図書館員のコンピュータ基礎講座

• TOP
• 参考資料
• 文字
• キリル文字

文字

キリル文字

キリル文字は、ロシア語などのスラヴ諸語や、ロシアの強い影響を受けたカザフ語、キルギス語、モンゴル語などを表すために用いられる表音文字で、キリル文字とも呼ばれます。
宣教師であるキュリロス（Cyril）とメトディオス（Methodius）の兄弟がキリスト教の布教のためにギリシア文字を基に考案したといわれているグラゴル文字を改良して作られました。
現在ロシア語で使われる大小文字各33字がJIS基本漢字に含まれています。

ウクライナ語

アルファベットは33字で構成されます。

ウクライナ語では、「’」（右シングル引用符）を硬音記号として用います（ロシア語などのЪに該当）。

カザフ語

アルファベットは42字で構成されます。

カザフ語では、キリル文字導入以前は主にアラビア文字が用いられていました。現在、ラテン文字への移行が検討されています。

キルギス語

アルファベットは36字で構成されます。

中国の新疆ウイグル自治区ではアラビア文字が用いられます。

セルビア語

アルファベットは30字で構成されます。

セルビア語の表記にはキリル文字とラテン文字の両方が用いられます。

ブルガリア語

アルファベットは30字で構成されます。

ベラルーシ語

アルファベットは32字で構成されます。

ラテン文字や、アラビア文字で表記されていたこともあります。
ベラルーシ語では、「’」（右シングル引用符）を硬音記号として用います（ロシア語などのЪに該当）。

マケドニア語

アルファベットは31字で構成されます。

モンゴル語

歴史的には、蒙古文字（モンゴル文字）が用いられていました。内モンゴル自治区では、現在でも用いられています。ラテン文字が短期間採用されたこともあります。

ロシア語

アルファベットは33字で構成されます。

• 「ISOラテン」と「ALA-LCラテン」の列は、ラテン文字翻字形を表します。「ISOラテン」はISO 9:1995に、「ALA-LCラテン」はアメリカ図書館協会とアメリカ議会図書館（ALA-LC）による「ALA-LC Romanization Tables」に基づいています。詳細はそれらの仕様をご覧ください。
• 1918年の正書法改正で削除された文字と翻字は次のとおりです。

  大文字	Unicode	小文字	Unicode	ISO 9:1995ラテン		ALA-LCラテン
  				大文字	小文字	大文字	小文字
  І	0406	і	0456	Ì	ì	Ī	ī
  Ѳ	0472	ѳ	0473	F̀	f̀	Ḟ	ḟ
  Ѣ	0462	ѣ	0463	Ě	ě	I͡E	i͡e
  Ѵ	0474	ѵ	0475	Ỳ	ỳ	ỳ	ẏ

• 「読み」の列は、国立国会図書館が2008年4月～2011年11月に採用していたカナ表記要領の「付・第4表」に基づいています。