- 1スレ主25/10/25(土) 13:09:35
学園生活部…それは雄英高校の設備を使って学校内で寝泊まりしよう、という部活。寮とはまた違った生活が楽しめる。
これは、そんな学園生活部の部員が活動を楽しみながらヒーローを目指す物語だ。
パロディ元
『がっこうぐらし!』
がっこうぐらし!│漫画の殿堂・芳文社芳文社発行のがっこうぐらし!紹介ページ。houbunsha.co.jp部員一人目(部員はA組からダイスで選定)
主な役割は活動の企画発案!覚めることのない楽しい夢を見ている青春真っ盛りな高校生だ!
dice1d20=1 (1)
部員二人目
学園生活部の切り込み隊長!未知の世界に真っ先に飛び込んでいくタイプの高校生だ!
dice1d20=5 (5)
部員三人目
学園生活部の部長!部の備品の管理などが主な役割。頼りになるタイプの高校生だ!
dice1d20=20 (20)
顧問
安価のちダイスで決めます。雄英教師陣の中から選んでください。
※時系列は曖昧。少なくとも寮制後
※原作のストーリーからは乖離した展開になるかもしれませんが、ネタバレ等は無しでお願いします。
※見切り発車スレです。今後の展開も何も決めていません。最悪ダイスで全部決めます。
- 2二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 13:11:16
ワクワク
- 3二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 13:17:06
プレゼントマイク
あんなやかましいやつが唐突に消えて静寂が訪れるの最高にゾッとすると思うの - 4二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 13:18:22
オールマイト
- 5スレ主25/10/25(土) 13:20:26
安価ズレたのでもう一人先着で…
- 6二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 13:22:18
相澤先生
- 7スレ主25/10/25(土) 13:22:56
顧問
1.プレゼント・マイク
2.オールマイト
3.相澤先生
dice1d3=1 (1)
- 8スレ主25/10/25(土) 13:27:55
最近学校が好きだ
特に雄英はすごい!
USJ(ウソの災害や事故ルーム)は本当のUSJのような賑やかさ!
食堂はランチラッシュが安くて美味しい食事を出してくれる。僕はまだ食べたことないけどね☆
他にも充実したトレーニング場に施設…
何でもあってまるで一つの国みたいだと思わない?
こんな変な建物 ほかにないだろう?
中でも僕が好きなのは…☆ - 9二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 13:31:10
期待
- 10スレ主25/10/25(土) 13:33:10
-学園生活部-
麗日「あ!青山くん!やっほー!」
青山「ボンジュール麗日さん☆…ところでなぜシャベルを…」
麗日「ふふふ…さては知らないなー?シャベルってとっても強いんだよ!叩いてよし切ってよし!土を掘り返してもよし!」
青山「ううん…おかしな使い方が二つもあったような…」
麗日「あ、そうそう!今八百万さんが屋上にいるんよね。園芸部の手伝いだとかで…青山くんも一緒に行かん?」
青山「ウィ☆そういうことなら一緒に行こうじゃないか!」
麗日「決定だね!じゃ行こっか!」 - 11二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 13:40:49
初っ端から人選ダイス面白くていいな
- 12スレ主25/10/25(土) 13:41:34
