素朴な一言から広がる、思考の宇宙。筆者のばあちゃんが語った「米粒1つに7人の神様がおるとよ」という言葉が、読者にまで優しく沁み込んできます。その教えを「絶対ではないけれど、嫌いじゃない」と受け止め、日常のちょっとした行動に染み込ませていく筆者の姿勢には、どこか現代の“ゆるやかな信仰”のようなものを感じました。合理と感覚のちょうど中間にある、柔らかな価値観がにじんでいて心地良いです。
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