ミュージアム好きな私は超絶方向音痴なため、鉄オタクラスメートに頼りすぎてしまう

　上野駅には、二種類の人間がいます。
　上野駅で迷っている人間と、そうでない人間です。
　そうでない側の人間も、かつてはここで迷っただろう…そう思わせる魔境、それが上野駅。
　駅に魅力があるために、迷うことが苦にならない不思議なところ…それが、上野駅。
　そして、この作品で語られる博物館への怒涛の蘊蓄は、ただただ魅力に満ちています。
　上野には、物語がある。
　読み進めるうちに、主人公たちを応援したくなります。
　お薦めです！

読むと博物館知識が（鉄道知識も）身につく教養型青春小説。
人と違う推し活を気にするヒロインとそれをさらけ出せる鉄オタ男子がゆっくり距離を縮めていく様子と、オタク特有の説明の面白さを楽しむことができます。細やかな気遣いができて、隠れイケメンで、聞き上手な山口くんに好感が持てて、べったり依存してしまうのもわかる気がします。
知らない世界に興味を持ちたい人におすすめです。

ミュージアム好きだが方向音痴の女主人公。

彼女が、鉄オタの主人公にひょんなことから目的地までナビゲートされる事で、交流が始まる話です。

どちらもお互いの推し活、オタ活を否定せず、和やかでいて、コントのような会話が笑いを誘います。

また、お互いの趣味で盛り上がる姿には、深く共感を覚え、微笑ましい気分にしてくれました。

鉄道好き、ミュージアム好きの美少女に興味がある人におススメです！