-屋上-
青山「いつ来てもここは賑わってるね☆」
園芸部「あ、学園生活部の!いつもどうもー!あとは任せていいかな?」
青山「もちろん☆この僕にお任せあれ、さ!」
麗日「お世話になりますー!」
園芸部「じゃ、よろしくねー!」
八百万「あら、お二人ともいらしてたんですの?」
麗日「八百万さん!手伝いにきたよー!」
八百万「助かりますわ!それでは園芸部のお手伝いをみんなで進めて参りましょう!」
青山「ふ…今日も空が僕のように美しい…☆」
麗日「ほらほらやるよ青山くん!」
青山「あぁっ!引っ張らないでくれよ麗日さん!」
-しばらくして…-
青山「ジーザス!土いじりのせいで服が汚れてしまった…☆これでは僕の輝きが損なわれてしまう!!」
麗日「おー…そりゃあかんわー…」
八百万「でしたら着替えて参りませんとね。」
青山「そうだね!いち早く輝きを取り戻してくるよ!じゃ、アデュー!!」
(足早に屋上を去る青山)
八百万「…」
麗日「…一人で大丈夫かなぁ。」
八百万「心配しすぎですわ。マイク先生もいらっしゃいますもの。」
麗日「うぅん、でも青山くんってどこか危なっかしいから…」 - 13スレ主25/10/25(土) 13:52:05
最近学校が好きだ
何でもあって
まるで一つの国みたい
-1-A教室-
「お、青山どうした?」
青山「忘れ物さ☆僕としたことが課題を置きっぱなしにしてしまってね…!」
青山「これかい?さっき屋上で野菜に愛を注いでいたところさ☆」
青山「おや…窓を開けたままにしたのは誰だいまったく…仕方ない、僕が閉めよう☆」
青山は窓枠に手をかけるとそれをカラカラと閉めていった。
開いた窓から吹きすさぶ隙間風は少しも勢いを弱めることなく教室を冷まし続ける。激動の夏はとうに過ぎた。
冷えてきた空気は青山のキラキラとした髪を撫でつけるが、彼は少しもそれに気が付いた様子を見せず満足げにその場を去った。
一枚雄英の頑丈な壁を挟んだ先で、瓦礫の中。無数の人影が揺らめいては割れた窓ガラスを見上げていた。 - 14スレ主25/10/25(土) 13:56:00
人救けは嫌いじゃない。
でも、雄英に入った動機はわりと不純だ。
ヒーローになって、お金が稼ぎたかったんだ。
そして、両親に楽をさせてあげたかった。
初めはそんな動機だったけど…
雄英に入ってから、追いかけたい人ができた。 - 15スレ主25/10/25(土) 14:07:27
-学園生活部-
マイク「グッモーニン!キラキラボーイ!」
青山「ボンジュール☆ムシュープレゼント・マイク!」
麗日「おはよー!」
八百万「お二人ともおはようございますわ。」
青山「今日はムシューマイクも食事を?」
マイク「美味しそうな匂いに腹の虫がシャウトしちまったからな!!」
麗日「今日はカレーだよ青山くん!!早く食べよ食べよっ!」
八百万「ふふ、そうですわね。さ、皆さん席についてくださいまし。」
麗日「それじゃあ…いっただきまーす!!」
「「「いただきまーす!」」」
麗日「おいしかったー!おかわりない?」
青山「全く…早いな君は☆コスチュームが入らなくなるんじゃないかい?」
麗日「大丈夫大丈夫!なんたっていっつも雑用で力仕事してるしっ!」
マイク「んー?雑用ー?今そんなおたよりをくれたのはどこの…」
八百万「麗日さん、学園生活部心得第二条!」
麗日「えーと…学園生活部は施設を借りるにあたり必ずその恩に報いるべし!」
八百万「その通りですわ。雑用、などと言ってはいけませんのよ。」
麗日「はーい…」
マイク「んー?????俺一応顧問なんだけど?扱いがキビー!!」 - 16スレ主25/10/25(土) 14:17:44
青山「それじゃあ僕はお先に☆」
マイク「お、んじゃあ俺も行こっかね!」
麗日&八百万「いってらっしゃーい!」
麗日「…よし!じゃあ麗日お茶子、朝の見回り行ってきます!」
