エージング
「エージング」の意味・「エージング」とは
「エージング」とは、時間の経過によって物質や機器が変化する現象を指す言葉である。一般的には、劣化や老化といったネガティブな意味合いで使われることが多いが、ポジティブな変化をもたらす場合もある。例えば、ワインやウイスキーの熟成や、音響機器の音質向上などが挙げられる。「エージング」の語源
「エージング」は英語の「aging」が語源であり、日本語においてはカタカナ表記が一般的である。英語の「aging」は、名詞「age」(年齢、時代)に由来し、動詞「age」(年を取る、熟成する)の現在分詞形である。この言葉は、もともとは生物の成長や老化を指す言葉であったが、現在では物質や機器の変化にも広く使われている。「エージング」に関連する用語・知識
「エージング処理」とは
「エージング処理」とは、材料や製品の性能を向上させるために、意図的に時間経過による変化を促す処理のことである。例えば、金属材料においては、加熱や冷却を繰り返すことで硬度や強度を向上させる「焼入れ」や「焼き戻し」などがエージング処理にあたる。「エージングテスト」とは
「エージングテスト」とは、製品や部品の耐久性や信頼性を評価するために、実際の使用環境を模した条件下で長時間運用し、その劣化や故障の様子を観察する試験のことである。例えば、電子機器の場合、高温や高湿度などの環境下で連続稼働させることで、部品の寿命や故障の原因を把握することができる。食品における「エージング」とは
食品における「エージング」とは、食品の熟成や発酵を指す言葉である。例えば、ワインやウイスキーは、樽の中で長期間熟成させることで味や香りが変化し、品質が向上する。また、チーズやハムなどの食品も、一定期間熟成させることで独特の風味や食感が生まれる。工場における「エージング」とは
工場における「エージング」とは、製造された製品や部品が、出荷前に一定期間稼働させられることで、初期不良や寿命を予め検出することができる。これにより、品質の高い製品を提供することが可能となる。IT分野における「エージング」とは
IT分野における「エージング」とは、コンピューターシステムやソフトウェアの性能や信頼性が、時間経過によって低下する現象を指す。例えば、OSやアプリケーションのアップデートによって、古いハードウェアやソフトウェアが正常に動作しなくなることがある。また、データの蓄積や不要なファイルの残留によって、システムの動作が遅くなることもある。「エージング」を用いた例文
1. このワインは10年間のエージングによって、深い味わいと独特の香りが生まれている。 2. 工場では新しい製品に対してエージングテストを行い、品質の向上を図っている。 3. スマートフォンのバッテリーはエージングによって劣化し、充電の持ちが悪くなることがある。エイジング
「エイジング」の基本的な意味
「エイジング」とは、時間の経過に伴う物質や生物の変化を指す言葉である。一般的には、加齢による劣化や老化を意味し、人間や動植物、さらには機械や建物など、あらゆるものに対して用いられる。エイジングは自然現象であり、避けることはできないが、適切なケアやメンテナンスによってその影響を軽減することが可能である。「エイジング」の語源
「エイジング」は、英語の「aging」が日本語に取り入れられた言葉である。英語の「aging」は、動詞「age」の現在分詞形で、年を取る、老化するという意味を持つ。また、「age」は、名詞で年齢や時代を意味する。これらの英語の語源をたどると、ラテン語の「aetas」(年齢、時代)や古フランス語の「aage」(年齢)などが見つかる。「エイジング」の類語
「エイジング」に類似した意味を持つ言葉として、「老化」や「劣化」がある。「老化」は、生物の成長が終わり、体の機能が衰える現象を指す。一方、「劣化」は、物質が時間経過や外部要因によって品質が低下する現象を指す。これらの言葉は、エイジングと同様に、さまざまな対象に対して使用される。「エイジング」に関連する用語・知識
抗酸化物質
抗酸化物質は、酸化による劣化や老化を防ぐ物質である。ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどが代表的な抗酸化物質であり、これらは食品や化粧品に添加されることがある。抗酸化物質は、活性酸素を除去することで細胞の損傷を防ぎ、エイジングの抑制に寄与する。プロアクティブ・エイジング
プロアクティブ・エイジングとは、積極的に健康的な老化を追求する考え方である。加齢による身体機能の低下を受け入れるのではなく、適切な運動や食生活、ストレス管理などを通じて、健康寿命を延ばすことを目指す。プロアクティブ・エイジングは、高齢者が社会に貢献し続けることを促す考え方でもある。エイジングケア
