この異世界には魔物もいる、弱者から奪う人間もいる。
過酷だからこそトーコとエニは仲良くなったのかもしれません。
狼娘を溺愛するタイプの人間と、素直になれない狼娘の百合です。
エニの方はさりげない仕草※さりげなくない。で、トーコに対しての感情が分かります。
と、思っていたんですが、数話先でエニの感情表現が直接的になっていたので、狼娘は感情を素直に表現する種族なのかもしれません。※個体差あり。
異性の駆け引きもいいけれど、同性の睦みあいもまた魅力的です。
そう考えると、百合好きは平和主義なのかもしれない。
そしてこの話は、平和主義者が望む世界の中で、信頼しあう二人が姉妹や親子、時には恋人のようにお互いを求め、必要とし、日々を積み重ねていく物語です。
どちらも心に小さくはない傷があり、時には傷を舐めあいながらも強く生きていく。
トーコが女神様に貰った“言葉で世界を響かせる魔法”が二人の行く先にどのような未来を照らすのか。
一章最後まで読んで、猫に懐かれる人が羨ましくなりました。
※僕は野良猫に近づいたら逃げられました。