八百万「ええ、いってらっしゃい。お気をつけてくださいね。」
(扉が閉まる音)
麗日「…よし、行くか。」
麗日の進んだ先には机と有刺鉄線で出来上がったバリケードがあった。
異状が無い事を確認すると麗日は自身を浮かしバリケードの向こうを覗き込んだ。
麗日「うわっ」
長い髪の、女子高生だったものだろうか。全身が黒く変色し眼孔は開いたまま、手足を弛緩させ力なく麗日に向かって歩いている。
麗日「(…いけるかな。よし…)」
麗日「解除!」
無重力を解除した麗日はその勢いのままにそれの背後を取った。
それは緩慢な動きで後ろを振りかえろうとするが、それよりも麗日が動く速さの方が上回った。
麗日「ガンヘッドマーシャルアーツ…シャベルバージョン!!」
シャベルでそれに一撃を食らわせ転倒させた麗日はそれにマウントを取ると、シャベルを一思いに振りかざした。
麗日「…おやすみなさい。」 - 17スレ主25/10/25(土) 14:20:47
部員四人目合流まではとりあえず進めたいなぁ。
1.A組 dice1d17=14 (14)
2.B組 dice1d20=18 (18)
3.ねじれ先輩
dice1d3=2 (2)
- 18二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:26:07
お…物間かな…?違ったらごめん
すごい人選ここまで全部ぴったりすぎる - 19二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:33:08
青山懐かしの白書の雰囲気がするな
エミュ難しいだろうけど頑張れ - 20スレ主25/10/25(土) 14:35:09
ガタガタ…ドンドン!!ドンドンドンドン!!ガリッ…ガリガリガリッ!!!!
勢いよく叩かれる扉を、青山、八百万、プレゼント・マイクの三名が必死で抑えている。
それを見ていた麗日の瞳にゆらりと立ち上がる人の影が差す。
麗日「あれ…ものま、くん?」
八百万「っ、違いますわ!よく見てくださいっ、麗日さん!」
麗日「八百万さん何言っとんの。この人は…」
そう反論を返す麗日に対し、人影は急にその動きのスピードを上げて襲い掛かる。
麗日「うわっ!?」
間一髪で避けた麗日だったがその拍子に尻もちをついてしまい、その隙を逃さんとばかりに影は歩みを進める。
遠距離攻撃が可能な青山も、マイクも扉を抑えるのに精一杯で麗日の方を向く余裕がない。
絶体絶命。追い詰められた麗日の手の先に、固い何かが触れる。
麗日「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
咄嗟に振り回したそれがなにかだなんて、彼女は考えもしていなかった。
ただ、柔らかい肉を貫く感触と、頬に飛び散ったまだ生温い液体の感触だけが後を追うようにやってきた。
麗日「ッ!?」
学園生活部の寝室に敷かれた八百万謹製のベッドの上で麗日は目を覚ます。
彼女が荒く息を吐く音だけが室内に染みわたる。
なんとか息を落ち着かせた彼女は慣れ親しんだシャベルの取っ手の感触を確かめるように手に握り、目を閉じた。
あの時からずっと、彼女がシャベルを手放したことはない。 - 21スレ主25/10/25(土) 14:36:59
- 22スレ主25/10/25(土) 14:41:52
-肝試し編は省略とします。八百万さんが居るし…-
これはたぶん遺書だ
俺は罪を犯した
いつかこれを読む人に
そのことを知ってほしい
あの生徒のことだ
青山優雅の時間が止まったのは
俺のせいだ
マイク「…ふー…」 - 23二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:43:46
これ他のA組生徒はもしかして…