エイジングケアとは、加齢による肌の変化に対処するためのスキンケアの一種である。エイジングケアでは、保湿や栄養補給、紫外線対策などを行い、肌の老化を遅らせることを目指す。エイジングケアは、若い時期から始めることが望ましいとされる。「エイジング」を用いた例文
1. この建物は築30年以上経っており、エイジングによる劣化が見られる。 2. 抗酸化物質を含む食品を摂取することで、エイジングの影響を軽減することができる。 3. エイジングケアには、保湿や紫外線対策が重要である。aging
「aging」とは、年を取ること・老化のことを意味する英語表現である。
「aging」の基本的な意味
「aging」は、名詞と形容詞の2つの品詞で使われることがある英語表現である。名詞として使われる場合、年を取ること・老化・熟成の意味で使われている。一方形容詞の「aging」は、年老いた・老いつつある・老朽化しているの意味になる。また「aging」は、動詞「age」における現在分詞である。「aging」の語源
「aging」は、「age(年を取る)」と「-ing(こと)」がコアの語源となっている。ラテン語の「aevum(一生涯)」に「-tas(抽象名詞)」を合わせた表現でもある。「aging」の発音・読み方
「aging」における発音記号は、「éidʒiŋ」である。カタカナだと「エイジング」表記する場合が多いが、「エィヂィン(グ)」と表記したほうが実際の発音に近い。また「ŋ」の発音は、舌の後ろ部分に上げて上あごの奥につけて息を止める。その状態から鼻を通して「ン(グ)」と発音する。「グ」は言いかけて止めるくらいの曖昧な音なので、はっきりと発音しない。「AR Aging Report」とは
「AR Aging Report」とは、支払い残高が表示される管理残高のことである。一定期間に顧客からソートされたデータが表示されていて、カタカナ英語で「エイジングレポート」と呼ばれるケースも見られる。また「AR」と略す用語には、「Aging Report」以外にもいくつかあるため、混同しないように注意が必要になる。例えば「Accounts receivable(AR)」は「売掛金」のことで、売掛金における担当者を「AR」と呼ぶ場合もある。そしてAR担当者は、売掛・買掛照合から、発生・回収までの管理報告である「Aging Report」を担当することも多い。「ageing」と「aging」の違い
「ageing」と「aging」は異なる意味を持つ英語表現やスペルミスではなく、どちらも同じ意味で使われている。ただし「ageing」はイギリス英語なのに対し、「aging」はアメリカ英語という違いが存在している。「aging」を含む英熟語・英語表現
「aging population」とは
「aging population」とは、「老年人口」や「高齢化」を意味する英語表現である。例えば「rapidly aging population(急速に高齢化する人口)」や「aging population issue(高齢化問題)」などの使い方があげられる。また「少子高齢化」と英語で表記したい場合、以下のような表現方法もある。
・declining birthrate and aging population
・decreasing birthrate and aging of the population
・aging population combined with the diminishing number of children
「aging society」とは
「aging society」とは、「高齢化社会」を意味する英語表現である。「高齢化社会」を直訳すると「aging society」になるが、英語では「society」ではなく「population」を使って「aging population」と表記する場合も多い。日本語の英訳だと「aging society」が多く使われていて、英語圏だと「aging population」が一般的と言える。また以下のような表現でも、「高齢化社会」の意味になる。
・elderly society
・aging of its society
・aging of its population
「anti-aging」とは
