/ncid/BA45271004 
  12. ^ 林光-作曲家の個展 | 外山雄三”. ORICON NEWS. 2023年8月9日閲覧。
  13. ^ サマーフェスティバル1999”. サントリー芸術財団. 2023年8月8日閲覧。
  14. ^ 外山雄三 (1991-03). “「尾高賞」選考にあたって”. フィルハーモニー 63 (3): 47. https://dl.ndl.go.jp/pid/2258946/1/31. 

参考文献

  • 林光の音楽 / 林光著 ; 『林光の音楽』編集室編. 小学館, 2008.8、131, 276p : 図版 ; 26cm + CD20枚 ISBN 978-4-09-480161-3


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