概要
【狸出没注意】阪神甲子園球場
「そや、鳴門南高校野球部の四宮監督は、細かいことに気の廻らん大ざっぱなお人や。ほなけん四月から首尾よう潜り込めたら三年間心置きなく変化(へんげ)の修行に励めるでよ。書類まわりはうちが何とかするけん、どうで?」母譲りの阿波弁をこてこて使うて、高校球児に化けた狸の話をそこはかとなく書き連ねております。
★アルファポリスにて、いくつか阿波狸妄想小説をupしています。
https://www.alphapolis.co.jp/search?category=&query=%E9%87%8E%E6%A0%97
※カクヨム版『ウチ琢』は、アルファポリスでup済の同タイトル作品の短縮バージョンです※
アルファポリス版『ウチ琢』:
https://www.alphapolis.co.jp/novel
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!何もそんな人間に化けなくても……
馴染みのない方言で語られているにもかかわらず、どことなく懐かしさを感じさせる、実にノスタルジックな書きっぷりが見事です。
その書き方がより「狸っぽさ」を強く感じさせるのですから、なかなか面白いものです。
そんな狸……しかもお腹に子を宿したお母さんが化けたのは、まさかの甲子園を目指す高校球児……!
発想が斜め上です。
そして、無理するお母さんがなんともいじらしい!
高校球児に化けたばっかりに……。
そして、その後の展開がなんとも切ない。
やるせなくて、惨めで、それでもどこか誇らしい。
そんな狸たちの不思議な物語です。
読んでいてどこか心の内側がぽんぽこ……じゃなかった、ぽかぽかするようなお…続きを読む - ★★★ Excellent!!!まさかの狸青春ストーリー!
独孤琢という人間名の不思議な高校球児の物語が、徳島の自然と人情を舞台に繰り広げられる本作。開幕早々、「池田のお蔦狸」から「山城の豆狸」まで、四国ならではの狸伝説が次々と飛び出し、まるで地元の野球部が全員狸に化けていたとしても驚かない気分にさせられます。
主人公・お艶狸の修行と母としての葛藤が見どころです。狸の変化術が野球部の中でどのように活かされるのか、そして次々と訪れる試練を彼女がいかに乗り越えるのか、読んでいて心が揺さぶられる瞬間が満載です。しかも「甲子園」という舞台が狸の物語にこれほどぴったりくるとは!と思わせる斬新な設定に驚かされます。
物語はコミカルな展開にとどまらず、深いテー…続きを読む