「anti-aging」とは、「抗老化の」もしくは「アンチエイジングの」を意味する英語表現である。カタカナ英語だと「アンチエイジング」の意味で使われる名詞だが、「anti-aging」は形容詞として使われている。また「アンチエイジング(抗加齢)」とは、年齢による体の老化をケアして、若々しく長生きを目指す意味の言葉である。健康面だけではなく、肌の状態を若々しく保つこともアンチエイジングのための行動に数えられる。「anti-aging action(アンチエイジング作用)」や「anti-aging cosmetics(アンチエイジング化粧品)」などの使い方があげられる。
「aging」の使い方・例文
「aging」の使い方には、以下のような例文がある。・I have an aging dog at home.(実家で年老いた犬を飼っている)
・I demolished my aging home and built a new one.(老朽化した実家を取り壊して、新しく家を建てた)
・Aging wine has depth of flavor.(熟成したワインは味に深みがある)
・It is difficult for an aging body to get rid of fatigue.(年齢を重ねた体は疲れが取れにくい)
・Aging is progressing at an unprecedented pace.(今までにないペースで高齢化が進んでいる)
・I investigated the problem of declining birthrate and aging population in a school class.(学校の授業で少子高齢化問題について調べた)
・The aging society is becoming a problem in Japan.(日本の高齢化社会が問題になっている)
・I gave my mother a popular anti-aging cosmetic as a gift.(母親に評判のいいアンチエイジング化粧品をプレゼントした)
エージング【aging】
エージング
加齢
人口の平均年齢 1はその全構成員の平均年齢であり、中位数年齢 2は人口を同数の二つのグループに分ける年齢である。総人口の中で老人の割合が増加する時、これを人口の高齢化 3という。若い人口の割合が増加する場合は、人口の若年化 4である。年老いた人口 5では老人の割合が高く、若い人口 6では若い人や子供の割合が高い。上記の高齢化は、人口予測で用いられる技法、すなわち将来の生存者数を決めるために年齢別生存確率(431-6)を適用して人口を加齢 7させる方法と混同してはならない。
高齢化
エージング
【英】:aging
信頼性理論では生物用語を用いて様々な概念を表現することが多く, エージングはシステムの慣らし運転を意味する. システムが稼動を開始して以来経過した時間を年齢 (age) といい, 新しいシステムが故障するまでの時間を寿命と呼ぶ. 寿命分布の年齢特性 (aging property) とはシステムのもつ経年劣化特性を表すもので, 一般には分布関数の族を規定する概念である. 代表的な年齢特性としては, IFR (DFR), IFRA (DFRA), NBU (NWU)等がある.
| 信頼性・保全性: | FTA MTTF アベイラビリティ エージング コヒーレントシステム システムの信頼性設計 システムの安全性 |
老化
老化
(aging から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/02 07:05 UTC 版)
| 老化 | |
|---|---|
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| 概要 | |
| 分類および外部参照情報 | |
| OMIM | 502000 |
| MeSH | D000375 |
老化(ろうか、英: ageing、aging)とは、生物学的には時間の経過とともに生物の個体に起こる変化。その中でも特に生物が死に至るまでの間に起こる機能低下やその過程を指す。
「aging」は実年齢として考えられ、「年齢を重ねる」「年を取る」という意味を表す。
老化度がだんだん重なると、最終的には老衰死に至る。
老化は、死を想起させたり、成熟との区別が恣意的であることから、
学術分野では発生、成熟、老化などを含めた生物の時間変化すべてを含む言葉として「老化」を用いる。例えば、樹木の葉が加齢と共に黄色くなってやがて落ちるのも、同じく樹木が発芽してからの生長するに従って、挿し木時の発根や成長程度が悪くなるのも、動物が生まれてから時間が経つに従って、活動性が低くなりやがて死に至るのも、「老化」と表現されるが、その起こっている事象は全く別であると考えられており、混同すべきではない。
