概要
現・贋作師の亡国の公主、仇の皇子を「本物の」皇帝に仕立てることに!?
祖国が異民族に征服されて十年。親も住まいも失った彩玉は、「モノの価値を知らない蛮族ども」に精巧な贋作の書画骨董を売りつけて生計を立てていた。
ある日、彼女が目を付けたいかにも世間知らずそうな貴公子は、良いカモのはずだった。が、気が付くと彩玉はそのカモに脅されていた。
「この俺を騙そうとするとは良い度胸。罪に問われたくなければ──分かるな?」
その貴公子・暁飛は、実は征服者が立てた国の皇子なのだとか。とある事情で贋作を必要としていた彼は、彩玉の腕を見込んで依頼をしたいのだという。
仇の依頼を受けるなんて不本意極まりないけれど、暁飛の事情は彩玉にとっても聞き捨てならないものだった。
気付けば彩玉は、征服者たちの権力争いに深く関わることになってしまう。いっぽう、暁飛は「本物のような
ある日、彼女が目を付けたいかにも世間知らずそうな貴公子は、良いカモのはずだった。が、気が付くと彩玉はそのカモに脅されていた。
「この俺を騙そうとするとは良い度胸。罪に問われたくなければ──分かるな?」
その貴公子・暁飛は、実は征服者が立てた国の皇子なのだとか。とある事情で贋作を必要としていた彼は、彩玉の腕を見込んで依頼をしたいのだという。
仇の依頼を受けるなんて不本意極まりないけれど、暁飛の事情は彩玉にとっても聞き捨てならないものだった。
気付けば彩玉は、征服者たちの権力争いに深く関わることになってしまう。いっぽう、暁飛は「本物のような
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- ★★★ Excellent!!!革命の、そのあと
中華には古来より『革命』思想があった。
かつて天命をうけた者が国を治める。しかしながらやがてその姓をもつ子孫たちが天に叛く行いを続けることで天命が革(あらた)まる。
古き王朝から、新しき王朝へ。
天命をうけた姓が易(か)わることをもって、『易姓革命』とも言う。
本作は、易姓革命の、その先の話だ。
(余談ですがカクヨム掲載作品の中華ファンタジーで『易姓革命』を舞台設定として取り入れた作品、指折り数えられるほどなんで、本作、その意味で超貴重です。私、ちょっとまえにざっとですが調べたので)
中華においては、天命をうけたならば王朝の主宰者が異民族であっても、それは「正しき王朝」だ。…続きを読む