新年おめでとうございます。年初の日記はこれです。
※この日記は L.Entis の個人的な感想です。
と、一応、前置きをしておいたところで本題です。
NHK 紅白絡みでか、アニソンはアイドルと同じで特典商法だ、云々というコメントを多数見かけたので、ここ最近の音楽CDのランキングの個人的な感想を。
まず、アニソン系の特典商法はアイドルの握手券商法とはランキングの面では全く別物ですね。
握手券は何枚あっても価値が枚数分ありますが、アニソン系の特典は何個あっても意味がありません。むしろ特典付きの分だけCDの価格が高くなる(シングルで1800円など)だけです。
実際売れてる枚数も、握手券アイドルのCDに比べると少ない。
特典商法自体はかなり昔からやられているし、そっち系の消費者にとっては、CD自体の価値とコレクションとしての価値の両方があるので(よく(?)言う、視聴用、観賞用、保存用、布教用、などいうのはまさにそれを表している)、コレクションとしての価値を高める商品にすることで売ろうとするのは理にかなっています。
ランキングで言うと、近年の傾向として、一般的な POPS の CD は売れなくなってきて配信へかなり移行しています。
一方、旧来型のランキング上位に入ること自体が目的化した商法(ランキング入りすることによってさらに多くの人が知り、更に売れるという構造)の究極形とも言えるアイドル握手券付CDは非常に売れていますが、配信では振るいません(配信とかしてるのかな?)
一方、アニソン系のCDはCDもランキング上位に入り、配信もランキング上位に入っています。
恐らく、安く聞きたいだけの人と、コレクションもしたい人の両方のニーズをより幅広く拾えているのだろうと思います。
(アニソン系のCDは、ランキングを狙っているアイドルとは違って、むしろ逆行する(ランキング面ではマイナスに作用する)販売戦略を取ることも多々ある。その一例が特典の有無の両方を出すこと(別々に集計されることがある)。キャラソンは特にその傾向が強い。ランキングより単純に利益を求めている)
それと、コンテンツの中身、音楽については、アニソンはアニメに合わせて作っている、という点で映画音楽に近いですね。
アニメがヒットすると連動して売れるというのも映画音楽に近い。
タイアップも似た効果はありますが、世界観、ストーリー、人物の感情、シーンなどに合わせて作られた、または印象的なシーンで使われた音楽、というのはより高い相乗効果を生みますからね。
これは、音楽単独のコンテンツと、アニソンの基本的な違いですね。
と言うわけで、アニソンCDは握手券アイドルのCDとはかなり性質が異なり、どちらかと言えば映画音楽に近い。
後、売れてる枚数も(握手券に比べると)かなり少ない。多分90年代からほとんど変わってない。(アニソン全体の総数はどうかはわかりませんが)