- 24二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:46:55
- 25二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:50:55
4人目ダイスかと思った、全員A組か!アニメも原作も好きだから楽しみ ヤオモモいるのが強い
1だったら葉隠ちゃんだったのかな…?これアレ化した人の個性因子はどうなってるんだろう 透明なままだと厄介だな
- 26スレ主25/10/25(土) 14:56:01
-学園生活部-
青山「…雨が降っているね☆」
麗日「え、ほんと!?」
青山「間違いないよ。外にいた皆が雨宿りしてるからね☆」
麗日「うー…また雨かぁ…あ!!」
麗日「洗濯物!!」
-屋上-
(畑の一角。土に刺さった十字架の形をしたそれに八百万が祈りを捧げている)
八百万「…あら、また雨ですわ。そろそろ節電しないと…
麗日「八百万さん!洗濯物大丈夫?」
八百万「ナイスタイミングですわ!手伝ってくださいませんか?」
麗日「もっちろん!」
青山「僕はいつも通り自分の分だけ入れるから君たちは気にせずやってくれよ☆」
麗日「いつも気を遣わせちゃってごめんねー。」
八百万「濡れてしまう前に手早く済ませてしまいましょうか。」
-学園生活部-
放送「お昼になりました。午後の授業のためにもしっかり栄養をとりましょう」
(皿に盛られた山盛りのカンパン)
麗日「ぱさぱさするー…これはこれで美味しいけど…」
マイク「今日は全校停電だからなっ!」
青山「いっそのことキャンプでもどうだい?」
麗日&八百万「キャンプ?」
八百万「…いえ、いいかもしれませんわ。それなら電気を使いませんもの。」
マイク「That's right!いいじゃねぇかキャンプ!」
麗日「キャンプかーテントあったかなぁ。」
八百万「3人分程度ならわたくしがお作りしますわ!」
マイク「ちょっ俺!俺!」
青山「ムシューマイク、よろしければ僕のテントにご招待しましょうか☆」
八百万「まぁ…!すみません、わたくしそんなつもりじゃ…」
マイク「HAHA!ジョークだゼ、ジョーク!見回りもあるしな!」 - 27二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 14:56:22
がっこうぐらしよく知らんけど内通云々も丸ごと忘れてんならそりゃ前より楽しいよな…
スレ主のエミュ好きだ、応援してるぜ - 28スレ主25/10/25(土) 14:58:20
ありがたい!!!!青山くんエミュアドバイスいつでも募集中です!ついでにマイク先生もよくわかってません!!!
- 29スレ主25/10/25(土) 15:05:35
時間の流れは止まらない
いつかもしあの三人が
この学校から笑顔で出られるのなら
そのためなら俺はどうなってもいい
あいつらを元気に送り出すこと
俺はそのために生きている
…そうだろ、なぁ……
-夜 学園生活部-
青山「く…なんという事態…猛烈に、トイレに行きたい…!!」
麗日「わー!!それは大変!緊急事態だよ八百万さん!!」
八百万「それはいけませんわ!では三人で向かいましょう。学園生活部心得第三条!」
麗日「第三条、夜間の行動は単独を慎み常に複数で連帯すべし!」
八百万「その通りですわ!夜中一人でうろついていると顧問の責任問題になるそうですの。」
麗日「マイク先生も大変やねぇ。」 - 30スレ主25/10/25(土) 15:11:53
青山「すぐ済ませてくるから☆」
麗日「いってらっしゃーい!気を付けてね!」
青山「過保護☆僕なら大丈夫さ☆幽霊が襲ってこようとも僕の煌めきの前には勝てっこないからね!」
麗日「うんそうやねー。いってらっしゃーい。」
-しばらくして-
麗日「…雨宿りってこれのことか…!」
