吉草酸エチル
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/12 20:57 UTC 版)
吉草酸エチル[1] | |
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Ethyl pentanoate |
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別称
ペンタン酸エチル
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 539-82-2 |
ChemSpider | 10420 |
ChEMBL | CHEMBL47483 |
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特性 | |
化学式 | C7H14O2 |
モル質量 | 130.18 g mol−1 |
外観 | 無色の液体[2] |
匂い | 果実臭[2] |
嗅覚閾値 | 0.00011ppm[4] |
密度 | 0.877 g/cm3 at 20 °C |
融点 | −91.2 °C, 182 K, -132 °F |
沸点 | 145 °C, 418 K, 293 °F ([2]) |
水への溶解度 | 不溶 |
溶解度 | エタノール、エーテルに易溶[3] |
危険性 | |
NFPA 704 | |
引火点 | 38℃[2] |
関連する物質 | |
関連する異性体 | C7H14O2を参照 |
関連物質 | 吉草酸メチル 酪酸エチル |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
吉草酸エチル(きっそうさんエチル、英: Ethyl pentanoateまたは英: Ethyl valerate)は吉草酸のエステルの一種である。リンゴに似たフルーツ香をもつ無色の液体である。
用途
リンゴ、アプリコット、モモなどフルーツ系、バター、ナッツ系の香料として4.2~15ppmほど、チューインガムにおいては260ppmほどの濃度で使用される。嗅覚閾値は吉草酸メチルより低いものの、加水分解で発生した遊離酸による悪臭が生じるため調合香料には不向きである[2]。
製法
吉草酸とエタノールを無機酸触媒下で反応させることにより得られる[3]。
安全性
日本の消防法では危険物第4類・第2石油類(非水溶性)に分類される[5]
脚注
参考文献
- 印藤元一 『合成香料 化学と商品知識』 化学工業日報社、1996年、722頁。ISBN 4-87326-206-2。
- 高本進 『化合物の辞典』 朝倉書店、1997年、488頁。ISBN 4-254-14043-6。
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