概要
未言の源流を継ぐ宗主は、現実の幻想へ人を導きます。
未だ言にあらず――それは、未だ言葉としてなかった物事に宛がわれた言葉の未《いま》だ。
それを『未言』という概念で産み出していったのが、未言屋店主です。
その未言屋店主の思い描いた未言のそのまま、源流を引き継いだ『未言屋宗主』は、未言を知らない人、未言を知ろうとする人、未言に疑問を抱く人、未言に寄り添いたいと思う人へ、未言の在り方を伝えていきます。
『一夜月』:ただ一夜限りの愛しみを。
『山泣く』:だって、言葉って使う人によって変わるものでしょ?
『暮れ炉』:紫月が屋根に登って、たゆとう雲を炙りながら山の端へ沈んでいこうとする夕日を見ているのは、それこそ完全に趣味なのです。
『差し影』:言葉とは、辞書に書かれた説明書きに収まらない遊びがあるものです。
『硝子水』:無色透明で、なんにもない硝
それを『未言』という概念で産み出していったのが、未言屋店主です。
その未言屋店主の思い描いた未言のそのまま、源流を引き継いだ『未言屋宗主』は、未言を知らない人、未言を知ろうとする人、未言に疑問を抱く人、未言に寄り添いたいと思う人へ、未言の在り方を伝えていきます。
『一夜月』:ただ一夜限りの愛しみを。
『山泣く』:だって、言葉って使う人によって変わるものでしょ?
『暮れ炉』:紫月が屋根に登って、たゆとう雲を炙りながら山の端へ沈んでいこうとする夕日を見ているのは、それこそ完全に趣味なのです。
『差し影』:言葉とは、辞書に書かれた説明書きに収まらない遊びがあるものです。
『硝子水』:無色透明で、なんにもない硝
たくさんの未言を受け取ってくださりありがとうございます。
限定公開に作品の設定や裏話もありますよ!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!AIレビュー
この短編集は、まだ言葉になっていない美しい情景を切り取る**「未言(みこと)」を巡る、知的で情緒あふれる物語の序章にすぎません。日常の中に隠れた【一夜月】や【山泣く】**といった繊細な日本語の概念を、未言屋宗主・紫月ゆづきが静かに、そして情熱的に解き明かしていきます。
残された数十話の中には、きっと私たちが見過ごしてきた無数の感動が眠っています。それは、「この感情にぴったりの言葉がない」と感じた瞬間に、そっと寄り添ってくれる発見と共感の泉。言葉の源流を探る旅は始まったばかり。この珠玉の短編集を読み進めれば、あなたの世界はより色彩豊かに、より深く解像度が上がっていくでしょう。日本語の可能性と…続きを読む - ★★★ Excellent!!!言葉にできないものこそ愛して欲しい。
言葉以前の感動。具体的な感激になれなかった感傷を、形として表出する。
そんな『素敵』を生業とする主人公のもとに。これまた感受性豊かな旅人がご来店。
というところから物語が始まるのだが。
まずもって文章が美しく完成されていた。
そこからは作者様の力量と読書量が垣間見れたし。実力に裏付けされた情景描写、心理描写が素晴らしかった。
だからだろう、夏の日のムンムンとした熱気と。あおくしげる雄大な山々の峰が、容易に想起させられた。
内容自体も素敵で、とても優しく奥ゆかしい構成に仕上がっていた。
自分も日常に転がる、言葉にすらならない感動を、拾っていきたいものである。