男子トイレの前で待っていた麗日の周りをかつて生徒であったそれらが取り囲む。
シャベルを強く握り直した麗日が必死に対処していくも、その数の多さに彼女は次第に疲弊していく。
そして、一つの判断を麗日は下した。
麗日「八百万さん、無理だ!」
八百万「~~~ッ!」
その言葉を聞いた八百万は麗日から少し離れた場所の部屋の扉をそっと閉めた。
麗日「はは…いいんだよね、これで…」 - 31スレ主25/10/25(土) 15:18:05
廊下の壁にもたれかかるようにして麗日は力なく項垂れる。
その周りを取り囲むようにそれらがゆっくり、またゆっくりと距離を縮めていく。
そんな時だ。
「下校の時刻になりました」
麗日「……!」
「まだ残っている生徒は速やかに下校してください」
「下校の時刻になりました…」
放送を聞いたそれらは一斉に方向を変え、のそりのそりと麗日のいる方向とは全くの検討違いの方向へ進みだした。
シャベルを掴んだ麗日の目の前が、勢いよく噴射された水によって遮られる。
麗日「八百万さん!?」
八百万「麗日さん!ご無事でしたか!?」
消火器を手に現れた八百万は生徒の形をしたそれに容赦なく水を浴びせかける。一人残らずそれは麗日と八百万を残して下の階へと消えていった。
八百万「二階に放送を流しましたの。誘導できたみたいですわね。」
麗日「そっか…」
八百万「青山さんは…」
麗日「トイレにいるはず…」
八百万「ふぅ…そうでしたか…」 - 32スレ主25/10/25(土) 15:25:51
麗日「青山くーん?はよでてこんと置いてくよー?」
麗日と八百万が格闘していたそのころ、青山は外から聞こえてくる不穏な音に怯え個室の中でただ震えていた。
いつの間にか現れたプレゼント・マイクが様子を見てくると言い残し出ていったのを待っていたところに麗日の声がしたのだった。
青山「…ごめん、待たせたね。…マイク先生は…」
麗日「え、マイク先生?」
青山「変な音がすると言ったら様子を見に行ってくれたんだ。会ってないのかい?」
麗日「そっか…すれ違っちゃったのかな。」
青山「早くしないと先生……あれ?早くしないと…なんだっけ…」
ズキン、と青山の頭に激痛が走る。
まだ
まだ、先生が外に
早くしないと…
青山「あ、れ…」
なんだろう
今
すごく大切なことを…
なんだっけ… - 33スレ主25/10/25(土) 15:32:19
-学園生活部-
その後、目を覚ました青山と三人で食事を摂っていると、物資を外に調達しに行かねばならないという話が持ち上がった。
すぐには外に出られないということで今日の活動は外に手紙を出してみるというのはどうか、という話になったのであった…
各々書いた手紙を八百万が作り出した風船に括り付けて空へ飛ばす。
「ぼくたちは元気です」
…という意味のフランス語が書かれた手紙が空高く舞い上がっていった…
そのメッセージはいずれ誰かに届くだろう。それは見知らぬ人物かもしれないし、あるいは…
第一章 終わり - 34スレ主25/10/25(土) 15:34:59
都合上展開をいくらか端折ることがあります。ご留意ください。
第二章 始まり
部員四人目
学園生活部の切り込み隊員その2!訳あって学校の外でサバイバルをしていた。
dice1d17=3 (3) (部員三人の分は詰める)
- 35スレ主25/10/25(土) 15:36:19
飯田くんか。A組以外に行動を共にしているイメージ無いからA組から同行者決め
同行者
dice1d16=16 (16)
- 36スレ主25/10/25(土) 15:40:38
飯田くん建物に籠ったりしないよなぁ…
今どこに?
1.ショッピングモールで救助者捜索中(概ね原作通り)
2.ショッピングモールを拠点に、周辺の探索を行っている
3.雄英に向かっている
dice1d3=1 (1)
???
