クリック詐欺
【英】click fraud
クリック詐欺とは、いわゆるネット詐欺の手口のうち、不正なクリック行為によって利益を得ようとする手口のことである。主にPPC広告(クリック課金型広告)を不正な方法でクリックして報酬を出だせる行為を指す。
典型的なクリック詐欺の手口としては、自らが運営するWebページ上の広告をクリックして、あるいは他人にクリックさせて、成果報酬を受け取るというものがある。不正行為と見破られずに効率的にクリック詐欺を進める手法として、海外で低賃金で人員を雇用しクリックに従事させたり、マルウェアをばら撒いてボットネットを構成したりといった手法を用いる例もままあるとされる。
2011年頃に存在が確認された「ZeroAccess」と呼ばれるマルウェア作成用ルートキットは、侵入したマシンのWeb検索結果を改竄してクリック詐欺を行わせるという機能を持っていた。ZeroAccessは多くのマルウェアに利用され、2012年時点で世界100万台のPCに広がっていたと言われている。
クリック詐欺は、自分の収入目的の他にも、特定企業の広告をクリックして広告効果の伴わない報酬を支出させるという、一種の攻撃目的で行われることもある。
クリック行為を悪用するネット詐欺の手口という点では、「出会い系サイトなどで画像や詳細情報ページへ進むボタンをクリックすると、会員登録が成立したかのような画面を表示して、不当に料金を請求しようとする」というような手口もあるが、こうした詐欺行為は「ワンクリック詐欺」や「ワンクリック料金請求」と呼ばれ、クリック詐欺とは区別される場合が多い。
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クリック詐欺
(click fraud から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/22 05:16 UTC 版)
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クリック詐欺 (Click fraud) とは、クリック報酬型広告を不正にクリックすることで広告料を騙し取る、あるいは他者に広告費支出を強いる行為を指す。実際に広告効果がないにもかかわらず広告費だけが増大するため、インターネットマーケティングに対する脅威となっている。
手法
クリック報酬型広告は、広告がクリックされることで広告料が発生する。そのため、広告を設置した者が自ら広告をクリックし、報酬を騙し取ろうとすることが行われる。また、競合企業の広告を大量にクリックすることで、その企業の広告費を増加させ、間接的に損害を与えるといった事も行われている[1][2]。
これらの行為に対し、広告サービスを提供する側は不正なクリックをフィルタリングで除外している。一方で詐欺を行う者は、安い労働力を使った人海戦術を用いたり、ボットネットを利用したりして正当なクリックに見せようとする[1][3]。
被害
インターネット犯罪対策企業の Click Forensics によれば、クリック報酬型広告を出稿している企業の広告費のうち、約30%がボットネットの不正クリックによるものだとしている[3]。また、広告サービス提供者が、不当に広告費を払わされたとして広告主から提訴される事態も発生している[1]。
脚注
関連項目
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