パナソニック エンターテインメント&コミュニケーションは10月24日、ネットワークレコーダー「miyotto(ミヨット)」を発表した。SIEが開発し、バッファローが引き継いだ「nasne」のライバルとなる。11月下旬の発売で、想定価格は5万5000円前後(税込)だ。
miyottoは2TBのハードディスクと地上・BS・CSデジタル3チューナーを内蔵した。3番組を同時録画でき、2台のデバイスで同時にストリーミング視聴もできる。リビングと寝室で家族2人が別々の番組を見ながら、3番目の番組を録画する使い方も想定した。Fire OSやAndroid TV向けの専用アプリも開発し、テレビなしで地上波を楽しめる。
nasneは元々ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が開発・販売していたが、2021年にバッファローへ事業を移した。バッファローは新製品を出しているが、基本仕様はSIE時代と変わらない。
miyottoとnasneの最大の違いはチューナー数だ。nasneはシングルチューナーだが、miyottoは地上・BS・CSデジタル3チューナーを内蔵した。3番組を同時録画でき、家庭内で2台のデバイスで同時にストリーミング視聴もできる。リビングでテレビ番組を見ている間に、寝室のタブレットから別の録画番組を見て、さらに3番目の番組を録画する。このような家族複数人で同時に使う用途にも対応する。
外出先からのリモート視聴機能は標準で使えるが、同時に1機器のみとなる。SIE版nasneは2025年3月末でリモート視聴サービスを終了する予定だが、miyottoはこの買いかえ需要も狙っている。
本体はコンパクトな縦置き設計だ。サイズは55×147×214.5mm(幅×高さ×奥行き)で、従来のレコーダーと比べて設置幅は約8分の1になった。2TBのハードディスクを内蔵し、最大15倍録で長時間録画できる。mini B-CASカードを使うテレビチューナーのため、設置にはNHK受信契約が要る。
miyottoの強みは、対応OSの幅広さだ。iOS、Androidに加え、Fire OS(7以降)、Android TV(9.0以降)の専用アプリを開発した。テレビ向けアプリはネット動画サービスのようなサムネイル表示のUIで、リモコン1本で操作できる。
nasneの場合、テレビで見るにはPlayStation 4かPlayStation 5が必要となる。nasne用の視聴アプリは古いOSにしか対応せず、最新のGoogle TV搭載機器ではアプリストアに出てこない。
価格は、nasneが実売3万円前後なのに対し、miyottoは5万5000円前後(税込み)とやや高い。ただし、3チューナー搭載や対応デバイスの豊富さを考えれば、妥当な価格だ。レコーダー市場に新たな選択肢が生まれた。
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