dice1d2=1 (1) (1なら…)
- 37スレ主25/10/25(土) 15:47:43
×救助者 〇要救助者
学園生活部は「遠足」に出かけることを決めた。
物資供給も兼ねての遠足だ。八百万の個性に頼り切るのは危険だし、生存者もいるかもしれない。
ヒーロー科である彼女らには安全圏で自分たちだけ籠っているというのは我慢ならなかったということだろう。
-教室-
麗日「玄関からじゃ無理そうやね。」
八百万「三階からまっすぐ降りても駐車場まではかなりの距離がありますわ。」
麗日「私なら浮いていけるから大丈夫やって。推進力はこの間八百万さんが作ってくれた消火器を使えばいいし。」
八百万「そうですわね…でも、くれぐれも気を付けてくださいね。」
麗日「うん。任せてよ!」 - 38スレ主25/10/25(土) 15:52:02
雄英校舎の柱の陰。じっと息をひそめて隠れる八百万の耳に豪快なエンジン音とブレーキ音が聞こえたかと思えば颯爽と車に乗って現れた麗日が窓から顔を出した。
麗日「はよ乗って!」
こうして学園生活部三人を乗せた車は勢いよく発進した。
見覚えがあるような、ないような、そんな人の形をしたものを引きずり飛ばしながら。
「それじゃ遠足に…しゅっぱぁつ!!」 - 39スレ主25/10/25(土) 16:02:11
-夜 路上-
一日中車を飛ばしたものの、街はあちらこちらが荒れ果て道が塞がってしまっていた。
結局夜になっても目的地に着くことは叶わず三人は見張りを交代しながら車中泊をすることに決めたのであった…
八百万「おつかれさまですわ。」
麗日「!あ、交代?」
八百万「いいえ、まだ。様子を見に来ただけですの。」
(しばらく二人で静かに紅茶をすする)
麗日「…もしかして、って思ったんよね。」
麗日「あんなことになっとるのは学校の中だけで外じゃもう救助が始まっとるんやないか、みたいな…」
八百万「そうですわね…わたくしもちょっと思ってましたわ。」
麗日「ヘリがさ…ばばー!って飛んできて、よくがんばったなーみたいな…」
八百万「ふふ、いいですわね。そういうの…」
麗日「まぁでもそんなに甘くないよね…」
八百万「まだわかりませんわよ。」
麗日「?」
八百万「ヒーローの方々もきっと頑張ってらっしゃいますのよ。今は東京で救出作戦をやっているとか。」
麗日「そっかぁ。だったら救出した人を集めてバリケードを作って遠征隊も編成して…って、色々やらないかんよねぇ。そりゃあヒーローもここまでこれないか。」
八百万「ええ。それに雄英ですもの。まさかヒーローの手が不足しているとは誰も思いませんわ。」
麗日「早く誰か来ないかなぁ…」 - 40スレ主25/10/25(土) 16:07:20
青山「蜜月っ!!!」
麗日「うわぁっ、青山くん!?」
八百万「青山さん!?」
青山「二人で内緒話かい?ヒーローがどうとか聞こえたけれど…」
麗日「え、うん、ちょっとね…」
青山「ヒーローが来るとか来ないとか言っていたけれど…君たち僕らが誰か忘れてしまったのかい?」
麗日「えっ、忘れてなんかないって!私は雄英高校ヒーロー…科…の……」
八百万「…そう、でしたわね。私たちはとうにヒーローを待つ立場ではありませんでしたわ。…なりましょう。私達で、ヒーローに!!」
青山「学園生活部改め学園ヒーロー部ってところかな☆!」
麗日「かっこいい!いいなぁ学園ヒーロー部!」
八百万「ふふ、そうですわね。……誰か、居るといいのですけど…」 - 41スレ主25/10/25(土) 16:14:10
-ショッピングモール前-
あれからさらに車を使い三人はショッピングモールへとたどり着いた。
八百万が拾い上げたパンフレットにはここでイベントが行われるという内容の記述がされていた。
-ショッピングモール内-
(ケミカルライトを振り放り投げる八百万)
八百万「これは便利そうですわね。作れるようにしておきませんと…」
ケミカルライトの光に寄せ付けられるように客であったものたちがよたよたと集まっていく。
麗日「学校でも使えそうやね。」
周囲の探索に出ていた麗日がその光景を見て同意する。かれらの注意をいかに逸らせるかは彼女らにとっては至上命題であった。