動物個体の老化
地球上の多細胞生物はヒトに限らず加齢とともに老化していく種が多く認められる。少なくとも脊椎動物種の多くに老化とそれに伴う体機能の低下、機能低下の進行を大きな原因とする死(寿命)が認められる[1]。老化には自然現象である生理的老化と病的因子によってそれに拍車をかける病的老化がある[1]。生物学者のストレーラーは老化現象に共通する4つの原則を提唱している[2]。
- 普遍性
- 老化は遅速の差はあっても、生あるもの全てに共通して必ず起きる。
- 内在性
- 老化は誕生や成長と同様に、個体に内在するものによってもたらされる。
- 有害性
- 機能低下は老化現象の最も特徴とするものの一つである。老化によって生じる現象は生物にとって有害なものがほとんどである。
- 進行性
- 老化は突発的に起きるものではなく、普通のプロセスによって生じる。老化は不可逆性であり、一度起きると戻ることはない。
しかし、現在では後述するように老化しない生物が多数見つかり、むしろ老化する生物種の方が限定的であると判明しており、普遍性については否定された。
ヒト(哺乳類)の老化では加齢とともに胸腺の萎縮の他、様々な変化、機能低下が見られる。老年疾患・老人病には、骨粗鬆症、認知症、動脈硬化性疾患などがある。多くの動物ではいくら環境条件などを整えてもこのような生理機能の低下が起き(老化し)誕生以来一定期間以内に死に至る寿命が存在する。
ヒトでは肥満も痩せすぎも寿命短縮のリスク要因となる。喫煙、糖尿病、高血圧などは老化を促進する。スポーツ習慣は老化を遅らせる[3]。
老化の原因
動物個体の老化の原因ははっきりとは解明されていない。老化の原因に関する仮説(老化仮説)には、プログラム説、活性酸素説、肌や細胞の酸化、テロメア説、遺伝子修復エラー説、分子間架橋説、免疫機能低下説、ホルモン低下説などがある[4]。
ただし、よく誤解されるが、下記は動物のしかも一部の種(具体的には脊椎動物のみであると思われる)にだけ成立する。例えば多細胞生物でも植物や菌などの細胞、あるいは動物でも海綿動物や扁形動物の体細胞ではテロメラーゼは高い活性を示し、ガン化しない通常の細胞でも「不死」である。これらの種では寿命も確認できないものが大多数を占める。昆虫の体細胞のテロメアは様々な機構で延伸され無限に分裂できると思われているが、昆虫の個体には加齢に伴う機能の低下が認められ(老化)、明確な寿命が存在する。また、光合成を行う緑色植物の細胞は動物細胞よりも遙かに大きな活性酸素ストレスにさらされるが、動物における老化のような現象は認められない。
プログラム説
老化を引き起こす特定の遺伝子が存在するという説[4]。それぞれの細胞には、分裂できる限界がはじめから設定されており、その回数を迎えて分裂ができなくなることにより老化が発生するという。分裂できる限界数は、種によってまちまちであるが、概ねその種の寿命と比例している[5]ことから現在有力な説のひとつである。テロメアは細胞分裂の度に短くなる[6]ことから、このプログラム説の機構を行う部分であるとされる。
ヒトの細胞の分裂限界(PDL:population doubling level)(=ヘイフリック限界)は50で最大寿命は約120年、ウサギではPDL20で最大寿命は約10年、ラットではPDL15で最大寿命は約3年で、PDLと最大寿命とが直線的な関係がみられる[7]。
この説における解決法としては現在、テロメラーゼが有力である。がん細胞においては、テロメラーゼが高活性化することにより細胞が不死化する[8]ことから、幹細胞のテロメラーゼの活性をコントロールすることで不老不死の実現が可能なのではないかと考えられている。
遺伝修復エラー説
細胞の遺伝子が障害を受けた後に修復できないまま組織の機能が低下するという説[4]。ウェルナー症候群をはじめとする早老症ではヘリカーゼというDNA修復に関与すると推測される遺伝子に異常があった[9]ことから考えられた。
DNA分子の損傷は1日1細胞あたり最大50万回程度発生することが知られており、DNA修復速度の細胞の加齢に伴う低下や、環境要因によるDNA分子の損傷増大によりDNA修復がDNA損傷の発生に追いつかなくなると、
のいずれかの運命をたどることになる。人体においては、ほとんどの細胞が細胞老化の状態に達するが、修復できないDNAの損傷が蓄積した細胞ではアポトーシスが起こる。この場合、アポトーシスは体内の細胞がDNAの損傷により癌化し、体全体が生命の危険にさらされるのを防ぐための「切り札」として機能している。
