作者の忍者に対する思いが綴られています。命について考える切っ掛けをもらいました。
長編小説もエッセイも書かれている方の作品は、なるべくエッセイを先に拝読するようにしています。あくまで個人的な感覚ではありますが、「エッセイが上手な方は、小説も絶対に面白い」と思っているのです。 ……で。こちらを拝読して……とても面白かった! そして、これまで忍者と言う存在について向き合ってこなかったことを後悔しました。タイトル通り、大真面目に語られる忍者へのアツい想い……! どこか飄々とした、しかしこのアツい想いに、貴方も引き込まれてみませんか?
筆者の忍者好きが昂じて生まれた作品。普段なかなか意識することのない忍者が生きる精神世界であるが、よくよく考えてみれば「忍びの者」である。そこには、表の世界では生きたくとも生きて行けぬがために「世を忍ぶ」生き様、「忍び難きを忍ぶ」生き様があったのだろうと、本作を読んでハッとさせられること間違いなしである。ポンドとKGの度量衡が異なるように、住む世界によって命の重さも感覚値が異なることを本作で味わってほしい。
そして、大人になってからの忍者と云えば、『水戸黄門』のくノ一由美かおる。「ハァハァ..」入浴シーンには大興奮させて頂きました。御免なさい、下らない読書感想文で。
非人間的な忍者という存在になぜ惹かれたのかを綴ったエッセイ。「光あるところに影がある。 まこと栄光の陰に数知れぬ忍者の姿があった。 命を賭けて歴史を作った影の男たち。 だが人よ、名を問うなかれ。 闇に生まれ闇に消える、それが忍者のさだめなのだ。」アニメ『サスケ』のナレーションが思い返されました。
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