八百万「それで…どうでしたか?」
麗日「下はだめやね。臭いがひどいし、あれで一杯だった。」
八百万「生鮮食品ですものね…」
麗日「そのへんで缶詰とか詰めてきたけどね!」
八百万「あとは上の階ですわね…どなたかいらっしゃるかもしれませんし。」
麗日「…いるといいよね。」 - 42スレ主25/10/25(土) 16:23:15
道中防犯ブザーを入手した三人はさらにお店を見て回っていく。
一店舗一店舗丁寧に、逃げ遅れた人が居ないか、生存者は居ないか。
そうして、三人は5階まで上がった。
麗日「あと居るとするならここやけど…」
5階入り口は他の階同様に誰でも入れるようになっていた。バリケードなどは一切設置されていない。
人が籠城しているのならバリケードの一つや二つ設置されていてもおかしくはないがしかし、それが無い。
だからと言ってここで踵を返すような二人ではなかった。
それに…
八百万「この辺り…不自然なほどに綺麗ですわね。」
麗日「うん。ゴミも、瓦礫も散乱しとらん。誰かが来て掃除してったんやろうね。」
八百万「…探索する価値は十分にありますわ。要救助者でなくとも、もしかしたらこちら側の人間の可能性もありますもの。」
青山「5階の従業員は他の階に比べて優秀みたいだね☆?」 - 43スレ主25/10/25(土) 16:34:32
授業がいつもより早く終わる土曜日の事だった。
この日は真っすぐ寮に帰るのではなく外に買い物に出かける約束を取り付けていた。
前日に寮の共有スペースで恥じらいもなく猥褻な話題を展開していた峰田くんに注意をしたところ、
「わかったぜオイラ…飯田がそんなに目くじら立てんのはお前がエロ知識皆無のカマトト坊やだからじゃねぇか!?明日オイラについてこいよ飯田…オトナの世界ってのを見せてやんぜ…」
と言われやや強引であったが約束を取り交わしたのだ。
はじめは丁重に断ろうと思ったのだが、実態を知らずに注意だけするのはいかがなものだろうかと思い直し、とりあえず行くだけ行くことにしようと放課後、二人で出かけることを決めた。
峰田くんの手により大型ショッピングモールの近くにあるレンタルビデオ店に引きずり込まれそうになっていたところに、それは起こった。 - 44スレ主25/10/25(土) 16:39:26
最初は交通事故が起きたのだと、そう思った。
しかし煙を上げる車の合間から虚ろな目をし全身の筋肉を弛緩させた人間の姿が見えて、どうやら何か他の事件も起こっているらしいと俺の頭は判断をした。ヴィランが関わっているのかもしれない。
だとしたら大変だ、一刻も早く一般市民を落ち着かせ避難誘導を行わねば。
そんな俺を止めたのは、他でもない。峰田くんだった。
真っ青な顔をして、「飯田、これはヤバイ。逃げるぞ。」
と言い、有無を言わせぬ力強さで俺の手を引きショッピングモールに逃げ込もうとしていた。
峰田くんはやや怖がりなところがある。今回もそのせいかと思えば、峰田くんは勢いよくかぶりを振った。
「ちがう、根拠はないけど、なんか違うって思うんだよオイラ…これは、ヴィランの仕業じゃねぇ、って。」
彼とてヒーロー科。容易く人を見捨てるような性格ではない。
それに、クラスメイトを信じずしてなにか委員長か。俺は峰田くんの言う通りにまずは自分たちの安全を確保することにした。
そして、結果的にこの判断は大正解であったと後から思い知ることになる。 - 45スレ主25/10/25(土) 16:53:20
ショッピングモールの中では皆が皆パニックになり上へ、上へと移動していた。
大丈夫、だなんて言う暇もなく人の流れに押されるようにして俺たちはエレベーターホールにたどり着いた。
そして、ようやく来た上階行きのエレベーターを前に、俺はようやく峰田くんの言っていたことの意味を知ったのだ。
その中は人、人、人。肌が変色した人間のご遺体が積み重なるようにして、そこに溜まっていた。
そうして…信じがたいことに、そのうちの一つが動き出して、俺たちの方へと手を伸ばしていたのだ。
それからはもう、無我夢中だったと思う。
動く死体のような人々を避けながら俺たちは安全圏を探し求めショッピングモール内をさまよった。
