Compuware社(旧Numega社)は2006年4月3日にSoftICEを含むDriverStudio製品ファミリの販売を終了すると発表した。
4月4日現在、すでにDriverStudio製品ファミリの紹介ページだったhttp://www.compuware.com/products/driverstudio/はデッドリンクとなり、DevPartnerファミリのページに自動転送されている。このページの右下に

As of April 3rd, 2006 the DriverStudio product family has retired.

との記述が小さくされている。 SoftICEはMS Windowsのカーネルデバッガとして群を抜いて高性能な製品で、windows用デバイスドライバの開発に欠かせないツールであった。サポートが終了するわけではないが、販売終了となったことはデバイスドライバ開発エンジニアにとって大きなインパクトであることは疑いの余地はない。

もはやwindows用のデバイスドライバ開発の需要は低下し、サードパーティの専用ツールが商品として成立しない時代となってしまったのだろうか?

XOOPS Cube用のモジュールのうぇブログはGPL2で配布されているが、このたび開発者本人が直々にライセンスを変更することを宣言した。
変更後のライセンスは

基本的にGPLであることは変わりませんが、次の条項を加えます。

某氏および某氏の会社およびその関連する団体や人物はこれを使用・サポート・紹介することを禁じます。

という明らかな差別条項の追加。もちろんこのオレオレGPLライセンスはGPLと矛盾し無効なのだが、開発者が基本的にGPLと言ってるあたりGPLをよく知らないまま、ファッション感覚でGPLを採用したように見受けられる。近年、GPLの認知度が向上し裾野が広がったことはいいことであるが、まがりなりにもコミュニティを構成している開発者がGPLを理解しないままGPLプロダクトの開発をしている現状を考えると、GPLの未来は思ったほど明るくないと思わされる。
皆さんはどう思われますか?

なおiwaim氏のブログが参考になるだろう

2005年2月17日に株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズとシャープ株式会社が連名で、ビル・マンション向け60GHz帯ミリ波無線伝送技術を用いた共同視聴システムの開発開始を発表した。→プレスリリース1, プレスリリース2
これは屋上に設置したパラボラアンテナから各部屋までを60GHz(波長5mm)帯でリンクするシステムで、2セット用いれば、地デジ、スカパー、デジタルBS、110度CSがすべて視聴可能となる。構内同軸配線が不要で低コストで設置できることが大きな特徴だ。

CS放送事業者のライバルであるケーブルTV事業者は地域ごと1社独占の原則があるため競争原理が働かない構造にある。そのためCS放送と比べるとコンテンツ量や価格の面で顧客満足度は高いとはいえない。 しかし、従来のCS放送共同視聴システムは大がかりで高コストなため、ほとんどの大規模マンションはケーブルTVを導入している。しかも、美観を損なうとの理由で各部屋のベランダにパラボラ設置を禁止する大規模マンションは多い。
つまり、スカパーが見たいのに住宅事情から諦めて渋々ケーブルTVで我慢している人は多いはずだ。また、ケーブルTV事業の差別化ポイントのひとつである高速インターネット回線の提供も、近年はADSLや光ファイバー回線の普及に伴い、急速に魅力を失いつつある。
おそらく、スカイパーフェクト・コミュニケーションは、今回発表された新共同受信システムを武器に、今まで参入困難だった大規模マンション市場に殴り込みをかける意気込みなのだろう。実際、ケーブルTV事業者に与えるインパクトは非常に大きいと思う。マンション市場からケーブルTVが完全に閉め出されてしまうかもしれない。

官邸主導の諮問機関である知的財産戦略本部が昨年12月に開催した第6回会合において、メンバーである中山信弘東大教授が異例の発言をした(議事録)。すでにいくつかのblog(たとえばThe Trembling of a Leaf)にて注目を集めている。 発言の趣旨は、同機関の事務局は公平な立場にあるべきなのにある政治的立場を偏重的に支持し、それに反する同機関メンバーの発言をおさえる行動をとってきたことを、批判するものである。
同種の機関でもっとも有名な道路公団民営化推進委員会と同様、形だけの改革路線を旗印に、一部の既得権者の利権だけが保護され、また強化される構造にあるように思える。しかもほとんどマスコミで報道されない現状を非常に危機的状況だと感じざるを得ない。/.Jerの方々はどう思われますか?

