800855
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WizU 曰く、
北京で開催されてたMacworld ASIAにて行われた、China Unicomの研究所副所長黄文良氏のプレゼンテーションにて、2011年に発売されるiPhone5は最大21MbpsのHSPA+対応であるとするスライドが上映された。
*当該記事に掲載されていたプレゼンテーション画像(http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/480/082/html/5203.jpg.html)
HSPA+はソフトバンクが1.5GHz帯で、イー・モバイルが1.7GHz帯で導入をしているが、いずれも他国での利用は少ない周波数帯であり、仮にiPhone5がHSPA+に対応していたとしても直ちに日本で利用可能になるとは限らない。
しかし、上記周波数帯は利用者が少ない事もあり、もし対応しているならばより快適なiPhone利用環境が得られるかもしれない。
なお、『[ 携帯・PHS関連@Wiki]携帯電話基地局免許数(平成23年8月20日現在)』(http://www6.atwiki.jp/k-p/pages/176.html)によればソフトバンクはPDCの空き地である1.5GHz帯に既に9251基の基地局を設置しており、1.5GHz対応はKDDIがiPhoneを投入したときの強力な対抗策になるだろう。
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283255
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WizU 曰く、
Microsoft(MS)がH.264形式のHTML5動画をFirefoxで再生するPlug-inの提供を始めた。
技術の詳細は分からないが、Windows Media Player(WMP)で再生できるHTML5のVideoタグをWMPを呼び出すタグに置き換えると言うものだそうだ。
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20101217_415335.html(Impressの日本語記事)
http://www.interoperabilitybridges.com/html5-extension-for-wmp-plugin(Microsoft Interoperability Strategy GroupのBlog記事)
ライセンス料の問題でFirefoxがH.264に対応できない問題は今後VideoタグでH.264動画を配信するサイトが増えれば深刻化する可能性があるが、意外なところから助け船が出てきた。
しかし、MSはなぜFirefoxからIEへの乗り換えを促すのではなくこのプラグインを提供する事を決めたのだろうか?
モバイルで優位に立つSafariやChromeにユーザが流れないようするのはMSにとって火急の課題だと思われるが、本プラグインはモバイルでのMSの劣勢を覆す防波堤となり得るのだろうか?
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161755
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WizU 曰く、
2001年に『日本経済の罠』をヒットさせたRIETIの小林慶一郎氏の経済論文解説コーナーに/.読者にも興味深そうな知的財産に関する論文の解説が掲載されている。
第12回「知的財産権の強化は、知識の創造や蓄積を阻害する??」
http://www.rieti.go.jp/users/kobayashi-keiichiro/serial/12.html
(元の論文はMichele Boldrin and David K. Levine "A Model of Discovery," American Economic Review: Paper and Proceedings 2009: 99(2): 337―42.)
小林氏の解説によれば、
「知的財産に対する独占権(特許権など)を強化することが、実は、社会的に最適なレベルの科学的・技術的な知識の発見や蓄積を阻害し、社会全体の厚生から見て、過小な知識レベルをもたらしてしまうかもしれない。
なぜならば、知的財産権による知識の独占が知的革新を促進するという理論では、
(1)一定の固定コストを投入しなければ、新しい知識は何も生み出されない(逆に、一定量の固定コストを投入すると、新知識が完成された状態で、急に出現する)。
(2)生み出された知識は、低コストでコピーされてしまう。
という収穫逓増を前提としている。
しかし、これら前提は現実と異なっており、
(1)'知的革新は一定の固定費用を投入すると急に新知識が出現するのではなく、既存の知識と労働力を投入要素として、収穫逓減の生産関数で連続的に生産される
と仮定を変更することで、知的財産に対する独占権は、新知識を十分に磨き上げる前に拙速に市場に投入するインセンティブを与え、研究開発活動を十分に行うインセンティブを阻害し、社会的に最適な水準よりも過少の研究開発活動しか行われない」
との結論が導かれるそうだ。
小林氏は経済学研究の視点からこのような仮定を研究者の実感から納得できる見方としているが、他分野に携わる方々の実感ではいかがだろうか。
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95408
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WizU 曰く、
日経テレコミュニケーションの記者の眼というコーナーに、「問われる通信事業者の設備競争のあり方」という記事が載っていた。
2009年2月にはT-Mobileと英3 UKが
3月には英ボーダフォンとスペイン・テレフォニカが
設備を共用するための合意に達しているそうだ。
同様のネタは3月26日の英The Economistにも"Sharing the load"
として掲載されており、携帯電話事業者の設備共有はホットトピックのようである。
日本の通信事業は携帯通信は垂直統合された少数の事業者による設備競争が中心であったが、イーモバイルやUQの新規参入に加え、Willcomの次世代PHSもサービスインしそうな見込みになっているほか、携帯キャリア4社によるLTEの免許申請
(1)
(2)
も行われており、今後もインフラの選択肢は広がってゆく見込みである。
事業者の増加やMVNOの参入はインフラへの投資から得られる収益を減らすため、設備競争に生き残れる企業数を減らすはずである。
このまま従来通りの各キャリアが独自に設備競争を行っていく事は相当に困難だと思われるが、総務省の接続ルール委員会ではドコモが着信接続料金を大きく取り上げており、設備共有のあり方は日本ではあまり注目を浴びていないようだ。
競争政策の大きな流れから見て着信料金の問題は些末な論点に思えるが、ドコモはあえてそこに話題を集中させ、設備共有の是非から論点をそらしたかったのではないだろうか?
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