ようやく息を落ち着けられる場所を見つけられたのはそれから1、2時間後のことで…
その場所を拠点に、俺たちは避難所を作り、人を集めた。
外の様子は、分からない。
ヒーロー科として、人間として。ここに居る人たちだけでも守ろうと俺は動いた。
役割を分担し、避難所を少しでも住みやすくしようとみんなで動いて支え合った。
あれは噛まれることで伝染するのだと知ったのもその時だ。 - 46スレ主25/10/25(土) 16:58:50
つかの間の安定した生活。
そろそろモールの外の探索に踏み切ってもいいかもしれないとそう思った矢先に、避難所内で火災が発生した。
誰かが飲酒をしていて、それに灯りにしていた蝋燭の火が引火したようだ。
事件は、これだけに留まらなかった。内部でパンデミックも発生していた。避難民の中に感染者が居たらしい。
揺れる炎の隙間から完全にかれらと化してしまった避難民の様子を見て俺は途方に暮れた。
救えなかった。救えたはずの命を、救うことができなかった。
どうやってその場を凌いだのかは覚えていない。気が付けば俺と同じく無事であったはずの峰田くんとははぐれてしまっていた。
俺はその日からここを拠点に『掃除』を進めている。最初に手をつけた避難所…5階はもうすっかりあの時の痕跡は残っていない。
峰田くんは、クラスメイトの皆は無事なのだろうか。きっと、そうであってほしい。
階段から、人の話し声が聞こえた。聞きなれた、クラスメイトの声によく似ていた。 - 47二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 17:00:12
これ…パロディ元的に顧問であるプレゼントマイク先生は…もしかして…?
- 48スレ主25/10/25(土) 19:02:06
ショッピングモール5階。
STAFFROOMと書かれた扉には『避難所』と几帳面な字で書かれた紙が貼ってあった。
彼女らは記憶の中にあるクラスメイトの字とその字を比べずにはいられなかった。あまりにも、彼の字に似ていたからだ。しかし筆跡を判別できるほど彼の字を見た経験のない二人はすぐに肩を落とした。紙を貼り付けるテープがただのセロハンテープであることにも落胆した。
避難所の扉の先、EXITという文字と共に見慣れたピクトグラムが描かれた非常口の誘導灯を見上げて、麗日は他の二人にもわからないくらい小さく、こっそりと嘆息する。
意を決して開けた非常口の扉の先にはこじんまりとした個室が広がっていた。
小さなソファ、小さな机代わりの段ボール。そして簡素なベッド。
確かに人が生活している痕跡がそこにはあった。
青山「今更だけれどもこんなところに入っていいのかい?誰か来ているようだけれど…」
青山がそう言いながら入り口の方を振りかえるのと同時に八百万はソファの端に寄せられた高校生向けの数学の教科書に気が付いた。それは入口側に名前の記入欄が向けられており避難所の文字と同じ人物が書いたのであろう、几帳面な字でこう書かれていた。
『1年A組 飯田天哉』 - 49スレ主25/10/25(土) 19:48:31
「誰だ!!」
麗日と八百万はその鋭い声を聞いても、すぐには振りかえることができなかった。
だって、あまりにも都合が良すぎる。
今さっき想起していた人物が、生きて目の前に現れることになるなど、コミックでもないのだから。
飯田「…な…きみ、たちは…」
それはたった今部屋に入って来た人物…飯田もまた同じであった。
ずっと、無事で居てくれと願っていた。できることなら一目その姿を確認したいと。
そう思っていたクラスメイトが一度に3人も現れたのだ。自身の都合のいい幻ではないかと、そう思ってしまったのだ。
青山「君いつからここで働いていたんだい!?」
一人状況を理解していない青山の声だけが場違いに明るかった。 - 50二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 22:45:14
展開によるかもしれないけどA組みんな出て来てくれたら嬉しいなぁ
- 51二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 06:46:34
☆ゅ