開催中の大阪・関西万博にコスプレで来場したことが、ネット上で賛否両論を呼んでいるコスプレイヤーの鹿乃つのさん。
万博の公式サイトには「持込禁止物に該当しないものであれば、装着しての入場は可能」と記載されているが、なぜ彼女は批判されることになったのか。そもそも彼女はなぜコスプレをして万博を訪れたのか。話を聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)
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コスプレイヤーさんを生で見て、そのキラキラに圧倒された
――鹿乃さんは、そもそもコスプレをいつ頃からやられているんですか。
鹿乃つのさん(以下、鹿乃) 2023年の夏コミからです。一番最初は初音ミクのコスプレでした。北海道から上京してきたのですが、東京ではいろいろなイベントがあるじゃないですか。今までネットでしか見る機会のなかったコスプレイヤーさんを生で見た時に、そのキラキラにすごく圧倒されて。
最初は「私がキャラクターになれるわけがない」と思っていたんですけど、何回か行くうちに「私もやりたい」という思いが強くなっていって。それで勇気を出して夏コミに参加しました。そこからは楽しくて、コスプレをするようになりました。
――鹿乃さんは2024年夏コミで、万博と同じ「ダンジョン飯」のマルシルのコスプレがバズって有名になった印象です。
鹿乃 あれがちょうど1年の節目だったんですよ。コスプレ界隈で嫌なことを見聞きする機会が多くて、コスプレを辞めようと考えていた時期でした。
でも、その夏コミでコスプレの面白さに改めて気付かされたんです。バズったからと思われてしまうかもしれないんですけど。ああした偶然性やお祭り感は貴重で楽しかったですし、なによりコスプレもコミケも大好きだって気づいて。「ああ、やっぱりもう少しやりたいな」と。