概要
これは絶望を覆すための逆転劇――。事故から目覚めると、そこには自分と同じ顔の死体と、「悪魔」がいた。地球と異なる常識が支配する異世界で、「悪魔」によって惨殺された貴族になり変わることを強いられた少年の孤独な戦いが始まる。
眼前に広がるは、悪政によって荒れ果てた領地と、疲れ弱りきった民衆、我が物顔でのし歩くテロリスト。金銭ない食料ない仲間もいない、スライムにさえボコられる非力な少年領主の明日はどっちだ!?
軍事大国によって経済植民地化された領を立てなおすべく、異世界に召喚された凡人の傀儡領主が、あの手この手で奔走する内政モノです。
チートによるごり押しは通用せず、知識もそのままでは使い物になりません。非力な主人公が巡り合った少女達と
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!悪魔と契約しなければ、死。結んでも、地獄
高校生クロードは、事故に遭い、
気づけば血の匂いと屍体に満ちた異世界の地下にいた。
自分と同じ顔の死体。炎を操る金髪の悪魔。
笑いながら命を奪う者の手が、彼に「契約」を迫る。
「助けてあげる。ただし、ボクを愉しませてよ」
理不尽と暴力の支配するこの世界で、
少年は悪魔と距離をとりながらも、
目の前で蹂躙される命に声を上げ、
自らを「領主クローディアス」と名乗ってしまう。
血塗られた指輪と、忘れられた記憶。
拷問具の並ぶ地下牢、囚われた子供たち。
文化も教育も失われた赤い大地。
彼が見たのは、支配と破滅が支配する「領地」だった。
契約すれば、救える命がある。
だが、その代償に「自分」を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!何も持たぬ者の、何も持たないからこその、あきらめない心が――竜を討つ!
突然、異世界へと召喚された青年。これだけ聞くと、そこから何らかの知識や技術で、異世界を救う、変えるなどといった冒険譚を想像されるかもしれません。
でも、この物語はちがいます。
何も持っていません。力や魔法など、そんなものはなく、現代日本で得た知識も、そのままでは使えない。
どころか、竜に囚われの身であり、領する国は、周りから属国扱い。
――こんな状況で、いったい何ができるのか。
でも、青年はあきらめなかった。
その手に持つナイフを捨てることなく、少しでも前へ進むことを選んだ。
使えない知識も、使えるように考えて。
ひとりではできないことも、仲間を作って、工夫して。
そうして得た知恵と力、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!壮大な世界観と、メリハリのある話の構成に圧倒されます……!
まず、まだ連載の途中で書いたレビューとなりますが、現在の時点でもう100万文字を超えている作品となります。
それだけでも、この物語が持つスケールの大きさを間接的に感じることができますが、ただ長いから――ではなく、圧倒的なまでに広い世界観を構築しているのが、この作品の最大の魅力ではないかと思います。
何をもって『壮大な世界観』と言えるのか、その判断基準は様々でしょうが、個人的に何より感じ入った部分は、物語の中にいろんな国、団体、個人が登場しているから……だけではなく、それぞれの人物が、それぞれの思惑を持ち、互いに対立し、また時には手を取り合って、それらの集合体として一つの世界が成り立…続きを読む - ★★★ Excellent!!!重厚で切ない。常に絶望のそばに立つ指揮官の辛さ。これは物語の形の嵐だ
最初は、あー対立者をぶっ飛ばして現代知識チートで内政無双話するのかなーと思ってたけど、全然そんなことはなくて、彼は彼の外身が行ったことを償うため、そしてそこにいる誰かを助けるためにひたすらに戦いに身を投じていく。
そうでありながら主人公は人間的バランスを失わない。なかなかいないタイプです。
そして、ぼくはこの作品の中では、アンドル・チョーカーが一番好きだ。多分他の読者もきっとそうだと思っている。
その彼の使い方が抜群にうまかった、ぼくはそう信じている。
あのシーン、(これは感想でも書いてしまったので割愛しますが)極めてアンドル・チョーカーらしいんですよ。彼ならそうする、そうしてしまう、そうで…続きを読む