この説における解決法としては、前述のDNA修復遺伝子を活性化させるなどして、修復速度が突然変異の蓄積速度を上回る状態にすることが考えられる。
活性酸素説
ミトコンドリアで産生される活性酸素が細胞に障害を引き起こすという説[4]。代謝率の高い(つまり活性酸素の発生量の多い)生物ほど寿命が短くなる傾向にある[10]ことから考えられた。また、この活性酸素がテロメアの短縮に影響しているという説もある[11]。
この説における解決法としては、ビタミンCなどの抗酸化作用の強い食品を摂取することや、活性酸素を減少させるスーパーオキシドディスムターゼという遺伝子を導入するなどがある。
摂取カロリー説
低カロリーの摂食は多くの動物の平均寿命と最長寿命を延ばすと言われている。この効果は酸化ストレスの減少が関与している可能性があるとしている[12]。しかし、2005年7月、東京大学食品工学研究室の染谷慎一をはじめとする東京大学・ウィスコンシン大学・フロリダ大学の共同研究チームは活性酸素は老化に関与していないとする研究結果を発表した。
栄養の不足は、細胞中でのDNA修復の増加した状態を引き起こし、休眠状態を維持し、新陳代謝を減少させ、ゲノムの不安定性を減少させて、寿命の延長を示すといわれている。
糖化反応説
1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められた[13][14]。このメカニズムとして高血糖が生体のタンパク質を非酵素的に糖化反応を発生させ、タンパク質本来の機能を損うことによって障害が発生する。この糖化による影響は、コラーゲンや水晶体蛋白クリスタリンなど寿命の長いタンパク質ほど大きな影響を受ける。例えば白内障は老化によって引き起こされるが、血糖が高い状況ではこの老化現象がより高度に進行することになる[13]。同様のメカニズムにより動脈硬化も進行する。また、糖化反応により生じたフリーラジカル等により酸化ストレスも増大させる[15]。
病気
老が急速に進行する病気(早老症)としてウェルナー症候群、ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群が知られている。
老化の研究
老化については、生物学・医学と社会科学で多角的に研究されている。培養細胞を用いた研究から細胞レベルでの老化(細胞老化)が知られている。生体組織から取り出した細胞を in vitro で培養すると、細胞分裂の回数に制限あり、その一つの原因は染色体末端のテロメア構造が短くなったためであるとされる。がん細胞や幹細胞ではテロメアを伸長する酵素テロメラーゼの働きにより、細胞分裂の回数の制限がなくなると考えられている。不老化したわけではない。ハーバード大学医学部によると、敏感肌向け洗顔料、局所ビタミンC、レチノイドクリーム、保湿ローション、日焼け止めは、老化した肌細胞を回復するのに役立つ[16][17]。
大阪大学などのチームは老化原因のたんぱく質「C1q」を発見した。生後2年のマウスは、生後2カ月のマウスの5倍以上となり、たんぱく質「LRP5」「LRP6」を切断、老化を促進させた。「C1q」の生産を阻害されたマウスは、心不全、動脈硬化、糖尿病が改善した[18]。
植物の老化
植物の場合、新しい葉に比べて、古い葉は光合成の能力が劣るなど、同一個体の中でも、部位により老化の程度に差が見られる。
樹木を挿し木する場合、利用する枝の採取位置により、発根やその後の成長に違いがでる。根元から遠い位置の枝よりも、根元付近から発生した蘖(ひこばえ)や胴吹き(どうぶき)を利用すると成長が優れることが多い。その原因として、根元から発生した枝に比べて、遠い位置の枝は、細胞分裂を繰り返した結果、より老化が進んでいる等の説がある。また、植物は窒素肥料を多く与えることで開花や着果が遅れる、幼木と同様の樹形や葉形になるなど、若返りという現象が確認されている。
エチレンは植物における老化ホルモンとされることがある。エチレンを与える事で果物の成熟を促進したり、反対にエチレンの働きを抑えることで切花などの寿命を伸ばすことが出来ることがある。
これらはひとまとめにして老化と称されるが、それぞれ個々に別々の現象である。また、これらは個体の死にはつながらず、動物でいう老化とは異なる現象であると考えられている。
脚注
- ^ a b 及川忠、森吉臣『図解アンチエイジング医療のすべてがわかる本』2010年、14頁
- ^ 原千恵子・中島智子『老年心理学:高齢化社会をどう生きるか』 <心理学の世界 専門編2> 培鳳館 2012年 ISBN 978-4-563-05881-4 p.36.
