岡田准一、実写「ザ・ファブル」主演を後押ししたもの 木村文乃&山本美月と語る
2019年6月21日 10:00
[映画.com ニュース] 日本映画界をけん引する実力派俳優の岡田准一が、南勝久による人気コミックを実写映画化した「ザ・ファブル」(6月21日公開)に主演し、「1年間の休業を命じられた凄腕の殺し屋」という異色の役どころに挑んだ。漫画原作の映画に出演するのは初めて。共演した木村文乃、山本美月とともに、俳優として「漫画のキャラクターに命を吹き込む」ことといかに向き合ったか、大いに語った。
「小説は読者が読み進めるなかで、自分なりの想像に幅もあっていいと思うんですけど、漫画って、まずビジュアルがドーンと出てくる点が(演じるうえで)難しいと思っていました。特に『ザ・ファブル』はアクションとユーモアが同居した、緩急のある人間ドラマ。実写化して、原作ファンに認めてもらうのはもちろん、大人に向けた硬派な作品なのか、より幅広いエンタテインメントなのか、映画としてバランスをとるのがとても難しいと感じましたね」
そんな岡田の背中を押したのは、スタッフたちが映画化に向けて地道な準備を重ねてきた“熱き思い”だった。もともと、岡田自身も原作の大ファン。それだけに「こちらも『絶対面白いものにしなくちゃ』という思いが強くなった」といい、「自分にプレッシャーをかけるために、トレーニングを始めました。格闘技のプロがこなすメニューなので、大変でしたね(笑)。でも、おかげで肩の筋肉はかなりつきました」と役作りの域を超えたワークアウトで、寓話(ファブル)と恐れられる殺し屋像を作り上げた。
あまりにハイペースに仕事をこなし続けるファブルに対し、育ての親であるボスは佐藤アキラという偽名を与え、“普通に生きる”1年間の大阪潜伏生活を命じる。木村が演じる相棒のヨウコは、妹のふりをしながら、大阪でのアキラの行動を見守る役どころだ。
「原作のキャラクターを演じるという意味では、私はヨウコみたいにセクシーじゃないですし、正直『うまく原作に寄せられるかな』という不安はありました」と振り返る木村。それでも「監督のなかに、明確なヨウコ像がありましたし、いただいた台本をどれだけ表現できるかという点では、普段のお芝居と変わらない。実写化される以上は、漫画とは別物と捉えています」と、演じる姿勢にブレはなかった。
女優、モデルとして活躍する山本は、漫画やアニメに造詣が深く、自他ともに認める“オタク”でもあるだけに、「基本的には、漫画やアニメの実写化にはあまり賛成ではないんですけど……」と本音を漏らす。今作では“ある秘密”が原因で裏社会に狙われてしまう清水ミサキに扮したが、「やるからには、原作ファンに失礼がないよう、忠実にキャラクターを演じたいという気持ちが強くあるんです」と本作への決意を明かした。
共演には福士蒼汰、柳楽優弥、向井理、安田顕、佐藤浩市ら世代を超えた豪華キャストが顔をそろえ、それぞれの思惑が暗躍し交錯する。スタッフの顔ぶれも多彩で、ハリウッドで活躍するアクション監督のアラン・フィグラルズ(「ボーン・アイデンティティー」)がファイトコレオグラファーを担当。日本からは富田稔率いるアクションチームが、スタントコーディネーターとして参加し、さらに現場ではアクションに精通する岡田のアイデアが随所に盛り込まれた。
特に岡田にとって、ファブルを付け狙う殺し屋・フードを演じる福士とは、「図書館戦争」シリーズ以来、師弟関係にも似た信頼が築かれていた。「アクションでキャラクターを膨らませたかった。福士くんの殺陣は、僕もアイデアを出させていただきました。手にする武器にしても、最初は周りの敵と同じものだったから『変えた方がいい』って提案したり。『福士のことは、俺に任せろ』じゃないですけど、まあ、福士くんに対する愛情ですよね! 無茶振りもしましたけど、『大丈夫でしょ? できるでしょ?』って」(岡田)。“殺せない”ファブルと、“殺したい”フード。2人が繰り広げる白熱のバトルは、映画の成否を決定づける重要なエッセンスだ。
「ザ・ファブル」は、6月21日から全国公開。
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