概要
血は水よりも濃く、水は命より重い
四大災害により世界人口が激減し文明は後退、国家の多くが解体された時代。
企業連合による【統治区(ドミニオン)】のなかでは民営化水道局が人々の生死を握っており──最下層の貧民は生きるため水泥棒となることを余儀なくされていた。
そんなある日、熟練の水泥棒である青年・円藤理逸は水道警備兵に襲われていた異邦人の少女を助ける。彼女は失われた電子技術とナノマシンデバイスを持つ危険な存在で――
「――アホなんですか、あなた」
助けられたのに毒舌だった。それでも少女を捨て置けず相棒とした理逸は、次第に世界を巻き込む事件に巻き込まれていく……。
雨と希望と絶望をめぐる、アポカリプティック・サイバーパンク始動。
※小説家になろうにも掲載しています
企業連合による【統治区(ドミニオン)】のなかでは民営化水道局が人々の生死を握っており──最下層の貧民は生きるため水泥棒となることを余儀なくされていた。
そんなある日、熟練の水泥棒である青年・円藤理逸は水道警備兵に襲われていた異邦人の少女を助ける。彼女は失われた電子技術とナノマシンデバイスを持つ危険な存在で――
「――アホなんですか、あなた」
助けられたのに毒舌だった。それでも少女を捨て置けず相棒とした理逸は、次第に世界を巻き込む事件に巻き込まれていく……。
雨と希望と絶望をめぐる、アポカリプティック・サイバーパンク始動。
※小説家になろうにも掲載しています
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!それは雨を盗む傷
複合大災害によって文明が壊滅し、そして再構築された未来。
市民のライフラインたる水道に対して取水制限が設けられ、下層に住む人々は『水泥棒』を余儀なくされる街――企業連合によって統治される街・南古野を舞台とした、アジアンゴシック×ポストアポカリプス×ディストピアで繰り広げられる異能バトルが本作の大様である。
生活の描写は解像度が高く、貴重な水の一滴の滴りや、下層住民の食べる饅頭の香り、ごった返す人いきれの熱気が伝わってくるようだ。
各所に散りばめられた生活感と閉塞感を同時に演出する設定の数々も秀逸であり、『Cyberpunk』シリーズ的な、「都市」と、「都市」について回る誇張された資本主義への…続きを読む