- 1◆VLlUGaOg9c25/10/25(土) 22:39:16
- 2二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 22:40:16
たておつ
- 3◆VLlUGaOg9c25/10/25(土) 22:44:36
「百花繚乱だって・・・?」「おでれぇた、ユカリちゃんじゃねぇか!?」「生きていたのか?自力で復活をっ!?」
ナレーション
穏やかな湖に石を投げ込んだように、百鬼夜行に轟いたキキョウの言葉は波紋となって広がっていく。
百鬼夜行連合学院の自治区にある程度長く親しんだ者なら、誰もが知る名で、誰もが知る羽織。
・・・しかし、委員長の不在によって長らく姿を消していた。もう終ったのだと、多くの人が思っていた。
そんな美しくも気高い百花の花が、自分たちはここに居るのだと目新しい旗を掲げている。
店員の少女「なん、で・・・」
ナレーション
それは誰にとっても、何よりも、かつての百花繚乱を良く知る人々にとって大きな衝撃だった。
かつて何よりも強く、何よりも頼もしかった、百鬼夜行の守護者たち。気丈に咲き誇った百花の華。
輝かしい大輪の菖蒲が消え去って、白い名草はそれを追い、残された花たちも一輪また一輪と消えていった。
どうしようもない無力感に、どうしようもない失意を前にして、枯れて落ちて終った筈の百花の物語。なのに・・・・・・
魑魅一座「・・・おもしれぇ」
魑魅一座たち「リーダー、無事だったんですか!?」「あ、でも、ちょっと泣いてる!」「我慢出来て偉いね」
魑魅一座「う、うるせぇ!!それより・・・・・・百花繚乱紛争調停員会、ねぇ?委員長抜きじゃあ何も出来――」
はぁぁぁぁーーーーっ!!
ガァァンッ!!(旗で殴る音)
魑魅一座「るう゛ぇぇぇぇーーーっ!!?」
魑魅一座たち「「「リーダァァァァーーーっ!!?」」」
ナレーション
・・・魑魅一座のリーダーの煽りを無視して、戦っていた。
周囲が唖然とし、仲間の魑魅一座が絶叫を上げる中も百花繚乱は止まらない。
リーダーを旗で殴ったお嬢様なんか「アーツッ!クイックッ!バスターッ!!」と叫び、旗で殴り続けている。
かつて百花繚乱の姿とは大きく違う。違うはずなのに・・・・・・串焼き屋の少女はかつての自分たちを幻視した。 - 4二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 22:45:27
- 5二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:00:20
たておつ
旗を振れー! - 6二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:02:48
fgoかな???
- 7二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:07:12
旗殴りはジッサイ強い
なんかいろんな所でそう言われてる - 8◆VLlUGaOg9c25/10/25(土) 23:17:52
ズダァンッ!ズダァンッ!(銃撃音)
魑魅一座たち「いたたっ!」「くそっ、彼奴ら卑怯な真似を・・・・!」「なんとか、弾幕から、自力で脱出を・・・!」
キキョウ「一気に攻めなさい!形成を立て直させないように!」
ユカリ「ちょ、ちょっと、可哀想な気がしてきましたわ・・・」
ナレーション
百花繚乱は止まらない。カナという目立つ前衛が作り上げた隙を狙い、魑魅一座へと銃撃の雨を見舞う。
魑魅一座が体勢を立て直すべく動いても、キキョウという参謀役の指示で的確に追い立てられて行動を潰され、
数の利を生かしきれないまま追い詰められ、百花繚乱の射線から逃れることが出来ない。
魑魅一座「ひ、人の話を何度も・・・!お前等、人の心はな――」
ガァァンッ!!(打撃音)
魑魅一座「い゛ぃぃーーーっ!?」
すまない!そういうのは殴ってからだ!
ナレーション
纏め役のリーダーもカナに殴り続けられており、碌な統率が取れていない。
というか、そもそも百鬼夜行の自治区内で許可も取らず暴れ、治安を乱したのは魑魅一座の方だ。
長く活動休止していたとはいえ、百花繚乱紛争調停委員会は百鬼夜行の治安維持組織。殴る理由と正当性がある。
それに――いや、これは私じゃない方が良いな。キキョウ!
ナレーション
任せた!とでも言うように、自分の名前を叫んだカナに「殴ってからじゃなかったの?」とキキョウは微笑む。
意図は分かった。キキョウはライフルに新しい弾を込め、派手に銃声を鳴らして叫んだ。
キキョウ「痛くても、辛くても、苦しくても…・・・何があろうと、私たちは戦う!絶対に諦めない!
それが後に残された私たちの、託された私たちの役目!私たちは・・・百花繚乱紛争調停委員会だから!」
- 9二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:28:53
決まった…
- 10二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:30:04
おお…!
- 11◆VLlUGaOg9c25/10/25(土) 23:40:34
ナレーション
はっ!とした。キキョウの・・・かつての仲間の言葉に、串焼き屋の少女はとうとう認めなくてはならなかった。
・・・羨ましいのだ。段々と寂しくなっていく百花繚乱に居るのが苦しくて、逃げた自分を悔いているのだ。
たった4人・・・それも内2人は恐らく外部生だけになっても、あの羽織を着続けている彼女たちが羨ましい。
その強さが、気高さが、眩しくて、羨ましくて仕方が無い。――未練が、少女の心を再び燃やし始めた。
串焼き屋の少女「・・・母さん」
串焼き屋店主「構わん、行け。それがお前の望みなら」
串焼き屋の少女「ありがとう・・・行ってきます!」
ナレーション
串焼きから目を逸らさないまま、しかし、優しい声色で背を押してくれた母に感謝しながら少女は飛び出した。
着慣れた羽織も使い慣れたライフルも返してしまったけれど、心に再び信念を咲かせた少女に迷いは無い。
百花繚乱を辞めてから、押し入れから引っ張り出した古いリボルバー。
まだ1度も撃ったことの無いそれを素早く引き抜いて、弾倉に弾を込めて叫んだ。
串焼き屋の少女→百花繚乱の少女「私も戦います!だから、もう一度・・・私を百花繚乱に入れて下さい!」
- 12二次元好きの匿名さん25/10/25(土) 23:47:29
百鬼夜行が日本モチーフで古いリバルバーってなると…二十六年式拳銃辺り?それかニューナンブか
- 13二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 07:10:20
やったぜ
- 14二次元好きの匿名さん25/10/26(日) 11:45:00
熱意が伝染していく