一年程前に話題になった日本ニュードメインの日本の法人/個人を対象とした .npドメインのサービスをようやく開始される。事業名は「ドットニッポン」。
登録受付は、11月22日から同社のウェブサイトで行われる。

ご存知のとおり、.npはネパールのccトップドメインであるが、それをニッポンと読み替えて日本向けにサービスするというもの。果たしてどれほど利用されるものか?
ちなみに高校以下の学校法人には無料でed.jpドメインが登録できるらしい。

かつて、オープン開発でPalmtop PCを作りあげようというプロジェクトがあった。そのPalmtop PCの名は Morphy One。しかし開発に着手して4年たってもまだ試作機すらまともに動いておらず、プロジェクトは2002年末から停止状態にあった。
そのMorphy Oneを開発製造頒布する目的で設立された 合資会社モルフィー企画 を法的整理する方針であると、佐川豊秋同社社長が、2003年4月4日未明に購入予約者向けのメーリングリストで発表した。 MorphyWikiに詳しい経緯が掲載されている。
合資会社という性格上会社が倒産した時は、会社の負債はすべて無限責任社員である佐川豊秋社長が負う事になる。顧問税理士が作成した清算時貸借対照表によるとモルフィー企画の債務超過額は5000万円を超える。これをすべて社長個人で負う事になるわけで、夢の代償は大き過ぎたと言わざるを得ない。

ようやく、MorphyOneの開発製造を目的に設立された(合)モルフィー企画の運命が明らかになりそうだ。

既報 の通りMorphyOneの開発はすでに停止されている。 その後2003年3月10日に顧問弁護士が作成した債務整理案とそれに対する意向調査アンケートがおよそ600名の債権者に郵送された。顧問弁護士はアンケートの結果に基づいて会社の整理方針を決定する予定だ。
だが、整理案に添付された貸借対照表は、借方と貸方の合計額に一致していないという重大な欠陥があり、明らかに信頼が置けないものであった。しかし顧問弁護士はこの貸借対照表は顧問税理士が作成したもので間違いはないと強弁した。
そこで661(タレコミ者本人)は、顧問税理士に事実確認のメールを出した。 税理士とのやりとりメールは ここで公開されている。税理士からは守秘義務を理由に直接には回答いただけなかったが、そのやりとりの直後、顧問弁護士から 件の貸借対照表は佐川豊秋社長が無断で改竄したものであることが発覚したと発表があった。
これはアンケートの有効性そのものが問われるほどの衝撃的な事件だったが、顧問弁護士は回答期限を3月31日に延長しただけで、アンケートを強行した。このメールの端々に佐川社長との信頼関係に綻びが発生していることが伺える。

このように開発を停止した後も事件には事欠かないモルフィー企画であったが、とうとうアンケート回答期日を迎え、法的整理(＝破産)か開発続行か決定される日を迎えてしまった。 モルフィー企画の顧問弁護士は2003年4月1日に集計速報を発表することを約束している。
プロジェクトが始まってから足かけ4年のMorphyOneも今度こそ終了してしまうのだろうか?

(資)モルフィー企画(代表:佐川豊秋)は予告どおり2月14日に、過去の全成果の 報告書を公開した。 モルフィー企画の今後を決定するための資料として公開されたもので、いわば裁判における被告の最終弁論にあたる。

内容は、モルフィーワンの仕様書や開発活動の履歴等のほか、過去の活動の総括などが記述されている。 前もって警告しておくが、技術的な誤りが多数含まれているので、 この文書の記述されていることを鵜呑みにすると危険である。 少し距離をおいて、間違い探しをするような気持ちで楽しんでほしい。

この報告書で、モルフィー企画代表の佐川豊秋氏は、 モルフィーワンの製造には特に問題がないと主張している。 しかし今後の方針の章で、多層基板設計について 「VCCベタ層があるが、使用電力から考えるとオーバー」などと 書いてしまうお茶目な技術力を考慮すると、道は遠くけわしい。
モルフィーワンを予約した顧客は、この文書を読んでどう判断するのだろうか? 開発続行か? それとも会社整理なのか?

参考URL
1. 2chモバイル板:【報告書より】MorphyOne136【部品は何処だｗ】
2. MorphyWiki

以前にも何回か/.Jで話題になった MorphyOneだが、このたび、機能仕様書と称する文書が公開された。

ところが表紙は機能仕様書だが、中身は機能仕様どころか要求仕様ですらない、企画提案書レベルの稚拙なドキュメントだった。2chのモバイル板では"あおいちゃん"と称する人物が
「ケン坊、ドリムノートはもっと具体的にキッチリ書かないと、 望みのものがちゃんと出て来ないのよ」
と書き込むほど、具体性に欠けた文書のようだ。

もうひとつ重要なポイントは、この仕様書(企画書?)のライセンス。GPLとだけ書かれており、GPLのライセンス条文が添付/同梱されていない。オープンハードウェアを標榜するモルフィー企画がこのようないい加減なことをしてよいものだろうか?