主人公シチュエーション試験　~それって本当に正解ですか？~

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（134文字）

青年Aの危機的状況への対処を試すことによって進行しますが、正しい行動以上に主人公に適した行動って難しいですね。

読者として楽しめる物語であったのはもちろんのこと、素人物書きとしても考えさせられ楽しめる物語でした。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（106文字）

突如として文明社会が崩壊！
人々はシェルターに逃げ込むが、明日をもしれぬ事態に大パニック！
そんな中、青年Aが皆を導くべく立ち上がった！
……のだが？

逆に誰も想像できないエンディングがあなたを待っています。

　文明社会が崩壊し、人々がシェルターに逃げ込む中、５つのケースで活躍を見せる青年Ａの姿がありました。

　彼の行動は人としての正しさを訴えるもので、周囲に影響を与えていきます。まるで主人公のようです。

　それが前編。

　後編では種明かしといいますか、青年Ａの行動の是非が問われます。
　主人公に相応しかったか？　と。

　彼の視点だと正しい行動をしたはずです。けれど客観的に見るとそれは……。
　なかなか皮肉の効いた結末です。

　作品の方向性は全く違うのですが、スティーブン・キング原作の映画『ミスト』のラストの皮肉さを思い出すのは私だけでしょうか？

　主人公とはなんなのか、ちょっと考えさ…続きを読む

極限状態にある集団の中で、あなたはどう動きますか…？

自分の意見を押し通しますか？

集団の相違に従って、責任逃れの立場に立ちますか？

気取って斜に構え、皆とは別に単独で行動しますか？

そんな正解のない問いを主題にしたミステリー小説、読み進めたあとは、貴方の判断に置き換えて、審査員がどう答えるか、それにどう反論するか。

読み終えた後が、この物語の本番ですよ。

文明社会が崩壊し、人々はシェルターに逃げ込んだ。
こんなシチュエーションで始まるSF短編小説です。

前編、5つのケースで活躍する青年Ａ。彼の言動をあなたはどう評価しますか？
後編では、すべての謎が解き明かされます。皮肉の効いたオチに思わず苦笑いが浮かびました。
ピリッとした話が読みたい方におすすめです！

ネタバレ




まさかこう〆るとは！