概要
様々なイベントを越えて、クラス雰囲気は良いが、清水誠人には相変わらず友達がいなかった。
一方で、クラスのトップカーストに君臨していた藤堂京華は、実行委員を決めるホームルームで揉めて、嫌われ者になってしまう。
無口で不器用な誠人とクラスの嫌われ者になってしまった京華。そんな二人が放課後の校舎裏で出会って——。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!孤独に落ちた元女王と無色の少年が、静かに再生へ歩み出す物語
落ちていく者の孤独と
掬い上げる者の静かな温度──
この物語は
そんな二つの呼吸が
そっと触れ合う瞬間から始まる。
かつて校内の頂にいた少女は
ある日音もなく世界の端へ追いやられる。
そこへ寄り添うのは
誰より目立たず
しかし誰より真っ直ぐに人を見つめる少年。
彼の手には
音を紡ぐためだけに磨かれたギター。
彼女の胸には
誰にも言えぬ痛みと
まだ名もない渇望。
ふたりの距離は
恋とも友情ともつかず──
屋上の風や街のざわめき
深夜の息遣いに調和するように
静かに、しかし確実に変化していく。
きらびやかでも劇的でもない。
けれど、だからこそ──胸に残る。
〝再生〟の物語とは…続きを読む - ★★★ Excellent!!!孤独な二人が見つける、自分たちだけの「音」
孤高を好む少年と、女王の座から滑り落ちた少女。ともすれば交わることのなかったはずの二人の出会いが、こんなにもリアルな空気感と、もどかしいほどの距離感で描かれていることに、冒頭から心を掴まれました。
特に、夕暮れの校舎裏で、ゴミ箱に捨てられた教科書を手渡すシーン。ぶっきらぼうな優しさと、それを受け取った時の彼女の心情が痛いほど伝わってきて、ここから二人の時間が動き出すのだと確信しました。
転落してもなお、その魂の気高さを失わない藤堂京華という少女の人間的な魅力。読み進めるほどに彼女を応援したくなるのは、きっと私だけではないはずです。無愛想な清水くんが、そんな彼女を放っておけなくなるのも自然…続きを読む - ★★★ Excellent!!!孤独な二人が奏でる、最高にエモい青春バンドストーリー
12話まで読んだレビューです
キャラクターの心情描写が繊細で、特に主人公の不器用さがリアル。誰にも心を開かなかった二人が音楽を通じて変わっていく過程に、何度も胸が熱くなりました
会話のテンポが絶妙で、クスッと笑える場面と切ない場面のバランスが最高。特に二人の掛け合いは読んでいて飽きません
「一人でいるのも悪くない」と思っていた主人公が、誰かと一緒にいる意味を見つけていく展開は、読後感がとても温かいです
バンド結成に向けて動き出すこれからの展開が楽しみで仕方ない!音楽好きな人にも、青春ものが好きな人にも、強く推せる作品です - ★★★ Excellent!!!笑って泣いて、青春の真ん中を駆け抜ける物語
10話まで読んだ感想になります。
とにかく読んでいてワクワクが止まらない作品でしたた!
最初は静かな日常から始まるのに、気づけば人間模様の駆け引きや、思わぬ友情の芽生えに引き込まれてしまいます。
キャラクターたちのやり取りがとても生き生きしていて、会話ひとつとっても空気感や温度が伝わってくるんです。
特にヒロインの行動力と強引さには、最初はちょっと面倒くさそうに見えても、だんだんと「この子、めちゃくちゃ愛おしいな」と思わせられてしまう不思議な魅力があります!
また、舞台となる学校生活の描写がリアルで共感しやすく、教室の空気や放課後の何気ない瞬間に、懐かしいと感じる人も多いはず。
そこ…続きを読む