神の山に抱かれて

屋久島の山岳信仰と岳参り

「岳参り」ーー 島では約５００年前から毎年、里の安寧を願い、 山の神に感謝を伝えるために、 代表者による参拝登山を続けてきた。 里から見える山を「前岳」、 その奥、島の中心部にそびえる山々を「奥岳」と呼んで、 各集落はそれぞれのご神山を崇拝している。 （撮影　東京写真部・冨田大介）

戦後、多くの集落で岳参りの文化は途切れたものの、 30年前の世界自然遺産登録前後から復活の機運が高まり、 多くの集落が今、 その歴史を再びつないでいる。

多くの命を養い、 里に恵みをもたらす豊な森と山。 岳参りの文化は 島の生活と山々の結びつきを強くする。