- ^ 下方浩史、長寿者になるための生理学的条件 日本老年医学会雑誌 2001年 38巻 2号 p.174-176, doi:10.3143/geriatrics.38.174
- ^ a b c d 及川忠、森吉臣『図解アンチエイジング医療のすべてがわかる本』2010年、15頁
- ^ 飯田静夫「バイオサイエンスから見た老化と寿命」『人間総合科学』、人間総合科学大学、2001年3月31日、145-154頁、NAID 110006284882。
- ^ 廣部千恵子「テロメアの測定と健康との関係」『清泉女子大学紀要』第54巻、清泉女子大学、2006年12月26日、87-138頁、 NAID 110006406079。
- ^ 田沼靖一 『アポトーシスとは何か』 p205-213、1998年6月25日、講談社現代新書、ISBN 4061493086
- ^ 城谷良文「肺癌におけるテロメア長の変化」『肺癌』第37巻第2号、日本肺癌学会、1997年4月20日、189-195頁、doi:10.2482/haigan.37.189、 NAID 110003123547。
- ^ Ellis, Nathan A『Mutation-causing mutations』Nature 381 110-11 1996
- ^ 山本順寛「活性酸素と老化・成人病」『化学と教育』第45巻第7号、社団法人日本化学会、1997年7月20日、394-395頁、doi:10.20665/kakyoshi.45.7_394、 NAID 110001830007。
- ^ 及川伸二、村田真理子、平工雄介、川西正祐「環境因子による酸化的DNA損傷とがん,老化 : 第12回公開シンポジウム : 活性酸素の分子病態学」『環境変異原研究』第23巻第3号、日本環境変異原学会、2001年12月22日、207-213頁、 NAID 110001710497。
- ^ G. López-Lluch, N. Hunt, B. Jones, M. Zhu, H. Jamieson, S. Hilmer, M. V. Cascajo, J. Allard, D. K. Ingram, P. Navas, and R. de Cabo (2006). “Calorie restriction induces mitochondrial biogenesis and bioenergetic efficiency”. Proc Natl Acad Sci USA 103 (6): 1768–1773. doi:10.1073/pnas.0510452103. PMC 1413655. PMID 16446459.
- ^ a b 坂本信夫、糖尿病合併症の成因と対策 日本内科学会雑誌 1989年 78巻 11号 p.1540-1543, doi:10.2169/naika.78.1540
- ^ Sakamoto N, et al : The features of causes of death in Japanese diabetics during the period 1971-1980. Tohoku J Exp Med 141(Suppl) : 631, 1983
- ^ 川上正舒、糖尿病 動脈硬化症の分子機構 糖尿病 2003年 46巻 12号 p.913-915, doi:10.11213/tonyobyo1958.46.913
- ^ “About face” (英語). Harvard Health (2020年11月1日). 2021年12月1日閲覧。
- ^ MSHS, Neera Nathan, MD (2021年11月10日). “Why is topical vitamin C important for skin health?” (英語). Harvard Health. 2021年12月3日閲覧。
- ^ 論文発表:新規Wntシグナル活性化因子・老化促進分子として補体分子C1qを同定し、Cell誌に報告しました。 大阪大学大学院医学系研究科
関連項目
- 劣化
- フレイル (医学)
- 加齢臭
- 老眼
- 老人性難聴
- エイジング
- 抗老化医学
- 生物学における不老不死
- 老化の進化
- 拮抗的多面発現仮説
- 有害突然変異蓄積仮説
- 使い捨ての体細胞理論
- おばあさん仮説
- DNA損傷説
- Phenoptosis - イカやシャケなど生殖後に急速に老化し死を迎える仕組みを表す語。
- 植物の老化
外部リンク
- 『老化』 - コトバンク
- 老化に関係する学術論文 - 何れも論文本体へのリンク有
- 自立高齢者の老化を遅らせるための介入研究 有料老人ホームにおける栄養状態改善によるこころみ《1999年11月》 - 『日本公衆衛生雑誌』第46巻第11号《日本公衆衛生学会》より
- 『J-STAGE』より
- 老化に関する衛生学的研究《1984年》 - 『日本農村医学会雑誌』(日本農村医学会)より
- 老化を生活のレベルからとらえる(私は老化をこう考える)《1988年》 - 『ファルマシア』(日本薬学会)より
- 老化と咀嚼《1991年》 - 『日本補綴歯科学会雑誌』(日本補綴歯科学会)より
- 『日本老年医学会雑誌』(日本老年医学会)より
- 私の基礎老化研究《2016年1月(第40巻1号)》 - 『基礎老化研究』2016年バックナンバー《日本基礎老化学会》より
- 『テレビ医学研究講座 特集老化 第23話内分泌代謝の老化と病気』 - 老化に伴う内分泌代謝の変化について概説、この変化の中で数多く見受けられる糖尿病と骨粗鬆症について個別に説明している。講師は折茂肇(東京大学医学部老年病学教室元教授…2025年5月16日逝去)。日本医師会の企画の下で、フジサワ(現・アステラス製薬)の提供を得る形で岩波映画が製作。『科学映像館』より
- agingのページへのリンク