結婚詐欺師の娘と成り行きで同棲する話

心の機微をどのようにしたらこんなに丁寧に繊細に描けるのだろう。

まだ愛を知らない思春期の、まだ大人を知らない青さの、頑固さと純粋さが混ざり合って胸が苦しい。なぜこんなにありありと描けるのか。こういう時期が私にもあっただろうか、と思う。

複雑な家庭環境の2人が少しずつ心を通い合わせ惹かれ合う、圧倒的な文章力で引き込まれる。一度読んだら、最後まで読まずにはいられませんでした。

素晴らしかったです。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（635文字）

凄すぎる

二人の関係を「恋愛」ってひとことで済ませるのは、正直すごく簡単ですよね。でも、多くの作品って、曖昧な段階から明確になっていくまでの過程――あの微妙な揺れ動きや衝突、それ自体の魅力をしっかり描ききれていないことが多い気がするんです。

実を言うと、私も最初は「この作者さんはただ複雑な題材が好きなんだろうな」って思いこんでいました。でも振り返ってみると、むしろ私のほうがキャラクターの設定やタイプにとらわれてしまっていたんだな、って気づかされたんです。もともと人間って多面的で矛盾だらけだし、とくに家族や社会のモラルが絡んでくると、「正しい」とか「間違ってる」なんて単純には割り切れないですよね。だか…続きを読む

神

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（48文字）

いたいけな女の子2人が必死にもがいていく姿が、痛々しくて美しかった…

百合とかじゃなくて作者さんの表現力に惚れた。
もう他の人じゃ満足出来ない。